JPS6214984A - リンの吸着除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は水中のリンの除去方法、詳しくは吸着処理法に
よる脱リン処理方法に関する。

〔従来技術〕

海水圏および淡水圏において、水を富栄養化する成分で
あるリンの除去は環境保全対策上、きわめて重要な問題
である。脱リン処理法は大別して（１）凝集沈殿処理法
と（２）吸着処理法にわけられる。

凝集沈殿処理法には硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミ
ニウム、消石灰、塩化第二鉄等を用いる方法があるが、
いずれの方法も凝集剤を多量に必要とし、結果として大
量のスラッジが発生するため。

処理コストとスラッジ処理対策からみて実用上難しい問
題がある。これに対し、吸着処理法は脱リン処理法の本
命と考えられるが、吸着剤の開発が遅れているため、は
とんど実用化されていないのが現状である。

すなわち、従来公知のリン吸着剤としてはジルコニウム
酸化物、チタン酸化物、活性炭、活性アルミナ、カオリ
ン、イライト等の粘土鉱物、火山礫、フライアッシュ等
がある。これらの中で比較的リンの吸着性能が良いもの
は活性アルミナ、ケイ酸塩系のイライト、ある種の火山
礫、フライアッシュ等であるが、低濃度リンに対する吸
着速度が小さかったり、コスト高であったりして、実用
上程々の問題点があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、高性能でかつ低コストのリンの除去方
法を提供することにある。

〔発明の開示〕

本発明者等は、かかる観点から排水中のリンの大部分を
占めるリン酸イオンに対する選択性が高く、かつ安価で
、工業的に有用な吸着剤について種々検討した結果、ア
ルミナ製造工程の廃棄物である赤泥が意外なことにかか
る目的に対しきわめて有効であり、かつＰＨ７以下の酸
性域において脱リンの効果が顕著に大きいことを発見し
１本発明を完成した。

すなわち、本発明は処理すべき水特に下水または下水の
１〜２次処理水〔以後下水等と略称。〕のＰＨを７以下
、特に好ましくは７ないし４に調節したのち、赤泥と接
触させて、含有リン分を吸着せしめることによる水中の
リンの吸着除去方法である。

本発明で使用する赤泥とはボーキサイトからのアルミナ
製造工程の廃棄物の通称で、主成分は酸化鉄および酸化
アルミニウムであり、他に酸化チタン、シリカ等を含有
する。なお、赤泥を乾燥したものは俗に赤土と称するが
１本発明では赤土も含めて赤泥と称する。

本発明が対象とする下水とは一般的な都市下水のほか産
業排水等の総称で、下水の１〜２次処理水とは下水を１
次処理（予備処理、沈殿処理等）ないし２次処理（生物
化学的、物理化学的処理）したものを指す。以上を下水
等と総称する。

本発明においてはＰＨを７．０以下に調整するがＰＨの
調節ては一般的な酸またはアルカリが用いられる。特に
ＰＨを下げる目的には、豊富に存在する工場の廃酸な使
用できるので有利である。

下水等と吸着剤との反応方式としては槽式、塔式（固定
床または移動床）または管式の一般的な方式によるとと
ができる。

リンを吸着した赤泥はアルカリ処理等の方法で再生する
ことができるが、赤泥が安価なため１通常は再生するこ
とな（廃棄処分にすることができる。

なお、経済的に赤泥に対抗できるものとして。

火力発電所で発生する石炭灰（フライアッシー）の中に
はリン吸着能を示すものがあるが１発生源により性能に
大差がある。これに対して本発明の赤泥は低濃度リンに
対しても脱リン効率が非常に高く工業用活性アルミナと
同等もしくはそれ以上のリン吸着能を有し、性能が安定
している上に。

活性アルミナに比べて非常に安価な利点がある。

本発明の方法によれば経済的に、効率よく、下水等のリ
ンを除去することができるので、その効果は極めて顕著
である。

以下本発明を実施例により説明する。

実施例　１ １００　ｐｐｍのＰＯ；−を含有するリン酸第−カリウ
ムおよびリン酸第二カリウムの混合水溶液〔ＰＨ７，０
）５０−を容器にとり、吸着剤として赤泥ｏ、５ｙを加
えた。

なお、供試した赤泥（赤土）の粒度は３２５メツシュ通
過品で１組成分析値は次の通りである（数字は重量％）
：Ｆｅ２Ｏ３４９，３８、ＡＩ！２０３１９．５４゜Ｔ
ｉＯ２８，８３、Ｓ　１ｏ２６．８３．　Ｎａ２Ｏ３，
５４゜ＣａＯ３，３１，結晶水仙　８．３７゜表１ これに０．１〜ＩＮの硫酸またはカセイソーダを加えて
ＰＨを所定の範囲に調節したのち、吸着剤を戸別し、Ｐ
液のＰＨおよびＰＯニーの測定を行った。ＰＯニー初期
濃度は９９．４　ｐｐｍｏＦ液を０．ＩＮ硫酸またはカ
セイソーダでＰＩ（７，０付近に中和したのちＰＯニー
を定量した。ＰＯ；−の分析はリンモリブデン酸吸光光
度法（ＪＩＳ　　ＫＯ１０２）によつた。

測定結果は表１の通りでＰＨ７以下の酸性側でＰＯニー
の吸着が特に顕著であることがわかった。

参考例 吸着剤として赤泥の代りに工業用活性アルミナを用いた
ほかは実施例１に準じて行った結果は表２の通りである
。

表２ 注）ｐｏニー初期濃度９７．９１１）ｐｍ表２から工業
用活性アルミナのリン吸着性能は赤泥に比べてほぼ同程
度ないし、若干劣る程度であることがわかった。

実施例　２ 下水２次処理水（Ｐｏｌ−濃度３．８ｐｐｍ）を攪拌機
付角型反応槽（プロペラ羽根２段付、実容量約０．５ｄ
）に入れ、実施例１と同じ吸着剤赤泥５００．４／ｌを
加えＰＨを５付近に調整したのち３０頒攪拌した。吸着
剤を戸別し１口液のＰ〇七を分析した結果は０．３ｐｐ
ｍに減少していた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）吸着処理法による水中のリンの除去方法において
   、吸着剤として赤泥を用い、ＰＨ７．０以下の酸性域で
   吸着処理を行うことを特徴とするリンの吸着除去方法。