JPS6211160B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、地中に下水道管、ガス管、ケーブル
挿入管などを埋設する場合、地表から開削せず
に、たて坑側壁から掘削しながら埋設管を地中に
圧入推進する装置の運転制御方法に関するもので
ある。

かかる装置として、埋設管の先端に刃口を有す
る先導管を装着し、先導管及び埋設管内にスクリ
ユーを挿入したケーシングを設置して二重管構造
とし、スクリユー先端にオーガーヘツドを取付
け、オーガーヘツドで掘削した土砂を、刃口内に
取込みスクリユーで後方に排出し、同時に埋設管
及び先導管を地盤中に水平に押し進めるようにし
たものがある。

この装置を使用すれば、地表を開削せずに工事
を行なえるので非常に便利なものである。

しかし、多種多様の地盤の中で崩壊性の地盤、
特に滞水砂層に代表される流動性の高い地盤で
は、前記埋設管推進装置を運転する際に土砂を取
込み過ぎると周辺地盤に悪影響を与えるおそれが
ある。

従来の装置ではケーシング後方に形成される排
土口は常時開放されたもので、ケーシング内にお
ける土砂の取込み量を調整することができなかつ
た。

本発明の目的は上記従来差の不都合を解消し、
土砂の取込み及び排土量を埋設管と同体積程度に
限定し、必要以上の土砂の取込みによる元地盤へ
の悪影響を防ぐことができる埋設管推進装置の運
転制御方法を提供することにある。

しかしてこの目的は本発明によれば、埋設管の
先端に刃口を有する先導管を装着し、先導管及び
埋設管内にスクリユーを挿入したケーシングを設
置して二重管構造とし、スクリユー先端にカツタ
ーヘツドを取付けてカツターヘツドを刃口前部に
位置させ、スクリユー及び埋設管の根本部は駆動
及び推進機構に連結した装置において、ケーシン
グ後部の土砂排出経路を密閉構造とし、該土砂排
出経路端に排土量調節機構を設け、推進負荷圧力
及び駆動及び推進機構のモーターの消費電流値に
応じて排土量調節機構を制御し、埋設物とほぼ同
体積の排土量を維持することにより達成される。

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説
明する。

図は本発明の実施例を示す平面的説明図で、ま
ず、先に埋設管推進装置の構造から説明すると、
コントリートヒユーム管等の埋設管１の先端に必
要に応じてバツクアツプパイプを接続する先導管
２を取付け、先導管２の先端に断面三角匣状の刃
口３を遊嵌し、刃口３の背面に方向修正用の油圧
ジヤツキ４を取付け、埋設管１及び先導管２内に
ケーシング５を挿入し、ケーシング５にスクリユ
ー６を貫通し、スクリユー６の先端にカツターヘ
ツド７を取付け、このカツターヘツド７を刃口３
の前方内部に位置させる。

埋設管１及びケーシング５の後端は、発進孔８
内に設置する基台（図示せず）上を摺動する支持
体９に結合し、該支持体９に推進ジヤツキ１０を
取付けて、発進孔８内の反力受１１で反力を取
る。

また、スクリユー６の軸６ａの後端はモーター
１２に連結し、前記支持体９とモーター１２とを
調整ジヤツキ１３で連結して該調整ジヤツキ１３
の作用でモーター１２及びスクリユー軸６ａを介
してカツターヘツド７を刃口３内で前後動自在と
する。

支持体９に結合するケーシング５の後部及びこ
こに形成される排土口１４は土砂排出経路を形成
するが、スクリユー軸６ａとケーシング５間にシ
ール２５を施すなどしてこれらを密閉構造とし、
該排土口１４に排土量調節機構となるロータリー
バルブ１５を取付ける。

図中１６はこのロータリーバルブ１５に結合す
る駆動モーターを示す。

推進ジヤツキ１０に設けた圧力計１７の圧力信
号Ａと調整ジヤツキ１３に設けたストローク計１
８の伸長信号Ｂと、推進ジヤツキ１０に設けた推
進速度計１９の速度信号Ｃと、モーター１２の消
費電流を計測する電流計２０の消費電流信号Ｄを
それぞれ制御装置２１に導入する。

該制御装置２１はIC回路を用いたシーケン
サ、マイコン等からなるもので、制御装置２１の
出力信号Ｅを推進ジヤツキ１０のシリンダー制御
機構２２に、出力信号Ｆを調整ジヤツキ１３のシ
リンダー制御機構２３に、出力信号Ｇをロータリ
ーバルブ１５の駆動モーター１６のモーター制御
回路２４にそれぞれ導入する。

次に使用法及び作用について説明する。

モーター１２を駆動すれば、スクリユー６及び
カツターヘツド７が回転して、先導管２の刃口３
の前部土砂は、ヘツド７で掘削され、スクリユー
６で先導管２及び埋設管１内のケーシング５内を
後方に運ばれ、排土口１４よりロータリーバルブ
１５を介して排出されることになる。

同時に推進ジヤツキ１０を伸長すれば、支持体
９を介して埋設管１及び先導管２とケーシング
５、スクリユー６等は前進し、方向修正は油圧ジ
ヤツキ４を作動して刃口３の向きを変えることに
より行う。

一定の距離だけ埋設管１を前進させたならば、
推進ジヤツキ１０を縮めて支持体９を基台上で後
退させ、埋設管１の後端に新たな埋設管を継ぎ足
し、上記一連の操作を繰返して掘進を続行し、予
定された到達孔に達したならば、埋設管１から先
導管を外し、カツターヘツド７、ケーシング５、
スクリユー６等を分解して撤去すれば埋設管のみ
が地中に残ることになる。

ところで、このような操作を行うに際し、圧力
計１７により推進ジヤツキ１０の負荷圧力を計測
し、また、モーター１２の消費電流を電流計２０
で計測する。なお、かかる推進負荷圧力は推進ジ
ヤツキ１０の推進速度及びカツターヘツド７と刃
口３との土砂取込間隔、すなわち調整ジヤツキ１
３のストローク値で異なり、また、モーター１２
の消費電流値は刃口３内に取込まれる掘削土砂量
で異なる。

従つて、推進速度計１９の出力値及びストロー
ク計１８の出力値を制御装置２１に導入し、制御
装置２１からの出力信号Ｅ，Ｆをシリンダー制御
機構２２，２３に導入して該制御機構２２，２３
により推進ジヤツキ１０の推進速度及び調整ジヤ
ツキ１３のストローク値を制御すれば、推進負荷
圧力及びモーター１２の消費電流値も間接的に制
御することができる。

逆に、前記推進負荷圧力とモーター１２の消費
電流値から制御装置２１を介して推進ジヤツキ１
０の推進速度を制御することも可能である。

このようにして、推進負荷圧力とモーター１２
の消費電流値から、又はこれらにより制御される
推進ジヤツキ１０の推進速度から各種信号を受け
た制御装置２１は刃口３内への土砂の取込量を把
握する。

一方、ロータリーバルブ１５の１回転による排
土量は予めその設計値からわかり、駆動モーター
１６の通電量に対する回転数も把握できる。

従つて、モーター１６によりロータリーバルブ
１５をどの程度回転させれば、どのくらい排土さ
れるかが計算できる。

このような条件の下に制御装置２１から出力信
号Ｇをモーター制御回路２４に出力させ、該モー
ター制御回路２４でモーター１６を回転制御し
て、ロータリーバルブ１５の回転数を調整して、
必要以上の量の土砂を排土しないように自動制御
する。

以上述べたように本発明の埋設管推進装置の運
転制御方法は、埋設管の先端に刃口を有する先導
管を装着し、先導管及び埋設管内にスクリユーを
挿入したケーシングを設置して二重管構造とし、
スクリユー先端にカツターヘツドを取付けてカツ
ターヘツドを刃口前部に位置させ、スクリユー及
び埋設管の根本部は駆動及び推進機構に連結した
装置において、ケーシング後部の土砂排出調節機
構を密閉構造とし、該土砂排出経路端に排土量調
節機構を設け、推進負荷圧力及び駆動及び推進機
構のモーターの消費電流値に応じて排土量調節機
構を制御し、埋設物とほぼ同体積の排土量を維持
することとしたので、運転の際に土砂を取込み過
ぎて周辺地盤に悪影響を与えることを防止でき、
施工の確実性を維持できるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示す平面的説明図であ
る。 １……埋設管、２……先導管、３……刃口、４
……油圧ジヤツキ、５……ケーシング、６……ス
クリユー、６ａ……軸、７……カツターヘツド、
８……発進孔、９……支持体、１０……推進ジヤ
ツキ、１１……反力受、１２……モーター、１３
……調整ジヤツキ、１４……排土口、１５……ロ
ータリーバルブ、１６……駆動モーター、１７…
…圧力計、１８……ストローク計、１９……推進
速度計、２０……電流計、２１……制御装置、２
２，２３……シリンダー制御機構、２４……モー
ター制御回路、２５……シール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 埋設管の先端に刃口を有する先導管を装着
   し、先導管及び埋設管内にスクリユーを挿入した
   ケーシングを設置して二重管構造とし、スクリユ
   ー先端にカツターヘツドを取付けてカツターヘツ
   ドを刃口前部に位置させ、スクリユー及び埋設管
   の根本部は駆動及び推進機構に連結した装置にお
   いて、ケーシング後部の土砂排出経路を密閉構造
   とし、該土砂排出経路端にモーターにより駆動さ
   れるロータリーバルブを有する排土量調節機構を
   設け、推進負荷圧力及び駆動及び推進機構のモー
   ターの消費電流値に応じてロータリーバルブの回
   転数を変えることにより排土量調節機構を制御
   し、埋設物とほぼ同体積の排土量を維持すること
   を特徴とした埋設管推進装置の運転制御方法。