JPS6216584Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案はフイルタを有する換気扇の改良に関
するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の換気扇は第１図および第２図で
示され、図において１は通風路２を形成した枠
体、３はこの枠体の通風路２内に取付足４を介し
て設けられた送風機で、電動機５とこの電動機の
軸に着脱自在に設けられた羽根６とから形成され
ている。７は上記枠体１に形成された通風路２の
前面開口部に枠体の一部として形設されたパネル
で、枠体１に着脱自在に形成され、かつ中央部に
はベルマウスを兼ねた通風口８が設けられ、さら
にはこのパネルの前面上部には係合片９が、前面
下部にはメネジ１０がそれぞれ一体に設けられて
いる。１１は上記パネル７の通風口８を覆うよう
に設けられ複数の開口１２を有した化粧グリル
で、上側壁部には上記係合片９と係合することに
よりこの係合片を中心に化粧グリルを回動可能と
できるための係合孔１３が設けられ、上下側壁部
には孔１４が設けられ、さらに下側壁部には上記
メネジ１０に対応してネジ貫通溝１５が設けられ
ている。１６は上記孔１４に掛止し、弾性により
化粧グリル１１に着脱自在に形成した固定部材
で、線材を組合せて設けられている。１７はこの
固定部材と上記化粧グリル１１により挾持され通
風路を横切つて設けられた油捕集用のフイルタ、
１８は上記メネジ１０と螺合するツマミネジ１９
により着脱自在に設けられた油受けで、上記化粧
グリル１１およびパネル７から流れ落ちる油塵が
床上等に落下しないように皿状に形成され、かつ
上記化粧グリル１１の下側壁を挾持する凸部２０
が設けられている。

従来の換気扇は上記のように構成され、送風機
３を運転することにより、化粧グリル１１の開口
１２から空気を吸い込み、フイルタ１７でその空
気中の油塵を過された空気はパネル７の通気口
８から通風路２を経て室外に排出される。このよ
うにしてフイルタ１７で過した油塵あるいはパ
ネル７に付着した油塵は下部に取付けられた油受
け１８に集められ、ツマミネジ１９を回して油受
け１８を外すことにより任意の場所へ油塵を廃棄
でき、またこの油受け１８を外すことにより化粧
グリル１１を外すことができ、さらにフイルタ１
７も固定部材１６を外すことで取り出すことがで
き、水洗い等により清掃するようになつていた。
しかしながら、このように構成することによれ
ば、化粧グリル１１の取り外し時にいつしよに固
定部材１６も枠体１から取り外すことになるた
め、油塵等で汚れたフイルタ１７に接しながら固
定部材１６を外さなければならず、手が汚れやす
くまた滑つて外し難い。また、化粧グリル１１を
外すことで固定部材１６も外れるので羽根６が露
出し危険でもある欠点があつた。

〔考案の概要〕

この考案はかかる欠点を改善する目的でなされ
たもので、枠体に固定状態に固定部材を設け、フ
イルタを固定部材と化粧グリルとで挾持すること
により、枠体側に固定部材を固定させたまま化粧
グリルとフイルタとをいつしよに外せるように
し、フイルタの取外しがより簡単になり、また羽
根が固定部材でガードされ安全でもある換気扇を
提供するものである。

〔考案の実施例〕

第３図はこの考案の一実施例を示す要部分解斜
視図であり、この実施例の構成は第１図、第２図
に示した構成との違いが、固定部材１６の上下に
設けられた立上り部２１をパネル７の前面に形成
した孔１４ａに係止させることによつてパネル７
に固定部材１６を固定状態に設けた点だけにあ
り、他は第１図、第２図の構成と同一である。な
おこの第３図では化粧グリル１１の係合孔１３と
係合する第１図に示すような係合片９の図示は省
略している。

この考案は上記のように構成され、パネル７の
前面の孔１４ａに固定部材１６の立上り部２１を
係止させ、フイルタ１７を装着した化粧グリル１
１を第１図に示したような枠体１の係合片９に係
合孔１３を係合させて取付ける。これによりフイ
ルタ１７は化粧グリル１１と固定部材１６とによ
り挾持される。このようにして使用することによ
りフイルタ１７は汚れるが、上記組立て時と逆の
順序によればフイルタ１７は化粧グリル１１と共
に外れ清浄することが容易になる。また、化粧グ
リル１１を外しても固定部材１６は枠体１に取り
付けられたままであるため、羽根６のガードとし
て機能し、羽根６に手などが当ることがなく安全
である。なおより安全にするためには固定部材１
６を細かな格子状にする等の配慮が必要なことは
言うまでもない。

なお、上記実施例では固定部材１６に立上り部
２１を設け、孔１４ａに係合するようにしている
が、第４図に示すように、立上り部２１ａをパネ
ル７に一体に設け、これに固定部材１６を取付け
フイルタ１７を挾持するようにしても同様の効果
が期待できる。なおこの第４図でも第３図と同様
に係合片９の図示は省略している。

〔考案の効果〕

この考案は以上説明したとおり、通風路を形成
した枠体と、上記通風路に設けられた送風機と、
上記通風路の前面開口部を覆うよう上記枠体に固
定状態に設けられた固定部材と、この固定部材の
前面を覆うよう上記枠体に着脱自在に取り付けら
れた化粧グリルと、この化粧グリルと上記固定部
材との間に設けられたフイルタとを備え、このフ
イルタは上記化粧グリルを上記枠体に取り付けた
状態でその化粧グリルと上記固定部材との間に挾
持状態に保持され、かつ固定部材を枠体に固定し
たままの状態で上記フイルタと化粧グリルとを一
緒にして上記枠体から取り外せるように構成した
ので、フイルタはグリルを枠体から取り外すこと
によつて一緒に取り外すことができるとともに、
フイルタとグリルとを取り外したとき枠体側には
固定部材が固定されたままであるのでフイルタと
グリルとを固定部材から離すことができ、グリル
からフイルタを取り外すだけの動作ですみ、フイ
ルタと固定部材との分離動作は不要となるから結
局フイルタの取り外しが容易となるとともに、グ
リルとフイルタとを取り外したとき枠体の通風路
の前面に固定部材を固定したままにできるので、
通風路の前面を固定部材でガードでき、通風路に
ある羽根に対する危険性の防止効果を向上させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図は第１図
の要部分解斜視図、第３図はこの考案の一実施例
を示す要部分解斜視図、第４図はこの考案の他の
実施例を示す要部分解斜視図である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を
示し、１は枠体、２は通風路、３は送風機、７は
パネル、１１は化粧グリル、１２は開口、１４は
孔、１６は固定部材、１７はフイルタである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 通風路を形成した枠体と、上記通風路に設け
   られた送風機と、上記通風路の前面開口部を覆
   うよう上記枠体に固定状態に設けられた固定部
   材と、この固定部材の前面を覆うよう上記枠体
   に着脱自在に取り付けられた化粧グリルと、こ
   の化粧グリルと上記固定部材との間に設けられ
   たフイルタとを備え、このフイルタは上記化粧
   グリルを上記枠体に取り付けた状態でその化粧
   グリルと上記固定部材との間に挾持状態に保持
   され、かつ固定部材を枠体に固定したままの状
   態で上記フイルタと化粧グリルとを一緒にして
   上記枠体から取り外せることを特徴とする換気
   扇。 (2) 固定部材が枠体に対して着脱自在に設けられ
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の換気扇。