JPS621847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は石拾い機に係り、圃場に混入している
石礫または農地を改良造成する際に混入している
石礫を拾い出すものに関する。

従来、この種の石拾い機としては、たとえば、
先金で耕土に混入しいる石礫を掘上げ、この石礫
を、搬送コンベヤで搬送しながら土と分離すると
ともにこれを積込みコンベヤに搬入しこの積込み
コンベヤによつて石を運搬する伴走車などに積込
む構造のものがある。そして、上記積込みコンベ
ヤは、機枠の側方部において起伏自在に取付けら
れるとともに、全長が比較的長いため道路走行時
などの不使用時には、邪魔にならないように途中
から折畳んで可及的に小さくする構造となつてい
る。

しかし、この積込みコンベヤは、全体的重量お
よび長さが大であるため、起伏操作および折畳み
や使用状態に伸長する操作が作業者一人では困難
であり、したがつて、数人の作業者によつて操作
する必要があるとともに、取扱上安全性にも問題
を有している。

本考案はこのような点に鑑みなされたもので、
石拾い機に設けた積込みコンベヤを安全でしかも
一人で簡単に起伏、折畳みおよび伸長する操作を
行うことができる石拾い機を提供するものであ
る。

つぎに、本考案の一実施例を添附図面について
説明する。

１は相対する側枠２からなる機枠で、この機枠
１の側枠２間の前方上部にかけ渡された支枠３
に、入力軸４を有するミツシヨン５が取付けられ
ているとともに、この支枠３の両側前方に突出さ
れたアーム６の先端部にロワピン７が突設され、
また上記支枠３の上方に立設されたトツプマスト
８に連結部９が設けられている。

つぎに、上記機枠１の側枠２間において、その
先端部に石礫ａを掘起す先金からなる掘起体１０
が取付けられ、この掘起体１０の後端部に、土を
振るい落しつつ石礫ａを搬送する搬送コンベヤ１
１の搬入部が連設され、この搬送コンベヤ１１の
搬出部に横送りコンベヤ１２が連設されている。
また上記搬送コンベヤ１１の後方部から横送りコ
ンベヤ１１にかけてこれの上部に土をこすり落す
ように作用するゴム板などからなる制動体１３が
設けられている。そして上記搬送コンベヤ１１お
よび横送りコンベヤ１２は、上記ミツシヨン５の
出力で一方の出力軸１４およびこれと連動連結さ
れた上記一方の側枠２に設けられた連動媒体１５
を介して連動駆動されるようになつている。また
上記横送りコンベヤ１２の搬出端部にすなわち上
記他方の側枠２の後方部に配設された傾斜コンベ
ヤ１６の搬入部が連設されこの傾斜コンベヤ１６
の搬出部に途中から折畳み自在の積込みコンベヤ
１７の搬入部すなわち下端側が連設されている。
この積込みコンベヤ１７は、機枠１の後方一側部
に設けた駆動軸１８に第１のフレーム１９の基端
部が起伏自在にすなわち上下方向回動自在に取付
けられ、この第１のフレーム１９の先端部におけ
る連結部２０に図示しない連結手段によつて第２
のフレーム２１の基端部が折畳み自在に連設さ
れ、この第１のフレーム１９の基端部における駆
動軸１８に設けた駆動ローラ２２と第２のフレー
ム２１の先端部に設けられた従動ローラ２３との
間に無端状のコンベヤベルト２４が回動され、こ
のコンベヤベルト２４に所定の間隔毎に石礫ａを
係止して持上げる係合突片２５が形成されてい
る。そして、上記駆動軸１８は、上記ミツシヨン
５に連動連結された他方の連動媒体２６を介して
連動駆動され、コンベヤベルト２４を回行するよ
うになつている。

つぎに、上記積込みコンベヤ１７の途中にすな
わち第１のフレーム１９の連結部２０にコ字形状
の支枠２７が取付けられ、この支枠２７にねじ杆
２８の一端部が回動自在に軸支され、このねじ杆
２８の他端部に内筒体２９の一端部に形成された
ねじ部３０が進退調節自在に螺合されている。ま
たこの内筒体２９の途中に係止孔３１が貫通され
ているとともに、この内筒体２９の他側部が外筒
体３２に進退調節自在に嵌挿されている。またこ
の外筒体３２の挿入端部に内筒体２９の他端部に
係止された係止突縁３３を係止する係止段部３４
が内壁に形成されているとともにこの外筒体３２
の基端部が上記機枠１の後端部に支軸３５を介し
て回動自在に取付けられ、かつ途中に上記内筒体
２９の係止孔３１に連通する連通孔３６が穿設さ
れ、この連通孔３６から係止孔３１にまた係止孔
３１に係止ピン兼用の把手３７が着脱可能に取付
けられるようになつている。また上記積込みコン
ベヤ１７の第１のフレーム１９の連結部２０に積
込みコンベヤ１７を支持する支杆３８の一端部が
回動自在に取付けられ、この支杆３８の他端部が
上記機枠１の一側部に取付けられた連結具３９に
回動自在に取付けられている。なお図中４０は機
枠１に軸架された車輪である。

このように構成されたものにおいて、石礫ａを
拾い集める作業時には、第１図および第２図に示
すように、係止ピン兼用の把手３７を係止孔３１
および連通孔３６から引抜くと、外筒体３２から
内筒体２９が引出されるとともに、積込みコンベ
ヤ１７は、駆動軸１８を中心にほぼ垂直状態から
機枠１の外側方に次第に回動して突出され、内筒
体２９の係止突縁３３が外筒体３２の係止段部３
４に係止するまで内筒体２９が引出される。そし
て、この外筒体３２、内筒体２９、およびねじ杆
２８および支杆３８によつて積込みコンベヤ１７
の第１のフレーム１９は所定の角度で外側方に突
出して傾いた状態で支持される。

ついで、第１のフレーム１９に折畳んで重合し
た状態の第２のフレーム２１を、上方に回動して
第１のフレーム１９の先端部上に一連に連設し、
この第２のフレーム２１の基端部を第１のフレー
ム１９の連結部２０に図示しない連結手段によつ
て連結固定し、かつコンベヤベルト２４を回行自
在に調整する。

そして、必要に応じて、係止ピン兼用の把手３
７のピン３７ａを内筒体２９の係止孔３１に挿着
し、この把手３７を回動することにより、内筒体
２９はねじ杆２８に対して進退回動されるととも
に、ねじ杆２８と内筒体２９とにより、積込みコ
ンベヤ１７の傾斜角を作業条件に応じて簡単に起
伏調節設定することができる。

つぎに、ロワピン７およびトツプマスト８の連
結部９にトラクタの三点リンク機構を連結すると
ともにミツシヨン５の入力軸４にトラクタの出力
軸を連動連結する。そしてトラクタを走行して石
拾い機を牽引するとともに入力軸４で入力した出
力で、連動媒体１５，２６を介して搬送コンベヤ
１１、横送りコンベヤ１２、および積込みコンベ
ヤ１７が連動駆動される。

そして、掘起体１０で圃場の石礫ａを掘起すと
ともに、この石礫ａを搬送コンベヤ１１に導き、
土を振るい落しながら搬送するとともに横送りコ
ンベヤ１２に搬入し、この横送りコンベヤ１２で
さらに土を振るい落しながら傾斜コンベヤ１６を
介して積込みコンベヤ１７に搬入し、この積込み
コンベヤ１７のコンベヤベルト２４で石礫ａを持
上げるととももに、伴走車などの荷台に搬入す
る。

また石礫を集めない道路走行時などには、連結
手段を操作し、連結部２０において第１のフレー
ム１９に対する第２のフレーム２１の連結固定を
解除し、第２のフレーム２１を回動して第１のフ
レーム１９の外側部に重合するように折畳みか
つ、第１のフレーム１９に係止する。

つぎに、係止ピン兼用の把手３７をを内筒体２
９の係止孔３１が取りはずし、折畳んだ積込みコ
ンベヤ１７を機枠１側に押戻すと、ねじ杆２８に
連結した内筒体２９は外筒体３２内に押戻され、
内筒体２９の係止孔３１が外筒体３２の連通孔３
６に連通し、この連通孔３６から係止孔３１に係
止ピン兼用の把手３７のピン３７ａを挿通係止す
る。これにより、所定の角度で傾斜した積込みコ
ンベヤ１７は回動されて機枠１の一側部において
ほぼ垂直状に配設され、道路走行などに備える。

本考案によれば、機枠の後方一側部に石礫を側
方部に搬出する積込みコンベヤを起伏自在に設
け、この積込みコンベヤの途中のねじ杆に螺合し
た内筒体を、上記機枠に回動自在に取付けた外筒
体に進退調節自在に嵌挿したので、石拾い作業時
には外筒体から内筒体を引出すことにより、積込
みコンベヤを機枠に対して所定の傾斜角で簡単に
設定することができ、土を振るい落して搬入され
た石礫を側方部に円滑に搬出することができ、ま
た非作業時には、外筒体に内筒体を押戻すことに
より、機枠の側部に積込みコンベヤをほぼ垂直状
に簡単に戻することができ、積込みコンベヤが機
枠の外方に大きく突出することを確実に防止で
き、全体的に小型化されるので道路走行などが可
能となり、また内筒体を進退調節自在に設けたの
で、積込みコンベヤの傾斜角を作業条件などに応
じて簡単に調節設定することができ、かつまた微
調整することができさらに積込みコンベヤを簡単
に起伏設定できるので、この積込みコンベヤの折
畳みおよび伸長も容易であり、したがつて積込み
コンベヤを安全でしかも一人で簡単に操作できる
取扱い容易で作業性にすぐれた石拾い機を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので第１図は石
拾い機の斜視図、第２図は同上積込みコンベヤお
よび起伏調節機構の一部を切欠いた説明図であ
る。 １……機枠、１７……積込みコンベヤ、２８…
…ねじ杆、２９……内筒体、３２……外筒体、ａ
……石礫。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠の後方一側部に土を振るい落された石礫を
   搬入してこの石礫を側方部に搬出する積込みコン
   ベヤを起伏自在に設け、この積込みコンベヤの途
   中に取付けたねじ杆に内筒体の一端部を進退自在
   に螺合するとともに、この内筒体に進退調節自在
   に嵌挿した外筒体の基端部を上記機枠に回動自在
   に取付けたことを特徴とする石拾い機。