JPS6216682B2 - - Google Patents

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JPS6216682B2
JPS6216682B2 JP1033979A JP1033979A JPS6216682B2 JP S6216682 B2 JPS6216682 B2 JP S6216682B2 JP 1033979 A JP1033979 A JP 1033979A JP 1033979 A JP1033979 A JP 1033979A JP S6216682 B2 JPS6216682 B2 JP S6216682B2
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hollow fiber
molding
hollow
hollow fibers
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Yoshitsugu Yokota
Mutsumi Kimura
Teruyuki Nakagawa
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Toray Industries Inc
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【発明の詳細な説明】 本発明は中空繊維型流体分離装置の遠心成型方
法に関するものであり、更に詳しくは、多数の中
空繊維から成る束の両端部を硬化性鋳型材を用い
て相互に接着し、ケースに固定密封してなる管板
部分の形成性及び生産性を著しく改善した中空繊
維型流体分離装置の遠心成型方法に関するもので
ある。
従来から、半透膜の選択透過性を利用して物質
を分離する方法、すなわち逆浸透法、限外過
法、および透析法等の技術は公知である。中でも
選択透過性膜の形状として、数百ミクロンないし
それ以下の外径を有する中空繊維状の半透性膜を
用いた流体分離装置を使用する方法は、微細な中
空繊維を用いることにより、単位容積に充填し得
る透過膜面積が大きいという有効な利点を有した
技術である。
しかるに、上述の利点を活かし透過面積の大き
い分離装置を製造するためには極めて多数の中空
繊維を集束し、中空繊維の両端部で1本1本の中
空繊維を硬化性鋳型材で固着させ各繊維間に全く
すき間のない管板を形成して中空繊維の末端を切
断開口し、管板部分で中空繊維束を収納する筒状
容器に固定支持させて中空繊維の内部流体と外部
流体とが全く混合することのない装置に組立てる
ことが必要である。そのためには次のような管板
形成性の問題を解決する必要がある。
即ち、 (1) 管板部分の漏洩は、数千本〜数千万本の中空
繊維束の1個所で発生しても製品として使用に
耐えぬものであるから、漏洩を皆無にするこ
と。
(2) 更には、管板の形成時に起こる中空繊維の座
屈折れ曲がりによる中空繊維の変形損傷のない
ものにすること。
(3) 中空繊維の中空部に該鋳型材が浸入閉塞せ
ず、切断時に十分な開口端が得られること。
(4) 特に流体分離装置が血液透析器等として使用
される場合には、切断開口面を平滑にし、血栓
等を防ぐ必要があり、切断開口面に気泡が残存
することなく成型可能であること。
かかる装置を製造する方法はいろいろ考えられ
ているが、通常該中空繊維は一定の長さに切り揃
えた両端開放部を持つた束として集束される場合
が多いので、いずれも中空繊維の中空部に該鋳型
材が浸透するのを阻止して十分な開口端が得られ
るように中空繊維開放端の密閉化に種々の工夫が
試みられている。
中空繊維束の両開放端部を密閉化する方法に
は、硬化性物質を中空繊維の両端に充填したり、
刷毛等を使用して少量ずつの鋳型材を中空繊維の
両端部に塗布したのち、鋳型容器に充填し、さら
に鋳型材を注入して完全に密封する方法がある。
これらの方法は煩雑であり、かつ管板部分の形成
性が漏洩の発生と気泡の残存において悪く、大量
生産には不向きである。これは静置法と呼ばれ、
遠心力等の圧力がかからないのと刷毛等を用いる
と空気をとり込みやすいため完全に密封ができな
かつたり、気泡が残存してしまう。
一方、これらの方法に対し中空繊維束のほぼ中
央部を回転軸にして回転させながら鋳型材を中空
繊維束の両開放端部に注入し硬化させるいわゆる
遠心成型法は非常に優れた方法であり、工業的に
も有利な方法である。しかし従来の技術には次の
ような欠点があつた。例えば、遠心力場におい
て、硬化性鋳型材に対して不混和性でかつ密度の
高い液体で中空繊維の両開放端部を一時的に密封
し、しかる後に遠心力場において管板形成材料を
鋳型硬化させて成型する方法がある。しかしこの
方法は次の欠点があり大量生産には向かない。
即ち、 (1) 不混和性液体が中空繊維の接着面を濡らすこ
とによつて、鋳型材が充分接着せず管板に漏洩
が生じ易い。
(2) 遠心力場において中空繊維の両開放端を液封
した状態で、次に硬化性鋳型材を導入すると、
封液が液体であるため導入時の封液面の一時的
動的非平衡により該鋳型材の一部が封液層をく
ぐり抜けて、中空繊維中空部に浸透する距離が
長くなり、十分な開口端が得られない。
(3) 中空繊維は十分な封液深さの分だけ長く必要
であり不経済である。
(4) 用途によつては封液の種類が限定されたり、
除去処理が必要である。
また、一方において、該封液を用いずに、中空
繊維束の両端から同時に該鋳型材を注入すること
により中空繊維の両開放端を同時に塞いで、中空
繊維中に封じこめられた気体の圧力により、該中
空繊維の中空部に該鋳型材が浸入することを阻止
して行なう遠心成型法がある。しかしこの方法に
も次のような欠点があり大量生産には不向きであ
る。即ち、 (1) 高い遠心力が必要な成型では、遠心力の作用
のため中空繊維の中空部へ鋳型材が浸入してく
るので、それを阻止して十分な開口端を得るに
は必要以上に中空繊維を長くしなければならず
不経済であり、実際的には使用できない。
(2) 中空繊維内径の太い場合には、鋳型材が中空
繊維の中空部により浸入しやすくなり、実質的
には使用できない。
(3) 遠心力によつて、中空繊維末端断面から、含
浸されていた中空繊維膜の半透過性を維持する
性能維持剤等、例えばグリセリン等が遠心分離
され、硬化性鋳型材との反応により生ずる物質
によつて中空繊維の接着が不完全となり、管板
に漏洩が発生したり、気泡が残存したまま成型
固化される。
(4) 遠心力場において鋳型材を導入したときに作
用する浮力が遠心力により増大し、中空繊維束
が回転の中心方向に浮き上がり、座屈して中空
繊維に変形損傷を与える。
更に、これらの欠点を補なう方法として、遠心
力場において硬化性鋳型材を用いて行なう第1の
鋳型操作により、両端の開口部を完全に封じ、し
かる後、第2の鋳型操作により筒体に固定密封す
る方法がある。しかし、この方法においても工業
的量産方法としては次のような欠点がある。即
ち、 (1) 第1の鋳型操作は通常鋳型容器から剥離でき
るようにしているため、鋳型容器に鋳型材が接
着固定されないような処理をほどこしている。
従つて第2の鋳型操作によつて生ずる浮力によ
り中空繊維束が浮き上がり、座屈して中空繊維
に変形損傷を与える。
(2) 座屈を防止するために、鋳型容器の材質を第
1の鋳型操作時に中空繊維束を鋳型容器に接着
固定可能なように選定すると、成型後の鋳型容
器の取り外しが困難であり、大量生産には不向
きなものとなる。
(3) 鋳型容器を筒体に取り付ける際には、成型
後、離型可能なゴムパツキン等のシール部材が
必要であり、鋳型容器とともに再使用するに
は、中空繊維の性能維持剤等の付着物を除くた
めの洗浄作業が必要である場合が多い。
そこで、本発明者らは、かかる観点から、製造
容易で、成形性の優れた中空繊維型流体分離装置
の成型方法を提供すべく、鋭意検討した結果、本
発明を発明するに到つたのである。
即ち、本願発明は多数の中空繊維からなる束の
両端部に鋳型容器を取り付け、硬化性鋳型材を注
入して第1の鋳型操作により、両端の開口部を封
じ、次いで更に硬化性鋳型材を注入して、遠心力
を利用した第2の鋳型操作により、該中空繊維の
束を筒体に固定密封し、しかる後、第2の鋳型材
部分において該中空繊維の束を切断して開口端を
得る中空繊維型流体分離装置の成型方法におい
て、第1の鋳型操作によつて鋳型材により該中空
繊維の束を鋳型容器に固着する事及び鋳型容器部
材として該中空繊維の束の切断と同時に切断可能
な使い捨て部材を用いることを特徴とする中空繊
維型流体分離装置の成型方法に関するものであ
る。
かかる遠心成型方法は、(1)成型された管板に漏
洩がなく、(2)中空繊維の中空部に鋳型材が浸入す
ることなく切断時に十分な開口端が得られ、(3)必
要な中空繊維長さは最少にすることが可能で、(4)
管板に気泡等が残ることがなく、(5)かつ鋳型材導
入時の浮力によつて、中空繊維束が浮き上つて中
空繊維の変形損傷を受けずに成型され、全く予想
できぬ程顕著に管板部分の成型性が向上するので
ある。更に、(6)鋳型容器は使い捨てで、再使用時
の洗浄作業が必要なく、(7)鋳型容器の材質を選定
すれば、鋳型容器をケースに取付ける際に必要な
ゴムパツキン等のシール部材を用いずにその機能
を兼ねることが出来るので、驚くべき程極端に、
作業性、生産性が向上するのである。
以下これらの点を更に詳細に説明する。第1図
は本発明によつて製造された流体分離装置の一例
を示すための全体構造を表わすものである。分離
装置の容器をなす筒体1は流体の入口5と出口4
とを備えている。逆浸透装置または限外過装置
として使用するときは流体の入口5からポンプに
より高圧をかけることができる。筒体1の形状は
任意とすることができるが、耐圧性及び流体の均
一な流れ方に対しては円筒形であることが有利で
ある。材質は使用する圧力に耐えることができる
ものであり、処理する流体に対して十分耐食性の
あることが必要である。中空繊維束2は両端の管
板部6及び7で筒体1に支持・固定され、筒体1
の両端の外方に設けられた室8及び9に中空繊維
の開口端が連通している。筒体1の両端の室8及
び9はそれぞれの管板とヘツダ10及び11とで
仕切られ、それぞれ流体の入口と出口12及び1
3を有している。管板を形成する硬化性鋳型材に
は鋳型加工可能な硬化性重合体組成物が好ましく
用いられ、装置の使用目的に応じて、耐圧性、耐
食性、耐溶剤性及び毒性等を考慮して種類を選定
する必要がある。例えば血液透析等の毒性等を注
意する必要がある特定の使用目的に対しては、管
板材料としては、シリコーン樹脂あるいはイソシ
アネート基を末端に有するプレポリマとヒマシ油
もしくはヒマシ油誘導体を主成分とするポリオー
ル成分とからなるポリウレタン樹脂等を好ましく
使用することができる。しかし、一般の逆浸透、
限外過法、透析法あるいは混合気体の加圧分離
法等の使用目的に対してはエポキシ樹脂等の通常
使用される硬化性重合体組成物が使用できる。
使用される筒体は、管板材料と同様に使用目的
に応じて耐圧性、耐食性、耐溶剤性あるいは毒性
等を考慮して選定しなければならない。例えば、
血液透析等の特定の使用目的に対しては、ポリメ
チルメタアクリレート、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ABC樹脂、AS樹脂等から選定して好
ましく用いることができる。しかし、一般の使用
目的に対しては、通常の高分子材料及び金属材料
等から選んで筒体を製造することができる。
使用される選択透過性中空繊維には本発明の目
的及び構成から明らかなように、素材及び形状特
性によつて限定されることはないが、例えばセル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート
等のセルロースエステル類、セルロースエーテル
類等のセルロース誘導体、ポリアミド系重合体、
ポリエステル系重合体、ポリメチルメタクリレー
ト等のメタクリル系もしくはアクリル系重合体、
ポリ塩化ビニル等のポリビニル系重合体、ポリウ
レタン、ポリエチレンの如き、ポリオレフイン、
ポリプロピレン等から使用目的に応じ適宜選択し
て選択透過性中空繊維に適用した場合に本発明の
効果を有効に活用することができる。中空繊維の
形状として、その太さは通常10〜600ミクロン位
の中空繊維が流体分離装置の用に供されている
が、勿論本発明をこの範囲の中空繊維に適用する
ことに問題はない。
筒体1の両端に形成される管板の成型方法は本
発明の特徴とするところなので第2A,2B図に
よつて、従来技術と比較して、詳細に説明する。
第2A,2B図は従来例及び本発明の1例を示
すための、遠心成型法によつて、多数の中空繊維
2の両開放端部を硬化性鋳型材を用いて相互に接
着し、流体分離装置の筒体1に固定密封した管板
部分6を示すものである。遠心成型終了直後の、
回転軸に対して直角方向断面の鋳型材部の片側部
分を示した。
従来技術では第2A図の如く、両開放端を持
つ、中空繊維の多数本の束2を流体分離装置の筒
体1に挿入し、該中空繊維束2が筒体1の両外側
にほぼ均等な長さを露出するように保持する。管
板を形成する硬化性鋳型材を受ける鋳型容器16
を筒体1に取り付けるには、シリコーンゴム製の
O―リング18等を介して袋ナツト17などで取
り付け固定する必要がある。更に取り付けたもの
を遠心成型機に回転の中心を合せて固定する。遠
心成型機を回転させ、4,5の流入口,排出口を
利用するか、又は別の導入方法によつて、同時に
第1の鋳型材20を鋳型容器16内の中空繊維束
に導入し、中空繊維束2のCの位置まで充填す
る。このとき、該鋳型材は、中空繊維の中空部に
もBの位置まで浸入する。遠心力場で、第1の該
鋳型材を固化させ、中空繊維両開放端の目止め充
填密閉化を行ない、第2の該鋳型材6を同様に導
入し、中空繊維束2の最終所定位置Aまで充填す
る。このとき、第1の鋳型材によつて中空繊維束
が鋳型容器に適度な接着力で固定されている必要
がある。接着が弱いと、遠心力場では、第2の鋳
型材による浮力によつて、中空繊維束は回転の中
心方向に持ち上がり座屈を生じるので、接着を強
くする必要があるが、強くすると、成型後の鋳型
容器の取り外しが非常に困難になり、生産性が悪
くなる問題がある。
これに対し、本発明技術を第2B図によつて説
明する。管板を形成する硬化性鋳型材を受ける鋳
型容器16は、これを外側から押える鋳型容器押
え19と組合せ、筒体1に袋ナツト17などで取
り付ける。取り付けたものを、前述の従来技術で
説明した同様の方法で遠心成型を行なうものであ
る。ここで使用される鋳型容器16は次のような
機能を有したものが本発明の目的に好適である。
即ち、 (1) 使い捨てが可能で、成型後の中空繊維束の切
断時に同時に容易に切断除去可能な薄いシート
状の形態であること。
(2) 第1の鋳型材によつて中空繊維束を鋳型容器
に少なくとも一時的に固着し得るもので、第2
の鋳型材による浮力に抗して座屈を生ぜしめな
い材質であること。
(3) 更に好ましくは筒体1に取り付ける際のパツ
キンの役目を果たすために、適度なシール性が
あること。
これらの目的のために、鋳型材の種類によつて
多少異なるが軟質のポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合
体、ポリ塩化ビニル、シリコーン系重合体、ポリ
ウレタン系重合体等の高分子材料が好ましく用い
られる。
ここで鋳型容器16と組合せて用いる鋳型容器
押さえ19は次のような機能を有したものであ
る。
即ち、 (1) 遠心力に抗して鋳型容器を支持するもので軽
くて、強度な耐衝撃力に優れた遠心力によつて
変形しない材質である。
(2) 遠心成型時に、鋳型容器との間の空気を追い
出し、かつ、成型後に鋳型容器押えの取り外し
を容易にするための空気穴21を備えているこ
と。
(3) 鋳型材の洩れがないように筒体1と一緒に組
み立てるための鋳型容器の筒体に接するシール
部分を洩れのないように押える適当な形状を有
していること。
これらの目的のために、ポリアセタール系重合
体、ポリカーボネート系重合体、ABS樹脂、高
密度ポリエチレン樹脂等の高分子材料及び、アル
ミニウム、アルマイト等の軽金属材料が好ましく
用いられる。更に遠心成型を終了後、鋳型容器押
え19を取り外し、中空繊維束をX―Yの位置で
鋳型容器もろとも切断し開口端を得るのである。
必要であれば、切断し残した鋳型容器の耳の部分
はパツキング材としてそのまま使用してもよく、
一方、薄くて柔らかいシート状なので簡単に剥が
すことも可能である。
この方法によつて、おどろくべき程、形成性の
よい流体分離装置を生産性よく得ることができ
る。
即ち、(1)管板からの漏洩がなく、(2)管板に気泡
が存在しない、(3)管板の中空繊維の中空部に鋳型
材が浸入することなく、十分な開口端の得られ
る、(4)中空繊維が座屈して損傷を受けることのな
い、製造収率のよい流体分離装置が、(5)O―リン
グ等の部材を使用せずに、(6)遠心成型後、直ちに
中空繊維束を切断可能な姿に簡単にすることがで
きる生産性の良好な方法によつて得ることができ
るのである。
該鋳型材は、第1の鋳型に使用するものと第2
の鋳型に使用するものは、同種又は異種であつて
もよく、第1の鋳型に使用するものは、硬化し得
る材料であり、中空繊維束と鋳型容器を少なくと
も一時的に固着する材料であればよい。すなわち
第1の鋳型材による中空繊維束と鋳型容器との固
着が第2の鋳型操作中は少なくとも剥離しないよ
うな材料であればよい。この目的には、速硬化型
の鋳型材が好ましく用いられ、第2の鋳型に使用
するものは中空繊維束と筒体とを接着固定しうる
ものであり粘性が小さく、浸透性の良い、中空繊
維や中空繊維の性能維持剤と反応しないものが好
ましく用いられる。更に具体的には、第1の鋳型
に使用する鋳型材は、ポリウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂、エポキシ樹脂等の硬化性重合組成物が
好ましく用いられるが、融解したパラフイン、寒
天、ゼラチン溶液等の硬化し得る物質が用いられ
る場合がある。第2の鋳型に使用する鋳型材に
は、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキ
シ樹脂等の硬化性重合体組成物が好ましく用いら
れる。
第1の鋳型材の量は、目的が上述のように、中
空繊維束の開放端の目止め充填と、反応生成物の
固化密閉化と更に、鋳型容器との少なくとも一時
的な固定であるから、最少必要量でよく、第2の
鋳型材の量は成形された管体が流体分離装置を使
用する圧力に耐えてかつ、漏洩のない最少必要量
とすることが好ましい。
このようにすることによつて、本発明の他の重
要な効果である、中空繊維の使用量、鋳型材の使
用量を最少にすることが可能となる。
更に具体的には、第1の鋳型材によつて覆われ
る中空繊維束の部分は、中空繊維束の末端からお
よそ、1〜50mm、第2の鋳型材によつて覆われる
中空繊維束の部分は、第1の鋳型材によつて覆わ
れた部分と合計して、中空繊維束の末端からおよ
そ、5〜200mmが好ましく用いられる。
なお、上述の第1の鋳型を遠心成型法以外の方
法で行なうこともできることは勿論である。
更に、本発明を、連続し中空繊維をループ状に
集束して、両端が閉じた形の中空繊維束について
適用することもできる。この場合、第1の鋳型材
によつて、中空繊維の中空部には、勿論、鋳型材
に浸入しない。中空繊維と鋳型を少なくとも一時
的に固定させることによつて、第2の鋳型操作を
行なつても、座屈が生じることなく、従来の遠心
成型法では出来なかつた高遠心力が必要な、多数
本の中空繊維束の成型が可能になる。
以下に、実施例によつて説明する。
実施例 外径320ミクロン、内径240ミクロンの疎水性素
材であるポリメチルメタアクリレート系中空繊維
の長さ25cm、本数9500本を両端開放した中空繊維
束に集束した。次に第2B図の如く筒体1に収納
し、両端の中空繊維束の露出部分に、0.5mm厚さ
の低密度ポリエチレンでできた鋳型容器16を、
ポリアセタール樹脂でできた鋳型容器押え19で
支持して取り付け、袋ナツト17で筒体1に固定
した。次に前記本発明の方法により、中空繊維束
の両端部をポリウレタン樹脂鋳型材を用い、2回
に分けて遠心成型し、管板を成型した。遠心成型
終了後直ちに袋ナツト17と鋳型容器押え19は
取り外し、回収して洗浄せずそのまま次の遠心成
型に用いることができた。管板を成型した中空繊
維束は、管板部分の鋳型材を十分硬化させて後、
鋳型容器とともに切断し、第1図に示された流体
分離装置に組立てた。対照例1として、上記中空
繊維の、長さ27cm、本数9500本の両端を開放した
中空繊維束を集束し、第2A図の如く高密度ポリ
エチレンでできた鋳型容器16をシール部材にシ
リコーンゴムでできたO―リング18を用いて筒
体1に袋ナツト17で取り付け固定した。次に上
記ポリウレタン樹脂鋳型材を用いて、従来の方法
により、鋳型材を同時に中空繊維束の両端から注
入して遠心成型した。対照例2として、対照例1
と同様の中空繊維束を同様な方法で筒体1に固定
し、両開放端の封液として、上記鋳型材よりも密
度が高く、中空繊維と反応せず、成型後に容易に
洗浄除去可能な不混和性液体としてグリセリンを
用いて上記ポリウレタン樹脂鋳型材で遠心成型し
た。対照例3として、実施例と同様の中空繊維束
を用い、対照例1と同様な方法で筒体1に固定
し、実施例と同様の方法で上記ポリウレタン樹脂
鋳型材を2回に分けて遠心成型し管板を成型し
た。この場合は、遠心成型終了後直ちに鋳型容器
16は取り外せず、鋳型材が十分硬化収縮した後
の1日後にやつと外すことが出来た。
なお、実施例、対照例1、対照例2、対照例3
ともに遠心成型機の回転数は2000rpm(約
500G)であつた。かかる流体分離装置の管板部
分の形成性を比較すると、対照例1の場合、6個
製作し、1個に漏洩があり、管板に気泡が残つた
ものと、中空繊維の中空部に鋳型材が浸入してい
るものが6個全てにあり、1個は浮力により中空
繊維が浮き上がり、座屈して中空繊維に損傷を与
えて結局6個全て製品にすることができなかつ
た。対照例2の場合、12個製作し、漏洩と管板部
分の気泡と中空繊維の中空部の鋳型材の浸入が
各々1個ずつあり、製品収率は75%であつた。ま
た、対照例3の場合、12個製作し、シリコーン系
の離型剤を鋳型容器の内側に塗布した6個のうち
3個は座屈し、塗布を行なわなかつた6個につい
ては形成性は良く、全て製品にすることができた
が、鋳型容器の取り外しまでの、鋳型材の硬化収
縮に要する時間と、O―リング部材の取り付け、
鋳型容器の取り外しに要する時間がかかり、作業
性、生産性が非常に悪かつた。これらに較べ本願
発明の実施例では、24個製作したが、成型性に優
れ、かつ短時間に全てを製品にすることができ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によつて製造された流体分離装
置の一例を示すための全体を表わす縦断面図であ
る。第2A図は従来法によつて遠心成型された管
板部分の横断面図であり、第2B図は、本発明の
一実施態様例の管板部分の横断面図である。 1:筒体、2:中空繊維束、3:支持体、4,
5:流入口または排出口、6,7:管板、8,
9:ヘツダ室、10,11:ヘツダ、12,1
3:流入口または排出口、14,15:キヤツ
プ、16:鋳型容器、17:袋ナツト、18:O
―リング、19:鋳型容器押え、20:第1に注
入した鋳型材、21:空気孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 多数の中空繊維からなる束の両端部に鋳型容
    器を取り付け、硬化性鋳型材を注入して第1の鋳
    型操作により、両端の開口部を封じ、次いで更に
    硬化性鋳型材を注入して、遠心力を利用した第2
    の鋳型操作により、該中空繊維の束を筒体に固定
    密封し、しかる後、第2の鋳型材部分において該
    中空繊維の束を切断して開口端を得る中空繊維型
    流体分離装置の成型方法において、第1の鋳型操
    作によつて鋳型材により該中空繊維の束を鋳型容
    器に固着する事及び鋳型容器部材として該中空繊
    維の束の切断と同時に切断可能な使い捨て部材を
    用いることを特徴とする中空繊維型流体分離装置
    の成型方法。
JP1033979A 1979-02-02 1979-02-02 Molding of hollow fiber type fluid separator Granted JPS55104606A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1033979A JPS55104606A (en) 1979-02-02 1979-02-02 Molding of hollow fiber type fluid separator

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