JPS6213375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、ガス絶縁電気装置の現地据付に使用さ
れる防じんハウスに関するものである。

ガス絶縁開閉装置は、絶縁媒体のSF₆ガスが高
絶縁体であることから絶縁距離が少さく小形化す
ることが可能であるが、一方装置としては電位傾
度が高く微少な、じんあいの侵入または高湿度で
の作業は、後日のトラブルの原因となることが懸
念される。

このためガス絶縁開閉装置は清浄な環境のもと
での組立作業が、性能維持の必須条件である。こ
の性能維持のため製造工場では、じんあいや湿度
を厳重に管理した防じん室内で組立作業を行なつ
ている。

これらの状況から、ガス絶縁開閉装置は工場で
の組立・試験後分解せず輸送し据付するのが理想
である。しかしガス絶縁開閉装置の形状・寸法お
よび輸送条件等により必要最少限分割して輸送せ
ざるを得ないのが実状である。

従つて、現地据付においても、ガス絶縁開閉装
置の接続作業は製造工場と同等の管理レベルの作
業環境で接続作業を行なう必要がある。

従来の現地接続作業は、これらの必要管理条件
に近づけるため、例えば第１図に示すようなビニ
ールハウス式の防じんハウス１を設けて、ガス開
閉装置２ａ，２ｂの接続部を、防じんハウス１内
に挿入して、防じんハウス１内の清掃を行ない、
かつ清浄なドライエアーを送気管３より送り込
み、防じんハウス１内のじんあいや湿度が一定の
管理値に達した状態で、接続作業を行なつてい
る。このため接続個所に対して１個所毎に防じん
ハウスを設ける必要があり、このような防じんハ
ウス方式では、防じんハウスの組立、解体作業に
相当な作業時間を要するとともに、ビニールシー
トの汚損、破損等が多く、大量のビニールシート
を使用せざるを得ない。

本案は上記ビニールハウス方式の防じん組立、
解体等の作業を容易に行なうことができるように
したガス絶縁電気装置作業用防じんハウスを提供
することを目的とするものである。ハウスの欠点
を除去するためになされたもので、以下本案の一
実施例を第２図乃至第４図を参照しながら説明す
る。

第２図は互に接続すべきガス絶縁開閉装置を水
平方向に接続するときに使用する防じんハウスで
ある。防じんハウスは、主としてビニールシート
１０、レール１１、フレーム１２ａ・１２ｂ、ク
ロスバー１３及びローラー１４から構成されてい
る。

構造を詳細に説明すると、複数本並置して配置
されるフレーム１２ａ・１２ｂはその下側に第３
図及び第４図で明らかなように夫々リブ１２ｃが
溶接されている。このリブ１２ｃによりフレーム
１２ａ・１２ｂにピン１４ａを介して、ローラー
１４が取付けられるとともに、このローラー１４
が移動するレール１１を配置することが出来る。
また前記フレーム１２ａ・１２ｂ間にはクロスバ
ー１３が取付けられ、クロスバー１２ａ・１２ｂ
間を伸縮できるようになつている。クロスバー１
３はその下側は固定ピン１３ａによりフレーム１
２ａ・１２ｂに固定されているが、上側はスライ
ドピン１３ｂによりフレーム１２ａ・１２ｂに加
工されている溝により、上・下にスライドするよ
うになつている。上述したフレーム１２ａ，１２
ｂ及びクロスバー１３によつて作られた枠組全体
を一側面を残して、ビニールシート１０によつて
カバーする。

しかして上述して構成した単位防じんハウスは
同じ構成のものを組合せて使用しハウスを形成す
る。この際単位防じんハウスの対向する側のフレ
ーム１２ｂは、ガス絶縁開閉装置２ａ・２ｂを外
側からはさみ込むことができるように凹部１２ｂ
１を設けておく。尚フレーム１２ｂの一部を変形
できるようにしておいてもよい。

次に防じんハウスの組立とその使用方法につい
て次に説明する。防じんハウスは予め別な場所で
ガス絶縁開閉装置の接続方向（第２図ｂのように
水平方向）に合わせて組立を行なう。この際左右
の単位防じんハウスは共通のレール１１上をスラ
イドさせるようにする。この状態でガス絶縁開閉
装置２ａ・２ｂの接続個所へ、レツカー車等で移
動設置する。（当然ながら、レール１１はずれ落
ち防止のため、第３図のようにストツパー１５で
固定する。）所定の位置に移設した一対の単位防
じんハウスで構成した防じんハウスは、ストツパ
ー１５をゆるめ接続するガス絶縁開閉装置２ａ・
２ｂをはさむように第２図ａの如くセツトする。
次いで防じんハウス内部のじんあいや湿度が一定
の管理値に達するようにドライエアーを送気管３
から送り込む。そして準備完了後接続作業を行な
う。接続作業終了後は防じんハウスを第２図ｃの
状態に戻し、次の接続個所へ移動設置する。

尚上記実施例では互の接続されるガス絶縁開閉
装置が水平方向に接続される構成のものであつた
が、これを第５図に示すように垂直方向に接続す
る場合にも適用できる。即ち第５図に於いては第
２図と同一部品に同附号を記したように第２図の
実施例と同様に防じん室を形成することができ
る。

以上説明したように本案によれば、レール上に
移動自在に配置されたフレームをカバーでおおつ
て形成した単位防じんハウスを互に対向して配置
させ、この防じんの対向面間を当接することによ
り防じんハウスを形成するようにしたので、防じ
んハウスの形成が簡単で、且つ作業効率のよい防
じんハウスを形成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図は本案の
一実施例を示すもので、ａは正面図、ｂは接続状
態を示す説明図、ｃは単位防じんハウスの切り離
し状態を示す正面図、第３図は第２図ａのＣ部詳
細図、第４図は第２図ｂのＤ部詳細図、第５図は
本案の他の実施例を示すもので、ａは正面図、ｂ
は平面図、ｃは切り離し状態を示す正面図であ
る。 ２ａ・２ｂ……接続されるガス絶縁電気装置、
３……ドライエアー送気管、１０……ビニールシ
ート、１１……レール、１２ａ・１２ｂ……フレ
ーム、１２ｃ……リブ、１３……クロスバー、１
３ａ……固定ピン、１３ｂ……スライドピン、１
４……ローラー、１４ａ……ローラー用ピン、１
５……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レール上にローラーを備えたリブを介して移動
   自在に取付けられた並置された複数個のフレー
   ム、このフレーム間距離を伸縮自在に連結するク
   ロスバー、並びに前記フレーム及びクロスバーで
   構成した枠組を一側面を残しておおうカバーによ
   り単位防じんハウスを形成してなり、この単位防
   じんハウスの前記一側面を互に接合するようにし
   たガス絶縁電気装置作業用防じんハウス。