JPS6213317Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電磁線輪に供給する電流を節約するた
め、操作板にて操作される摺動匣のハート形カム
のハート形誘導溝に変形「へ字形」操作杆の下端
を挿入し、該操作杆の上端を取付匣に支持せしめ
て、電磁鉄心の滅磁後も摺動匣の移動を停止して
固定端子と可動接触子との接触を維持することに
より電磁線輪を帯磁させるための電流を節約する
電磁スイツチの考案に関する。

従来の電磁スイツチにあつては、スイツチの閉
成状態を持続するには、電磁線輪の給電回路に電
源回路を接続しておかなければならないので、無
駄な電力を消費する結果となり、エネルギーの節
約が要請されている時代に適合しない欠点があつ
た。

本考案は上記の欠点を除去するために提案され
た電磁スイツチの考案である。即ち本考案は、匣
体内に電磁線輪を捲装した電磁鉄心を設け、該電
磁鉄心に磁性の操作板を上昇傾向に弾持して対設
し、該操作板の下端を可動接触子を有する摺動匣
に関連せしめ、該摺動匣に上方に端子板に固定し
てある取付匣を設け、該取付匣の端部に「へ字
形」の操作杆の一端を支持し、該操作杆の他端を
前記摺動匣に設けたハート形カムの外周に形成さ
れているハート形誘導溝に挿入し、かつ前記取付
匣に「ノ字形」の弾板の一端を支持し、該弾板の
他端を該取付匣の上壁に圧接して、前記弾板の中
央部にて前記操作杆を押圧し、該操作杆の端部を
ハート形カムに係止することによつて、前記電磁
線輪が滅磁しても、摺動匣と可動接触子とを其の
位置に止めおくことにより、電磁線輪を帯磁させ
るための電流を節約し、省エネルギーに役立つ電
磁スイツチの考案である。これを図面について説
明すると次のようである。

添附図面において１は匣体であつて、該匣体１
の左方（第１図において）隔壁２に穿つた透孔に
電磁鉄心３を挿通し、該電磁鉄心３の右端を前記
匣体１の右側壁に穿つた透孔に設けてある支持子
４に取付けると共に、該支持子４と電磁鉄心３の
左端に設けた鍔５とにて前記電磁鉄心３を移動し
ないように支持する。

前記電磁鉄心３の外方にボビン６を設け、該ボ
ビン６に電磁線輪７を巻装し、該電磁線輪７の巻
始端と巻終端とに開閉器を介して電源回路に接続
し、開閉器を閉じることによつて電磁線輪７を励
磁し、開閉器を開くことによつて電磁線輪７を滅
磁するように形成する。

前記匣体１の左側方上部に透孔８を穿ち、この
透孔８に磁性操作板９をこれの下方より挿入し、
該操作板９の上端にコイルバネ１０の巻始端を連
結し、該コイルバネ１０の巻終端を帽蓋１１の上
壁内に圧接すると共に、該帽蓋１１の両側方に設
けた弾性の爪１２，１２を前記匣体１の上壁に穿
つた透孔に挿入係止して、前記操作板９を匣体１
の上壁に上昇傾向に弾設し、該操作板９の下方狭
小部を摺動匣１３の扁平部に穿つた透孔１４に緩
く挿入する。

前記摺動匣１３を匣体１の下方に固定している
端子板１５上に摺動するように装設し、該摺動匣
１３の下面に設けた条溝１６に倒Ｕ字形に折曲し
てある弾性の可動接触子１７の上方連結部を挿入
支持せしめ、該可動接触子１７に端子板１５に設
けてある固定端子１８を開閉するものである。

前記端子板１５の上方に断面倒凹字形の取付匣
１９を設け、該取付匣１９の下方に設けた取付片
２０を端子板１５に取付けるものであつて、取付
匣１９の左端に透孔２１を穿ち、この透孔２１に
「ノ字形」弾板２２の一端を挿入し、該弾板２２
に穿つた透孔２３に、変形「ヘ字形」に折曲して
ある操作杆２４の右端折曲部を挿入支持せしめ、
該操作杆２４の左端折曲部下端を摺動匣１３の上
面に形成してあるハート形の誘導溝２６に挿入
し、該ハート形誘導溝２６内にハート形のカム２
５を設け、該ハート形カム２５の左方に操作杆２
４を係止する凹部を設け、該凹部の反対側を突出
状に形成し、かつ前記弾板２２の他端を取付匣１
９の上壁下面に圧接し、更に該弾板２２の中央部
下面を操作杆２４の中央部上面に圧接して、該操
作杆２４の下端がカム２５の凹部に嵌入係止した
状態を保持するように弾持するものである。

また摺動匣１３の中央部上面に設けた突壁２７
と取付匣１９の後壁内面との間に、コイルスプリ
ング２８を挿入して常時摺動匣１３を左方に押圧
傾向に弾持するものである。２９は端子板１５に
設けたストツパーであり、３０，３０は匣体１の
上方に位置せしめ、かつ上方に長孔を設けた放熱
部である。

本考案は上記のように構成されているから、匣
体１の下方に設けてある端子板１５の固定端子１
８を可動接触子１７にて開閉するには、電磁線輪
７に開閉器を介して電源より電流を供給し、該電
磁線輪７を励磁し、この励磁によつて電磁鉄心３
を磁化し、磁性操作板９を吸引し、該磁性操作板
９の下方にて摺動匣１３をコイルスプリング２８
の弾発力に抗して右方に押し、該摺動匣１３に設
けてある可動接触子１７にて固定端子１８を閉成
する。この場合摺動匣１３の右方向への移動によ
り操作杆２４の下端はハート形誘導溝２６を右に
移動し、ハート形のカム２５の凹部に嵌入係止
し、摺動匣１３と、これに設けてある可動接触子
１７とをその位置に停止するので、電磁線輪７に
対する給電を停止しても、摺動匣１３は左方に移
動せずその位置に停止し、固定端子１９と可動接
触子１７との接触状態を長時間保つことができ、
従来のように固定端子と可動接触子との閉成状態
を持続するために電磁線輪に給電しなければなら
ないものに比べ、電力を著しく節約できる。また
固定端子１８より可動接触子１７を開くには電磁
線輪７に電流を供給することによつて、電磁線輪
７は励磁し、電磁鉄心３は磁化し、磁性操作板９
を吸引し、該磁性操作板９の下端にて摺動匣１３
をコイルスプリング２８の弾発力に抗して右方に
僅か移動し、操作杆２４の下端をハート形カム２
５の凹部より外すから、摺動匣１３はコイルスプ
リング２８の弾発力によつて左方に移動し、可動
接触子１７は固定端子１８を開くものである。

また操作杆２４は弾板２２にて押圧支持されて
いるので妄動するのを規制され、作動の正確を期
待できるし、操作も容易であり、機構も簡潔にな
し、省資源に役立つものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を切欠し、かつ第２図ａ−ａ線よ
り切断して示す本考案の拡大側面図、第２図は一
部を切欠して示す本考案の拡大正面図、第３図は
摺動匣および取付匣と端子板との関係を示す平面
図、第４図は同じく側面図、第５図は同じく正面
図、第６図は取付匣を除去して摺動匣と端子板と
の関係を示す同じく平面図、第７図は第６図ｂ−
ｂ線の断面図である。 １……匣体、２……隔壁、３……電磁鉄心、４
……支持子、６……ボビン、７……電磁線輪、９
……操作板、１０……コイルバネ、１１……帽
蓋、１２……爪、１３……摺動匣、１５……端子
板、１７……可動接触子、１８……固定端子、１
９……取付匣、２０……取付片、２２……ノ字形
弾板、２４……操作杆、２５……ハート形カム、
２６……ハート形誘導溝、２７……突壁、２８…
…コイルスプリング、２９……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 匣体内に電磁線輪を巻装した電磁鉄心を設け、
   該電磁鉄心に磁性の操作板を弾持して対設し、該
   操作板の下方を摺動匣の透孔に挿入し、該摺動匣
   の上方に取付匣を設け、該取付匣の先端に穿つた
   透孔に、変形「へ字形」の操作杆の一端折曲部を
   挿通し、該操作杆の他端を前記摺動匣のハート形
   カムの外周に設けたハート形誘導溝に挿入位置せ
   しめ、更に前記操作杆の一端折曲水平部を弾板の
   一端に穿つた透孔に挿入し、該弾板の中央部を該
   操作杆の上方に接触せしめ、かつ端部を前記取付
   匣の上壁に圧接して、前記操作杆を下方に押圧傾
   向に弾持し、前記摺動匣の突出部と前記取付匣の
   後壁との間に押圧発条を挿入して前記摺動匣を弾
   持し、前記電磁鉄心の励磁により前記操作板を吸
   着することによつて、前記摺動匣の可動接触子に
   て固定端子を閉成し、この状態を前記電磁鉄心の
   滅磁後も操作杆とハート形カムとの係合により保
   持するように形成してなる電磁スイツチ。