JPS6214653B2 - - Google Patents

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JPS6214653B2
JPS6214653B2 JP21962483A JP21962483A JPS6214653B2 JP S6214653 B2 JPS6214653 B2 JP S6214653B2 JP 21962483 A JP21962483 A JP 21962483A JP 21962483 A JP21962483 A JP 21962483A JP S6214653 B2 JPS6214653 B2 JP S6214653B2
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Japan
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yarn
crimped yarn
crimped
fusion
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JP21962483A
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Koji Tajiri
Mikio Oohara
Kyoshi Maruo
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はカーペツト用パイル糸とくにカツトパ
イルカーペツト用パイル糸として好適な集束性ポ
リアミド捲縮糸を工業的に製造する方法に関する
ものである。 〔従来技術〕 近年、タフテツドカーペツトとりわけカツトパ
イルカーペツトにポリアミドマルチフイラメント
からなる捲縮糸(BCF)が用いられるようにな
つたが、該捲縮糸(BCF)は、一般に30〜
250T/mの追撚を施した後、飽和水蒸気、乾熱
等により熱セツトを行つて撚止めしたのちカーペ
ツト用パイル糸として用いられている。 このような撚糸−熱セツトを施した捲縮糸(セ
ツトBCF)は、熱セツトにより捲縮性が適度に
調整されると共に、撚りによる集束性が付与され
るため、この糸をカツトパイルカーペツトに用い
た場合、ベンシルポイント性のある良好な品位の
カーペツトが得られる。しかし、撚糸−熱セツト
法で得られた集束性のある捲縮糸(セツト
BCF)は撚糸、熱セツトの各工程を要するため
製造コストが非常に高くなるという問題があり、
また該捲縮糸(セツトBCF)をパイル糸とした
カツトパイルカーペツトを長期間使用すると次第
にパイル糸の集束性が低下しペンシルポイント性
が損われるという問題が存する。 このため、カーペツトパイル糸用捲縮糸の撚糸
−熱セツト工程を省略し別の手段で集束性を付与
することが試みられており、例えば捲縮糸に流体
乱流処理を施して高度のインターレースを付与す
る方法(米国特許第3611689号)や、インターレ
ース付与後さらに流体により仮撚加工を施して糸
条に潜在撚りを付与する方法(米国特許第
3968638号)等が提案されているが、これらの方
法はインターレースによつて捲縮糸の長さ方向に
亘つて均一な集束性を付与することが難しく、ま
た強インターレース部での糸の集束性が強固なた
め染色斑が生じるという問題がある。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、カツトパイルカーペツト用パ
イル糸に用いる集束性ポリアミド捲縮糸として、
前述の如き欠点のない、すぐれた品位のカーペツ
トを形成し得るような新規な捲縮糸を高生産性、
低コストで製造する方法を提供するにある。 〔発明の構成〕 本発明は、従来この分野では全く採用されてい
なかつた仮撚り融着加工を利用するもので、糸条
に非らせん状捲縮を与える捲縮糸の製造工程で得
られた、ポリアミドマルチフイラメントからなる
全捲縮率が5〜30%の捲縮糸を、仮撚熱セツト装
置へ供給して、空気旋回流によつて100〜
1000T/mの仮撚りを付与すると共に、その状態
で、1.5Kg/cm2G以上の圧力の水蒸気で加熱し
て、構成単糸を互いに部分的に融着させ、次いで
該部分融着を残したまま引取り、かくして全捲縮
率が5〜15%で、5〜100の凝集係数、20〜
300T/mの潜在トルク指数及び0.5〜40%の融着
率を有する糸条となすことを特徴とする集束性ポ
リアミド捲縮糸の製造法である。 本発明において用いられるポリアミドマルチフ
イラメントは、水分子の作用で容易に粘着性が増
し、部分的融着しやすい脂肪族ポリアミド、例え
ばナイロン6、ナイロン66あるいはそれらの共重
合物からなるマルチフイラメントが適している。 供給捲縮糸としては、糸条に非らせん状捲縮を
与える捲縮糸の製造工程を利用して得られた、非
らせん状捲縮を有するポリアミドマルチフイラメ
ント捲縮糸が用いられ、就中、特公昭45−24699
号、特公昭46−33430号等に示される如く加熱流
体中にポリアミドマルチフイラメントを供給して
単糸間にループやたるみを形成させた後、適度の
ドラフトを与えて開繊して得られる捲縮糸
(BCF)が好適に使用される。また、この際のド
ラフト率を低くし捲縮糸(BCF)にループやた
るみを残したものを使用するとスパンライクな嵩
性のある糸条が得られる。本発明では2種以上の
捲縮糸を併用することも可能であり、捲縮形態や
捲縮性の相違するものを組合せて使用することも
できる。供給捲縮糸の全捲縮率は5〜30%である
ことが必要であり、この範囲を外れると全捲縮率
が5〜15%の集束性ポリアミド捲縮糸を得るのが
困難になる。 以下、本発明の方法を図面により説明する。第
1図は本発明方法を実施する仮撚り融着加工装置
の1例を示す簡略化した側面図であり、図におい
て、パツケージから解舒された捲縮糸1は、供給
ローラ2に数回巻回されて一定速度で供給され
る。この際供給ローラ2上での糸条の走行性を安
定化するためセパレートローラ3を溝付ローラと
するのが好適である。また、供給ローラ2上では
下流側から撚が遡及してくるのを阻止するため、
該ローラ2上に自由回転の押えローラ4を設けて
糸条をニツプし撚止めを行つている。次いで捲縮
糸1はヒータ5に供給され、供給糸条の軟化点以
上の温度にまで加熱される。ヒータ5としては図
の如き非接触型のパイプヒータが好ましく、加熱
方法としてはポリアミド糸条に容易に融着を発生
させ得る水蒸気により加熱する。ヒータ5を出た
糸条は次いで気体旋回流による仮撚ノズル(空気
トルクジエツト)6に入り、ここで糸条に仮撚り
が付与される。この撚りはヒータ5へさかのぼ
り、供給ローラ2と押えローラ4とのニツプ点に
まで波及する。仮撚りノズル6で付与される仮撚
り数は100〜1000T/mとする必要があり、撚り
数がこれより少ないと潜在トルクによる自己撚糸
効果が乏しく、撚り数が1000T/mを超えると安
定して撚りを与えることができない。 ここでヒータ5を仮撚りノズル6とを連結して
両者に同一加熱気体を用いることも考えられる
が、この場合は糸条が加熱されたまま巻取られる
ため、第1図の如くヒータ5と仮撚りノズル6と
を別個に設け、後者では常温の空気を用いて糸条
を冷却しながら仮撚りを付与するのが好ましい。 このように仮撚り加工した糸条は、引取りロー
ラ7に数回巻回して引取り、ワインダ10で巻取
られる。なお、引取りロール7上の糸条の走行安
定性を向上させるためセパレートローラ8を溝付
ローラとなし、仮撚りの巻取側への波及を阻止す
るため自由回転の押えローラ9にて糸条をニツプ
するのが好ましい。 この方法にあつては、ヒータ5における水蒸気
加熱条件(温度、圧力等)、仮撚り数、加工張力
等を適宜選定することによつて、得られる捲縮糸
の全捲縮率、凝集係数、潜在トルク指数、融着率
を所望の値に調整することができる。一般に本発
明方法では張力下に仮撚り融着加工が行われるた
め、加工後の全捲縮率は供給糸の全捲縮率よりも
幾分低下し、カツトパイルカーペツトのパイル糸
として好適な全捲縮率5〜15%に調整される。 所定の凝集係数、潜在トルク指数、融着率を有
する捲縮糸を得るには、水蒸気圧力を1.5Kg/cm2
G以上とすることが必要であるが、その範囲内で
あれば水蒸気圧力、水蒸気温度はポリアミドの種
類、デニール、糸条速度、ヒータの形状、寸法等
によつて、凝集係数5〜100、潜在トルク指数20
〜300T/m、融着率0.5〜40%が得られるよう適
宜変更すればよい。例えば、ポリアミドフイラメ
ントとしてナイロン6フイラメントを用いた場合
の水蒸気温度は150〜300℃程度が、ナイロン66フ
イラメントの場合の水蒸気温度は150〜360℃程度
が望ましい。水蒸気温度が低すぎるとドレンが発
生して、加熱斑の原因となり、逆に高すぎると糸
条がヒータに融着して取扱いが困難となる。通常
は水蒸気圧力に対する飽和温度+20℃〜使用糸条
の融点+80℃の範囲が望ましい。また、水蒸気圧
は、糸条のデニールが太くなつたり、糸条速度が
速くなつたりしたときは、大きくする必要があ
り、更にヒータが短かくなつたり、ヒータ入口の
オリフイス径が大きくなつたりした場合も水蒸気
圧を上げる必要がある。通常、望ましい水蒸気圧
の範囲は、1.5〜4.0Kg/cm2Gである。 第1図の例では、予め捲縮付与工程で製造した
捲縮糸(BCF)を仮撚り熱セツト工程に供給し
ているが、捲縮付与工程と仮撚り熱セツト工程と
を連続して実施してもよく、更に紡糸−延伸工程
と捲縮付与工程及び仮撚り熱セツト工程を連結し
てもよい。 本発明方法によつて得られた捲縮糸は全デニー
ルが600〜6000de、また単糸デニールが6〜30de
であることがカーペツトのゲージ特性上好適であ
る。各単糸のフイラメント断面形状は通常の円形
でもよく、三角形、四角形、十字形、トライロー
バル形等の非円形でもよい。またフイラメント内
部に長さ方向に連続した1個又は複数個の中空部
を有するものでもよい。 本発明では該マルチフイラメントを2種以上の
単糸によつて構成することも可能で、例えば、フ
イラメント断面形状、デニール、熱的性質、機械
的性質、染色性等が相違する2種以上の単糸によ
つて構成してもよく、又1部の単糸が導電性フイ
ラメントからなるものでもよい。 本発明の方法によつて得られた捲縮糸は任意の
形態のクリンプ、好ましくは非らせん状クリンプ
を有するが、該捲縮糸をカツトパイルカーペツト
のパイル糸として使用する場合、その全捲縮率が
15%を超えるとカーペツトがフエルト状となり、
また5%より低いとボリユーム感に欠けた品位の
ないものとなるため好ましくない。従つて、カツ
トパイルカーペツトとして良好な品位を保つため
には全捲縮率にして5〜15%のクリンプを有する
ことを要し、とくに全捲縮率7〜13%が好まし
い。 そして、該捲縮糸にあつては、マルチフイラメ
ントを構成する単糸同志が互いに部分的に融着し
合つて全体として集束しており、しかもその長さ
方向に沿つてS撚の部分とZ撚の部分とがランダ
ムな周期で交互に存在する交互撚が存在する。 ここで言う「部分融着」とは複数本の単糸が不
完全に融着している状態を指し、マルチフイラメ
ント全体が1体となる程の高度な融着ではなく、
単に糸条全体の凝集性が保たれる程度に部分的に
ランダムに融着し、各単糸を比較的容易に分離し
得る程度のものを意味する。また「交互撚」は仮
撚り融着加工により加撚状態で部分融着が生じて
融着部分が未解撚状態で捲縮糸中にランダムに残
存するため、解撚時に未解撚に見合う反対方向の
撚があたかもオーバー解撚の如く付与され、その
結果、該捲縮糸の長さ方向にS撚部分とZ撚部分
とがランダムな周期で交互に存在し、このために
糸条全体としては真撚糸の如く全長にわたつてほ
ぼ均一な集束性を有し糸条断面がほぼ円形に近い
ものとなる。 部分融着等により付与される集束性は、後述の
方法で測定される凝集係数にして5〜100の範囲
が適当である。この凝集係数が5より小さいと集
束性が不足し取扱い性(特にタフテイング性)が
悪く、またカツトパイルカーペツトにした場合に
フエルト状となり良好なペンシルポイント性が得
られない。一方、凝集係数が100を超えると集束
性が高くなり過ぎ嵩性が低くなり、また風合も硬
くなるため望ましくない。この凝集係数は後述の
仮撚り融着加工における熱セツト条件を選定する
ことによつて適宜調整することができる。 本発明では凝集係数10〜30の範囲が特に好まし
く、この範囲にすれば捲縮糸が適度のボリユーム
感と集束性を有し、カツトパイルカーペツトとし
て最適の品位のものが得られる。なお、米国特許
第3968638号に記載のごときインターレースを付
与したものは、前記凝集係数にして約15以下とな
るような比較的低度の交絡では集束性が不足して
取扱い性が悪いが、本発明の捲縮糸では交互撚が
存在するため凝集係数5〜15程度でも糸条全体と
して丸味のある断面を呈し良好な集束状態が保持
されるため、従来の撚糸−熱セツト法によるもの
と同様の良好な取扱い性を示す。 部分融着の程度は、融着部分の数を全単糸数に
対するパーセントで表わした融着率にして全単糸
数の0.5〜40%である。即ち、融着の程度が大と
なり融着率が40%を超えると捲縮糸が硬い風合と
なり品位の良好なカーペツトが得られ難い。一
方、融着が少なく融着率が0.5%未満では仮撚り
融着加工の効果が乏しく必要な凝集係数、潜在ト
ルク指数をもたない場合が多くなる。 本発明の方法により得られた捲縮糸は、更に、
20〜300T/mの潜在トルクを有することが必要
である。この潜在トルクは捲縮糸を一端をフリー
状態にして水蒸気又は温水中で処理することによ
り、該捲縮糸がトルクにより自ら回転し、その結
果実撚が付与される性質である。従つて、この捲
縮糸を用いてカツトパイルカーペツトを形成し該
カーペツトを水蒸気又は温水にて処理するとカツ
トパイル糸に自然と実撚が入りパイル糸を集束安
定化させる。 この潜在トルク指数が20T/m未満であるとこ
のような自己撚糸(セルフツイスト)効果がなく
パイルが集束しない。一方300T/mを超えると
パイルが過度に集束するため風合が硬くなり品位
が悪化する。 このような構造及び特性を有する本発明のポリ
アミド捲縮糸は、部分融着及び交互撚の存在によ
り十分な集束性を有すると共に全体の糸条断面が
丸味を有しほぼ円形に近いため、取扱い性(特に
タフテイング性)がすぐれている。また、糸条に
強固なインターレース部を有しないため染斑がな
く均染性も良好である。 しかも、該捲縮糸は部分融着の程度や潜在トル
ク指数を選定することによつてパイル糸に所望の
外観・風合を与えることができ、例えば部分融着
の程度及び潜在トルク指数を大きくすればハード
ツイスト調の腰のある風合となり、部分融着の程
度や潜在トルク指数を小さくすればソフトな風合
のものとなる。 また、該捲縮糸における部分融着は機械的に分
離することも可能であるので、カーペツトにした
後パイル糸に機械的処理を施して部分融着の1部
又は全部を分離し柔軟性に富んだ風合のものとす
ることもできる。 従来の撚糸−熱セツト法による捲縮糸(セツト
BCF)を用いたカツトパイルカーペツトは、該
カーペツトを長期間使用しているとパイル糸の撚
が次第に消失して集束性が低下する傾向がみられ
るが、本発明の捲縮糸を用いたものは長期間の使
用によつてパイル糸の撚が消失し難く、また撚が
消失しても、潜在トルクを有するため水蒸気又は
温水処理によつて撚を回復させることができる。 更に、本発明の方法によつて得られた捲縮糸
は、水蒸気又は温水処理の条件によつてトルクの
顕在化による自己撚糸効果が異なるため、カツト
パイルカーペツトにした後局所的に前記処理の条
件を変えることによつてパイル糸の集束状態を局
所的に変化させることができ、従つて前記処理に
よつて特異な外観・風合のものを製造することも
可能である。 次に、本発明で言う全捲縮率、凝集係数、潜在
トルク指数、融着率の測定法について該述する。 (1) 全捲縮率(TC) 全捲縮率(TC)は糸条の捲縮の程度を表示
するもので、捲縮糸をパツケージより約1mの
長さに取出し、0.1g/deの荷重下で1分後の
試長l0を測定し、フリーの状態で沸水中で30分
間捲縮を発現させ、脱水したあと標準状態中で
1昼夜風乾した後、試料に0.1g/deの荷重を
かけ1分後の長さl1を測定し、次いでフリーで
3分間放置した後2mg/deの荷重下で1分後
の試長l2を測定し、これらの測定値より全捲縮
率(TC)が次式により算出される。 TC=l−l/l×100(%) (2) 凝集係数(CF) 凝集係数は糸条の集束を表示する値であり、
水平に置かれた糸条を両端は張力フリーの状態
とし、該糸条を軸方向に約半分に上下に分け、
上部は固定したフツクに引掛け、残り半分の糸
条に捲縮糸全デニール当り0.2g/deの荷重を
かけ、その際上下に拡げられた幅Wを測定し、
次式により凝集係数(CF)を算出する。 CF=100(cm)/W(cm) なお、試料は長さ50cm以上とし、ランダムに
採取したものを使用する。この凝集係数
(CF)の値が大きいものほど集束性が高いこと
を意味する。 (3) 潜在トルク指数 捲縮糸をチーズより取出して糸長約30cmを採
取し、油性インクで糸の片側に印をつけたの
ち、その糸を飽和水蒸気(約100℃)中に5分
間片端フリーの状態で吊し、糸が回転して生じ
た撚数を数えて1m当りの撚数(T/m)に換
算し、これを以て潜在トルク指数とする。この
値が大きいほど糸条に内在するトルク(旋回
力)が大きい。 (4) 融着率 糸条の横断面の顕微鏡写真を撮り、該写真に
おいて、単糸間の境界が不明瞭なものを融着と
みなして、その数を教える(融着は点接着の形
で生じ、1本の単糸でもその周囲の2ケ所で融
着しておれば2個と教える)。この断面写真に
よる測定の糸の長さ方向にランダムに採用した
試料について10回以上繰返しその平均値を以て
融着個数とし、次式により融着率を求める。 融着率=融着個数/捲縮糸の構成単糸数×100(%) 〔発明の効果〕 以上の如き本発明方法によれば、ポリアミド捲
縮糸(BCF)を仮撚り熱セツト工程を通すだけ
で適度の捲縮性、集束性及び潜在トルクを併有し
たカツトパイルカーペツト用パイル糸として好適
な集束性ポリアミド捲縮糸を製造することができ
るので、従来の撚糸−熱セツトを施す方法に比べ
生産性が格段にすぐれ、設備も簡略化されるの
で、製造コストが大幅に低減される。またインタ
ーレースを施す方法の如く捲縮糸(BCF)に所
望のインターレースを付与するための特別なノズ
ルを要することもなく、また製品に染斑が発生す
ることもない。 〔実施例〕 実施例 1 ナイロン6糸条を加熱流体噴射加工ノズルより
金網に噴射して製造した下記のナイロン6捲縮糸
(BCF)を、第1図に示した仮撚り熱セツト装置
に供給して、仮撚融着加工を行つた。 供給捲縮糸(BCF) 銘 柄 SB2500デニール/136フイラメント 全捲縮率 15% バルキー性 16cm3/g クリンプ数 400ケ/m 凝集係数 100/14 潜在トルク 0T/m 前記装置におけるヒータ5は全長300mm、内径
5mmφで糸条入口及び糸条出口はオリフイス状
(内径1.8mmφ)に絞つたパイプヒータで、該パイ
プヒータ内に温度200℃、圧力2.0〜3.0Kg/cm2
の過熱水蒸気を導入して使用した。一方、仮撚ノ
ズル6は、内径3mmφのパイプ状の糸導孔の接線
方向に深さ0.5mm×巾3mmのスリツト状空気導入
孔を設け糸導孔内で旋回流が生じるようにしたも
のを使用した。また、加工速度は500m/分、加
工時の糸条オーバーフイード率は5%に設定し、
仮撚ノズルに供給する空気(室温)の圧力を種々
変更して実験をくり返した。 次にそれぞれの実験で得られた捲縮糸の諸特性
を測定すると共に、各捲縮糸をパイル糸としてタ
フテイング法によりカツトパイルカーペツトを作
製し、沸水染色を行ない、得られたカーペツトの
品位、風合等を判定した。 その結果を次の第1表に示す。 尚、表中の“空気圧力”および“水蒸気圧力”
は共にゲージ(G)圧である。
【表】 第1表のうち実験No.2〜6が本発明によるも
ので、得られた捲縮糸は適度の集束効果、捲縮の
2次セツト効果、潜在トルクを有するため、これ
を用いたカーペツトはパイルが立ち、外観・風合
ともにすぐれた高品位のものとなつた。しかるに
空気圧力を0にして仮撚りを行わない場合(実験
No.1)は融着が発生せず全く集束効果がなく、
水蒸気圧力を過大にした場合(実験No.12)は過
度の融着が生じて捲縮糸がヒモ状に硬くなり捲縮
性も悪化した。 実施例 2 実施例1の方法において、仮撚ノズル6に供給
する空気の圧力を5.0g/cm2Gに設定し、ヒータ
5に供給する過熱水蒸気の圧力を種々変更して同
様の実験を行つた。 その結果を次の第2表に示す。 尚、表中の“水蒸気圧力”はゲージ(G)圧で
ある。
【表】 ヒータに供給する水蒸気がないか水蒸気の圧力
が低い場合(実験No.8〜9)は、融着が生じな
いため捲縮糸の集束性が低く、潜在トルク指数も
小さいため、タフテイング性が悪いばかりでな
く、カツトパイルカーペツトもフエルト状となつ
て品位の悪いものとなつた。水蒸気圧力を上げる
に従い(実験No.10〜12)適度の融着が生じ集束
性及び潜在トルク指数が増大して、甘撚ブラツシ
ユタイプのものからハードツイストタイプのもの
まで各種の高品位カーペツトが得られた。しか
し、水蒸気圧力が高すぎると(実験No.13)、過
度の融着が生じるため糸条が凝集してヒモ状とな
り硬い風合のものとなる。 実施例 3 下記のナイロン6捲縮糸(BCF)を第1図に
示した仮撚り熱セツト装置に供給して、仮撚融着
加工を行つた。 供給捲縮糸(BCF) 銘 柄 SB2500デニール/272フイラメント 全捲縮率 12% バルキー性 13cm3/g クリンプ数 360ケ/m 凝集係数 100/13 潜在トルク指数 0T/m 前記装置におけるヒータ5は全長300mm、内径
20mmφで糸条入口及び糸条出口はオリフイス状
(内径2.0mmφ)に絞つたパイプヒータであり、仮
撚ノズル6は実施例1で用いたものと同じであつ
た。 また、仮撚ノズル空気圧力は5Kg/cm2G、加工
速度は1000m/分、加工時の糸条オーバーフイー
ド率は2%とし、パイプヒータへ導入する過熱水
蒸気の圧力、温度を種々変更して実験をくり返し
た。 その結果を次の第3表に示す。 尚、表中の“水蒸気圧力”はゲージ(G)圧で
ある。
【表】 実験No.16〜18及び22、23が良好な結果を与え
た。実験No.24はヒータに糸が接触融着して、取
扱性が著しく悪かつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様を示す仮撚り熱セ
ツト装置の概略側面図であり、1は供給捲縮糸、
2は供給ローラ、5はパイプヒータ、6は仮撚ノ
ズル、7は引取りローラである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 糸条に非らせん状捲縮を与える捲縮糸の製造
    工程で得られた、ポリアミドマルチフイラメント
    からなる全捲縮率が5〜30%の捲縮糸を、仮撚熱
    セツト装置へ供給して、空気旋回流によつて100
    〜1000T/mの仮撚りを付与すると共に、その状
    態で、1.5Kg/cm2G以上の圧力の水蒸気で加熱し
    て、構成単糸を互いに部分的に融着させ、次いで
    該部分融着を残したまま引取り、かくして全捲縮
    率が5〜15%で、5〜100の凝集係数、20〜
    300T/mの潜在トルク指数及び0.5〜40%の融着
    率を有する糸条となすことを特徴とする集束性ポ
    リアミド捲縮糸の製造法。 2 捲縮糸の製造工程に連続して仮撚り熱セツト
    を行う特許請求の範囲第1項記載の集束性ポリア
    ミド捲縮糸の製造法。
JP21962483A 1983-11-24 1983-11-24 集束性ポリアミド捲縮糸の製造法 Granted JPS59179833A (ja)

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JP21962483A JPS59179833A (ja) 1983-11-24 1983-11-24 集束性ポリアミド捲縮糸の製造法

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JP21962483A JPS59179833A (ja) 1983-11-24 1983-11-24 集束性ポリアミド捲縮糸の製造法

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JPS59179833A JPS59179833A (ja) 1984-10-12
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