JPS6211725Y2 - - Google Patents

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JPS6211725Y2
JPS6211725Y2 JP3164481U JP3164481U JPS6211725Y2 JP S6211725 Y2 JPS6211725 Y2 JP S6211725Y2 JP 3164481 U JP3164481 U JP 3164481U JP 3164481 U JP3164481 U JP 3164481U JP S6211725 Y2 JPS6211725 Y2 JP S6211725Y2
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guide rod
valve
sliding member
housing
control valve
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマスタシリンダで発生した制動液圧が
二つの独立した配管系統によつて車両の左右後輪
に伝達される二系統制動装置に使用される液圧制
御弁に関するものである。
車両においてはマスタシリンダと車両の左右後
輪に設けられたホイールシリンダとを互に独立し
た二つの配管系統で接続し、ブレーキ操作部材の
操作に基いてこのマスタシリンダに発生させられ
た制動液圧を互に独立に上記各ホイールシリンダ
に伝達することが行なわれている。
本出願人は先に、そのような二系統制動装置に
おいて左右後輪に伝達される制動液圧を制御する
弁として、一対のプロポーシヨニングバルブのバ
ルブピストンを1個のハウジング内に並列に設
け、両バルブピストンの付勢機構を共通化したも
のを開発し、昭和55年12月27日付で実用新案登録
出願した(実願昭55−191230号;実開昭57−
111654号)。これは一対のバルブピストンの付勢
機構が、(イ)該両バルブピストンの中間位置におい
て一端部が枢軸によつて該両バルブピストンの軸
心を含む平面に平行な方向に揺動可能に支持され
たガイドロツドと、(ロ)該ガイドロツドに摺動可能
に嵌合された筒状部と前記両バルブピストンの後
端に当接可能な作用部とを備えた摺動部材と、(ハ)
該摺動部材と前記ガイドロツドとの間に装着さ
れ、該摺動部材を介して前記両バルブピストンの
末端に常時一定の付勢力を付与するスプリング
と、(ニ)前記ガイドロツドの前記枢軸によつて支持
された一端部から前記ハウジングに向つて延び出
させられ、該ハウジングに前記バルブピストンと
平行に形成されたストツパ孔に所定のクリアラン
スをもつて嵌入して、前記ガイドロツドの揺動を
前記枢軸の軸心を通り且つ前記両バルブピストン
の軸心に平行な直線を中心とする微小角度範囲に
限定するストツパ突起とを含むことを特徴とする
ものである。
この液圧制御弁においては、一個のスプリング
の弾性力が摺動部材によつて一対のバルブピスト
ンに等分に分配されるとともに、製作誤差に起因
する一対のバルブピストンの作動ストロークの不
一致が摺動部材及びガイドロツドの微小角度の揺
動によつて吸収される。しかも二つの独立した配
管系統の一方が破損した場合には、ストツパによ
つて一定限度以上の揺動を阻止されたガイドロツ
ド上を摺動部材が直線的に摺動することとなり、
正常な側の配管系統の液圧を受けるバルブピスト
ンが単独でスプリングを圧縮する結果となるた
め、正常な側の液圧制御開始圧力が二系統とも正
常な場合の約二倍に増大する効果が得られる。ま
た、ガイドロツドは単純に枢軸によつてハウジン
グ又はそれに固定の部材に取り付ければ良く、ま
た摺動部材は棒状のガイドロツドの外側へ摺動可
能に嵌合させれば良いので製作が容易となるので
ある。
しかしながら、かかる液圧制御弁の付勢機構に
おいて、ガイドロツドを中心とする摺動部材の回
転がバルブピストンによつて阻止されるように構
成されているため、作動中に該バルブピストンに
横荷重(軸心に直角な方向の荷重)が加えられる
欠点があつた。特に該バルブピストンがアルミニ
ウム合金等の軟質金属製である場合には、該横荷
重によつて油圧制御弁の作動が不安定となるとと
もに、バルブピストンに傷、異常摩耗等が発生し
て液圧制御特性が変化してしまうおそれがある。
バルブピストンが軽量化のために、アルミニウム
合金等の比較的軟らかい材料で製造される場合に
は、特にこのような不都合が生じやすい。
本考案は前記液圧制御弁の効果を損うことなく
該欠点を解消した液圧制御弁を提供することを目
的とするものであつて、その要旨とするところ
は、両バルブピストンの付勢機構が、(イ)容器状を
成し、ハウジングの両バルブピストン後端部が突
出している面を覆う状態で該ハウジングに固定さ
れたカバーと、(ロ)前記両バルブピストンの中間位
置において一端部が枢軸によつて前記カバーに取
付けられ、該カバーの内側において該両バルブピ
ストンの軸心を含む平面に平行な方向に回動可能
であるガイドロツドと、(ハ)該ガイドロツドに摺動
可能に嵌合された筒状部と前記両バルブピストン
の後端に当接可能な作用部とを備えた摺動部材
と、(ニ)該摺動部材と前記ガイドロツド又は前記枢
軸との間に設けられ、該摺動部材の該ガイドロツ
ドに対する軸方向の移動を許容しつつ、該ガイド
ロツドまわりの回転を阻止する回転阻止機構と、
(ホ)前記摺動部材を前記両バルブピストンに押し付
けて該摺動部材を介して該両バルブピストンに前
記付勢力を付与するスプリングと、(ヘ)前記ガイド
ロツドの前記回動運動を前記枢軸の軸心を通り且
つ前記両バルブピストンの軸心に平行な直線を中
心とする所定角度範囲に限定すべく、該ガイドロ
ツドの自由端部に両側から所定の間隔を隔てて対
向する状態で前記カバーに固設された一対のスト
ツパとを含む点にある。
このようにすれば、ガイドロツドはカバーによ
つて枢支されることとなるため、ハウジングの両
バルブピストンの間の部分にガイドロツドを取り
付けるための場所を確保する必要がなくなり、両
バルブピストンの間隔を狭くして、液圧制御弁の
幅方向の寸法を小さくすることができ、重量およ
び取付容積を小さくし得る効果が得られる。
また、ハウジングにガイドロツドを支持するた
めの耳片等を設ける必要がないため、ハウジング
の素材の製造及び機械加工が容易となり、且つ設
計の自由度が増大する効果が得られる。また、ス
トツパと枢軸支持部が共にカバーに設けられてい
るので、ガイドロツド及び摺動部材の回動角度規
制精度が向上する効果が得られる。
しかも、ガイドロツドは枢軸の軸心まわりには
回動可能であるが、ガイドロツド自身の軸心のま
わりには回動せず、そのガイドロツドに対する摺
動部材の回転は回転阻止機構によつて阻止される
ため、結局、摺動部材の回転が防止されることと
なる。
摺動部材の回転を防止しない場合には、それの
回転によつて作用部がバルブピストンから外れて
しまうことを防止するために、作用部を円板状と
することが必要となり、摺動部材が大型化し、そ
れを覆うカバーも大型となつて液圧制御弁全体が
大型化することを避け得ないのであるが、本考案
に従えば、そのような不都合を回避し得るのであ
る。
なお、作用部の側面をカバーに接触させて、摺
動部材の回転を防止することも可能であるが、こ
の場合には、作用部とカバーとの摩擦力によつ
て、摺動部材の円滑な移動が妨げられ、液圧制御
弁の液圧制御特性が悪化する不具合が生ずる。ま
た、前記実願昭55−191230号におけるように、作
用部にくぼみを形成し、このくぼみをバルブピス
トンの後端に係合させることによつても、摺動部
材の回転は防止し得るのであるが、この場合に
は、前述のようにバルブピストンに横荷重が加え
られ易くなる問題が生ずる。しかるに、本考案に
従えば、このような不都合を良好に回避すること
ができるのである。
以下、本考案の実施例を図面に基いて詳しく設
明する。
第1図において、10はマスタシリンダであ
り、ブレーキペダル12の踏込み力に応じて互に
独立な加圧室14,16に等しい油圧が発生させ
られる。第1加圧室14に発生した油圧は管路1
8によつて油圧制御弁20の入口ポート22に導
かれ、更に出口ポート24、管路26を経て左側
前輪のホイールシリンダ28へ、或いは出口ポー
ト30を経て右側後輪のホイールシリンダ32へ
と夫々伝達される。尚、マスタシリンダ10の第
2の加圧室16に発生した油圧も管路34と、上
記入口ポート22、出口ポート24,30とは対
称位置に設けられた入口ポート及び二つの出口ポ
ートと、更には管路36,38とを経て右側前輪
のホイールシリンダ40、左側後輪のホイールシ
リンダ42へと夫々伝達されるが、これらのポー
トは図には表われていない(第1図中上方の右半
分は油圧制御弁の取付け部形状を含んだ外形図が
表わされている)。
油圧制御弁20は互に並列に配設された2個の
Pバルブ43,44を含んでおり、このPバルブ
43,44のバルブピストン46,48が付勢機
構50によつて付勢されている。
バルブピストン46は、ハウジング52に設け
られた長手状の段付き穴54に収容されるととも
に、この段付き穴54の開口部に螺合されたスリ
ーブ56の中央孔に滑動可能に嵌挿され、且つそ
の後端部(図中下端)がスリーブ56から突出さ
せられている。スリーブ56はその入口室66側
端面に凹陥部を有しており、この凹陥部内にオイ
ルシール58が配設されてスリーブ56とバルブ
ピストン46との間の油密が確保されている。前
記凹陥部にはシールカバー60がオイルシール5
8を覆うように固定されている。段付き穴54の
内周面に形成された段部にはキヤツプ状の弾性体
である弁座62が配設され、この弁座62とバル
ブピストン46と弁子64の密着或いは離間によ
つて入口室66と出口室68の連通・遮断が為さ
れるようになつている。尚、図示しないが同様の
構成から成る段付き穴、スリーブ、オイルシー
ル、弁座が上記段付き穴54等と対称位置に配設
されている。
ハウジング52の底面(バルブピストン46,
48の後端部が突出する側の面)側には、容器状
を成してこの底面を覆うカバー70が固定されて
いる。カバー70の固定はそのフランジ部72
(第3図参照)の適所に設けられた一対のボルト
穴74に挿着されたボルト75によつて為されて
いる。このカバー70のハウジング52側(第1
図中上側、以下単に上側とする)端部の内壁面に
は、上記一対のバルブピストン46,48の中間
に位置するところにおいて相対向する一対のU字
状の凹陥部76,76が形成されている。すなわ
ち、この凹陥部76,76はカバー70の端部側
壁において上側に向つて開いたU字状の切欠が該
側壁の内側面にのみ形成されて、外面側は切欠か
れない状態で肉薄に残された側壁の一部によつて
閉塞されている。
この凹陥部76,76には、第2図に示される
ように、ガイドロツド78を回動可能に支持する
ための枢軸であるピボツトピン80がその両端に
嵌装された円筒状の軸受け82,82を介して支
持されている。ガイドロツド78はその一端部に
ガイドロツド78の半径方向外向きに突出した突
起である頭部84を一体的に備えており、この頭
部84において挿通されたピン80によつて両バ
ルブピストン46,48の軸を含む平面に平行に
回動可能に支持される一方、他端部(自由端部)
はカバー70の底部内壁面に設けられた対向する
ストツパ部86の間に所定間隙をおいて対向させ
られている。ストツパ部86は、ガイドロツド7
8の回動を一定範囲内に抑えるため、ガイドロツ
ド78の軸心と、ピン80の軸心を通り且つバル
ブピストン46,48の軸心に平行な直線との成
す角度が一定値に達したときにガイドロツド78
に当接してそれ以上の回動を阻止する作用を為
す。このガイドロツド78には外周面に段付き部
92を有する筒状部88を備えた摺動部材90が
嵌合されている。筒状部88における段付き部9
2は、その更に外周に配設されたコイルスプリン
グ94の一端に接してコイルスプリング94の付
勢力を受けている。コイルスプリング94の他端
はガイドロツド78の自由端部に嵌められた座板
96で受けられており、座板96はガイドロツド
78に形成された環状溝に嵌め込まれたスナツプ
リング98によつて支持されている。筒状部88
の上側端部の大径部100はガイドロツド78の
頭部84を収容するとともに、第5図に示すよう
に、相対向する側壁に上側に向つて開いた一対の
U字状の切欠き溝102,102を備えている。
この切欠き溝102,102は前記軸受け82,
82を微小な間隙をおいて挟むような幅寸法及び
該軸受け82の半径に略等しい底部曲率半径に形
成され、これによつて摺動部材90のガイドロツ
ド78の軸心まわりの回転が阻止されている。本
実施例においては切欠き溝102、軸受け82及
びピン80によつて摺動部材90の回転阻止機構
が構成されているのである。尚、U字状切欠き溝
102,102の底部は筒状部88における内側
段付き部104がガイドロツド78の頭部84に
接した状態において軸受82と干渉しない深さに
定められている。筒状部88の大径部100から
は作用部106がその半径方向に突設されてい
る。この作用部106はバルブピストン46,4
8の後端部(下端部)に当接し、前記スプリング
94の付勢力をこれら一対のバルブピストン4
6,48に付与している。
次に上記構成の油圧制御弁20の作動を説明す
る。
先ずブレーキペダル12が踏み込まれるとマス
タシリンダ10の第1及び第2の加圧室14,1
6に夫々等しい油圧が発生する。第1の加圧室1
4に発生した油圧は管路18、入口ポート22を
経て入口室66に伝達される。更にこの油圧は入
口室66に連通する出口ポート24、管路26を
経て左側前輪のホイールシリンダ28に伝達され
る。またこの入口室66内の油圧は出口室68、
出口ポート30、管路108を経て右側後輪のホ
イールシリンダ32へも伝達されて車輪の制動を
為す。尚、マスタシリンダ10の第2の加圧室1
6に発生した油圧も同様にして右側前輪、左側後
輪のホイールシリンダ40,42に伝達される。
入口室66及び出口室68に伝達される油圧は
ブレーキペダル12の踏み込みに伴つて引き続き
高められるが、この油圧が設定された一定値を超
えるとこの出口室68における油圧の作用に基い
てバルブピストン46に加えられる押し出し力が
付勢機構50による付勢力に打勝つため、弁子6
4が移動して弁座62に着座させられる。ここに
おいて入口室66と出口室68における連通が一
旦遮断されるが入口室66の油圧が更に高まると
弁子64は再び弁座62から離間させられ、これ
とともに出口室68の油圧も高められる。出口室
68の油圧が更に高まれば弁子64は再び弁座6
2に着座させられ、以後これを繰返してよく知ら
れた油圧制御動作を為す。
ところで一対のバルブピストン46,48はそ
の作動ストローク(移動量)が同一となる様に設
計されるが、製作誤差等によつて両者は必ずしも
一致するとは限らない。即ち一方のバルブピスト
ン(例えば図中右方のバルブピストン48)が弁
座に着座しても他方のバルブピストン46の弁子
64が未だ弁座62に着座するに至らないことが
ある。この場合、出口室68における油圧は引き
続いて増大するためにバルブピストン46の押し
出し量の方が他方のそれより大きくなるが、この
とき摺動部材90、ガイドロツド78は両バルブ
ピストン46,48への付勢力が等しくなるよう
な位置まで第1図中反時計回りに回動させられて
両者の力のアンバランスをなくし、以て左右後輪
に相等しい制御油圧を伝達すべく作用するのであ
る。尚、この場合においてガイドロツド78はス
トツパ部86には当接しない。ストツパ部86と
ガイドロツド78との間隙がそのように予め選ば
れているのである。
次に、一対の配管系統の一方、例えば管路34
に油漏れが生じた場合には、マスタシリンダ10
に発生した油圧は管路18を経て一方の入口ポー
ト22にのみ伝達される。そして出口室68の油
圧が上記設定値を超えると摺動部材90の作用部
106にはバルブピストン46の押し出し力のみ
が働く。従つて摺動部材90及びガイドロツド7
8はこの一方のバルブピストン46からの押し出
し力を受けて第1図中反時計回りに大きく回動さ
せられてガイドロツド78の先端部がストツパ部
86に当接するに至る。ここにおいて摺動部材9
0、ガイドロツド78のそれ以上の回動が阻止さ
れる。尚、この段階においても弁子64は弁座6
2に着座するには至つていない。出口室68にお
ける油圧は更に引き続いて高められ、この油圧に
基くバルブピストン46の押し出し力が上記付勢
力に打勝つたところでバルブピストン46は摺動
部材90を下方へと摺動させながら押し出され、
その弁子64が弁座62に着座するに至る。ここ
において、始めて公知の油圧制御動作が開始され
るのである。このとき、出口室68における油圧
は、バルブピストン46が単独でコイルスプリン
グ94の付勢力を受けることとなるから、上記制
御動作は出口室68の油圧が正常時の2倍になつ
て始めて為されるものであり、従つて右側後輪の
ホイールシリンダ32に伝達される油圧の油圧制
御開始値は正常時に比較して約2倍の値となるの
である。
ところで上記制御弁20はバルブピストン4
6,48を付勢する付勢機構50がカバー70側
に取付けられたことを大きな特徴としている。付
勢機構50はこれをハウジング側へ取付けること
も可能であり、事実本出願人は付勢機構をハウジ
ング側に取付けた液圧制御弁を開発し、出願して
いる。前述の実願昭55−191230号(実開昭57−
111654号)がそれである。
しかしながら付勢機構をハウジング側に取付け
る場合にはこれらを支承すべき枢軸を設けるため
のスペースをハウジング側に確保しなければなら
ない。この枢軸は一対のバルブピストンの中間位
置に設けられるから必然的にバルブピストンの間
隔を広くとる必要が生じ、従つて制御弁自体の巾
が広がつてその大型化を招く。これに対し、枢軸
がカバー側に設けられれば上記スペースが不要と
されて制御弁がコンパクト化されるのである。更
に上記装置においてはピン80が設けられたその
同じ部材であるカバー70にストツパ部86が設
けられているため、これを別部材たるハウジング
側に設けた場合に比べて制御弁組付け時における
組付け誤差の影響を回避し得てストツパ部とガイ
ドロツド間の相対的寸法精度が高められるととも
に、組付け前において精度のチエツクをすること
ができる利点を有する。しかもストツパ部86は
ガイドロツド78の回動中心であるピン80から
軸心方向に最も隔たつたカバー70の底部近傍に
設けられているからガイドロツド78の許容回動
範囲をより正確に規定し得る。
上記制御弁20は更に以下に述べる種々の特長
を有している。
即ち、ピボツトピン80を支承するU字状の凹
陥部76はダイキヤスト鋳造等によつてカバー7
0を成形すると同時に形成されるので、ピボツト
ピン80を支承するための穴等を形成する切削加
工が省略されて加工時間及び加工費用が削減され
得るとともに、凹陥部76はハウジング52側に
向つて開いたU字状であるので、ピボツトピン8
0の組付はガイドロツド78に挿通させるだけで
よく組付が極めて容易となり、組立工数が削減さ
れる。またピン80はこのU字状凹陥部76,7
6に嵌め込むだけで位置決めされるから、ピン穴
へピン通しする際に必要とされるピン位置決め用
部品等が不要とされてコスト低減、組付け性向上
に寄与する。しかも上記U字状のピン支持用凹陥
部76,76はカバー70の内壁面にあつて外壁
面に貫通していないからシール性が高く、シール
のための部材及びその取付け作業が不要となる利
点をも有している。
次にガイドロツド78はその一端部にガイドロ
ツド78の半径方向外側へと突出する頭部84が
設けられ、この頭部84が摺動部材90の内側段
付き部104と当接するようにされている。また
ガイドロツド78の他端部にはスプリング94の
一端を受ける座板96が取付けられ、この座板9
6と筒状部88の外側段付き部92との間にスプ
リング94がセツトされるようになつている。従
つて付勢機構50を構成するガイドロツド78、
摺動部材90、スプリング94はこれらをカバー
70に取付ける前に予め組立ててサブアツシー品
として用意できるとともに、スプリング94に予
荷重を与えておくことができるから、制御弁20
の組付け時においてはこれを僅かに押し込めば所
望のセツト荷重を与えることができ、以て制御弁
20の組付け作業性が大巾に改善されるのであ
る。またスプリング94に予荷重を与える際に、
この荷重が設定された値になつているかどうかの
チエツクと、スペーサシム等の挿入によつてその
調整が可能であるため、制御弁20を組付けた段
階で安定した付勢力を付与し得てPバルブ間の制
御性能のバラツキを減少させることができる。
更に制御弁20組付け時におけるスプリング9
4の必要圧縮量が小さいことからこれを自由長か
らボルト締込み等により圧縮した場合に比して組
付の際にバルブピストン46,48がこじられた
りするおそれが少ない。従つて、特にバルブピス
トン46がアルミ合金等の軟質金属製である場合
に、バルブピストン46とスリーブ56等との間
に該こじれに因る変形及びキズが発生するのが防
止されてPバルブの作動特性の変化を招くことが
ない。またスプリング94自体がガイドロツド7
8、摺動部材90とともに回動できる構成とされ
ているために、スプリング94の一端をカバー7
0に固定した場合に比較してガイドロツド78等
回動時にスプリング自体が曲げ荷重を受けて一対
のバルブピストンへの付勢力に差異を生じたりす
ることもない。
次に、摺動部材90は一対のU字状の切欠き溝
102,102を有し、ここで軸受け82,82
を挟み込んで摺動部材90の位置決め(回転防
止)を為している。摺動部材90をその作用部1
06とバルブピストン46,48との係合により
位置決めすることも考えられるが、この場合バル
ブピストン46,48にこじり力が作用してその
作動を不安定にするとともに、バルブピストン4
6,48がアルミニウム合金等の軟質金属で形成
されている場合にはバルブピストン46,48に
傷や異常摩耗が発生するおそれがある。これに対
して上記の制御弁20は摺動部材90の位置決め
にバルブピストンは関与せず、従つて上記不具合
を発生させるおそれがなく油圧制御弁20の制御
特性が変化しない。しかも作用部106の形状が
単純となる利点がある。
次に、本考案の他の実施例を第6図乃至第9図
に基いて説明する。
この実施例ではガイドロツド110の頭部11
2は六角柱状に形成されるとともに摺動部材11
4における筒状部116の大径部118内側がこ
の頭部112を嵌合する六角形の嵌合穴119と
され、これによつて両者の相対回転が阻止される
ようになつている。頭部112と嵌合穴119と
によつて摺動部材114の回転阻止機構が構成さ
れているのである。ガイドロツド110の他端部
には第9図に示すようにねじ111が刻まれ、こ
のねじ111に外周面に段付き部113を有する
ナツト120が螺合されている。ナツト120の
段付き部113は座板122を受け、この座板1
22にスプリング124の一端が当てられてい
る。
この実施例ではナツト120を締込むことによ
つてスプリング124が圧縮されるから、漸次増
大する予備荷重を適宜の方法で測ることによりこ
れを所望の値に調整し得る利点がある。ナツト1
20の位置が確定したところでナツト120の周
壁を貫通する穴126を通してガイドロツド11
0のねじ111をつぶせばナツト120はここに
固定されて油圧制御の動作中にスプリング124
の付勢力が変化することが避けられる。尚、摺動
部材114はガイドロツド110の頭部112と
嵌合しているからナツト120締込み時に両者が
相対回転させられることはない。
第10図乃至第12図において、ガイドロツド
127の上側の一端部には環状溝が形成されてお
り、該環状溝に嵌め込まれ半径方向外向きに突出
したスナツプリング128によつて摺動部材13
4の抜けが防止されている。したがつてスナツプ
リング128は前述の頭部84に相当する突起で
ある。また、ピボツトピン130は軸受けを介す
ることなく直接カバー132で支持されており、
摺動部材134もU字状の切欠き溝135におい
てピン130と直接係合している。ガイドロツド
127の他端部には大径状の段付部138が形成
されて該段付部138にリング状の座板140が
係止されるとともに、コイルスプリング136が
その座板140と摺動部材134との間に介挿さ
れている。本実施例においても、付勢機構を構成
するガイドロツド127、摺動部材134、コイ
ルスプリング136は、サブアツシーとして予め
組立られるので、コイルスプリング136に予荷
重を与えた状態のものをカバー132とともに僅
かに押込むことによつて所望のセツト荷重を与え
ることができ、油圧制御弁の組立の作業性が大巾
に改善されるのである。しかも、摺動部材134
の抜けを阻止するために、半径方向に突出する頭
部の替りに前記環状溝を形成すればよいのでガイ
ドロツド127の加工が容易となる。
尚、上述したのはあくまでも本考案の実施態様
の例示であり、本考案はその精神を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施し得るも
のである。
たとえば、前述の実施例は所謂Pバルブについ
て説明したが、該Pバルブと同様に一端が突き出
された2本のバルブピストンを備え、供給される
油圧の上昇にも拘らず該バルブピストンに与えら
れた付勢力に対応した一定圧力の油圧を出力する
リミツトバルブ(Lバルブ)においても、本考案
の付勢機構が適用され得るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である油圧制御弁の
要部を切欠いて示す正面図、第2図は同制御弁の
要部底面断面図、第3図乃至第5図は夫々同制御
弁におけるカバー、ガイドロツド、摺動部材の斜
視図である。第6図、第7図は夫々本考案の他の
実施例である油圧制御弁の要部底面断面図、要部
正面断面図、第8図、第9図は夫々第6図、第7
図に示す摺動部材、ガイドロツドの斜視図であ
る。第10図、第11図は夫々本考案の他の実施
例である油圧制御弁の要部底面断面図、要部正面
断面図、第12図は第10図、第11図における
摺動部材の斜視図である。 10……マスタシリンダ、12……ブレーキペ
ダル、18,26,34,36,38,108…
…管路(配管)、20……油圧制御弁(液圧制御
弁)、28,32,40,42……ホイールシリ
ンダ、46,48……バルブピストン、50……
付勢機構、52……ハウジング、70,132…
…カバー、78,110,127……ガイドロツ
ド、80,130……ピボツトピン(枢軸)、8
6……ストツパ部、88,116……筒状部、9
0,114,134……摺動部材、94,12
4,136……コイルスプリング、102……切
欠き溝(溝)、106……作用部、112……頭
部、119……嵌合穴。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ブレーキ操作部材の操作に基づきマスタシリ
    ンダにおいて発生させられる制動液圧が車両の
    左右後輪に設けられたホイールシリンダに二つ
    の独立した配管系統によつて伝達されるように
    なつているリヤ独立二系統制動装置において、
    前記左右後輪のホイールシリンダに伝達される
    制動液圧を制御する一対のバルブピストンが一
    個のハウジングに並列に且つ後端部が該ハウジ
    ングから突出する状態に配設されるとともに、
    付勢機構によつて該ハウジング内へ向う方向の
    付勢力を付与される形式の液圧制御弁であつ
    て、前記付勢機構が、 (イ) 容器状を成し、前記ハウジングの前記両バ
    ルブピストン後端部が突出している面を覆う
    状態で該ハウジングに固定されたカバーと、 (ロ) 前記両バルブピストンの中間位置において
    一端部が枢軸によつて前記カバーに取付けら
    れ、該カバーの内側において該両バルブピス
    トンの軸心を含む平面に平行な方向に回動可
    能であるガイドロツドと、 (ハ) 該ガイドロツドに摺動可能に嵌合された筒
    状部と前記両バルブピストンの後端に当接可
    能な作用部とを備えた摺動部材と、 (ニ) 該摺動部材と前記ガイドロツド又は前記枢
    軸との間に設けられ、該摺動部材の該ガイド
    ロツドに対する軸方向の移動を許容しつつ、
    該ガイドロツドまわりの回転を阻止する回転
    阻止機構と、 (ホ) 前記摺動部材を前記両バルブピストンに押
    し付けて該摺動部材を介して該両バルブピス
    トンに前記付勢力を付与するスプリングと、 (ヘ) 前記ガイドロツドの前記回動運動を前記枢
    軸の軸心を通り且つ前記両バルブピストンの
    軸心に平行な直線を中心とする所定角度範囲
    に限定すべく、該ガイドロツドの自由端部に
    両側から所定の間隔を隔てて対向する状態で
    前記カバーに固設された一対のストツパと を含むことを特徴とするリヤ独立二系統制動装
    置用液圧制御弁。 (2) 前記回転阻止機構が、前記摺動部材の前記ハ
    ウジング側端部に設けられ、前記枢軸と係合可
    能に該枢軸に向つて開いたU字状の溝である実
    用新案登録請求の範囲第1項記載のリヤ独立二
    系統制動装置用液圧制御弁。 (3) 前記回転阻止機構が、前記ガイドロツドの一
    端部に一体的に形成され、半径方向外向きに突
    出した横断面形状が多角形の頭部と、該頭部形
    状に対応して前記摺動部材に形成され、該頭部
    と嵌合する多角形の嵌合穴とからなるものであ
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載のリヤ独
    立二系統制動装置用液圧制御弁。
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