JPS6215372Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、天井の一部が凹んだようにして施工
される装飾天井材とクロス貼り天井との接続構造
に関する。

［背景技術］ 天井の一部を凹ませた装飾天井材Ａを施工する
に当たつては、不燃天井材のような無機質系天井
材や化粧天井材のような木質系天井材７等のパネ
ル状の天井材の場合、無機質系天井材や木質系天
井材７を野縁８に直接固着したり、あるいは天井
下地材９に固着して無機質系天井材や木質系天井
材７の施工をしたのち装飾天井材Ａを飾り縁１の
突出部３が無機質系天井材や木質系天井材７の端
部下面に当たるようにして施工していたので、無
機質系天井材や木質系天井材７の端部下面と飾り
縁１との間に隙間が生じない。しかしながら布、
織物、合成樹脂シート等のシート状天井仕上げ材
６を貼つて天井仕上げをする場合、野縁８に天井
下地材９を固着すると共に装飾天井材Ａを取付
け、その後に天井下地材９に、織物、合成樹脂シ
ート等の天井仕上げ材材６を貼着していた。この
ためシート状天井仕上げ材６を貼る前における装
飾天井材Ａの施工に当たつては、あらかじめ天井
下地材９の肉厚分程度の隙間が生じるように施工
してこの隙間に後で貼るシート状天井仕上げ材６
の端部を差し込んでいたが、現場施工であるため
上記隙間の寸法を正確に生すことができず、シー
ト状天井仕上げ材６の端部を差し込むことができ
なかつたり、あるいはシート状天井仕上げ材６の
端部を差し込むことができてもシート状天井仕上
げ材６と飾り縁１との間に第３図に示すような小
さな隙間１４が生じたりしてシート状天井仕上げ
材６との密着性が悪く、しかも施工もしにくいと
問題があつた。図中１０は装飾天井材Ａを吊下げ
るための吊木である。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて考案したものであ
つて、その目的とするところは、シート状天井仕
上げ材と飾り縁との間に隙間が生じないように施
工でき、作業も簡単となる装飾天井材とクロス貼
り天井との接続構造を提供するにある。

［考案の開示］ 本考案の装飾天井材とクロス貼り天井との接続
構造は、下方が開口した略箱状の装飾天井材Ａに
おいて、周壁２の下部外周に設けた飾り縁１の外
側部を周壁２よりも外側方に突出させて突出部３
とし、この突出部３の突出先端の上面に第１段部
４を形成すると共に第１段部４よりも内側に引込
んだ位置に第２段部５を形成し、第２段部５を第
１段部４よりもクロス貼り天井におけるシート状
天井仕上げ材６の肉厚にほぼ等しい厚さだけ高く
し、クロス貼り天井の天井下地材９の端部を第２
段部５に載置し、天井下地材９の端部よりも内側
に引込んだ位置に端部が位置するように天井下地
材９の下面に貼つたシート状天井仕上げ材６の端
部を第１段部４に載置して成るものであつて、こ
のような構成を採用することで、上記した本考案
の目的を達成したものである。すなわちクロス貼
り天井の天井下地材９及びシート状天井仕上げ材
６をそれぞれ段違いになつた第１段部４及び第２
段部５に載置することで、シート状天井仕上げ材
６と飾り縁１との間に隙間が生じないようにでき
たものである。

以下本考案を実施例により詳述する。図中Ａは
装飾天井材であつて、下方が開口した略箱状をし
ており、周壁２の上部を天板１１で閉塞し、周壁
２の下部外周に飾り縁１を設けて装飾天井材Ａが
構成してある。飾り縁１の外側部は周壁２よりも
外側方に突出していて突出部３となつている。突
出部３の突出先端の上面に水平な第１段部４が形
成してあり、第１段部４よりも内側に引き込んだ
位置に水平な第２段部５が形成してある。ここで
第２段部５は第１段部４よりもクロス貼り天井に
おけるシート状天井仕上げ材６の肉厚にほぼ等し
い厚さだけ高くなつている。図面において１２は
第１段部４と第２段部５との間に形成される凹所
である。しかしてクロス貼り天井を施工する場合
には第４図に示すように野縁８の下面に固着した
天井材９の端部下面に第２段部５が当たるように
施工し、その後に天井下地材９の下面にシート状
天井仕上げ材６を貼り、シート状天井仕上げ材６
の端部を第１段部４と天井材９との間に入れるも
のである。なお周壁２と飾り縁１とは合成樹脂な
どで一体形成してもよいが、第５図に示すように
別体として固着具１３で固着してもよいものであ
る。

［考案の効果］ 叙述のように本考案にあつては第１段部と第２
段部とを設け、第２段部を第１段部よりもクロス
貼り天井におけるシート状天井仕上げ材の肉厚に
ほぼ等しい厚さだけ高くし、クロス貼り天井の天
井下地材の端部を第２段部に載置し、天井下地材
の端部よりも内側に引込んだ位置に端部が位置す
るように天井下地材の下面に貼つたシート状天井
仕上げ材の端部を第１段部に載置してあるので、
クロス貼り天井の天井下地材及びシート状天井仕
上げ材をそれぞれ段違いになつた第１段部及び第
２段部に載置することで、シート状天井仕上げ材
と飾り縁との間に隙間が生じないようにでき、ク
ロス貼り天井の装飾天井材部分への接続が簡単且
つ正確に隙間なくできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の装飾天井材の全体斜視図、第
２図は従来例の木質系天井材の施工例の拡大断面
図、第３図は従来例のシート状天井仕上げ材の施
工例の拡大断面図、第４図は本考案の断面図、第
５図は本考案の他の実施例の断面図であつて、１
は飾り縁、２は周壁、３は突出部、４は第１段
部、５は第２段部、６はシート状天井仕上げ材、
９は天井下地材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下方が開口した略箱状の装飾天井材において、
   周壁の下部外周に設けた飾り縁の外側部を周壁よ
   りも外側方に突出させて突出部とし、この突出部
   の突出先端の上面に第１段部を形成すると共に第
   １段部よりも内側に引込んだ位置に第２段部を形
   成し、第２段部を第１段部よりもクロス貼り天井
   におけるクロス材の肉厚にほぼ等しい厚さだけ高
   くし、クロス貼り天井の天井下地材の端部を第２
   段部に載置し、天井下地材の端部よりも内側に引
   込んだ位置に端部が位置するように天井下地材の
   下面に貼つた布、織物、合成樹脂シート等のシー
   ト状天井仕上げ材の端部を第１段部に載置して成
   る装飾天井材とクロス貼り天井との接続構造。