JPS6211621B2 - - Google Patents

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JPS6211621B2
JPS6211621B2 JP55014128A JP1412880A JPS6211621B2 JP S6211621 B2 JPS6211621 B2 JP S6211621B2 JP 55014128 A JP55014128 A JP 55014128A JP 1412880 A JP1412880 A JP 1412880A JP S6211621 B2 JPS6211621 B2 JP S6211621B2
Authority
JP
Japan
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group
oil
powder
ability
coated surface
Prior art date
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Expired
Application number
JP55014128A
Other languages
English (en)
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JPS56111048A (en
Inventor
Yasunori Kaneko
Masao Maki
Ikuo Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP1412880A priority Critical patent/JPS56111048A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明の目的は、タール状炭素質の生成が懸念
される金属表面に対してこれを抑制する触媒効果
を持つた被覆表面を提供するものである。 タール状炭素質が生成して種々のトラブルを生
じさせる器具としては例えば油分や食品残渣など
が飛び散り、異常を発生させたり、不潔な状態で
残留することが嫌われている各種オーブン等の箱
型調理器やハードカーボンを生成して燃焼量低
下、不完全燃焼や安全にも拘わる種々のトラブル
を発生させている石油燃焼器具がその代表的なも
のとして挙げられる。 従来この様な触媒作用を有する被覆面としては
ホーローやガラス質の皮膜中にCu、Mnなどの金
属酸化物又は希土類金属の酸化物などを主成分と
した触媒物質を添加した触媒コーテイングがいわ
ゆる“セルフクリーニングホーロー”として電気
オーブンなどに応用されている。 これらの従来の触媒としては一致して強い酸化
能力を持つた酸化触媒が用いられている。これら
の酸化触媒によつて炭酸ガスと水とに完全酸化す
ることを狙いとしているものである。したがつて
触媒活性を有効に発揮させるためには、酸素の拡
散が不可欠であり、皮膜を出来るだけ多孔質(ポ
ーラス)にしなければならず、又、CuO、MnO2
などの触媒活性物質を表面層に露出させておく必
要がある。 このため、触媒能力の面では有効であるものの
皮膜の物性、すなわち、密着性や摩耗性などを犠
性にしなければならないという難点を有してい
る。実用上、大きな問題であり、触媒コーテイン
グといえども万能ではなく、クリーニング出来な
いような汚染も当然ある訳で、汚染後の後処理と
しての拭きとりや固着した場合などの削り取りは
触媒能力を低下させたり、又、マヒさせたりする
ため避けなければならず、不都合であつた。 触媒活性物質を表面層に露出させておくことは
触媒として、CuOやMnO2が主成分であり、食品
衛生上からみても好ましい事ではない。 密着性を高める目的で、2コート2ベーク方式
で従来の触媒コーテイングでは採用されている
が、膜厚が数百μとなるため形状の複雑なものに
は処理が困難であり、焼付け温度が極めて高温と
なり薄板への処理もむずかしい。又、ホウロウ質
やガラス質を形成させるものであるから、これら
は熱衝撃に対してもろく、急熱急冷は避けなけれ
ばならず、焼成処理後は徐冷(炉中冷却)を必要
とし量産性の面でも難点を有している。 以上のように、従来の触媒コーテイングは皮膜
物性、量産性をはじめ種々の欠点を有していた。 本発明は、従来の触媒表面とは異なりこれまで
この種の触媒効果に関しては全く注目されていな
かつた物質群がこの方面の機能に関して著しい触
媒能を示すことを発見し無機ポリマーをバインダ
ーとする無機質塗料を塗布した直後(塗膜が濡れ
た状態)触媒活性物質とAl及びZnを単独もしく
は混合状態にて粉末状でこの塗膜表面に吹きつけ
て(散布して)、これを焼付け硬化させ塗膜表面
に両性金属の塗布による活性化層と触媒濃度に富
んだ層をあわせて形成させた触媒コーテイングに
関するものである。 既に、本発明者らは、無機ポリマーをバインダ
ーとする無機耐熱塗料に油分の分解能力に優れた
ガス化分解触媒を分散、添加して有効な効果が得
られることを見出し提案しているが、本発明は触
媒性能を飛躍的に向上させ、塗装法そのものとし
ても優れたメリツトを有することを見出した結果
に基づくものである。 油分の分解に関して、有効に作用する触媒活性
物質を探索するため、ガスクロと熱分解装置を用
いて、サラダ油(大豆油)を空気中で、種々の金
属酸化物と接触させた状態で、熱分解させ、生成
したガスをガスクロで分析し、とくに熱分解の能
力の優れた金属酸化物系を評価した。分解生成ガ
スとして、一酸化炭素、ホルムアルデヒドなどは
同定したが、更にサラダ油自体に含まれる成分と
は異なる分解炭化水素を検出した。 試験条件は約2mgの金属酸化物に対してマイク
ロシリンジを用いて1.0μのサラダ油を混合さ
せた条件下で、密閉ガラス容器内で300℃で10分
分解させたのち、生成ガスをガスクロに導入して
分析した。 分析条件としては、N2キヤリアを用い(60ml/
min)F、I、D検出器で(H2流量:60ml/mi
n、Air流量:0.5/min)カラム条件としては
3mmφ×3mのステンレスやラムでSilicone、
GE、SE―30、5%液相(Shimalitew担体)を用
いて、150℃で5分保持したのち、5℃/minの昇
温速度で250℃まで昇温分析を行なつて、分解生
成ガスを検出した。 以上の条件において、同定まではいつていない
が保持時間、100、106、139、173の位置に分解生
成物を検出した。代表的な金属酸化物についての
面積の積分結果(デイジタルインテグレータを用
いて積分した数値、上記4つの分解生成物の計数
値の総和)を表1に示す。 表より、サラダ油(但し大豆油)の空気共存下
での分解に関して良好な触媒活性を示す金属酸化
物または化合物としては、周期律表の1族から4
族の金属の酸化物、なかでも1族A、2族Aのア
ルカリ、アルカリ土類金属の酸化物が挙げられ
る。これは、これ等の物質は弱い部分酸化能力を
有することが知られ、サラダ油の主成分である不
飽和脂肪酸の熱分解に関して、それが部分酸化化
合物の中間体を経て分解する様な分解機構が推定
されるが、これ等の弱い部分酸化能力を持つこと
が知られていた触媒は、この反応を活性化して、
並列的に進行する水素引抜き重合化反応よりも先
に、油分を分解し蒸発させてしまうため結果とし
ては、油分のタール化を抑制し、いわばセルフク
リーニング的な効果を発揮するだろうという考え
方が発明者らの基本的な思想であつたが、後述の
様に正しいことが明らかになつた。
【表】 表に戻つて、更に優秀な化合物としては、(M
Ax(MBy(O)zの形で表わされる化合物で、M
Aが1A族、またはA族の元素、MBが、B
族、またはB族の元素が良好であることが分
る。 とくに、MAは、Na、K、Ca、Mgより成り、
BがC、Si、Alより成る化合物を用いる時には
最良であることが分る。 以上の実験に関して、N2ガス雰囲気で同様の
実験を実施したが、分解生成物のパターン、や生
成量が変化しないことからこれらの触媒活性物質
の寄与は、酸素には関係なく、ガス化分解能力が
優れている点であろうと考えられる。 当触媒を無機ポリマーをバインダーとする無機
塗料との組合わせによる試験をおこなつた。 塗料としては、金属リン酸塩系塗料の住友化学
“スミセラムPタイプ”を用いた。本系塗料はバ
インダー(金属リン酸塩)の主剤と反応性金属酸
化物、顔料、充てん剤などから成る硬化剤の2成
分系で、水溶性反応硬化型塗料である。 触媒としては表で最良であつたアルミン酸石灰
(アルミナセメント)、ケイ酸カルシウムについ
て、Al、Znの粉末について試験をおこなつたも
のである。 ボールミルを用いて、塗料を調合し、10cm角
(0.4mmt)のアルミニウム処理鋼板上にAir圧4
Kg/cm2、)ズル径1.2mmφの条件でスプレー塗布を
おこなつた。 試験片としては、塗料系のみAl粉末のみ、Zn
粉末のみ、(Al、Zn混合)系(アルミナセメント
+ケイ酸カルシウム)系、(アルミナセメント+
ケイ酸カルシウム+Al粉末)系、(アルミナセメ
ント+ケイ酸カルシウム+Zn粉末)系、更に
(アルミナセメント+ケイ酸カルシウム+Al、Zn
混合粉末)系の以上8種類調整したものである。 濡れた状態の塗膜表面への吹きつけ(散布)方
法としてはまず100メツシユの標準フルイを用い
フルイをバイブレーターにより振動させて吹きつ
けたものである。 尚、乾燥、焼付け条件は、100℃で10分乾燥さ
せ次に200℃10分、最終350℃で30分焼付けたもの
であり、膜厚は乾燥後で100μである。 油分の浄化性能は、約250℃にセツトしたホツ
トプレート上にテストピースを配置し、10cm角の
テストピース上に1mlのサラダ油を約50点分散さ
せ油の浄化速度、シミ跡の変化を目視により追跡
評価した。 塗膜物性については、実用上特に問題となる密
着性について、テープ剥離試験をおこない比較し
たものである。 油分の浄化能力では、当然ながら塗料のみの系
ではテストピースのほぼ全面にサラダ油の残渣が
こびりついた状態で黄 色にタール化した。浄化
能力では、(アルミナセメント+ケイ酸カルシウ
ム+Al、Zn混合粉末)系が最も良好で、次に
(アルミナセメント+ケイ酸カルシウム+Zn粉
末)系、(アルミナセメント+ケイ酸カルシウム
+Al粉末)系の結果であつた。Al粉末、Zn粉
末、Al、Zn混合粉末のみで触媒の添加がない系
に於いても塗料のみの系に比べてサラダ油の浄化
に関しては著しい違いが認められた。 これは塗膜表面が明らかに活性化されたものと
おもわれる。すなわち、本系塗料は酸性であり、
両性金属であるAl、Zn粉末は塗膜表面層で反応
し、一部が溶解し、水素が発生している。 この時塗膜表面には微小な気孔が形成され、こ
れによつて油の拡散が良くなつたためではないか
と考えられる。 このことは油分の浄化という観点からみると、
前述の如く明らかに塗膜表面の活性化にほかなら
ない。 密着性に関しては塗膜表面に吹きつけた触媒や
Al及びZnの一部がテープ剥離試験により斑点状
に剥離し本方法では実用上、難点を有している。 次に、触媒物質、Al及びZn粉末を吹きつける
方法を採用し粉末スプレーガンを使用して試験し
た。 ベース塗料の塗装条件、焼付け条件、触媒系等
はすべて同一とした。粉末スプレーガンは、岩田
塗装製モルタルガンを用いAir圧5Kg/cm2、)ズル
口径3.2mmφの条件にて吹きつけたものである。
この方法を採用することによつて、触媒活性物
質、Al及びZn粉末を均一に吹きつけることが出
来るため油分の浄化性能も極めて良好であり、同
一の温度条件で一度に150μのサラダ油を滴下
しても全く痕跡を残すことなくきれいに浄化され
た。 密着性の面でも実用上全く問題のないレベルが
得られ、他の塗膜性能についても耐蝕性、耐熱
性、耐スチーム性、耐摩耗性硬度、耐水性、汚染
性などに関して塗料のみの場合とほとんど同等の
性能であつた。 実用性に於いても、前述の条件にて処理したも
のをオーブンレンジに組込み実装調理実験(特に
油の飛散が激しい鳥モモ料理)の繰返し試験を実
施したが、シミ跡がほとんど目立ちにくいレベル
まで浄化されていた。 以上の通り、本発明の触媒コーテイングは、油
分の浄化がおこなわれる皮膜表面に触媒濃度に富
んだ層を容易に形成することが出来、Al及びZn
をあわせて吹きつけることによつて塗膜表面を活
性化させ、これによつて浄化能力を飛躍的に高め
ることができる。又Al及びZnの粒度を変えるこ
とによつて、特にAl粉末などにおいてはその一
部を残留させることによつて塗膜表面に霜降り状
の模様をつけることも可能である。この場合に
は、塗膜表面のすべりがよくなり摩擦などによる
傷を防ぐ効果も大いに期待できる。 従来のホウロウタイプと比較しても前述のこの
種の触9コーテイングの課題もほとんど解決して
おり、実用的価値の極めて高いものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質ポリマーをバインダーとする無機塗料
    を塗布した後、油分のガス化分解触媒とAl及び
    Znの粉末を単独もしくは混合状態で濡れた状態
    下の上記塗膜表面に吹きつけて、これを焼付け硬
    化させる工程にて被覆面を形成することを特徴と
    する油分の分解能力を有する被覆面。 2 ガス化分解触媒として、 A 周期律表1A族又は2A族の酸化物 B 式(MAx・(MBy・(O)zで表わされる化合
    物 但し、MA:1A族又は2A族の元素 MB:3B族又は4B族の元素 O:酸素 x.y.z:整数を示す 以上、A、Bの群から選んだ少なくとも1種以
    上の化合物を粉末状で吹きつけたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の油分の分解能力を
    有する被覆面。 3 A群として、Na2O、K2O、CaO、MgOより
    なり B群として、MAがNa、K、Ca、Mgよりなり
    BがC、Si、Alより なる化合物を粉末状にて吹きつけたことを特徴と
    する特許請求の範囲第2項記載の油分の分解能力
    を有する被覆面。
JP1412880A 1980-02-06 1980-02-06 Coated surface having ability for decomposing oil component Granted JPS56111048A (en)

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