JPS62121796A - サル脂の品質改良法 - Google Patents

サル脂の品質改良法

Info

Publication number
JPS62121796A
JPS62121796A JP26210485A JP26210485A JPS62121796A JP S62121796 A JPS62121796 A JP S62121796A JP 26210485 A JP26210485 A JP 26210485A JP 26210485 A JP26210485 A JP 26210485A JP S62121796 A JPS62121796 A JP S62121796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fat
oil
quality
fatty acid
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26210485A
Other languages
English (en)
Inventor
秀紀 駒井
海老原 善隆
隼人 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
Priority to JP26210485A priority Critical patent/JPS62121796A/ja
Publication of JPS62121796A publication Critical patent/JPS62121796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、サル脂の品質改良法に関し、詳しくはサル脂
fi製油又はサル脂分画精製油をハードバターとして利
用したとき良好な冷却曲線を示すように、サル脂又はそ
の分画油を品質改良する方法に関する。
(発明の背景) ハードバターをカカオ代用脂として利用する場合、該ハ
ードバターの品質(テンパリング性)の良否を判別する
方法の一つとして、冷却曲線が測定される。冷却曲線は
、特定温度で加温融解した一定量の資料油脂を特定容器
に入れ、一定の条件下で冷却して経時的に温度変化を測
定記録して描いたものであって、測定方法として英国基
準分析法(Britsh 5tandard Meth
ods of Fats and fattyoils
、 Part 1. Physical method
s、 5ection 1.13+Determina
tion of cooling curve)が良く
知られている。即ち、油脂は冷却されるに従って温度が
下がるが、そのうち油脂の結晶化がおこり、結晶化熱が
出はじめて油脂の温度は上昇しはじめ、やがて最高温度
に達すると再び下降する。一般に、冷却された油脂の温
度が結晶化熱により上昇しはじめるときの最低温度(最
下点)が高く且つ速い時間で現れ、また結晶化熱により
上昇した油脂の温度が再び下降しはじめるときの最高温
度(最高点)が高く且つ速い時間に出現するのが品質の
良好なハードバターであるといわれている。
本発明は、上記の如く、冷却曲線の最下点及び最高点が
高く、且つ速い時間で出現するようなサル脂精製油又は
サル脂分画精製油を得ることを目的とするものである。
(従来技術) サル脂は、周知の如く、ショリアロブスタ(Shore
a Robusta)の種子から得られる油脂で、その
原油は暗緑色を呈しており、通常入手し得るサル脂原油
は品質の良好なものから不良なものまで種々様々である
近年、このようなサル脂原油を精製してカカオ代用脂と
して利用することが試みられており、例えばサルシード
原油にリン酸0.1〜0.4重量%を添加、処理してガ
ム状物質を除去し、次いで原油中の遊離脂肪酸を中和す
るに要するアルカリ量の3.0〜l010倍当量のアル
カリを含有する水溶液を添加、処理して、遊離脂肪酸お
よびその他の不純物を除去し、湯洗、脱水後、5〜20
重量%の活性白土を添加、処理し、その後該活性白土を
除去して、220〜270℃で水蒸気蒸溜して脱臭し、
ヒドロキシ脂肪酸およびエポキシ脂肪酸の総合有量が1
.5重量%以下、水酸基価16以下で、30℃の固体脂
指数が48以上であり、冷却曲線の極大点が放置時間1
20分以内に出現し、その極大点の温度が17℃以上で
あるサルシード楕製油をカカオ代用脂として取得するこ
とを特徴とするカカオ代用脂の製造方法(特開昭53−
111307号)が提案されている。特に、上記方法に
おいては、湯洗後に原油中に存在するヒドロキシ脂肪酸
又は/およびエポキシ脂肪酸を着する成分を分画除去す
る分画精製を行うことを示唆し、分画精製として溶剤分
別法を挙げ、n−ヘキサン等の低極性有機溶剤を用いる
ことが好ましい旨、教唆している。しかしながら、この
ような精製方法では精製後の油脂の冷却曲線を充分満足
するものは得られ難い。
即ち、上述の如くサル脂原油にはハードバターとしての
物性を阻害する成分として、エポキシ脂肪酸基及びヒド
ロキシ脂肪酸基等の成分が含まれるが、本発明者らの実
験によれば、比較的品質良好な原油を用いた場合は脱臭
後の精製油の冷却曲線が満足するものを得ることはでき
るとしても、比較的品質の悪いサル脂原油を、上記方法
の如く脱ガム、脱酸、湯洗い、脱水後脱色した後脱臭し
た場合、或いは上記の好ましいとする方法の如(脱ガム
、脱酸、湯洗い後、n−ヘキサンによる分画精製を行っ
た後脱色し脱臭した場合には、何れの場合においても説
臭油の冷却曲線は改善され得ない。
実験1 トリグリセリド中にエポキシ脂肪酸基3.9%、その他
ジヒドロキシ脂肪酸基等及びモノグリセリド、ジグリセ
リド等の成分(不純物)の合計量が11.7%である、
サル脂原油を使用し、これを常法に従って脱ガム、脱酸
、脱色、脱臭処理したときの各処理油の冷却曲線を前記
する英国基準分析法により測定した。結果は以下の通り
−表二」− 以上の結果、脱酸処理すると速い時間で最下点及び最高
点に達し、且つ温度も高(冷却曲線は改善されるが、脱
色処理するとやや悪化し、脱臭処理したものは原油の性
状に戻ってしまい、結果的には精製後において全く品質
改良されていないということがわかる。
本発明者らの経験によると、脱色脱臭前における最下点
及び最高点の各温度が脱色脱臭後において低下する率の
大きい程、サル脂の品質は改良されていない、換言すれ
ば未だ改良の余地があるということがいえる。
実験2 実験1における脱ガム、脱酸処理油を湯洗い後0−ヘキ
サンを使用して結晶画分70%を分取することにより得
た分画精製油を、沃素価34.2、融点32.3℃のパ
ーム油中融点画分と等量混合して混合油を調製しく精製
前)、これを脱色脱臭処理して(精製後)同様に冷却曲
線を測定し、最下点及び最高点の精製前後における各温
度低下率をみた。結果は以下の通り。
*低下率: (精製前−精製後)/IFili!!前×
100なお、混合使用したパーム油中融点画分の精製前
後の各温度低下率は最下点0.70%、最高 。
点0.91%で殆ど影響のないものであった。
以上の結果、塩ガム、脱酸、湯洗い後、n−ヘキサンに
よる分画精製を行っても、該低下率は大きく、脱臭処理
油の冷却曲線は改良されない。
一方、サル脂肪は通例の脂肪精製技術もしくは慎重な分
別により有効に改良することはできないとして、サル脂
肪をヘキサンのような有機溶媒に熔解した液相中で共−
ゲル化シリカ−アルミナ吸着剤と接触させることにより
精製する方法(特開昭57−115495号)も提案さ
れているが、かかる方法は高価な装置と広い場所を必要
とし、且つ吸着剤の再生処理が煩雑である等の欠点を有
する。
(解決課題及び解決手段) 本発明者らは、如上の点に鑑み鋭意研究する過程におい
て、サル脂原油が脱酸処理されたとき、その冷却曲線は
急激に改善されるが、順次精製工程が進むにつれて各段
階における処理油の冷却曲線が順次悪化し、脱臭するこ
とによって結局もとの原油の性状に戻ってしまうという
事実に着目し、この悪化原因が脱酸処理の段階では充分
除去され得ずに残存する極性の低い少量のエポキシ脂肪
酸基が、脱色脱臭という加熱処理によって開裂し、加水
分解して極性の高い主としてジヒドロキシ脂肪酸基に変
化し、これが精製油中に残存するためであろうと予測し
、かかる脱臭油をアセトンで分画処理し再説臭したとこ
ろ、著しく改善し得るという知見を得た。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである
即ち本発明は、サル脂中に結合脂肪酸として含まれるエ
ポキシ脂肪酸基のエポキシを開裂し、加水分解してジヒ
ドロキシ脂肪酸基を生成させ、しかる後極性溶剤にて分
画処理することを特徴とする、サル脂の品質改良法、で
ある。
本発明において、サル脂中に結合脂肪酸として含まれる
エポキシ脂肪酸基のエポキシを開裂−するには、サル脂
又はその分画油を酸処理するか或いはアルカリ処理する
ことによりある程度開裂させ得るが、かかる処理のみで
は不充分であり、効果的に行うには加熱処理するのが有
効である。加熱温度は100℃以上を必要とするが、劣
化の著しいものはさらに高温を要する。また、加熱時間
も劣化の著しいもの稈長時間処理が有効であり、これら
の条件は劣化の度合に応じて適宜定めればよく、予め実
験的に実施して決定すればよい。本発明によれば、エポ
キシの開裂及び加水分解を有効に実施するために、加熱
処理を活性白土の存在下に減圧下で実施するのがよく、
特に活性白土を濾別後さらに減圧下に水蒸気蒸溜するこ
とにより、殆どのエポキシが開裂してジヒドロキシ脂肪
酸基に変化するので好ましい。ジヒドロキシ脂肪酸基を
主とする生成物は、アルカリ溶液と接触させた後遠心分
離することにより除去できるが、極性溶剤により分画処
理することによってより完全に除去できる。極性溶剤と
してはアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン
、エチルアルコール、n−ブチルアルコール等が例示で
きるが、特にアセトンを採用するのが有利である。分画
処理に際し、油脂対溶剤の比は1対1〜20、好ましく
は1対2〜6の割合でよく、濾液側にヒドロキシ脂肪酸
を主とする該生成物を濃縮濾別すればよい。
除去すべき濾液部分の量はサル脂原油の品質の差異によ
って一概に規定できないが、大体原油の10重量%以上
を除去すればよい。また、単に不純物の除去のみを目的
とするのではでなく、結晶画分の品質を高めるべく溶剤
分別を平行して実施するのであるならば、結晶画分とし
て80〜50重量%を分取する。このようにして得た分
画油を常法どおり脱色脱臭することによって精製する。
なお、本発明におけるエポキシ脂肪酸基のエポキシの開
裂及び加水分解処理は、脱酸処理の前に実施してもよく
、要するに分画処理の前に実施されればよい。
本発明によれば、サル脂又はその分画油或いはそれらと
他の油脂とを混合使用した特定油脂の脱色脱臭処理前(
精製前)と該処理後(精製後)における冷却曲線の最下
点及び最高点の各温度低下率が小さい程、品質が改善さ
れたということができ、本発明においてはサル脂分画油
とパーム油中融点画分との等量混合油脂の該低下率が従
来の精製法では7〜9及び5〜8であるのを、それぞれ
3以下及び2以下とすることができるのである。
(効果) 以上の如く、比較的品質の不良なサル脂原油並びにその
分画油は、従来の精製法においては脱色処理前までは良
好な冷却曲線を示していたものが、乳臭処理後において
大幅な品質低下を呈していたのであるが、本発明により
殆ど低下することなく、品質改良効果が顕著であり、良
好な品質が得られるようになったのである。
(実施例) 以下に実施例及び比較例を例示して本発明効果をより一
層明瞭にするが、これらは例示であって本発明の精神が
これらの実施例に限定されるものでないことはいうまで
もない。なお、例中部及び%は何れも重量基準を意味す
る。
実施例1 沃素価39.8でエポキシ脂肪酸基3.5%を含む、そ
の他ヒドロキシ脂肪酸基、モノグリセリド、ジグリセリ
ド等の成分の合計量が8.8%のサル脂原油を常法どお
り脱ガム、脱酸処理した後、活性白土の存在下に減圧下
で120℃、15分間加熱処理し、次いで白土を濾別後
減圧下に235℃にて90分間水蒸気蒸漬して加熱処理
した。この加熱処理油を油脂分が15%となるようにア
セトンに溶解し、16°Cにて1時間攪拌して収率71
.5%で結晶画分を分取した。
比較例1 実施例1において、同じ原油を脱ガム、脱酸処理した後
、アセトンを使用して油脂分15%、16℃にて1時間
攪拌して結晶画分71.3%を分取した。
比較例2 実施例1において、アセトンの代わりにn−へキサンを
使用した以外同様に実施し、油脂分15%、−15℃に
て1時間攪拌して収率70%で結晶画分を分取した。
かくして得た、それぞれのサル脂分画油50部を、沃素
価34.2、融点32.3℃のパーム油中融点画分50
部とそれぞれ混合して、各々の混合油を調製しく精製前
)、それらを脱色脱臭して(精製後)、前記する英国基
準分析法によりそれぞれの精製前後の冷却曲線を測定し
た。以下にその結果を示す。
以上の結果、単に溶剤により分画精製するのみでは精製
前と精製後での冷却曲線の低下率は極めて大であるが(
比較例1)、加熱処理後に分画処理することにより、該
低下率は著しく減少し、品質が改良されたことが窺われ
る(実施例1)。これに対して、分画処理に際し、極性
溶剤(アセトン)に代えて、低極性溶剤(n−ヘキサン
)を使用した場合には、該低下率の減少は余りみられず
、改善効果を期待することはできなかった(比較例2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、サル脂中に結合脂肪酸として含まれるエポキシ
    脂肪酸基のエポキシを開裂し、加水分解してジヒドロキ
    シ脂肪酸基を生成させ、しかる後分画除去することを特
    徴とする、サル脂の品質改良法。
  2. (2)、分画除去が、アルカリ溶液と接触させることに
    より行う、特許請求の範囲第(1)項記載の改良法。
  3. (3)、分画除去が、極性溶剤にて分画処理することに
    より行う、特許請求の範囲第(1)項記載の改良法。
JP26210485A 1985-11-20 1985-11-20 サル脂の品質改良法 Pending JPS62121796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26210485A JPS62121796A (ja) 1985-11-20 1985-11-20 サル脂の品質改良法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26210485A JPS62121796A (ja) 1985-11-20 1985-11-20 サル脂の品質改良法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS62121796A true JPS62121796A (ja) 1987-06-03

Family

ID=17371091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26210485A Pending JPS62121796A (ja) 1985-11-20 1985-11-20 サル脂の品質改良法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62121796A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005105248A (ja) * 2003-09-10 2005-04-21 Nisshin Oillio Group Ltd 油脂組成物及び油脂組成物を利用した食品、ならびに油脂の精製方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005105248A (ja) * 2003-09-10 2005-04-21 Nisshin Oillio Group Ltd 油脂組成物及び油脂組成物を利用した食品、ならびに油脂の精製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5239096A (en) Degumming process for plant oils
EP0526954B1 (en) Method of refining glyceride oils
US4103039A (en) Method for producing improved shea fat
NZ532126A (en) Chemical process for the production of 1,3-Diglyceride oils
EP0269277B1 (en) Process for degumming triglyceride oils
JPH02153997A (ja) 油脂の精製方法
JP7438117B2 (ja) 新しい高ステアリン油糧種子ステアリン脂肪及びその調製
JPH04261497A (ja) ジグリセリドに富む油脂の脱臭工程における不均化反応を抑制する方法
US3943155A (en) Simultaneous refining and dewaxing of crude vegetable oil
US5069829A (en) Process for refining glyceride oil using silica hydrogel
JP2583660B2 (ja) パーム油の精製分別方法
WO2017154638A1 (ja) 精製パーム系油脂の製造方法、並びに、精製パーム系油脂中のグリシドール、3-クロロプロパン-1,2-ジオール、及びこれらの脂肪酸エステル、及び/又はジグリセリドの低減方法
US4981620A (en) In-line dewaxing of edible vegetable oils
JPS62121796A (ja) サル脂の品質改良法
JPS62256894A (ja) 油脂の精製法
WO2014109313A1 (ja) 油脂の製造方法
JP6832317B2 (ja) 飽和炭化水素含有量が低減されたパーム油
JP2709126B2 (ja) フライ用油脂の製造方法
JP3656863B2 (ja) 高度不飽和脂肪酸残基含量の高い油脂の製造方法
JP6857017B2 (ja) 油脂組成物
JP4397116B2 (ja) カカオ脂オレインフラクション
JPS6314759B2 (ja)
JPH0892586A (ja) 動植物油の精製方法
JPH0231758B2 (ja)
JPH061995A (ja) ごま油の製造法