JPS6215532B2 - - Google Patents

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JPS6215532B2
JPS6215532B2 JP56018092A JP1809281A JPS6215532B2 JP S6215532 B2 JPS6215532 B2 JP S6215532B2 JP 56018092 A JP56018092 A JP 56018092A JP 1809281 A JP1809281 A JP 1809281A JP S6215532 B2 JPS6215532 B2 JP S6215532B2
Authority
JP
Japan
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xylene
mordenite
catalyst
ethylbenzene
ammonium
Prior art date
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Expired
Application number
JP56018092A
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English (en)
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JPS57134423A (en
Inventor
Kazuyoshi Iwayama
Takehisa Inoe
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP56018092A priority Critical patent/JPS57134423A/ja
Publication of JPS57134423A publication Critical patent/JPS57134423A/ja
Publication of JPS6215532B2 publication Critical patent/JPS6215532B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、エチルベンゼンを含むキシレン類を
水素の存在下で、気相にてある特定の触媒と接触
せしめ、キシレン類を異性化するとともに、エチ
ルベンゼンを他の芳香族炭化水素に変換せしめる
ことに係るものである。 キシレン混合物のうち、現在工業的に重要なも
のは、パラキシレンとオルソキシレンである。パ
ラキシレンは合成繊維ポリエステルの粗原料とし
て、これまで、その需要は著しく増大してきた。
今後もその傾向は変わらないものと予想される。
オルソキシレンは、ポリ塩化ビニルの可塑剤フタ
ル酸エステルの粗原料として利用されている。し
かしオルソキシレンはパラキシレンに比較して、
その需要は少ないのが現状である。一方メタキシ
レンの工業用途は現在ほとんどない。このことか
ら、メタキシレンおよびオルソキシレンをパラキ
シレンに変換することは、工業的に重要なことで
ある。 キシレン混合物は、その沸点が接近しているた
め、特にパラキシレンとメタキシレンとの間の沸
点が極めて近いため、蒸留法により、パラキシレ
ンを分離するのは経済的に不利である。したがつ
てパラキシレンの工業的分離は融点の差を利用す
る深冷分離によつて行なわれてきた。深冷分離法
の場合は、共晶点のため、1パス当りのパラキシ
レンの回収率には限界があり、せいぜい(60
%)/(1パス)である。その結果、パラキシレ
ンを回収した後のラフイネート流体中のパラキシ
レン濃度は、かなり高い。一方、最近特公昭49−
17246、49−28181、50−10547、50−11343、51−
46093等に示されるように新しい分離技術として
吸着分離法が開発された。この吸着分離法では、
パラキシレンは理論的に1パス当り100%回収可
能となる。すなわち、吸着分離後のラフイネート
流体中のパラキシレン濃度は極めて低く、理論的
には零となる。 オルソキシレンは、これまでのところ、一般に
精密蒸留法によつて分離されている。 このようにして、パラキシレン、オルソキシレ
ンを分離した残りのラフイネート流体は異性化工
程に送られ、メタキシレンおよび/又はオルソキ
シレンは、熱力学的平衡組成に近いパラキシレン
濃度まで異性化され、その後新鮮な供給原料と混
合して分離工程に送られ、このサイクルがくり返
される。このような組み合せプロセスにおいて、
深冷分離によりパラキシレンを分離した残りのラ
フイネート流体を異性化工程に供給する場合に
は、前述したようにラフイネート流体中のパラキ
シレン濃度は相対的に高いが、パラキシレン吸着
分離法によつて分離した後のラフイネート流体の
場合は、パラキシレン濃度は、極めて低い。した
がつて異性化工程における反応は、後者の方がよ
り大きな過酷度を要求される。 一般に、工業的に利用されるキシレン原料は、
ナフサを改質処理し、その後の芳香族抽出および
分留によつて得られる改質油系のキシレン、ある
いはナフサの熱分解により副生する分解ガソリン
を芳香族抽出および分留によつて得る分解油系キ
シレンである。分解油系キシレンにおいて特に特
徴的なことはエチルベンゼンの濃度が改質油系に
比較して2倍以上も高いことである。その代表的
組成の1例を表1に示す。
【表】 このように一般に、キシレン混合物にはエチル
ベンゼンがかなりの量存在しているが、エチルベ
ンゼンをなんらかの手段で除去しなければ分離工
程と異性化工程をリサイクルしていくに従つてエ
チルベンゼンが蓄積し、その濃度が増大していく
という好まざる状況となる。このようなことから
新鮮な供給原料としてエチルベンゼン濃度の低い
改良油系キシレンが好ましく利用されているのが
現状であるが、いずれにしても、エチルベンゼン
濃度を低下させることが必要であり、いくつかの
方法が工業的に実施され、又いくつかの方法が提
案されている。その方法として大きく分類して1
つはエチルベンゼンをそのまま分離するという方
法であり、もう1つは反応により他の有用なる化
合物に変換せしめる方法である。 エチルベンゼンを分離する方法として蒸留法が
挙げられる。この方法の場合、キシレン類との間
の沸点差が小さいため、超精密蒸留による必要が
あり、工業的に莫大なる設備投資を要し、さらに
運転経費も高く、経済的に不利な方法である。 さらに最近、特開昭52−10223等に示されるよ
うに、吸着分離法によりエチルベンゼンを分離し
ようとする提案もあるが、その分離性能は充分満
足のいくものではない。 エチルベンゼンを除去する他の方法として他の
有用なる成分に変換せしめるいくつかの方法があ
る。その最も代表的な方法は、特公昭49−
46606、49−47733、51−15044、51−36253、特開
昭54−16390等に示されているようにエチルベン
ゼンをキシレンに変換する方法である。しかしこ
の方法では、触媒中に極めて高価な貴金属である
白金を含有することが必須である。 さらにエチルベンゼンをキシレンに変換するに
は、その間にナフテン、パラフインの如き非芳香
族成分の介在が反応メカニズム上必要であり生成
物中に存在するその濃度は数%から10数%の範囲
に及んでいる。さらにはエチルベンゼンの転化率
は熱力学的平衡(表2)によつて律せられるた
め、その限界がある等の欠点がある。
【表】 エチルベンゼンをキシレン以外の他の成分に変
換する方法が最近特公昭53−41657、特開昭52−
148028等に提案されている。この方法は、キシレ
ンを異性化すると同時に、エチルベンゼンを不均
化反応によりベンゼンとジエチルベンゼンに変換
し、キシレンとの間に大きな沸点差を利用して分
離しようとするものである。このようにして得ら
れたベンゼンは合成繊維ナイロンの粗原料として
大きな需要があるが、ジエチルベンゼンの需要は
ほとんどなく、さらに他の有用な化合物に変換す
る必要があり経済的に不利である。さらにエチル
ベンゼンの不均化反応は熱力学的平衡によつて律
せられ、エチルベンゼンの転化率には限界があ
る。 このような状況からエチルベンゼンを熱力学的
平衡の如き制約を受けることなく有用な化合物に
変換できることが現在強く望まれている。さら
に、これまで述べてきたことからも明らかなよう
にエチルベンゼン濃度の高い、例えば分解油系の
キシレンをも充分使用でき、かつキシレンの異性
化において、例えばパラキシレンを吸着分離した
後のラフイネート流体をも充分異性化できる特性
を具備する触媒系が渇望されている。 このような現状に鑑み、本発明者らはエチルベ
ンゼンの除去法として熱力学的制約を、ほとんど
受けることなく、ベンゼンとエタンに水添脱アル
キル化し、それに同時に、キシレンを異性化でき
る触媒系について検討した。その結果モルデナイ
ト型ゼオライトとレニウム成分および/又はリン
成分を組み合せることにより、本反応が効率的に
進行することを見い出し、これを先に提案した。
しかし先に提案したレニウムおよび/又はリンを
含むモルデナイト型ゼオライト触媒の場合、触媒
活性は充分高くないので、接触時間を長くするこ
とによつてこの不利を補つてきた。本発明者ら
は、触媒性能をさらに改善するため、鋭意検討を
重ねた結果、本発明に到達したものである。すな
わち、エチルベンゼンを含むキシレン混合物を水
素の存在下で、リンを含むモルデナイト型ゼオラ
イトにモリブデン、タングステン、バナジウムか
ら選ばれた少くとも1つの成分を添加することに
より、触媒性能を向上せしめることを見い出し
た。 本発明に使用できるモルデナイト型ゼオライト
は、合成品でも、天然物でも使用でき、勿論その
混合物でもよい。 モルデナイト型ゼオライトは、シリカとアルミ
ナから構成される結晶性アルミノシリケートに属
し、そのアルミノシリケートは基本的にSiO4
AIO4の四面体が酸素原子を共有して交さ結合し
ている三次元骨組構造からなつている。アルミニ
ウムを含む四面体は負の電子価を帯び、アルカリ
金属、アルカリ土類金属イオンあるいは、その他
の陽イオンを含むことにより、その電気的中和を
保つている。このような陽イオンは、すでに知ら
れているイオン交換技術によつて他の陽イオンと
交換可能である。 一般に、合成品はナトリウムイオンを主に含ん
でおり、天然物では、種々のアルカリ金属イオン
および/又はアルカリ土類金属イオンを主に含ん
でいる。これら金属イオンのうち、本発明に特に
好ましい金属イオンにカルシウムイオンである。
すなわち、ナトリウムイオンを含むモルデナイト
型ゼオライトをカルシウムイオンでイオン交換す
ればさらに好ましいが、本発明は勿論カルシウム
イオンを含まないモルデナイト型ゼオライトでも
使用できる。 モルデナイト型ゼオライトを本発明に使用する
にあたつては、このゼオライトに脱アルカリ処理
を施し酸性を付与せしめることが必要である。こ
こでいう脱アルカリ処理とは、ゼオライトを酸お
よび/又はアルミニウム塩化合物を含む溶液で処
理し、ゼオライトに水素イオンおよび/又は水素
イオン先駆体であるアルミニウムイオンを導入す
るある種のイオン交換処理である。 脱アルカリ処理は一段に水溶液で行なわれる。
使用できる酸としては無機酸あるいは有機酸であ
る。無機酸としては塩酸、硝酸、リン酸、炭酸等
が例として挙げられるが、勿論これ以外のもので
も水素イオンを含有するものであればよい。有機
酸としては例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、修
酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができる。
無機酸を使用する場合、あまり高濃度の溶液で処
理すると、モルデナイト構造の破壊が起こるので
好ましくない。好ましく用いられる酸の濃度は、
酸の種類により大きく変化するので、一義的には
定めにくく使用にあたつては、モルデナイト構造
の破壊が起こらないよう充分注意する必要があ
る。 アンモニウム塩化合物としては、硝酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭
酸アンモニウム、アンモニア水等の如き無機アン
モニウム塩あるいはギ酸アンモニウム、酢酸アン
モニウム、クエン酸アンモニウム等の如き有機酸
のアンモニウム塩も同様に使用できるが、より好
ましくは、無機アンモニウム塩である。使用され
るアンモニウム塩の濃度は好ましくは0.05から4
規定の溶液が用いられるが、より好ましくは約
0.1から2規定である。酸および/又はアンモニ
ウム塩溶液によりモルデナイト型ゼオライトを脱
アルカリ処理する方法として、バツチ式あるいは
流通式いずれの方法も好ましく用いられる。バツ
チ式で処理する場合には、固液比はゼオライトが
液と充分接触できる量以上、約1/Kg以上が好
ましい。処理時間は、約0.1から72時間で充分で
あり好ましくは約0.5から24時間である。処理温
度は沸点以下であればよいが脱アルカリ速度を促
進するために加温するのが好ましい。処理回数は
1回で充分であるが必要ならばくり返し処理して
もよい。 流通式で処理する場合には、固定床方式、流動
床方式等が利用できるが流体の偏流が起きないよ
うに、あるいは脱アルカリが不均一にならないよ
うに工夫する必要がある。 なお、前述したカルシウムイオン交換処理をす
る場合は、この脱アルカリ処理と同時に行なつて
もよく、あるいは脱アルカリ処理の前でもよい。 このカルシウムイオン交換処理は一般に水溶液
で行なわれる。使用できるカルシウムイオンとし
ては無機塩例えば硝酸塩、硫酸塩、塩化物等が好
ましく用いられる。イオン交換液中のカルシウム
イオン濃度は好ましくは約0.05から4規定であ
り、さらに好ましくは約0.1から2規定である。
イオン交換する方法としては、バツチ式あるいは
流通式いずれの方法も好ましく用いられる。バツ
チ式で処理する場合には、固定比はゼオライトが
液と充分接触できる量以上約1/Kg以上が好ま
しい。処理時間は約0.1から72時間で充分であ
り、さらに好ましくは約0.5から24時間である。
処理温度は沸点以下であればよいが、イオン交換
速度を促進するために加温するのが好ましい。処
理回数はイオン交換液中のカルシウムイオン濃度
にも依存するが、一回以上好ましくは数回くり返
す。流通式で処理する場合には脱アルカリ処理の
場合と同様に固定床方式、流動床方式等が利用で
きるが、流通式の場合には、特に流体の偏流が起
きないように、あるいはイオン交換が均一となる
ように工夫する必要がある。カルシウムイオン交
換処理をした場合、その後水洗をする。水溶液は
好ましくは蒸留水が使用され水洗はバツチ式ある
いは流通式いずれでもよい。 脱アルカリ処理されたモルデナイト型ゼオライ
トは、その後水洗される。水洗液としては好まし
くは蒸留水が使用され、水洗はバツチ式あるいは
流通式いずれでもよい。このようにしてモルデナ
イト型ゼオライトに水素イオンあるいはアンモニ
ウムイオンが導入される。脱アルカリ処理を進め
ていくと触媒の活性が大巾に増大するが、それに
伴ない副反応が併発してくるので過度な脱アルカ
リ処理は好ましくない。好ましい脱アルカリ率は
20から50%である。即ちモルデナイト型ゼオライ
トのアルミニウム1グラム原子当り水素イオンあ
るいは水素イオン先駆体であるアンモニウムイオ
ンが0.2から0.5当量である。言い換えれば交換可
能な金属イオンがアルミニウム1グラム原子当り
0.5から0.8当量存在しているのが望ましい。脱ア
ルカリ率が20%未満では触媒活性は、ほとんどな
く、実質的に不活性である。 かくの如くして脱アルカリ処理されたモルデナ
イト型ゼオライトは、乾燥され必要によつては、
さらに焼成される。乾燥は50〜250℃好ましくは
100〜200℃で0.1時間以上、好ましくは0.5〜48時
間行なわれる。 好ましい焼成条件は300〜700℃で0.1時間以
上、さらに好ましくは400〜600℃で0.5〜24時間
である。 モルデナイト型ゼオライトへのリンの添加は脱
アルカリ処理をする前に行なつても、その後に行
なつてもよい。 リンとして使用できるものは、リン酸、リン酸
第一アンモニウム、リン酸第二アンモニウム、リ
ン酸第三アンモニウム、リン酸二水素アルミニウ
ム、リン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アン
モニウム、リンタングステン酸アンモニウム、リ
ン酸銅等を例として挙げることができる。リンの
添加量は元素状として触媒全体の重量に対し0.1
から20重量%であり、好ましくは1〜10重量%で
ある。ここで触媒全体の重量とは水分を含んでい
ない状態での触媒としての重量である。リンの添
加量は、少なすぎると、その効果がなく、逆に多
すぎるとゼオライトの活性点を被覆し活性が著し
く低下するので好ましくない。 モルデナイト型ゼオライトへのモリブデン、タ
ングステンあるいはバナジウムの添加はリンの場
合と同様に、脱アルカリ処理をする前に行なつて
も、その後に行なつてもよい。さらにはリンと同
時に添加してもよく、あるいは別個に添加しても
よい。モリブデンとして使用できるものはモリブ
デン酸アンモニウム、リンモリブデン酸アンモニ
ウム、モリブデン酸、酸化モリブデン、硫化モリ
ブデン、モリブデン酸塩等を例として挙げること
ができる。タングステンとして使用できるもの
は、タングステン酸アンモニウム、リンタングス
テン酸アンモニウム、酸化タングステン、硫化タ
ングステン、炭化タングステン、タングステン酸
塩等を例として挙げることができる。バナジウム
として使用できるものは、メタバナジン酸アンモ
ニウム、オキシ硝酸バナジウム、オキシ硫酸バナ
ジウム、オキシシユウ酸バナジウム、オキシ二塩
化バナジウム、バナジウム酸化物、バナジン酸塩
等を例として挙げることができる。これらは一種
でも二種以上の混合でも良い。モリブデン、タン
グステンあるいはバナジウムの添加量は、元素状
として各々、0.1から10重量%好ましくは0.2から
5重量%である。添加量が少なすぎると、その効
果がなく、逆に多すぎると副反応が併発し、好ま
しくない。 モルデナイト型ゼオライトにリンおよびモリブ
デン、タングステンあるいはバナジウムを添加さ
せるために好ましく用いられる方法としては、混
練法、含浸法、粉体同志の物理的混合法等を挙げ
ることができるが必ずしも、これら方法に限定さ
れる必要はない。しかしモルデナイト型ゼオライ
トにそれらの成分をより均一に分散させる程、活
性と選択性にとつて、より好ましいことから、分
散性のよい混練法が特に好ましい。 本発明のモルデナイト型ゼオライトは、リンお
よびモリブデン、タングステンあるいはバナジウ
ム以外に他の成分を含有していても良く、特に、
レニウム成分は水添脱エチル化を促進させ、その
結果触媒性能を改善せしめるので、その添加は好
ましい。 レニウム成分としては酸化物、硫化物、セレン
化物などの化合物あるいはその元素形態のもので
ある。レニウム化合物の添加量は触媒全体の重量
に対し、元素状として0.01〜3重量%好ましく
は、0.05〜0.5重量%である。このようにしてモ
ルデナイト型ゼオライトに担持されたレニウム成
分のうち、酸化レニウム()は、水と接触する
と過レニウム酸として溶解しやすいので、担持状
態で酸化水素と接触させ、不溶性の硫化レニウム
としてもよい。このレニウム成分の添加は、リン
およびモリブデン、タングステンあるいはバナジ
ウム成分の添加と同時に行なつてもよく、あるい
はそれら成分の添加の前あるいはその後でもよ
い。レニウムの添加方法はリンの添加と同じ方法
で良いが、特に混練法が好ましい。 本発明に使用できる反応装置は、固定床、流動
床いずれでもよいが、固定床方式の方が、装置が
簡単であり、運転操作も容易な点から好ましく用
いられる。固定床方式の場合、触媒粒径は触媒有
効係数の点からは小さい程好ましく、粒径が小さ
くなりすぎると逆に圧力損失が増大し、好ましく
ない。したがつて触媒粒径には好ましい範囲が存
在する。好ましく用いられる粒径は0.05〜10mmで
あり、さらに好ましくは0.1〜2mmである。この
ような好ましい範囲を有する触媒とするために、
場合によつては成型する必要がある。成型法には
圧縮成型、押出し成型等を上げることができる
が、その成型性を改善するために、あるいは触媒
に強度を付与するため、バインダーが用いられ
る。もちろんバインダーなしで充分成型できれば
バインダーを使用する必要がないのは言うまでも
ない。 バインダーとしては、例えばベントナイト、酸
性白土のような粘度質あるいはシリカゾル、アル
ミナゾルのようなものが好ましく用いられる。そ
の添加量は触媒重量全体に対して30重量%以下、
好ましくは20重量%以下である。成型はモルデナ
イト型ゼオライトを脱アルカリ処理する前でも後
でもよく、さらにはリンを添加する前でも後でも
よい。使用するモルデナイト型ゼオライトの形
状、リン化合物の種類さらには、その添加法等を
考慮の上、もつとも実行しやすい方法で行なえば
よい。 以上、これまでに述べてきたようにして調製さ
れた触媒は使用に先だつて乾燥され、それに引き
続き焼成される。 乾燥は50〜250℃好ましくは100〜200℃で0.1時
間以上、好ましくは0.5〜48時間行なわれる。焼
成は300〜700℃で0.1時間以上、好ましくは400〜
600℃で0.5〜24時間行なわれる。 なお、このような焼成によつてモルデナイト型
ゼオライトに脱アルカリ処理で導入されたアンモ
ニウムイオンは水素イオンに変換し、さらには水
素イオンは焼成温度を高くしていくと脱カチオン
型に変換していくが、勿論このような形態になつ
た触媒も充分使用可能である。 以上、述べたようにして調製された触媒は、次
のような反応条件のもとで使用される。即ち、反
応操作温度は300〜600℃、好ましくは350〜550℃
である。反応操作圧力は大気圧から100Kg/cm2
G、好ましくは大気圧から50Kg/cm2Gである。反
応の接触時間を意味するタイム・フアクターW/
F(g−cat.hr/g−mol供給原料)(W:触媒重
量、F:1時間当りのモル供給原料)は1〜200
好ましくは5〜150である。反応系での水素はエ
チルベンゼンを脱アルキル化するのに必要であ
る。水素濃度が低すぎるとエチルベンゼンの脱ア
ルキル化反応が充分に進行しないし、さらには触
媒上への炭素質成分の沈着により、活性の経時劣
化をもたらす。逆に水素濃度を過度に高くすると
水添分解反応が増大するので好ましくない。した
がつて水素濃度には好ましい範囲が存在する。水
素濃度は反応系における水素と供給原料モル比
(H2/F)で表わして1〜50好ましくは3〜30で
ある。 供給原料としては、エチルベンゼンを含むキシ
レン混合物が用いられるが、キシレン混合物中で
のエチルベンゼン濃度に特に制限はない。キシレ
ン混合物中におけるパラキシレン濃度は、熱力学
的平衡濃度以下のものが使用されるが熱力学的平
衡濃度のパラキシレンを含んでいてもエチルベン
ゼン濃度を低下させる目的で供給原料として用い
ることも本発明の1つの使用形態として可能であ
ることは勿論のことである。 供給原料には他の芳香族成分例えばベンゼン、
トルエン、トリメチルベンゼン、エチルトルエ
ン、ジエチルベンゼン、エチルキシレン等を含有
していても、その濃度が低い範囲であれば問題な
い。 以下本発明を実施例をもつて説明する。 実施例1と比較例1 ノートン社製合成ナトリウム型モルデナイト
“ゼオロン100−NA”粉末を0.187規定の塩化アン
モニウム水溶液で固液比5(/Kg)にて80〜90
℃に加温し、30分間バツチ的にイオン交換処理し
た。その後、蒸留水で充分水洗し、110℃で1夜
乾燥した。この脱アルカリ処理したゼオロン100
−NAの粉末を硝酸抽出処理し、炎光分析により
ナトリウム含量を測定した結果、脱アルカリ率は
36.4%であつた。このモルデナイト粉末にアルミ
ナゾルをバインダーとしてアルミナ(Al2O3)換
算で15重量%、リン酸をリン(P)として5重量
%、過レニウム酸水溶液をレニウム(Re)とし
て0.1重量%、モリブデン酸アンモニウム水溶液
をモリブデン(Mo)として1重量%添加し、充
分混練した。混練後、10〜24メツシユ(JISフル
イ)の大きさの粒子に成型し、110℃で1夜乾燥
し、その後500℃で空気の存在下2時間焼成し
た。この触媒を“A”と略す。 一方、比較例として、塩化アンモニウム水溶液
で同様に脱アルカリ処理したゼオロン100−NAの
粉末にアルミナゾルをバインダーとしてアルミナ
(Al2O3)換算で15重量%、過レニウム酸水溶液を
レニウム(Re)として0.1重量%添加し混練成型
して調製した触媒を触媒“B”と略す。 エチルベンゼンとメタキシレンからなる供給原
料を用いて触媒“A”、“B”の活性を評価した結
果を表3に示す。リンおよびモリブデンを添加し
た触媒“A”は、“B”に比較して半分の接触時
間(W/F)で、ほぼ同じ活性を示すことが理解
できる。 実施例2、3、4および比較例2 ノートン社製合成ナトリウム型モルデナイト
“ゼオロン100−NA”粉末を0.169規定の硝酸カル
シウム水溶液で固液比5(/Kg)にて80〜90℃
に加温し、30分間バツチ的にイオン交換処理をし
た。その後蒸留水で1回水洗し、再びカルシウム
イオン交換処理を行ない、この操作を5回くり返
した。その後蒸留水で充分水洗をし、110℃で1
夜乾燥した。このカルシウムイオン交換処理した
“ゼオロン100−NA”は、炎光分析によりカルシ
ウム交換率97.3%であつた。このカルシウム型モ
ルデナイト粉末を次に、0.187規定の塩化アンモ
ニウム水溶液で固液比5(/Kg)にて、80〜90
℃に加温し、30分間バツチ的に脱アルカリ処理し
た。その後蒸留水で充分に水洗し、110℃で1夜
乾燥した。この脱アルカリ処理したカルシウム型
モルデナイトの脱アルカリ率は32.1%であつた。
このモルデナイト粉末にアルミナゾルをバインダ
ーとしてアルミナ(Al2O3)換算で15重量%、リ
ン酸をリン(P)として5重量%、モリブデン酸
アンモニウム水溶液をモリブデン(Mo)として
1重量%添加し充分混練した。混練後10〜24メツ
シユの粒子に成型し、110℃で1夜乾燥し、その
後500℃で空気中2時間焼成した。この触媒を触
媒“C”と略す。脱アルカリ処理したカルシウム
型モルデナイト粉末に、リン酸をリン(P)とし
て5重量%、タングステン酸アンモニウム水溶液
をタングステン(W)として1重量%添加し、ア
ルミナゾルをバインダーとして、上と同様に調製
した触媒を触媒“D”と略す。 脱アルカリ処理したカルシウム型モルデナイト
粉末に、リン酸をリン(P)として5重量%、過
レニウム酸水溶液をレニウム(Re)として0.1重
量%、メタバナジン酸アンモニウム水溶液をバナ
ジウム(V)として1重量%添加してアルミナゾ
ルバインダーで調製した触媒を触媒“E”と略
す。 一方、比較例として、脱アルカリ処理したカル
シウム型モルデナイト粉末に、リン酸をリン
(P)として5重量%添加してアルミナゾルバイ
ンダーで調製した触媒を触媒“F”と略す。 エチルベンゼンとメタキシレンからなる供給原
料を用いて触媒“C”、“D”、“E”、“F”の活性
を評価した結果を表3に示す。 この結果から、リン成分にモリブデンあるいは
タングステン、バナジウムを添加した触媒
“C”、“D”、“E”は、触媒“F”よりも活性が
向上していることが理解できる。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチルベンゼンを含むキシレン類を水素の存
    在下に変換させる際に、 (1) 水素イオンおよび/又はその先駆体でイオン
    交換されたモルデナイト型ゼオライト、 (2) リン、 (3) モリブデン、タングステン、バナジウムから
    選ばれた少くとも1種、 の三成分を含む触媒と接触せしめることを特徴と
    するエチルベンゼンを含むキシレン類の変換方
    法。
JP56018092A 1981-02-12 1981-02-12 Converting method of xylene containing ethylbenzene Granted JPS57134423A (en)

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