JPS6214455Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はボールとボールシールとをバルブ本体
の形成時にその内部に設けた所謂コンパクト型の
ボールバルブに関するものである。

この型のボールバルブにおいては、ボールを操
作するためのスピンドルが、ボールからバルブ本
体外に突設され、このスピンドルにハンドルが取
付けられている。そしてスピンドルとバルブ本体
との間にはシール用のＯリングが嵌められ、この
Ｏリングをハンドルで押えることにより、スピン
ドルとバルブ本体との間のシールがなされてい
る。しかし、ボールバルブにおいては、開閉操作
の少ない場合は誤操作を防止するためにハンドル
を取外しておくことがよくあり、この場合にはＯ
リングを別の手段で止めておく必要がある。例え
ば第２図に示すようにバルブ本体３′に環状体７
が螺合されてＯリング４′が取付けられたものが
あるが、バルブ本体３′に雌ねじを螺設しなけれ
ばならないためにバルブ本体３′の成形加工が複
雑となり、また専用の雄ねじ部を有する環状体７
を製作しなければならないなどの欠点がある。

本考案はこのような従来のコンパクト型のボー
ルバルブにおける欠点を解消し、既存の部品や簡
単な部品を使用してスピンドルとバルブ本体との
間のシールを行なうようにしたものである。次に
本考案のボールバルブを図面を参照して説明す
る。

第１図は本考案ボールバルブの一例を一部断面
で示す正面図で、１はボール、２はボールシー
ル、３はバルブ本体である。

ボール１及びボールシール２（ボールシール２
はボール１の両側に設けられる）はバルブ本体３
の成形時にその内部に設けられ、ボール１にはス
ピンドル１１が一体に形成されていて、このスピ
ンドル１１がバルブ本体３より外方へ突設されて
いる。

スピンドル１１とバルブ本体３との間にはバル
ブ本体３側に設けられた径が大となる段部により
環状溝３１が形成され、この環状溝３１にＯリン
グからなるスピンドルシール４とポリエチレン、
弗素樹脂等からなるリング状のシール押え５が嵌
挿されている。スピンドル１１には環状溝３１の
上縁部に周溝１２が設けられており、この周溝１
２に止め輪６を嵌めることにより環状溝３１に嵌
挿したスピンドルシール４とシール押え５との離
脱が防止されている。

スピンドル１１にはハンドルが取付けられてい
てもよい。

又、図で３２は突条で、環状溝３１の外周に、
止め輪６をスピンドル１１の周溝１２に嵌められ
るだけの間隔をおいて止め輪６を囲むようにして
設けられている。この突条３２を設けておくと止
め輪６の周溝１２からの離脱を防止できる。また
この突条３２の一部を切欠いたものとし、切欠い
た範囲でハンドルを廻わすことができるハンドル
のストツパーとしてもよい。この場合、ボール１
を開の位置から閉の位置まで廻わすことができる
範囲（ほヾ90゜）だけ切欠けばよい。

尚、上述のボールバルブは流路を形成する芯型
にボール１とボールシート２とを嵌挿し、その周
りにバルブ本体３の外形を形成するキヤビテイを
有する外型を配置し、ボール１、ボールシート２
及び芯型と外型との間の空間に溶融した樹脂を圧
入して成形することができる。

本考案のボールバルブは上述した通りに構成さ
れており、スピンドルに設けた周溝に止め輪を嵌
めることにより、スピンドルとバルブ本体との間
の環状溝に嵌挿したスピンドルシールとシール押
えとの離脱を防止したので、スピンドルの成形時
に止め輪を嵌める周溝を形成しておくだけでよく
バルブ本体の成形を簡単に行えると共に既存の止
め輪や簡単なシール押えを使用して確実なシール
のなされたものとなつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のボールバルブの一例を一部断
面で示す正面図、第２図は従来のボールバルブの
一例を一部断面で示す正面図である。 １……ボール、１１……スピンドル、１２……
周溝、２……ボールシール、３……バルブ本体、
３１……環状溝、４……スピンドルシール、５…
…シール押え、６……止め輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スピンドルを有するボールとボールシールとが
   バルブ本体内に設けられてなるボールバルブにお
   いて、スピンドルとバルブ本体との間に環状溝が
   形成され、この環状溝にスピンドルシールとシー
   ル押えとが嵌挿され、スピンドルに設けられてい
   る周溝に嵌められた止め輪で装着されていること
   を特徴とするボールバルブ。