JPS62175149A - デンプンとコンニヤクマンナンを主成分とする含水ゲル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、凍結しても、凍結したまま或は解凍後に水を
加えて煮沸することにより容易に凍結前の状態に復元し
、そのまま摂食可能となるデンプンとコンニャクマンナ
ンを主成分とするコンニャク類似の物性を有する含水グ
ルに関する。

従来技術とその問題点 コンニャクは、伝統的食品の１つとして今日でも広く愛
好されており、特に近年においては、低カロリーの繊維
質食品として高い評価を得ている。

しかしながら、コンニャクは、保存性に欠（プるのが大
きな動点てあり、例えば凍結等の処理によって保存性を
高めようとずれば、不可逆的に変質して食用に適さなく
なる欠点がある。

問題点を解決するための手段 本発明者は、コンニャクの保存性に関する既述の問題点
を解消すべく種々研究を重ねた結果、コンニャク精粉と
デンプンとを特定の処理に供する場合には、凍結等の保
存状態から容易に復元して、凍結前のコンニャク類似の
物性を回復し得る新規な食品が得られることを見出した
。即ち、本発明は、コンニャク精粉１重量部とデンプン
３〜７重量部とを含む水分散ゾルをゲル化してなるデン
プンとコンニャクマンナンを主成分とする含水グルに係
る。

本発明においては、先ず通常のコンニャク製造の手法に
準じてコンニャク精粉とデンプンとを使用して水分散ゾ
ルを調製する。即ち、通常のコンニャク製造に使用する
ものと同様のコンニャク精粉１重量部とデンプン３〜７
重量部とをコンニャク精粉重最の２０〜６０倍量程度、
より好ましくは３０〜５０倍昂程度の水に常温で分散さ
せてゾルを調製する。この水分散ゾルの調製は、通常の
コンニャク製造時のゾル形成と同様に行なえば良いが、
デンプンは生の粒子の状態でゾル中に懸濁させる様に沼
念する必要が必る。デンプンとしては、特に限定はなく
、食品用のもの及び／又はデンプンを含有する食品素材
が広く使用可能である。

デンプンを含有する食品素材としては、米粉、麦粉、ト
ウモロコシ粉等の穀粉等を例示できる。

次いで、上記の如くして得た水分散ゾルをゲル化する。

ゲル化方法は、通常のコンニャク製造時に採用されてい
るのと同様の条件及び手順で行なえば良く、例えば、当
初のコンニャク精粉重量の３〜３０％程度のゲル化剤（
炭酸す１ヘリウム、炭酸カリウム、水酸化す［ヘリウム
、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム
等）を水溶液又は水分散液の形態で水分散ゾルに均一に
加えた後、５０〜１００℃程度の温水乃至熱水中でゲル
化が完了するまで加熱ずれば良い。このゲル化工程にお
いて最も重要なことは、ゾル中に懸濁しているデンプン
の糊化反応を上記ゲル化反応と並行して行なわせること
で市り、上記のゲル化温度及び時間もこの点を考慮して
定めれば良い。このゲル化工程において、コンニャクマ
ンナン分子による網状構造の形成、デンプン粒子の崩壊
及びそれに続くデンプン分子のコンニャクマンナン分子
間隙への分散が順次進行し、通常の］ンニャクとは異な
る独特の構造を有するデンブン−コンニャクマンナン含
水ゲルか形成されるものと考えられる。

かくして得られた本発明のデンプンとコンニャクマンナ
ンを主成分とする含水ゲルは、弾性、粘性等の諸物性、
外観、食感等において、通常の］ンニャクに類似してい
るので、そのままコンニャク代替物として使用すること
も可能でおる。

本発明含水グルは、凍結保存した後、そのまま或は解凍
後水を加えて煮沸することにより、凍結前とほとんど変
わらない状態に復元するという性質を備えているので、
凍結状態で保存し或い１よ流通させることか可能である
。凍結方法は、特に限定されないか、−１５〜−３５°
Ｃ程度で内部まで凍結するまで行なえばよい。

本発明の含水グル、並びにこれを凍結及び解凍して得ら
れる復元ゲルは、原料で必るコンニャク粉からは予測し
がたい特異な性質を有している。

即ち、含水グル及び復元ゲルは、コンニャクと同様にコ
ンニャクマンナンの網状構造を骨格としているので、煮
沸により崩壊しやすいというデンプン含有食品に一般的
に観察される構造的欠陥が存在しないのみならず、コン
ニャクマンナンの網状構造中にお（プる糊化デンプンの
介在が、凍結保存等によって不可逆的に構造変化すると
いう通常のコンニャクがもつ欠点を完全に抑制している
。

発明の効果 （１）従来、不可逆的構造変化を伴い復元しないが故に
不可能であったコンニャク系食品の凍結による長期安定
保存が可能となった。

（２）本発明に係る含水グルは、凍結保存後にもそのま
ま、或は解凍後水を加えて煮沸することにより、通常の
コンニャクに類似する粘弾性を有する含水ゲルに復元す
る。

（３）上記（１）及び（２）の結果として、本発明含水
ゲルは、コールドチェーンによる流通に適したコンニャ
ク代替品となる。

（４）本発明の含水ゲルは、保存性及びに復元性に優れ
た調理済冷凍食品又はその素（オとして有用である。

（５）本発明に係る含水ゲルは、低カロリーの健康食品
としても有用である。

−６＝ 実施例 以下に実施例とともに実験例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明らかにする。

実験例１ コンニャク精粉１重量部と種々の量の馬令薯デンプンと
を］ンニャク精、扮重量の３４倍量の水に撹拌下に徐々
に投入し、さらに３０分間撹拌を継続した後、２時間放
置して水分散ゾルを得た。

次いで、］ンニャク精粉重量の５％に相当する量の水酸
化カルシウムを含む水分散液を上記水分散ゾルに加え、
糸状に成型した後、９０’Ｃの熱水中で３０分間ゲル化
を行なった。かくして得られたデンプンコンニャクマン
ナン含水グルをゲル化直後グルとする。

次いて、ゲル化直後ゲルを９０’Ｃの熱水中で更に２時
間放置してゲル化を完全に行なった。かくして得られた
本発明の含水グルを０口熱ゲルとする。

次に、凍結に伴う構造変化を調べるために、加熱ゲルを
一１７°Ｃで１５時間凍結した後、室温て解凍した。こ
れを解凍ゲルとする。

第１図に水分散ゾル及び各ゲルの重量変化を順次示す、
尚、各曲線の下方の数値は、コンニャクとデンプンとの
配合重量比を示す。例えば、１：１０とあるのは、コン
ニャク精粉１重量部に馬令薯デンプン１０重量部を配合
したことを示し、又、１：Ｏとあるのは、コンニャク精
粉単独で必ることを示す。

第１図から明らかな如く、原料配合比率の如何を問わず
、ゲル化の過程では重量の増加か認められ、その程度は
、デンプンの使用量が増加する程大きくなる。このこと
から、ゲル化と同時に進行するデンプンの糊化反応に伴
う吸水が、ゲル化に伴うコンニャクによる吸水（いわゆ
る水の取り込み）と並行して行なわれることが明らかで
ある。

次に、加熱によるゲルの重量変化については、原料配合
比率１：○のゲル、即ちコンニヤクンマンナンのゲルの
場合のみ、重量が減少している。これは離水を伴う収縮
減少によるもので、コンニャクマンナン単独ゲル即ちコ
ンニャクの特性を示している。これに対し、デンプンを
併用する場合には、加熱により重量が増加しており、離
水による収縮現象は生じなくなっている。この重量増加
は、デンプンの使用量が増加する程大きく、このことか
ら、デンプンの糊化反応に基づく吸水が続行しているこ
とが判る。換言すれば、コンニャクマンナングル中にデ
ンプンを存在させることにより、該グルの加熱時の挙動
が全く異なったものとなったのである。これは、（ｉ）
ゲルを構成するコンニヤクンマンナンの分子間隙に糊化
デンプン分子が介在するために、ｈ０熱によるコンニャ
クマンナン分子間での新たな結合の形成が阻止されて、
離水を伴うゲルの収縮が生じなくなること、及び（１１
）デンプンが糊化に伴って多量の水を吸収することに起
因するものと考えられる。

グル化直後ゲル及び加熱ゲルの物性は、原料比率が１：
Ｏの場合は当然コンニャクのそれであるのに対し、原料
比率がにＢ乃至１：１０の場合は弾性が低下し、粘性か
大となり、デンプン麺類似の食感を示す。原料比率が１
：２乃至１ニアであるゲルにおいては、コンニャクに類
似する弾性と適度の粘性とを併せて有しており、食品と
して良好な食感を発揮する。

加熱ゲルから凍結を経て解凍ゲルにいたる過程において
は、原石比率１：○及びに２の場合には、組織の多孔貿
化或いは巣入りが著しくなり、当然の結果として離水に
よる重量減少が起る。デンプンの使用量が、コンニャク
精粉の２倍程度では、コンニヤクンマンナンの凍結に伴
う構造変化を十分に阻止することは、出来ないので必る
。

これに対し、原料比率が１：３以上の場合には、ゲルの
Ｍ最減少、即ち離水現象はなくなり、糊化デンプン分子
の介在量が、コンニヤクンマンナン　１０− ルの凍結による構造変化を明止するに十分となったこと
を示している。原料比率１：３Ｊ、Ｊ上の場合にも、組
織の多孔質化はわずかに観察されるが、水煮沸により簡
単に消失する程度のものであることから、糊化デンプン
相中に生じた可逆的な巣であると考えられる。

実験例２ 実験例１で得た各凍結ゲルに凍結ゲル重量の１０倍の水
を７ＪＤえ、３０分間煮沸した場合の復元ゲルの重量変
化を第２図に示す。

原料比率が１：Ｏ乃至１：２の場合には、大量の離水に
より重♀が大巾に減少する。即ら、これ等の場合には、
凍結により生じた多孔質組織（巣）は、煮沸によっても
当初の状態には復元せず、摂食にも適していなかった。

これに対し、原料比率が１：３以上の場合には、デンプ
ンの使用割合によっても異なるが、重量減少はわずかで
必るか、或は重量か増加しており、多孔質組織は消失し
て、復元性は良好であった。

そして、特に原料比率１：３乃至１ニアの復元ゲルは、
凍結前とほぼ同様の物性と優れた食感を回復した。但し
、原料比率が１：８乃至１：１０の場合には、復元ゲル
は、弾性に乏しく、脆くてパボソボソ″シた食感を呈し
、食品としては不適であった。

本発明において、コンニャク精粉１重量部に対するデン
プンの配合比率を３〜７重量部としたの【、Ｉｌ、実験
例１及び２の結果によるものでおる。

実施例１ コンニャク精粉１重量部と馬令薯デンプン４重量部との
混合物をコンニャク精粉干量の３４倍の水に常温で分散
させて、デンプン−コンニャクマンナン水分散ゾルを調
製した。次いでコンニャク精粉重量の５％に相当する水
酸化カルシウムの水分散液を上記水分散ゾルに均一に加
え、直ちに糸状に成型した後、９０℃の熱水中で２時間
ゲル化を継続して、本発明の含水グルを得た。得られた
含水ゲルの組成は、デンプン成分６．１重量％、コンニ
ャク精粉成分１．７重量％、水分含量９２．２重量％て
あった。

含水グルは、灰白色半透明の外観を呈するとともに、コ
ンニャク類似の物性を備えており、凍結保存後にも、そ
のまま或は解凍後の水煮沸により容易に凍結前と同様の
含水グルに復元することが出来た。

実施例２ コンニャク精粉１手量部と上新粉（米粉〉５重量部との
混合物をコンニャク精粉重量の３５倍の水に常温で分散
させて、上新粉−コンニャクマンナン水分散ゾルを調製
した。次いでコンニャク精粉重量の５％に相当する水酸
化カルシウムの水分散液を上記水分散ゾルに均一に加え
、直ちに糸状に成型した後、９０’Ｃの熱水中で２時間
ゲル化を継続して、本発明の含水ゲルを得た。得られた
含水ゲルの組成は、−Ｊ二新粉成分７．１重量％、コン
ニャク精粉成分１．６重量％、水分含量９１．３重量％
であった。

含水グルは、乳白色であまり透明感のない外観を呈する
とともに、コンニャク類似の物性を備えており、凍結保
存後にも、そのまま或は解凍後の水煮沸により容易に凍
結前と同様の含水ゲルに復元することが出来た。

【図面の簡単な説明】

第１図は実験例１で得られた各ゲルの含水量の変化を示
ずグラフ、第２図は実験例１で１胃られた凍結ゲルの復
元状態を示すグラフである。 （以　上） 丁５Ｉ′二１　１　２： １：８ １ニア １　°　６ ； ′〆づ死 申 °□ →１ ｂ ＪＬ″加解 （ヘワト　　　　　　　イヒ　　　　　　　　イ家【　
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Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）コンニャク精粉１重量部とデンプン３〜７重量部
   とを含む水分散ゾルをゲル化してなるデンプンとコンニ
   ャクマンナンを主成分とする含水ゲル。