JPS621619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機における露処理構造の改
良に関するものである。

一般に、吹出し口に露受皿とスタピライザを一
体化して設けた空気調和機においては、冷房運転
中、熱交換器より流れ出た冷却された露水により
露受皿が冷却され、露受皿の外壁、すなわちスタ
ピライザ等に結露が生じ、その水滴が滴下して空
気調和機下部に設けた吹出し口より飛び出し、床
面等を濡らす欠点があつた。

本考案は上記従来の欠点を除去するものであ
る。

以下、本考案の一実施例を示す添付図面を参考
に説明する。

同図において、１は室内ユニツト本体で、前面
には吸込口２と吹出口３がそれぞれ形成され、ま
た内部には、熱交換器４、クロスフローフアン５
を具備したエアガイダ６が配設され、通風回路８
を形成している。

次に吹出し口３の具体的な構成を第２図〜第４
図により説明する。

同図において、吹出し口３は熱交換器４の露水
を受ける露受皿３ａと吹出しグリル３ｃとより構
成され、クロスフローフアン５のスタピライザ３
ｂは、露受皿３ａの一側壁が兼ねている。さら
に、吹出し口３の上壁は、露受皿３ａの底面が兼
ねられ、前記露受皿３ａの底面と同面になるよう
に、段付部３ｆが設けられ、前記段付部３ｆにス
ポンジ等の吸水材７が貼られている。また前記吸
水材７と連らなるように、スタピライザ３ｂの下
部側壁より、露受皿３ａ底面に向け多数の溝、す
なわちローレツト３ｄが彎曲部に設けられてい
る。

吹出しグリル３ｃは、吹出し口３の前面に設け
られ、クロスフローフアン５より送られた空気の
吐出口を形成する。ここで、前記ローレツト３ｄ
は、露受皿３ａ底面の長手方向にわたつて形成さ
れ、それぞれ短手方向に延びている。また前記吸
水材７は前記露受皿３ａの底面の長手方向にわた
つて貼付けられている。

上記構成において、熱交換器４は、吹出し口３
の上部に位置し、ここで生じた露水は合成樹脂に
より露受皿３ａ、スタピライザ３ｂ、吹出しグリ
ル３ｃを一体成形した吹出し口３の露受皿３ａに
流れ、ドレン口３ｅより室外に排出される。

ところが、この時熱交換器４より流れ出る露水
により、吹出し口３の露受皿３ａ外壁、すなわち
スタピライザ３ｂ等にも結露が生じる。またこの
露ｘは自重により下に落ちようとするが、スタピ
ライザ３ｂにより露ｘは第２図の破線矢印のよう
に導かれ、露受皿３ａの底面に形成したロレーツ
ト３ｄから吸水材７へ流れ、ここで吸水される。

そしてこの吸水材７に付着した露水は、クロス
フローフアン４により形成された通風回路８によ
り吹き出される風で自然蒸発が促進される。

したがつて、この種の露の量は通常それほど多
くなく吸水材７の部分のみで充分蒸発処理でき
る。しかも、この吸水材７は露受皿３ａ底面に同
面に貼られるよう形成されているので風の抵抗も
なく空気調和機の風量の低減等の能力の損失がな
い。

上記実施例より明らかなように本考案における
空気調和機の露処理構造は、スタピライザの下部
にローレツトを形成しているため、このローレツ
トにより露受皿の表面に付着した露水を露受皿の
底面に集めることができ、しかも露受皿の底面に
吸水材を設けているため、この吸収材によつて露
水を吸収することができ、露水の飛散が確実に防
止でき、さらに前記吸水材に吸収された露水は吹
出し口の通風によつて自然蒸発するため、吸収材
に吸収された露水の処理が容易である等、種々の
利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における露処理構造
を具備した空気調和機の断面図、第２図は第１図
の要部拡大図、第３図は同露処理構造を具備した
吹出し部の背面斜視図、第４図は第３図に示すＡ
部の拡大図である。 ３……吹出し口、３ａ……露受皿、３ｂ……ス
タピライザ、４……熱交換器、５……クロスフロ
ーフアン、３ｄ……ローレツト、７……吸水材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器に付着した露水を受ける露受皿の外側
   側壁を前記熱交換器と熱交換する空気を送るクロ
   スフローフアンのスタピライザとし、またこの露
   受皿底面を前記クロスフローフアンにて送られて
   きた空気を室内に吐出させる吹出し口の上壁とし
   た空気調和機において、前記スタピライザの下部
   を前記露受皿底面に向けて彎曲させ、この彎曲部
   の長手方向に、短手方向に延出する複数の凹凸条
   からなるローレツトを形成し、前記露受皿の底面
   に前記ローレツトと連なるように吸水材を貼付け
   た空気調和機の露処理構造。