JPS6053678B2 - 炭素質堆積を防止する被覆面の形成法 - Google Patents

炭素質堆積を防止する被覆面の形成法

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JPS6053678B2
JPS6053678B2 JP14730079A JP14730079A JPS6053678B2 JP S6053678 B2 JPS6053678 B2 JP S6053678B2 JP 14730079 A JP14730079 A JP 14730079A JP 14730079 A JP14730079 A JP 14730079A JP S6053678 B2 JPS6053678 B2 JP S6053678B2
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JP14730079A
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正雄 牧
康典 金子
郁夫 小林
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 オープン等の料理用装置の庫内に適用して、食品等の汚
れを触媒的に浄化することを目的とした被覆表面に関す
る提案は、デュポン社のスタイルズによつてなされ、以
降同様の考え方のもとに、酸化触媒を水ガラス系の結合
剤ではなくガラスフリット中へ分散させる方法などが相
次いで提案され、実用化されている。
本発明者らは、料理用装置庫内の食品等による汚れを触
媒的に浄化する為に用いる触媒系に関して、どの様な触
媒が真に有効かを追究した結果、この様な系ではむしろ
従来言われていた様な強力な酸化能力を持つた酸化触媒
は不適当で、食品による悪質な汚れの中心をなす脂肪酸
の熱分解を単に活性化する触媒で、かつ酸化能力がほと
んどないか、あつてもそれが極めて弱い系統の触媒が極
めて有効てあることを見出し既に提案した。
これらの触媒の詳細は後述するが、これらの触媒を用い
て、実用的に優れた被覆面を形成する具体的な方法とし
て本発明者らは無機バインダーを用いる方法が優れてい
ることを見出し、そのバインダーとして、アルカリ金属
ケイ酸塩を用いる方法、または金属リン酸塩を用いる方
法を提案した。しかし、前者のバインダー、即ちアルカ
リ金属ケイ酸塩を用いる方法の弱点として水蒸気、炭酸
ガス等の多い高温雰囲気下においては、塗膜中に残留す
るアルカリが反応して炭酸水素ナトリウムなどの白色の
生成物を生じるという懸念があつた。他方、金属リン酸
塩を用いる方法の場合には、上記の白化現象の懸念はな
く、塗装性、塗膜物性の面でも極めて優れた性質を示し
、実用上一応十分な性能を示すが、その問題点は被覆面
がピンホールのない構成ではないため、耐食的に非常に
厳しい環境におかれた場合、ピンホール状に腐食すると
いう点があつた。本発明は、金属リン酸塩バインダーの
この唯一の欠点を完全に克服して、同時に一層の性能向
上に繋がる、被覆面の形成方法を提供するものである。
本発明者らは、サラダ油(大豆油)を採り上げて、その
ガス化分解反応に関して有効な材料を探!索した。
サラダ油の200〜300゜Cでの分解生成ガスとして
、メタン、エチレン、エタン、一酸化炭素、ホルムアル
デヒドなどが発生していることを同定したが、これ以外
にもサラダ油自体に含まれる成分とは異なる分解炭化水
素が、サラダ油の空2気共存下での熱分解において生成
しているのを分析した。試験条件は、約2m9の化合物
粉体に対してマイクロシリンジを用いて、1.0μeの
サラダ油を混合させた条件下で密閉ガラス容器内で30
0℃で10:,分分解させたのち、生成ガスをガスクロ
マトグラフに導入して分析した。
分析条件としては、H2キャリアを用いて(60m1/
分)、F.I.D検出器で(H2流量を60m1/分、
空気流量を0.51/分)、カラム条件としては3藺3
φ×3m(7)SillcOneG.E.SE−30、
5%液相(ShlmaIiteWi担体)を用いて、1
50℃で5分間保持したのち、5℃/分の昇温速度で2
50℃まで昇温分析を行なつて、分解生成ガスを検出し
た。
以上の条件で、同定までいつてはいないが保持4時間、
100,106,139,1B秒の位置に分解生成物を
検出した(先の2つの化合物はメタン、エチレンと考え
られる)。代表的な材料についての検出ピークの面積の
積分結果(デジタルインテグレータを用いて積分した数
値、即ち上記の4つの分解生成物の計数値の総和)を表
1に示す。
表1より試料であるサラダ油(大豆油)の空気共存下て
の分解に関して良好な触媒活性を示す金属酸化物または
化合物としては、周期律表の1族から4族の金属の酸化
物なかでも、1A族、ハ族のアルカリ、アルカリ土類金
属の酸化物が挙げられる。表1において更に優れた化合
物としては、一般式(MA)x(MI3)y(0)zで
表わされる化合物で、MAが1A族またはハ族の元素、
MBが?族またはa族の元素が良好であることが分る。
なお式中0は酸素であり、X,y,zは整数を示す。こ
の化合物中成分MAがNa,K,Ca,Mgいずれかよ
り成り、成分MBがC,Si,AIいずれかより成る化
合物を用いる時には最良であることが分る。逆に、ガス
化分解能に関しては、いわゆる1酸化触媒ョとして従来
からよく知られ、1酸化触媒ョによる浄化力を信じてい
る人々がこの方面でよく用いているところの、MnO2
やCuOはこの様な形での試料の分解は明らかに阻害し
ていることが分る。
但し、MnO2やCuOなどの場合には、発明者らがこ
こで確認した反応以外の別の反応に寄与して、或いは浄
化に役立つているとも思われる。
ガス化分解反応を目的とした触媒としては、MnO2や
CuOは反応を妨害するため活性な形での使用は避ける
様にしなければならない。この様な考え方自体が従来の
この方面の技術と本発明との極立つた対比をなす部分で
ある。金属酸化物中でもTi,Fe,Ni,CO,Cr
,Agなどの金属酸化物は、ガス化分解の活性を示して
いる。
とりわけFeの場合には、優れた活性を持つている。従
来の常識からは、全く酸化能力など考えられないケイ酸
カルシウム、アルミン酸カルシウムなどの化合物が非常
に高い触媒活性を示し、かつその分解パターンは無酸素
のN2雰囲気下でも全く変化しないことから考えて、こ
のガス化分解反応には直接酸化反応は関係していないと
考えられる。
以下に実施例を中心として本発明の効果を記載する。
住友化学のリン酸塩系無機塗料1スミセラムPlOO.
Jを基材として、先の触媒化合物をこれにブレンドして
塗料とし、これをアルミニウム処理鋼板上に塗布して焼
成したものについて試験した。1スミセラムPlOOJ
は、バインダー(リン酸塩)の主剤と、反応性金属酸化
物、充填剤及び顔料から成る硬化剤との2成分系である
これに先の触媒を添加して形成した塗料の被覆表面は極
めて優れた表面物性と油分の浄化能力を示したが、塗膜
自体触媒を添加することによつてやや多孔質化し、ピン
ホールはなくならないため、非常に厳しい腐食環境での
耐食性の面でやや欠点があつた。上記欠点を基本的に改
良した本発明のポイントは、2コート方式を採る点にあ
る。
2コート方式そのものは格別に目新しいものではなく、
セルフクリーニングを目的としたホーローはほとんど全
てこの方式を採つている。
即ち、マットホーローと称する緻密なホーロー層の下地
処理をした上に触媒を含むセルフクリーニングのホーロ
ーを重ねた構成である。本発明が、従来のホーローなど
の2コート方式と基本的に異なるのは、従来のホーロー
は2ベーク(焼付け)が必須であるのに対して、本発明
の2コート方式は1ベーク方式であるという点である。
従来のホーローで2コート、1ベークが困難なのは、マ
ット層と触媒層との熱膨脹率が異なるため、焼付け時に
造膜不良を起こしてしまうためである。従来のホーロー
が700〜800℃の焼付け温度、アルミニウムホーロ
ーなどの低温ホーローでも550〜600℃の焼付け温
度が必要であるのに対して、本発明の金属リン酸塩をバ
インダーとする場合には300℃程度の温度で十分なた
め、造膜不良を起こさない。なお、ケイ酸塩系バインダ
ーの場合、2コート方式は困難である。ケイ酸塩バイン
ダーは水との親和力が強いため、2コート、1べ1−ク
しようとすれば発泡する。2コート、2ベークの場合に
は、下塗りと上塗りとの密着性が極めて悪い。
以上の観点から、金属リン酸塩系バインダーは、2コー
ト、1ベークを比較的容易に可能とす・る最良のバイン
ダーであると言へる。
具体的な処方は下地金属に先づ触媒を含まない塗料のみ
塗布し、これを指触風乾させたのち、触媒を含有する塗
料をその上に重ねて塗布し、これも風乾させたのち10
0℃の炉に投入して10れC/分の昇温速度で)300
℃まで昇温し、300℃にて3紛間保持して焼付けを完
了する。1スミセラムP−100ョを用いての実施例を
示す。
なお、テストピースには10cm角のアルミニウム処理
鋼板を用いた。テストピース1:スミセラムP−100
のみを約100 μの膜厚で塗布し、上記条件にてその
まま 焼付けを行なつた試料。
テストピース2:スミセラムP−100に、触媒と し
て酸化鉄(Fe2O3)を5wt%、アルミン酸 石灰
を1Wt%添加した塗料を約100μの膜 厚で塗布し
、同様の焼付けを行なつた試 料。
テストピース3:スミセラムP−100を先づ100μ
塗布したのち、約5分間放置してこれを風 乾させ、
その上にテストピース2と同様の 触媒入り塗料を更に
100pの膜厚で塗布し て約5分間放置したのち、同
じ手順で焼付 けた試料。
以上3種類のテストピースに関して、次の試験を実施し
た。
(1)浄化能試験:250℃のホットプレート上にテス
トピースを置き、マイクロシリンジでサラダ油を滴下し
て、タールの生成状況を観察した。
テストピース1は滴下油量1μeでタール化した。テス
トピース2は滴下油量50Peでタール,のシミ跡が残
つた。テストピース3についてはサラダ油を200μe
滴下してもタール化は起こらなかつた。(2)耐食性試
験:塩水噴霧試験を実施した。
濃度5重量%のNaCI溶液を朗運転噴霧し、16F1
休止二させるサイクルで1ケ月間の試験を行なつた。テ
ストピース1,2は約50点のピンホール状の腐食が発
生したが、テストピース3はほとんど外観上の異常を生
じなかつた。その他、密着性、耐摩耗性、耐熱性、耐熱
衝撃性、耐蒸気性、等の試験も実施したが、いずれも良
好で3者の目立つた優劣はなかつた。
尚、2コート、1ベークの方法に関して塗料のみの下塗
り、および触媒を含む上塗りの両方とも指触風乾させる
ことが重要なポイントで、これを省くと塗膜は発泡する
具体的な指触風乾の条件)としては、20℃で10分、
30℃で5分の放置が良い。また焼付け時の炉の投入温
度は80℃以下の温度で1紛以上経過すると、塗膜にク
ラックが生成し、塗膜の密着性が低下する。更に投入温
度が150℃よりも高いと塗膜は発泡する。2コートに
した場合には、ピンホールが重なり合う確率が減少する
ため耐食性が向上する訳であるが、浄化能が向上する理
由は、単に膜厚が増大して油浄化残滴の蓄積容量が増大
するのみならず、水分がそれだけ多量に蒸発する際に表
面を多孔質化し、触媒を活性な形で露出させ易い構造を
実現していることによるものと考えられる。
本発明の方法は製法上極めて生産性が向上する量産向き
の方法であり、コスト的にホーローと比較してはるかに
有利である。この本発明は調理器の外、炭素質の堆積が
懸念される家庭用灯油燃焼装置の気化面などのタール防
止にも同様に有効な効果が期待できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属リン酸塩をバインダーとする緻密な無機塗料を
    下地金属に塗布したのちこれを風乾させ、更にこの塗膜
    上に金属リン酸塩をバインダーとして脂肪酸のガス化分
    解触媒を分散させた塗料を塗布してこれを一度に焼付け
    て被覆面を形成することを特徴とした炭素質堆積を防止
    する被覆面の形成法。 2 前記ガス化分解触媒が、 (A)周期律表1A族または2A族の酸化物、(B)一
    般式(M_A)x(M_B)y(O)zで表わされる化
    合物、〔但し、M_Aは1A族または2A族の元素M_
    Bは3B族または4B族の元素Oは酸素 x、y、zは整数を示す〕 いずれかの群から選んだ少なくとも1種の化合物と、T
    i、Fe、Ni、Co、Cr、Agの群から選んだ少な
    くとも1種の元素の酸化物とから成ることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載の炭素質堆積を防止する被
    覆面の形成法。 3 前記ガス化分解触媒のAの酸化物群がNa_2O、
    K_2O、CaO、MgOより成り、Bの化合物群の成
    分MaがNa、K、Ca、Mgより成り、成分M_Bが
    C、Si、Alより成る化合物を用いたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の炭素質堆積を防止する
    被覆面の形成法。
JP14730079A 1979-11-13 1979-11-13 炭素質堆積を防止する被覆面の形成法 Expired JPS6053678B2 (ja)

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