JPS6211624B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、穀物調質機の改良に関する。

穀物の流下する乾燥室内に、適当な間隔をおい
て横方向に整列する給風用脈条傘列及び排風用脈
条傘列が上下方向に交互に適当な間隔で複数段に
配置され、被乾燥穀物は各給風用脈条傘及び排風
用脈条傘の間を重力の作用により蛇行状又はジグ
ザグ状に流下するように構成された穀物乾燥機に
おいては、その乾燥効率は他の型の穀物乾燥機に
比し大であるが、比較的に大容量の送風機を必要
とするという欠点を有する。

すなわち、公知のLSU型穀物乾燥機において
は、給気用脈条傘も排気用脈条傘と同様にその壁
部が不通気性に構成されているため、給気用脈条
傘に給送された熱風は、給気用脈条傘の下縁を迂
回して排気用脈条傘に向つて流れざるを得ないの
で、その穀物内通路が長く、その通過抵抗が大で
ある。

本発明は前記の欠点を解消し、比較的に小容量
の送風機の使用を可能にしたLSU型穀物調質機
を提供することを目的とするものである。

本発明の実施例を図面を参照して穀物乾燥機に
ついて説明する。

図中、１は乾燥機の穀物貯留部、２はその乾燥
部、３は乾燥部２に横方向に間隔をおいて横架さ
れ、そして適当な吸引源１７に接続されている排
気用脈条傘、４は排気用脈条傘３の下方に横方向
に間隔をおいてて配置され、熱風源８と連絡され
た金網製給気用脈条傘、５は流下してくる乾燥穀
物を側方乾燥室外へと搬出するスクリユーコンベ
ヤー、６はかき出しロール、７は両端の熱風供給
路である。被乾燥穀物は排気用脈条傘３及び給気
用脈条傘４の間を蛇行状に流下する。

熱風源８は穀物乾燥機の一方の側壁９に設けた
熱風室１０に通じる送風路１１内に設けられ、熱
風室１０は乾燥機の側壁９に設けた開口１２を通
じて金網製給気用脈条傘４内及び両端の熱風供給
路７内に通じる。１３は熱風室１０内に設けた邪
魔板である。

金網製給気用脈条傘４の前記開口１２の反対側
は穀物乾燥機の他方の側壁１４によつて閉じら
れ、この側壁１４には排風室１５が設けられ、排
風室１５に続く排気管１６内には排風機１７が設
置されている。

排気用脈条傘３は一方の側壁９にその端部を閉
じるように取付けられ、他方の側壁１４に設けた
開口１８を介して排風室１５に連絡されている。

スクリユーコンベヤー５はモータ１９に連結さ
れ、その端部はバケツトエレベータ等の揚穀機２
０に連絡し、揚穀機２０は上部スクリユーコンベ
ヤー２２を介して穀物乾燥機の穀物供給口２３に
通じ、穀物供給口２３の下方には飛散板２１が設
けられている。

穀物乾燥機はその側壁２５に穀物供給ホツパ２
４を有し、この穀物供給ホツパ２４は供給樋２６
によつてスクリユーコンベア５の上部に通じてい
る。２７はスクリユーコンベヤー５と揚穀機２０
の駆動軸とを結ぶベルト、２８は上部スクリユー
コンベヤーと揚穀機２０の駆動軸とを結ぶベルト
である。

次に、その作用を説明する。

モーター１９を作動するとスクリユーコンベヤ
ー５が回転し、ベルト２７を介して揚穀機２０及
びベルト２８を介して上部スクリユーコンベヤー
２２が回転し、さらに上部スクリユーコンベヤー
２２の回転により飛散板２１が回転する。

この状態で穀物供給ホツパ２４に穀物を供給す
ると、穀物は供給樋２６によつてスクリユーコン
ベヤー５に送られ、次いで揚穀機２０によつて上
部スクリユーコンベヤー２２に送られ、穀物供給
口２３より落下する。穀物供給口２３より落下す
る穀物は回転している飛散板２１にあたつて飛散
され、穀物貯留部１より排気用脈条傘３及び金網
製給気用脈条傘５の間を通つてかき出しロール６
上へ落下し、乾燥部２及び穀物貯留部１に貯留す
る。

このとき、熱風源８及び排風機１７を作動する
と、通風路１１より吸入される空気は熱風源８で
加熱されて熱風となり、邪魔板１３で拡散されて
熱風室１０から開口１２を通つて金網製給気用脈
条傘４及び熱風供給路７内に導入される。そして
排気用脈条傘３及び金網製給気用脈条傘５の間を
落下する穀物を乾燥し、排気用脈条傘３から開口
１８を通じて排風室に導入され、排気管１６の排
風機１７を通つて外部に排出される。

そこで、かき出しロール６を間欠回転すると、
乾燥された穀物はベルトコンベヤー５上に落下
し、続いて揚穀機２０によつて上方に移送され、
再び上部スクリユーコンベヤー２２、穀物供給口
２３を通つて穀物貯留部１に落下し、以下同様な
作用をくり返す。

このようにして適正な乾燥率にされた穀物は揚
穀機上部から排出用の適当な切換装置（図示せ
ず）により外部に取出される。

図示実施例においては、前記のように給気用脈
条傘４が金網で構成されているため、熱風は実線
矢印のように給気用脈条傘４の金網面から排気用
脈条傘３に流れてその穀物内流通路が短かくなる
ので、その通過抵抗は小である。したがつて、穀
物乾燥機の大きさが同一であるならば、送風機は
比較的に小型のものとすることができる。

なお、図示実施例においては、給気用脈条傘を
金網製としたが、これは被乾燥穀物を通過させな
いものであるならば、多孔板など任意の通気性構
造物に変更できることはもちろんであり、その壁
の全部又は一部を通気可能にできるものである。
また、図示のものにおいては、排気用脈条傘３及
び給気用脈条傘４の列が各１列ずつになつている
が、必要によりその列を増加することはもちろん
である。

以上に述べたように、本発明は穀物の流下する
調質室内に間隔をおいて横方向に整列する給風用
脈条傘列及び排気用脈条傘列が、さらに間隔をお
いて上下方向に配置された穀物調質機において、
２段目以下の各脈条傘の壁の全部又は一部が通気
可能になつていることを特徴とするので、小出力
の送風機によつて効率よく穀物の調質を行うこと
ができるものである。

なお、本発明の調質とは乾燥風による乾燥、湿
風による加湿、冷風による冷却、熱風による加温
あるいはこれらの組合わせを意味するものであ
る。また、排気用脈条傘を吸引源に接続せずに大
気に開放し、給気用脈条傘を圧風源に接続しても
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の正面断面図、第２図
は同上の側面断面図、第３図は同上の説明用要部
断面図である。 １…穀物貯留部、２…乾燥部、３…排気用脈条
傘、４…給気用脈条傘、５…スクリユーコンベヤ
ー、６…かき出しロール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 穀物の流下する調質室内に、間隔をおいて横
   方向に整列する給風用脈条傘列及び排気用脈条傘
   列が、さらに間隔をおいて上下方向に配置された
   穀物調質機において、２段目以下の各脈条傘の壁
   の全部又は一部が通気可能になつていることを特
   徴とする穀物調質機。