JP3269138B2 - セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル - Google Patents

セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル

Info

Publication number
JP3269138B2
JP3269138B2 JP28520892A JP28520892A JP3269138B2 JP 3269138 B2 JP3269138 B2 JP 3269138B2 JP 28520892 A JP28520892 A JP 28520892A JP 28520892 A JP28520892 A JP 28520892A JP 3269138 B2 JP3269138 B2 JP 3269138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
ceramic
ceramic porous
porous hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28520892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06106035A (ja
Inventor
浩之 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP28520892A priority Critical patent/JP3269138B2/ja
Publication of JPH06106035A publication Critical patent/JPH06106035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3269138B2 publication Critical patent/JP3269138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス多孔質中
空糸膜モジュールに関する。更に詳しくは、セラミック
ス多孔質中空糸膜を束着せしめてモジュール化したセラ
ミックス多孔質中空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス中空糸膜で流体をロ過する
場合、中空糸膜を束ねてモジュール化する必要がある。
本出願人は先に、束ねられた多孔質アルミナ細管の端部
に、アルミナ粉末の有機溶媒けん濁液(アルミナ粉末ス
ラリー)を遠心沈降させ、有機溶媒を除去した後、アル
ミナ粉末の焼成温度で焼成してアルミナ細管を束着する
方法を提案している(特開平3-60475号公報)。
【0003】セラミックス多孔質中空糸膜を束着する方
法としては、これ以外の方法が見当らないが、この方法
にも次のような点での問題がみられた。 (1)アルミナ粉末のスラリーを流し込む前処理として、
アルミナ細管の端面をエポキシ樹脂などで封止しておく
ことが必要であり、またスラリーが乾燥し、固化する迄
遠心処理を行っていなければならず、そのために時間を
要する。 (2)アルミナ細管の両端でしか細管群を束着していない
ので、細管の長さ方向の中央部分に応力が加わると、細
管が破損するおそれがある。 (3)モジュールを大型化する場合、アルミナ細管間の間
隙にアルミナスラリーを廻り込ませるための遠心力を再
度検討しなければならず、そのための条件設定が困難で
ある。また、この方法で、遠心処理を行わずに束着させ
ることを考えた場合、アルミナスラリーを円筒容器に注
入し、そこにアルミナ細管全体を浸漬してアルミナスラ
リーで覆ってしまい、固化させる方法が考えられるが、
このような方法で束着されたアルミナ細管はその長さ方
向中央部分の強度は増すが、モジュールの直径方向中心
付近の圧力損失が大きくなってしまうので、モジュール
の大型化は望めない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、モジ
ュール化されたセラミックス多孔質中空糸膜の長さ方向
中央部分での強度を増加させ、しかも圧力損失を増大さ
せずにモジュールを大型化することを可能とするセラミ
ックス多孔質中空糸膜モジュールを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
板状のセラミックス多孔質体中に、セラミックス多孔質
中空糸膜を平行に並べた中空糸膜群を複数段同一方向に
埋設し、中空糸膜群間にそれの長さとは交叉する方向の
空間を少なくとも1ヶ所形成させると共に、中空糸膜端
面以外のモジュール端面部分を封止したセラミックス多
孔質中空糸膜モジュールによって達成される。
【0006】本発明に係るセラミックス多孔質中空糸膜
モジュールの一態様が、斜視図として図1に示されてい
る。このモジュールは、全体が板状のセラミックス多孔
質体10中に、セラミックス多孔質中空糸膜1,1´,・・
・、2,2´,・・・、3,3´,・・・が平行に並べられ
た中空糸膜群11,12,13,・・・を複数段同一方向に埋設
しており、中空糸膜群間12-13,14-15間に中空糸膜の長
さ方向とは交叉する方向、一般には直角方向に空間21,2
2を形成させる。そして、中空糸膜端面側のモジュール
端面部分23は、中空糸膜端面部分を除いて封止されてい
る。
【0007】図示された態様のモジュールは、セラミッ
クス粉末を混合した高分子物質ドープ液およびセラミッ
クス多孔質中空糸膜を用いて作製されたユニットセルA
およびBを接合することにより製造される。
【0008】セラミックス粉末を混合した高分子物質ド
ープ液としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリアクリロニトリル、芳香族ポリアミド、ポリ塩
化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロースなど
の膜形成性高分子物質をそれらの可溶性溶媒、例えばジ
メチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチル
アセトアミド、ジエチルホルムアミド、N-メチルピロリ
ドン、モルホリン、トリエチルホスフェート、アセトン
などに約5〜20容量%の濃度で溶解させた溶液中に、粒径
が約0.001〜100μm程度のAl2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3
N4などの少なくとも一種を、高分子物質との合計量中約
20〜50容量%を占めるような割合で高充填したものが用
いられる。また、セラミックス多孔質中空糸膜として
は、こうしたセラミックス粉末を高充填した高分子物質
ドープ液を乾湿式紡糸した後、焼成して得られる内径が
約1.0〜2.0mm、肉厚が約0.2〜0.4mm程度のものが一般に
用いられる。
【0009】ユニットセルAの作製は、次のようにして
行われる。セラミックス粉末高充填ドープ液を箱状の下
型内にある程度の深さになるように流し込み、その中に
セラミックス多孔質中空糸膜を平行に並べて形成させた
1段の中空糸膜群を浸漬し、このような操作を2回以上
くり返した後、最後にドープ液を流し込み、箱状下型内
を2段以上の中空糸膜群およびドープ液で充満させる。
このような状態の下型上端面を、それより小さい面積、
一般には並べられた中空糸膜群の長さ方向の長さの短い
分だけ面積の小さい下型嵌装部を下面側に突設させた上
型で軽く押え、その状態のままドープ液のゲル化浴中に
浸漬させる。
【0010】ゲル化されたブロックを、上型および下型
からはずして取り出し、ブロックの中空糸膜群両端部内
にわずかに侵入したドープ液のゲル化物によって閉塞さ
れた部分を切り落す。得られた成型体は、2段以上重ね
て並べられた多孔質中空糸膜群がセラミックス粉末-ゲ
ル化高分子物質混合物層中に埋設させた状態を形成して
いる。これを、好ましくは約500〜900℃の温度で一旦仮
焼した後、約1400〜1900℃の温度で焼成すると、板状の
セラミックス多孔質体中に、セラミックス多孔質中空糸
膜を平行に並べた中空糸膜群を2段以上同一方向に埋設
し、中空糸膜群両端側に約1mm程度の高さの縁部25(26)
が設けられ、その間に凹部21(22)を形成させたユニット
セルAが得られる。図示された態様では、中空糸膜群を
2段埋設されたユニットセルAが2個作製された。
【0011】ユニットセルBは、ユニットセルAの作製
方法において、下型嵌装部を有しない上型を用い、中空
糸膜群両端側に縁部を設けないものとして作製され、図
示された態様では、中空糸膜群が2段埋設されている。
【0012】モジュール化は、2個以上のユニットセル
Aの縁部に、好ましくは室温硬化性のセラミックス系接
着剤27を塗布して積み重ね、最上段にユニットセルBを
接合28させることにより行われる。先に切断された中空
糸膜群端面側の端面23には、好ましくは室温硬化性のセ
ラミックス系接着剤が塗布され、塗布面とは反対側から
各中空糸膜に直ちにエアを吹き込むことにより、中空糸
膜端部の接着剤を吹き払い、貫通させる。このような操
作を両端面側について行い、多孔質体よりなる端面部分
を封止し、この面からの流体の漏洩を防止する。
【0013】このようなモジュール化により、ユニット
セルAの凹部21,22は圧力損失を少なくするための空間
を形成させる。
【0014】
【発明の効果】本発明に係るセラミックス多孔質中空糸
膜モジュールは、次のような効果を奏する。 (1)セラミックス中空糸膜の束着によるモジュール化
は、セラミックス粉末高充填ドープ液を用い、焼成する
だけで容易に行うことができる。 (2)使用されるセラミックス多孔質中空糸膜の本数を任
意に増減することが可能である。 (3)セラミックス多孔質中空糸膜が全体としてセラミッ
クス多孔質体で覆われ、保持されているため、強度的な
面での不安はない。従って、自動車などの衝撃を受ける
部位にも、安心して使用することができる。 (4)各ユニットセル間に間隙空間が設けられ、ロ過され
た流体が圧力損失なく透過される構造をとっているた
め、セラミックス多孔質中空糸膜の本数を増加させ、即
ちユニットセルの数を増加させても、圧力損失は各ユニ
ットセルにおける圧力損失以上には大きくならず、従っ
て圧力損失を増大させずにモジュールを大型化させるこ
とを可能とする。 (5)高温ガスのロ過など、有機質ロ過材では使用できな
い高温域での使用が可能である。例えば、ディーゼル車
の排気ガスに含まれている黒煙などを除去する場合、こ
のモジュールをマフラー部に装着し、セラミックス多孔
質中空糸膜内に排気ガスを導入することによって、中空
糸膜表面での黒煙の除去が可能である。
【0015】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0016】実施例 Al2O3粉末(粒径100μm)200g、MgO粉末(粒径100μm)3g、
ポリスルホン(アモコ社製品P-1700)28gおよびジメチル
ホルムアミド160gを、24時間撹拌、混合した後、真空ポ
ンプで脱泡して、セラミックス粉末充填ドープ液を調製
した。
【0017】このセラミックス粉末充填ドープ液を、開
口面積150×160mm、深さ12mmの下型中に70ml(約1/4の深
さ迄)流し込み、その上にアルミナ製多孔質中空糸膜(外
径2.5mm、内径2.0mm、長さ155mm)を45本並べて置いた。
このような操作を2回くり返した後、最後にまたドープ
液を70ml流し込み、ドープ液および多孔質中空糸膜でほ
ぼ内部空間が充満された下型を、上面側に把手を設け、
下面側には下型嵌装部(150×110×2mm)を突設させた上
型で軽く押え、その状態のまま25℃の水浴中に浸漬し
た。
【0018】24時間水浴中に浸漬してゲル化させた後、
ゲル化されたブロックを上型および下型から取り出し、
ブロックの両端を中空糸膜両端部がそれぞれ5mm宛切断
されるように垂直に切り落した。これを1650℃の空気中
で40時間焼成し、ユニットセルAを得、このようなユニ
ットセルAを2個作製した。
【0019】これとは別に、同じセラミックス粉末充填
ドープ液を、同じ開口面積で深さが10mmの下型中に70ml
流し込み、その上にアルミナ製多孔質中空糸膜を45本並
べて置き、このような操作を2回くり返した後、ドープ
液および多孔質中空糸膜でほぼ内部空間が充満された下
型を、上面側に把手を設け、下面側をフラットとした上
型で軽く押え、その状態のまま25℃の水浴中に浸漬し
た。
【0020】24時間水浴中に浸漬してゲル化させた後、
ゲル化されたブロックを上型および下型から取り出し、
ブロックの両端を中空糸膜両端部からそれぞれ5mm宛切
断されるように垂直に切り落した。これを1650℃の空気
中で40時間焼成し、ユニットセルBを得た。
【0021】それぞれこのようにして得られたユニット
セルA2個およびユニットセルB1個を、Al2O3系接着
剤(日産化学製品ボンド・エックス95)層27,28を介し
て、図1に示されるように接合し、各ユニットセルを接
合した。先に切断された中空糸膜端面側の端面には、同
じAl2O3系接着剤を塗布し、前述の如き方法で、中空糸
膜端面以外の端面部分23を封止した。
【0022】このようにした得られたモジュールの多孔
質中空糸膜開口面をエア配管に接続し、圧力損失を測定
すると、エア流量が2Nm3/分のとき0.01kgf/cm2であっ
た。
【0023】比較例 実施例で用いられたセラミックス粉末充填ドープ液を、
直径70mm、長さ160mmの円筒容器内に流し込み、そこに
アルミナ製多孔質中空糸膜540本を浸漬させ、25℃の水
浴中に24時間沈め、ゲル化させた。円筒容器から取り出
されたブロックの両端部を5mm宛切断し、これを1650℃
の空気中で40時間焼成した。その後、中空糸膜端面以外
の端面部分の封止を、実施例と同様に行った。得られた
モジュールの圧力損失は、エア流量が2Nm3/分のとき0.7
kgf/cm2であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックス多孔質中空糸膜モジ
ュールの一態様の斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3 セラミックス多孔質中空糸膜 10 板状セラミックス多孔質体 11,12,13 中空糸膜群 21,22 空間 23 モジュール端面部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 63/02 B01D 71/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状のセラミックス多孔質体中に、セラ
    ミックス多孔質中空糸膜を平行に並べた中空糸膜群を複
    数段同一方向に埋設し、中空糸膜群間にそれの長さとは
    交叉する方向の空間を少なくとも1ヶ所形成させると共
    に、中空糸膜端面以外のモジュール端面部分を封止して
    なるセラミックス多孔質中空糸膜モジュール。
JP28520892A 1992-09-30 1992-09-30 セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル Expired - Fee Related JP3269138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28520892A JP3269138B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28520892A JP3269138B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06106035A JPH06106035A (ja) 1994-04-19
JP3269138B2 true JP3269138B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=17688507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28520892A Expired - Fee Related JP3269138B2 (ja) 1992-09-30 1992-09-30 セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3269138B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2502953B (en) 2012-05-24 2017-02-08 Imp Innovations Ltd Catalytic converter substrate
GB2517951A (en) 2013-09-05 2015-03-11 Imp Innovations Ltd A substrate and a method of manufacturing a substrate
CN111072368B (zh) * 2019-12-24 2021-12-28 江苏省陶瓷研究所有限公司 一种具有层状结构的多孔陶瓷纤维膜及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06106035A (ja) 1994-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1023297C (zh) 半渗透膜装置的管板
CA2615643C (en) Ceramic filter
CN100473628C (zh) 陶瓷结构体及陶瓷结构体的制造方法
US5066397A (en) Hollow fiber membranes with fusion-bonded end portions
EP1607130B1 (en) Sealed honeycomb structure and method of producing the same
US20080152893A1 (en) Process for Producing Gas-Tight and Temperature-Stable Modules with Ceramic Hollow-Fibre or Capillary Membranes
EP2116347B1 (en) Method for manufacturing a sealed honeycomb structure
JPS6358620B2 (ja)
JP2001334114A (ja) フィルターエレメントおよびその製造方法
EP2116348B1 (en) Method for manufacturing sealing honeycomb structure
WO2012044441A1 (en) Tubesheet and method for making and using the same
JPS6219205A (ja) 限外ロ過膜の製造方法
JP3269138B2 (ja) セラミックス多孔質中空糸膜モジュ−ル
CN105879687A (zh) 一种陶瓷中空纤维膜滤芯元件及其组件
EP1256372A2 (en) Hollow fiber membrane contactor and method for making same
US20030184954A1 (en) Separation module and method for producing the same
JPH08103640A (ja) 多孔質の無機支持体上の非孔質の高分子膜
CN205700169U (zh) 一种陶瓷中空纤维膜滤芯元件及其组件
CN113663523B (zh) 一种中空纤维膜组件的制备方法
CN106999864B (zh) 分离膜结构体及其制造方法
JP3130113B2 (ja) セラミック構造体の目封じ方法
JPS6216682B2 (ja)
JP4040427B2 (ja) フィルタエレメントの製造方法
RU2079349C1 (ru) Фильтрующий элемент для микро- и ультрафильтрации и способ его изготовления
DE10152673A1 (de) Separationsmodul und Verfahren zu seiner Herstellung

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees