JPS62121612A - 汚泥等の処理方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、上水や下水の汚泥等を濾過圧搾して、脱水ケ
ーキを生成させる単式フイルタプレスの運転方法および
装置に関する。

「従来の技術」 従来、この種のフィルタープレスには、特開昭５９−２
０９６２１号公報に記載の、フィルタープレスへ原液を
圧入して、その原液の自己圧のみによって原液濾過を行
なうもの（以下、従来例（１））と、当初は上記例と同
じ（原液自己圧のみによって原液濾過を行なった後に、
濾室に内蔵する圧力水導入部に圧力流体を導入して、そ
の加圧流体圧によってさらに圧搾して脱水するもの（以
下、従来例（２））が知られる。従来例（２）には、そ
の原液供給が濾板の中央より行なわれるセンターフィー
ド形、濾板の上側より行なわれるアッパーフィード形な
ど、あるいは、加圧流体圧が濾室の両面より作用するも
の、片面のみより作用するものなど数種類があるが、本
質的には同一方法により運転される。

「発明が解決しようとする問題点」 上記した従来のフィルタープレスにあっては、次の問題
がある。

従来例（１）にあっては、原液の消費速度が一定以下の
低速となるまで原液を供給し続けるが、原液が濾室内で
望ましい形状に脱水ケーキ（以下、ケーキ）化するには
、長時間を要する。そのため単位時間当りの処理量が少
なく、時間を要した割にはケーキ含水率が低くならない
。

従来例（２）にあっては、濾室内の原液に対する脱水力
は高まって、ケーキの低含水率化は得られたが、圧搾中
には原液の供給がないので、脱水力の向上に比例してケ
ーキ厚は薄くなり、その結果、ケーキ排出工程における
ケーキ剥離が困難となった。また圧搾工程を設けるので
、濾過工程を短くすると、その分、処理量が少なくなる
、という欠点があった。また、動力費も濾過時間を短く
する割には、１サイクルタイム当り所要時間は、従来例
（１）とあまり変化ないという問題点を有していた。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、ケーキの有効厚を確保して剥離性を向
上するとともに、その低水分化を行ない、サイクルタイ
ムを短縮して、圧搾中の原液の消費分を供給できるよう
にして、単位時間当り処理量を増大し、動力費を低減す
る単式フィルタープレスの運転方法とその装置を提供す
ることにある。

「問題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本発明方法は原液圧入によ
る濾過工程と併行して、原液の圧搾工程を行なうことを
含むものであり、本発明装置は、原液を圧入する原液供
給ポンプと連係する第１圧力供給槽と、この供給槽に連
通する圧力圧搾用の第２圧力供給槽と、この第２圧力供
給槽とフィルタープレス本体の各濾室に内蔵する圧力流
体導入部とを、差圧弁を介して配管するとともに、この
配管には加圧流体を放圧するブロー弁を有して構成する
ものである。

「作用」 本発明の単式フィルタープレスの運転方法とその装置に
あっては、原液圧入による濾過工程中に、その濾過圧よ
り低い加圧流体圧搾圧を、濾室を構成する圧力流体導入
部へ導入して、原液圧入量を受け入れながら圧搾脱水を
続ける方法であって、それら濾過圧と圧搾圧とが良好な
連係をするために、該第１圧力供給槽と第２圧力供給槽
とは連通して、両圧が同圧を示すようになっており、第
２圧力供給槽と濾室の圧力流体導入部とを結ぶ配管中に
差圧弁を配設することによって、圧搾圧が濾過圧より低
くなるようになっている。その結果、濾室内へ、圧搾中
であっても原液の供給が続行するようになっている。

「発明の具体例」 以下、第１図ないし第３図に基づいて本発明の具体例を
説明する。

図中１６は、本発明の単式フィルタープレス■に形成さ
れた複数個の濾室であり、これらの濾室１６は、それぞ
れが濾板８、９の外縁に有するシール材１８により外部
と隔絶するように閉枠し、片面を凹状にした表面材１１
を有する濾板８と、２枚の濾布１２、１２′と可動隔壁
１０と、圧力流体導入管Ｐ６と配管して、ガスＢまたは
水Ｃからなる圧力流体を、圧力流体導入路１４を経由し
て、濾板９と可動隔壁１０との間に受け入れて形成する
、圧力流体導入部１３を作用させる構成を有している。

そしてこれら濾室１６内には、原液供給口１７に原液Ａ
が給泥弁Ｖ２を介して給泥管Ｐ１により供給され、かつ
図において各濾室１６の下部には、各濾布１２、１２′
により濾過された濾液Ｄのみを排出する濾液路１５が形
成され、濾液排出管Ｐ７により桟外へ排出される。

給泥管Ｐ１は、原液供給ポンプ■より原液Ａの供給を受
けるものであり、フィルタープレス■の手前と原液供給
ポンプ■のデリベリ管には、それぞれ逆止弁Ｖ３、Ｖ１
が配置され、要所の給泥圧が後退しないようになってい
る。給泥弁Ｖ２と原液供給ポンプ■との間には、原液連
通管Ｐ８を介して第１圧力供給槽■が連係しており、こ
の第１圧力供給槽■の頂部には、ここに図示しない空気
源装置より圧空Ｂが、ガス補給管Ｐ５を介して供給され
、またガス連通弁Ｖ４を付設したガス連通管Ｐ２によっ
て、第２圧力供給槽■と配管されている。一方、圧力流
体を供給する圧力流体配管Ｐ３は、差圧弁５、加圧流体
弁Ｖ５を介して、第２圧力供給槽■と各圧力流体導入管
６とを配管するとともに、その終端部配管で、ブロー弁
６によって外気へ放圧できるようになっている。このブ
ロー弁６の位置は、配管Ｐ３内圧を放圧できるものであ
れば、どの位置でもよい。第１図は、圧力流体に水Ｃを
用いる場合を示し、給水槽７から補給水管Ｐ４によって
補給水弁Ｖ６を介して、一定水量が第２圧力供給槽へ移
送され、ここで第１圧力供給槽の圧力を受けて、圧搾用
圧力が加えられる。供給槽７には、ブロー弁６からの放
圧時の水を受け入れることによって、加圧水の循環利用
が計られる。第２図は、圧力流体に空気ないしガスを用
いる場合を示す。

上記のように構成された単式フィルタープレスを用いて
汚泥等を処理する場合には、まず濾過工程において、弁
Ｖ２を開いて、予め蓄圧していた第１圧力供給槽■内の
原液Ａを、フィルタープレス■の原液供給口１７を通じ
て各濾室１６へ供給する。各濾室１６内へ充分に行き渡
り、原液圧入初期の濾過作用が円滑に進行する、予め定
めた一定時間は濾過のみの脱水を続ける。そののち濾過
工程と併行して濾室１６内の原液に対し、第２圧力供給
槽■からの圧力流体を圧力流体導入部１３へ供給するた
めに、弁Ｖ５を開いて圧搾工程を開始する。ここで、圧
力流体を供給するときは、ガス連通管Ｐ２の弁Ｖ４は、
“開”となる。また圧力流体は、差圧弁５によって減圧
されて、圧搾圧が原液圧入圧より原液性状とフィルター
プレスのフイード形態によって予め決める範囲（通常１
．０〜１．５Ｋｇ／Ｃｍ２）内で小さくなるように調圧
する。

濾過工程中に併行して行なう圧搾工程は、圧搾を始めた
ら、濾過工程終了後の圧搾単独工程時まで継続してもよ
い（操作１）が、濾過工程と併行して行なう圧搾工程に
おいてのみ、間欠的にブロー弁６を操作して、断続的な
圧搾操作をしてもよい（操作２）。操作２においては、
断続的操作の過程で濾室１６内に空隙を生じさせるが、
操作１にあっても、濾室１６内に空隙を生じさせる圧搾
圧と濾過圧との差圧に変化を与えるように操作すること
はできる。上記操作は、濾過圧と圧搾圧が作用するケー
キ層内部に剪断力を生ぜしむ。

さらに詳述すれば、濾過圧により原液がケーキ化してい
くと、次第にケーキ化した濾室１６の最奥部近傍には、
濾過圧が、原液の経路途中で生ずる圧力損失により減殺
していき、予め差圧弁５で■過圧より小さくなるように
減圧してあっても、前記部分に近い圧力流体導入部の圧
搾圧は、ケーキに及ぼす濾過圧と比べると、上廻わる圧
力を示しケーキに対し、圧搾効果を現わすようになる。

操作２にあっては、圧力流体を放圧することによって圧
搾を打ち切ると、圧力流体導入部１３が、復元したこと
により生ずる濾室１６内の空隙部に原液の供給がなされ
るので、再びブロー弁６を“閉”として圧搾工程を再開
することによって、ケーキの低水分化と、原液の補給と
を交互に行ない得るので、原液の処理量を増加できる。

本発明装置では、原液と圧力流体の圧力調整を両圧力供
給槽■、■と差圧弁５とを連動して構成したが、これら
の代りに、原液供給管Ｐ１と圧力流体配管Ｐ３とに、そ
れぞれ流量調節手段を介在させて、それらを電気的に連
係することによって本発明方法を行なうことも技術的に
可能である。ここで流量調節手段とは、圧力調整制御弁
を有して、原液や加圧水を供給するポンプ類を、当該配
管系に設置することを含む。

「実施例」 次に、本発明を対比例と比較して実施した場合の実施例
を示す。対比例Ｉは前記した従来例（１）、対比例ＩＩ
には従来例（２）を選択して使用した。

実施方法の工程を、表１に示す。濾過圧および圧搾圧の
初期時における圧力の立上り速度は同一である。実施条
件は、下記による。

試　　料　　原液濃度　　　濾過圧　　　　　　圧搾圧
上水汚泥　　２．５■％　　８ｋｇ／ｃｍ２　　１５ｋ
ｇ／ｃｍ２実施の結果を、表２に示す。表２において、
単位時間当り処理量率は、対比例Ｉを基準１００として
、その他の場合を指数化して求めたものである。ちなみ
に、このときの本発明方法によるサイクルタイム当り動
力比は、対比例の６０〜７０％であった。

本発明は、上水汚泥によって実施したが、その他の一般
化学工業用の製品の脱水、廃液スラッジの脱水に充分に
適用できるものである。

「発明の効果」 上述したように、本発明は、原液の濾過工程と併行して
行なう圧搾工程を有するものであって、濾過工程中、常
に濾過圧が圧搾圧を上廻わるようになっており、またケ
ーキ形成層では、その形成中に、そこに生ずる差圧の可
逆的変化により、動的にケーキが形成されるものであっ
て、その間、原液の供給が継続されるので、濾室内では
、ケーキの低水分化と肥厚化が幅広く行なわれ、ケーキ
排出時のケーキ剥離性も改善し、かつ処理量の増大、サ
イクルタイムの短縮、その結果、省エネルギー効果を合
せて得るという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は、本発明の実施例を示すもので、
第１図は圧搾用圧力流体に水を使用する場合のフロー図
、第２図は圧搾用圧力流体にガスを使用する場合のフロ
ー図、第３図は単式フィルタープレス内の濾室廻りを説
明する断面図である。 ■・・・原液供給ポンプ、■・・・第１圧力供給槽、■
・・・第２圧力供給槽、 ■・・・フィルタープレス、５・・・差圧弁、６・・・
ブロー弁、１０・・・可動隔壁、１３・・・圧力流体導
入部、１６・・・濾室、Ｐ２・・・ガス連通管、Ｐ３・
・・圧力流体配管、Ｖ２・・・給泥弁、Ｖ４・・・ガス
連通管、Ａ・・・原液、Ｂ・・・ガス、Ｃ・・・水、Ｅ
・・・ケーキ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）積層状態の多数の濾板間に配設した濾布内に原液を
   圧入して濾過脱水し、可動隔壁の膨脹作用によって原液
   を圧搾脱水するようにした可動隔壁内臓型フィルタープ
   レスにおいて、原液圧入による濾過工程と併行して原液
   の圧搾工程を行なうことを含むことを特徴とする単式フ
   ィルタープレスの運転方法。 ２）上記の圧搾工程を断続的に行なうことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の単式フィルタープレスの運
   転方法。 ３）積層状態の多数の濾板によって構成され、各濾板に
   はそれぞれ可動隔壁が設けられて、濾板と可動隔壁との
   間に加圧流体供給手段によって圧力流体を導入する圧力
   流体導入部を形成する単式フィルタープレスにおいて、
   原液を圧入する原液供給ポンプと連係する第１圧力と供
   給槽と、該第１圧力供給槽と連通する圧力圧搾用の第２
   圧力供給槽と、該第２圧力供給槽と圧力流体導入部とを
   差圧弁を介して配管するとともに、該配管には加圧流体
   を放圧するブロー弁を有して構成することを特徴とする
   単式フィルタープレス。