JPS6213309A - 射出成形方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はソリのない精密な成形品を得るのに好適なプラ
スチックの射出成形方法およびその装置に関する。

［従来技術およびその問題点］ プラスチック材料、特に結晶性プラスチック材料を射出
成形すると成形品にソリが発生し易く、成形品を得る上
で大きな問題とな７ている。従来から、この問題を解決
する為に樹脂材料や成形加工法の面から種々の検討が行
われている。例えば金型から取り出した成形品を治具に
固定し、強制的にソリを改良する方法がある。しかし、
この方法は、治具に固定できる単純な形状の成形品にし
か適用できず、工程が増す欠点があった。また、結晶性
プラスチックに核剤を添加する方法が提案されている。

しかし、この方法も、単純な形状の成形品には効果があ
っても、コーナ一部を有する箱形状の成形品には効果が
認められないという問題があった。

［問題を解決する為の手段］ 本発明者等は射出成形品に発生するソリを低減する方法
について種々検討した結果、金型の固定側と移動側の相
対する面における樹脂の最高温度のみを実質的に一致さ
せるという極めて簡単な操作により、ソリの発生しない
成形品を得ることができることを見出し本発明を完成す
るに至った。

即ち、本発明は金型の固定側と移動側の相対する面にお
ける樹脂の最高温度を実質的に一致させる射出成形方法
である。

本発明の射出成形方法において、金型の固定側と移動側
の相対する面における樹脂の最高温度を実質的に一致さ
せることが得られる成形品のソリを防止するために極め
て重要である。一般に該樹脂の最高温度の差を５℃以内
好ましくは３℃以内に維持することによって実質的にソ
リの改善を達成することができる。かかる金型における
樹脂の最高温度は、射出成形機による成形において、樹
脂を射出するゲートから金型の端部までの各点で実質的
に一致させることが望ましいが、一般には該ゲートと端
部との中間に位置する点で一致させればよい。

また、本発明においては、上記した樹脂の最高温度と共
に該樹脂温度の冷却速度を実質的に一致させることによ
って、成形品のソリを一段と改善することができる。即
ち、金型の固定側と移動側の相対する一方の面における
樹脂温度の冷却速度に実質的に一致する様に、他方の面
における樹脂温度の冷却速度をコントロールすればよい
。

上記樹脂の最高温度、冷却温度を一致させる方法は特に
制限されないが、特に金型の固定側と移動側の相対する
面にそれぞれ設置した温度検出センサーの信号によフて
金型温度調節機をコントロールする方法が好ましく採用
される０例えば、上記した温度検出センサーからのショ
ット毎の信号をマイクロコンピュータ−等にインプット
し、金型の固定側と移動側における樹脂の最高温度、ま
たは樹脂の最高温度および冷却速度を算出し、その計算
結果に基づいて金型の固定側と移動側における樹脂の最
高温度、または樹脂の最高温度および冷却速度が共に等
しくなるように金型温度調節機をコントロールすれば良
い、したがって、本発明においては良好な射出成形方法
を達成するために、金型の固定側の相対する面にそれぞ
れ温度検出センサーが設置され、その信号によって樹脂
の最高温度、または樹脂の最高温度および冷却速度を併
せてコントロールする金型温度調節機が設置された射出
成形装置も提供する。

本発明に用いられる温度検出センサーは公知の物が特に
制限なく用いられるが、一般的には熱電対または赤外線
センサーが好ましく用いられる。

この温度検出センサーの金型への設置方法は特に制限が
ないが、金型の固定側と移動側の相対する面で、できる
だけ金型表面に近い部分に設置することが温度コントロ
ールを正確にする上で特に好ましい、また、箱形状の成
形品ではコーナ一部の相対する面に該温度検出センサー
を設置することが好ましく、場合によフては複数対の温
度検出センサーを設置することもできる。また、金型温
度調節機は射出成形装置に一般に付設されている加熱機
構および冷却機構をそのまま利用すればよく、また別途
に設置してもよい、即ち、一般に上記した温度検出セン
サーの信号によって金型中における樹脂の最高温度、ま
たは樹脂の最高温度および冷却速度がコントロールでき
るように金型温度調節機を接続すればよい。

本発明は公知の射出成形装置に適用できるが、特にポリ
オレフィンなとの熱加堕性樹脂用における各タイプの射
出成形装置に好適である。本発明の代表的な射出成形装
置について金型部分の概略図を第１図に示す。即ち、第
１図は金型の固定側ｌと移動側２とからなり、それぞれ
相対する内面の各コーナ一部に熱電対３および３′を取
り付け、該熱電対の端部はそれぞれＡ／Ｄ変換器４を介
してマイクロコンピュータ５に接続し、さらに金型温度
調節機の温調計６に接続している。

［作用および効果］ 本発明によれば、金型の固定側と移動側の相対する面に
おける樹脂の最高温度を可及的に一致させることによっ
て、得られる成形品のソリを改善することができる。

本発明により成形品のソリが改善される作用機構は、金
型内における樹脂の最高温度、または樹脂の最高温度お
よび冷却速度を均一にすることにより、該樹脂の肉厚方
向における内部のｍｉｓ構造が同時に均一になるためと
考えられる。

本発明の方法によって得られる射出成形品は従来の方法
で得られる射出成形品に比較して、大巾にソリが改善さ
れる。特に従来では困難でった箱形状の成形品について
も著しい効果が認められる。

［実施例］ 以下、本発明を実施例に基づき説明するが、これらの実
施例は本発明を回答制限するものではない。

大」１例」− １５０ｍ讃Ｘ１００＋ｎＸ３０ｗ＋ｍＸ肉厚２ＩＩｌの
寸法諸元を有する箱形状成形品が得られる金型の固定側
と移動側の相対する面に、第２図の様に線径１■の熱電
対を取り付けた。そして、熱電対の端部はそれぞれＡ／
Ｄ変換器を介してマイクロコンピュータ−に接続し、あ
らかじめ組み込まれたプログラムに従って樹脂の最高温
度の差を計算させ、その計算結果に基づいて移動側の金
型温度の修正値を金型温度調節機に出力させるように回
路を組んだ。この装置を使って、ＭＩ９のポリプロピレ
ン樹脂樹脂温度２３０℃、射出圧力５００　Ｋｇ／ｃｍ
２、金型温度（第１シヨツト目の設定）４０℃で射出成
形し箱形成形品を作成した。この箱形成形品の寸法を顕
微鏡で読み取り、辺の内側へのヘコミ量を辺の長さで割
った値を百分率で表示し、その値をソリの値とした。

樹脂の最高温度およびソリの値を第１表に示す。

実施例１と同様な金型、射出成形機、樹脂を使用して熱
電対からの信号を直接金型温度調節機に接続して、マイ
クロコンピュータ−による制御を行わないで、通常の金
型温度コントロールで成形した場合の樹脂の最高温度お
よびソリの値を第２表に示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の代表的な射出成形装置の概略図である
。第１図において、ｌおよび２はそれぞれ金型の固定側
および移動側、３および３′は熱電対、４は金型温調機
を示す。 また、第２図は金型への熱電対の取り付は状態図である
。第２図において７および８は金型の固定側および移動
側、９および９′は熱電対を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、金型の固定側と移動側の相対する面における樹脂の
   最高温度を実質的に一致させることを特徴とする射出成
   形方法。 ２、相対する面における樹脂の最高温度の差が５℃以内
   である特許請求の範囲第１項記載の射出成形方法。 ３、金型の固定側と移動側の相対する面にそれぞれ設置
   した温度検出センサーの信号によって金型温度調節機を
   コントロールする特許請求の範囲第１項記載の射出成形
   方法。 ４、金型の固定側の相対する面にそれぞれ温度検出セン
   サーが設置され、その信号によって樹脂の最高温度をコ
   ントロールする金型温度調節機が設置された射出成形装
   置。 ５、温度検出センサーが熱電対または赤外線センサーで
   ある特許請求の範囲第４項記載の射出成形装置。