JPS62146232A

JPS62146232A - 歯科用Ｃｏ基鋳造合金

Info

Publication number: JPS62146232A
Application number: JP60287458A
Authority: JP
Inventors: Tatsumori Yabuki; 矢吹　立衛; Junya Oe; 大江　潤也
Original assignee: Mitsubishi Metal Corp
Current assignee: Mitsubishi Metal Corp
Priority date: 1985-12-20
Filing date: 1985-12-20
Publication date: 1987-06-30
Also published as: JPS6341976B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、歯科床や歯冠などの歯科用部材に要求され
る特性を具備し、かつ鋳造性の著しくすぐれた歯科用Ｃ
ｏｄ鋳造合金に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、上記の歯科用部材には、実際に口腔内にＳ着し
た時に、咬合の際の圧力で変形しない強度、口腔内の分
泌液などで腐食しない耐食性、ざらに鋳造後、研削加工
されるので、ある程度の硬さを保持した上での靭性など
の特性が要求されることから、これらの部材の製造には
、各種ある材料のうら、特にこれらの特性を具爲したＣ
ｏ−Ｃｒｌ鋳造合金が広く用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、この従来歯科用Ｃｏ−Ｏｒ　１ｇ鋳造合金は、
融点が著しく高く、かつ潟流れ性の悪いものであるため
に、鋳造に際しては、鋳物形状が複雑であることと相ま
って、どうしても溶湯温度を高くして鋳込まなければな
らず、この結果鋳型との間に焼付きが生じ易く、鋳肌の
きれいな鋳物を製造することが困難であり、その仕上研
削にはかなりの手間と時間を要するものであった。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本発明者等は、上述のような観点から、歯科用
部材に要求される１Ｓ性を具備した上記のｃｏ−Ｃｒ基
鋳造合金に着目し、これにすぐれた鋳造性、すなわち比
較的低い溶湯温度でのｖＩ造によってもすぐれた湯流れ
性を示し、複雑な形状の鋳物をぎれいな鋳肌で、かつ健
全に製造することのできる合金を開発すべく研究を行な
った結果、重量％で（以下％は重量％を示す）、ｃ：ｏ、ｏｉ〜０．６％。

Ｓｉ　　：　　０．１〜５％。

Ｍｎ　：　　０．１〜３％。

Ｃｒ：１２〜３５％。

Ｍｏ１ｌ〜２０％。

トＩｆ　　　：　　　０．００５〜５　％　。

３　　：　　０．０００１〜０．５％。

を含有し、さらに必要に応じて、（八）Ｗ：０．１〜１０％。

（Ｂ）　Ｔｉ　、　Ｎｂ　、およびＴａのうちの１種ま
たは２種以上二０．１〜１２％。

（Ｃ）ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１
０％。

以上（Ａ）〜（Ｃ）のうちの１種または２種以上を含有
し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成を有するＣ
ｏ基鋳造合金は、歯科用部材に要求される強度、耐食性
、靭性、および硬さを有し、かつ渇流れ性がよく、鋳造
性にすぐれているので、複雑な形状の歯科用部材をきれ
いな鋳肌で製造することができるという知見を得たので
ある。

この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって
、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説明す
る。

（ａ）ＣＣ成分には、素地に固溶して、これを強化づると共に、
Ｏｒ　、　ＭＯ、さらにＷ、Ｔｉ　、Ｎｂ　、およびＴ
ａなどと結合してＭ７　Ｃ３、ＭＣ，およびＭ２３　Ｃ
６方などの炭化物を形成して、合金の硬さを向上させる
ばかりでなく、鋳造性も向上させる作用があるが、その
含有量が０．０１％未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方０．６％を越えて含有させると炭化物の形
成が多くなるばかりでなく、その粒径も粗大化して靭性
が低下し、実質的に繊細にして複雑な形状の部材の製造
が困難になることから、その含有量を０．０１〜０６％
と定めた。

（ｂ）Ｓｉ３ｉ成分には、ｐＡ１ｆｆ１作用があるほか、合金の融
点を下げて湯流れ性を良くし、もって鋳造性を向上させ
る作用があるが、その含有量が０．１％未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方５％を越えて含有させ
ると、Ｃｒ含有ｍと関係して合金の靭性が低下するよう
になることから、その含有ａを０．１〜５％と定めた。

（Ｃ）ＭｎＭｎ成分には、３ｉ成分と同様に脱酸作用があるほか、
素地に固溶して、素地のオーステナイトを安定化する作
用があるが、その○有量が０．１％未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方３％を越えて含有させても
前記作用により一層の向上効果が得られないばかりでな
く、むしろ耐食性に劣化傾向が現われるようになること
から、その含有はを０．１〜３％と定めた。

（ｄ）ＣｒＣ「成分には、その一部が素地に固溶して、これを強化
し、かつ耐食性を著しく向トさせるほか、残りの部分が
炭化物を形成（）で硬さを向上さゼる作用があるが、そ
の含有量が１２％未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方３５％を越えて含有させると、靭性に低下傾
向が現われるようになることから、その含有間を１２〜
３５％と定めた。

（（りＭ。

ＭＯＣ成分も、Ｃｒ成分と同様に素地に固溶して、これ
を強化し、かつ炭化物を形成して硬さを向上させる作用
があるが、その含有量が１％未満では所望の強度および
硬さを確保することができず、一方２０％を越えて含有
させると合金の靭性が低下するようになることから、そ
の含有迫を１〜２０％と定めた。

ＨｆＨｆ成分には、主としτＣｏおよびＣｒ成分によって形
成されたオーステナイＩ−素地に固溶して、靭性と強度
を向上させると共に、合金の融点を下げて湯流れ性を改
善し、もって鋳造性を向上させる作用があるほか、Ｃ成
分と結合してＭＣ型炭化物を形成し、もって硬さを向上
させる作用があるが、その含有量がｏ、　Ｈｆ：０．０
０５％未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
５％を越えて含有させてもより一層の向上効果が現われ
ないことから、経済性を考慮して、その含０＠を０．０
０５〜５％と定めた。

（ｇ）　Ｂ日成分には、その一部が素地に固溶して、強度を向上さ
せるほか、硼化物を形成して硬さを向上させ、さらに湯
流れ性に寄与して鋳造性を一段と向上させる作用がある
が、その含有ｍが０．０００１％未満では前記作用に所
望の効果が得られず、一方０．５％を越えて含有させる
と、靭性に低下傾向が現われるようになることから、そ
の含有ωを、０．０００１〜０．５％と定めた。

（ｈ）　ＷＷ成分には、ＣｒおよびＭＯＣ成分同様に、素地に固溶
して、これを強化し、かつ炭化物を形成して硬さを向上
させる作用があるので、特にこれらの特性が要求される
場合に必要に応じて含有されるが、その含有はが０．１
％未満では前記作用に所望の向上効果が得ら札ず、一方
１０％を越えて含有させると靭性が低下するようになる
ことから、その含有量を０．１〜１０％と定めた。

（ｉ）　Ｔｉ　、　Ｎｂ　、およびＴａこれらの成分に
は、素地の結晶粒の成長を著しく抑制し、むしろ結晶粒
を微細化し、かつＭＣ型炭化物を形成して硬さを向上さ
せる作用があるので、これらの特性が要求される場合に
必要に応じて含有されるが、その含有量が０．１％未満
では前記作用に所望の向上効果が得られず、一方１２％
を越えて含有させると合金の靭性が低下するようになる
ことから、その含有量を０１〜１２％と定めた。

（ｊ）ＦｅＪ３よびＮｉこれらの成分には、Ｃｏど同等の作用効果があるので、
コスト低減をはかる目的で、高価なＣ０成分の一部を代
替することができるが、その含有量が１％未満では経済
的効果が低く、一方１０％を越えて含有させるとＧｏに
よってもたらされるすぐれた耐食性および靭性が低下す
るようになることから、その含有量を１〜１０％と定め
た。

なお、不可避不純物としてＺｒ成分を含有する場合があ
るが、その含有量が０．３％を越えると、靭性および鋳
造性に悪影胃を及ぼすようになるので、Ｚｒの含有量が
０．２％を越えるようにしてはならない。

〔実施例〕つぎに、この発明のＣｏ基鋳造合金を実施例により具体
的に説明する。

通常の高周波溶解炉を用い、大気中で、それぞれ第１表
に示される成分組成を５った本発明Ｃｏ基鋳造合金１〜
４３および従来Ｃｏ基ｖｉ造合金の溶湯を調製し、つい
で砂型に鋳造して、硬さ測定用試験片、引張強さ測定用
試験片、および湯流れ測定用素材をそれぞれ製造した。

つぎに、これらの試験片を用いて、耐摩耗性を評価する
目的で、常温ビッカース硬さを、また強度および靭性を
評価する目的で、引張強さ、０．２％耐力、および伸び
を測定し、さらに鋳造性を評価する目的で上記素材を鋳
型との反応がほとんど生じない１４５０℃の比較的低い
温度に加熱して溶融し、この温度に到達後直ちに、燐酸
塩系材料からなる鋳型内に形成した直径：　　ｏ、５ｍ
ｍφＸ長さニア０ｍｍの寸法をもったキャビティ内に、
小型高周波遠心鋳造磯を用い、アルゴン雰囲気中で鋳造
し、それぞれ湯流れ長さを測定した。これらの測定結果
を第２表に示した。なお、鋳造性の評価は、湯流れ長さ
が３０ｓ未満の場合をＸ印、同３０〜５０＃未満の場合
をＯ印、同５０ｔｎｍ以上の場合を◎印で評価した。

（発明の効果）第２表に示される結果から、本発明Ｃｏｄ鋳造合金１〜
４３は、いずれも従来Ｃｏ基鋳造合金と同等、あるいは
これ以上の高硬度、高強度、および品靭性を有し、かつ
前記従来Ｃｏ基鋳造合金に比して一段とすぐれた鋳造性
をもっことが明らかである。

このように、この発明のＣｏ　ｇ鋳造合金は、歯科用部
材に要求される、すぐれた耐摩耗性、耐食性、および靭
性を具備するほか、その製造に際して不可欠の一段とす
ぐれた鋳造性を有するのである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（２）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％。Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（３）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：０．１〜１２％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（４）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（５）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：０．１〜１２％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（６）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（７）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：０．１〜１２％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（８）Ｃ：０．０１〜０．６％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．００５〜５％、Ｂ：０．０００１〜０．５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：０．１〜１２％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。