JPS62108707A - 立方晶窒化ほう素の製造方法 - Google Patents
立方晶窒化ほう素の製造方法Info
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- JPS62108707A JPS62108707A JP60247922A JP24792285A JPS62108707A JP S62108707 A JPS62108707 A JP S62108707A JP 60247922 A JP60247922 A JP 60247922A JP 24792285 A JP24792285 A JP 24792285A JP S62108707 A JPS62108707 A JP S62108707A
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Landscapes
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- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は立方晶窒化ほう素の製造方法に関するものであ
る。立方晶窒化ほう素は切削工具インサート、研削砥粒
等の工具材として好適な特性を有することにより注目さ
れている物質である。
る。立方晶窒化ほう素は切削工具インサート、研削砥粒
等の工具材として好適な特性を有することにより注目さ
れている物質である。
(従来の技術)
立方晶窒化ほう素はダイヤモンドに近い硬度を有し、し
かも化学的安定性の点ではダイヤモンドより優れ、例え
ば酸化雰囲気中で高温に耐えるほか、特に鉄族元素との
反応性が著しく小さい等の特性を有し、高速度鋼、ニッ
ケル、コバルトを基質とする耐熱高強度材料を切削およ
び研削する際にダイヤモンドよりはるかに優れた機械的
特性を示す有用な物質として需要が増大しつつある。゛
従来の立方晶窒化ほう素の製造方法としては、(イ)
適当な触媒を加えて六方晶窒化ほう素を高温高圧下に処
理する方法(温度:約1400℃以上、圧カニ 45K
bar以上;化学工業(1982) 9月号。
かも化学的安定性の点ではダイヤモンドより優れ、例え
ば酸化雰囲気中で高温に耐えるほか、特に鉄族元素との
反応性が著しく小さい等の特性を有し、高速度鋼、ニッ
ケル、コバルトを基質とする耐熱高強度材料を切削およ
び研削する際にダイヤモンドよりはるかに優れた機械的
特性を示す有用な物質として需要が増大しつつある。゛
従来の立方晶窒化ほう素の製造方法としては、(イ)
適当な触媒を加えて六方晶窒化ほう素を高温高圧下に処
理する方法(温度:約1400℃以上、圧カニ 45K
bar以上;化学工業(1982) 9月号。
55〜58頁)。
(ロ) 触媒を添加せずに六方晶窒化ほう素を直接高温
高圧下に処理する方法(温度:約1600℃以上、好ま
しくは2000〜3000°C1圧力;55〜85Kb
ar、好ましくは65〜75Kbar ;特開昭55−
167110号公報)。
高圧下に処理する方法(温度:約1600℃以上、好ま
しくは2000〜3000°C1圧力;55〜85Kb
ar、好ましくは65〜75Kbar ;特開昭55−
167110号公報)。
等が知られている。
(発明が解決しようとする問題点)
しかし、これらの方法には、以下に述べるような問題点
がある。
がある。
(イ)の方法ではく口)の方法と比較して、穏やかな高
温高圧条件に立方晶窒化ほう素が製造できるが、得られ
る立方晶窒化ほう素は通常単結晶の粒子である。かかる
単結晶粒子の立方晶窒化ほう素を難削材用研削砥粒とし
て用いる場合には単結晶粒子特有のへき間外のために粒
の破壊が生じやすく、砥石の耐摩耗性の向上が認められ
ない。
温高圧条件に立方晶窒化ほう素が製造できるが、得られ
る立方晶窒化ほう素は通常単結晶の粒子である。かかる
単結晶粒子の立方晶窒化ほう素を難削材用研削砥粒とし
て用いる場合には単結晶粒子特有のへき間外のために粒
の破壊が生じやすく、砥石の耐摩耗性の向上が認められ
ない。
添加触媒量を調節することにより、多結晶質立方晶窒化
ほう素が生成する場合があるが、この場合には触媒成分
が不純物として立方晶窒化ほう素中に残留して強度の低
下を招く。
ほう素が生成する場合があるが、この場合には触媒成分
が不純物として立方晶窒化ほう素中に残留して強度の低
下を招く。
(ロ)の方法では、触媒を使用しない直接変換であるた
め、得られる立方晶窒化ほう素は多結品質であり、へき
間外がなく、破壊靭性が単結晶に比べて著しく向上し、
砥粒として用いた場合に(イ)の方法で得られる立方晶
窒化ほう素より高い耐摩耗性を示す。しかしながら、例
えば2000〜2300℃、65〜T5Kbar等の非
常に厳しい高温高圧処理条件が必要になり、高価な高温
高圧装置の損傷が生じ易く、従って(ロ)の方法は工業
的生産に不適当である。
め、得られる立方晶窒化ほう素は多結品質であり、へき
間外がなく、破壊靭性が単結晶に比べて著しく向上し、
砥粒として用いた場合に(イ)の方法で得られる立方晶
窒化ほう素より高い耐摩耗性を示す。しかしながら、例
えば2000〜2300℃、65〜T5Kbar等の非
常に厳しい高温高圧処理条件が必要になり、高価な高温
高圧装置の損傷が生じ易く、従って(ロ)の方法は工業
的生産に不適当である。
また、(イ)または(ロ)のいずれの方法においても原
料として立方晶窒化ほう素を用いている。
料として立方晶窒化ほう素を用いている。
通常重版されている立方晶窒化ほう素は酸化硼素(Bz
o3)を窒化することにより製造されている。このため
5,000〜10.000ppmの酸素を不純物として
含有するのが普通である。このような出発原料中に含ま
れる酸素は、六方晶窒化ほう素から立方晶窒化ほう素へ
の変換を著しく阻害するため、未反応六方晶窒化ほう素
が残留し、これが不均一な立方晶窒化ほう素の生成およ
び立方晶窒化ほう素の収率の低下の原因となる。こうし
た現象を防止するために、原料である立方晶窒化ほう素
を、例えば窒素気流中において2000℃で2時間以上
加熱する等の脱酸素前処理工程が必要になる欠点がある
。
o3)を窒化することにより製造されている。このため
5,000〜10.000ppmの酸素を不純物として
含有するのが普通である。このような出発原料中に含ま
れる酸素は、六方晶窒化ほう素から立方晶窒化ほう素へ
の変換を著しく阻害するため、未反応六方晶窒化ほう素
が残留し、これが不均一な立方晶窒化ほう素の生成およ
び立方晶窒化ほう素の収率の低下の原因となる。こうし
た現象を防止するために、原料である立方晶窒化ほう素
を、例えば窒素気流中において2000℃で2時間以上
加熱する等の脱酸素前処理工程が必要になる欠点がある
。
(問題点を解決するための手段)
本発明者等は、従来の立方晶窒化ほう素の製造方法が有
する上述の欠点を解決することを目的に研究を重ね、特
別の前処理を必要とせずに穏やかな高温高圧条件下にお
いて、破壊靭性が高く、耐摩耗性が優れ、かつ残留触媒
を含まない多結晶質立方晶窒化ほう素を高収率で製造す
る方法を見い出した。
する上述の欠点を解決することを目的に研究を重ね、特
別の前処理を必要とせずに穏やかな高温高圧条件下にお
いて、破壊靭性が高く、耐摩耗性が優れ、かつ残留触媒
を含まない多結晶質立方晶窒化ほう素を高収率で製造す
る方法を見い出した。
本発明は、アルカリ金属のほう化物を触媒として熱分解
窒化ほう素に加え、これを立方晶窒化ほう素の熱力学的
安定域内の高温高圧条件下に保持することにより熱分解
窒化ほう素を多結晶質立方晶窒化ほう素に変換すること
を特徴とする立方晶窒化ほう素の製造方法である。
窒化ほう素に加え、これを立方晶窒化ほう素の熱力学的
安定域内の高温高圧条件下に保持することにより熱分解
窒化ほう素を多結晶質立方晶窒化ほう素に変換すること
を特徴とする立方晶窒化ほう素の製造方法である。
本発明で用いる熱分解窒化ほう素は、化学気相蒸着力(
CVD法)と呼ばれる特別な製造方法で合成される高配
向性の窒化ほう素である。CVD法による熱分解窒化ほ
う素の合成は、例えば米国特許第3,152,006号
に開示されているように、三塩化ほう素のようなハロゲ
ン化ほう素とアンモニアとを気体状原料とし、温度14
50℃〜2300℃、圧力50Torr以下の条件下に
おいて、適当な基材表面上に窒ほう素を気相から析出さ
せることにより達成され、熱分解窒化ほう素は厚さ数冒
■程度の板等として市販されている。
CVD法)と呼ばれる特別な製造方法で合成される高配
向性の窒化ほう素である。CVD法による熱分解窒化ほ
う素の合成は、例えば米国特許第3,152,006号
に開示されているように、三塩化ほう素のようなハロゲ
ン化ほう素とアンモニアとを気体状原料とし、温度14
50℃〜2300℃、圧力50Torr以下の条件下に
おいて、適当な基材表面上に窒ほう素を気相から析出さ
せることにより達成され、熱分解窒化ほう素は厚さ数冒
■程度の板等として市販されている。
このような熱分解窒化ほう素は、その製造工程において
酸素または酸化物を全く必要とせず、極めて高純度のも
のが製造可能であり、しかも熱分解窒化ほう素自体も空
気中で極めて安定で、市販の六方晶窒化ほう素粉末に見
られる表面酸化現象が無視できるので、特別な処理およ
び取扱いを行わなくても常に酸素含有量の極めて少ない
窒化ほう素であると見なすことができる。
酸素または酸化物を全く必要とせず、極めて高純度のも
のが製造可能であり、しかも熱分解窒化ほう素自体も空
気中で極めて安定で、市販の六方晶窒化ほう素粉末に見
られる表面酸化現象が無視できるので、特別な処理およ
び取扱いを行わなくても常に酸素含有量の極めて少ない
窒化ほう素であると見なすことができる。
市販の熱分解窒化ほう素は板状成型体であるが、柔軟性
に富み容易に粉砕できる。次いで、熱分解窒化ほう素粉
末を触媒であるアルカリ金属のほう化物の粉末とン昆合
する。アルカリ金属のほう化物としてはほう化リチウム
が好ましい。
に富み容易に粉砕できる。次いで、熱分解窒化ほう素粉
末を触媒であるアルカリ金属のほう化物の粉末とン昆合
する。アルカリ金属のほう化物としてはほう化リチウム
が好ましい。
触媒の混合割合は、原料である熱分解窒化ほう素に対し
て0.1モル%以」二であることが必要である。0.1
モル%未満では、立方晶窒化ほう素への変換が完全には
行なわれない。触媒はあまり多く添加しても効果の増大
は認められず、最大でも10モル%で十分である。
て0.1モル%以」二であることが必要である。0.1
モル%未満では、立方晶窒化ほう素への変換が完全には
行なわれない。触媒はあまり多く添加しても効果の増大
は認められず、最大でも10モル%で十分である。
このようにして得た触媒含有熱分解窒化ほう素粉末を出
発原料として熱分解窒化ほう素から立方晶窒化ほう素へ
の変換を行うと、従来の立方晶窒化ほう素合成法には見
られない種々の利点が得られる。まず、通常の六方晶窒
化ほう素を原料とした場合と異なり、触媒の存在下にお
いても多結晶質立方晶窒化ほう素が生成する。この場合
、触媒添加量を厳密に調節しなくても、生成する立方晶
窒化ほう素は多結晶質であり、粒子破壊の原因となる触
媒の残留も殆ど認められない。この理由は明らかではな
いが、通常の立方晶窒化ほう素と熱分解窒化ほう素とで
は生成機構が異なり、これに起因する微構造の差異が、
変換後の立方晶窒化ほう素の微構造に反映されたものと
考えられる。また、出発原料が立方晶窒化ほう素変換触
媒を含んでいるので立方晶窒化ほう素への変換に必要な
高温高圧条件も立方晶窒化ほう素の熱力学的安定域にお
ける穏やかな条件、例えば1450〜1500℃、45
〜50Kbarでよい。従って、本発明方法では、従来
から知られている立方晶窒化ほう素を触媒無添加で直接
高温高圧条件下に処理する場合に必要な条件、例えば2
000〜2300°C,65〜75Kbarよりはるか
に穏やかな条件下に多結晶質立方晶窒化ほう素が生成す
る。従って高温高圧装置の損傷が生じにくく、装置の長
寿命化が可能となり、工業的生産性を著しく改善するこ
とができる。さらに、本発明における出発原料である熱
分解窒化ほう素は、その製造工程において酸素または酸
化物が全く介在せず、熱分解窒化ほう素自体も空気中に
おける安定性および耐酸化性に優れているので、酸素含
有量が極めて低く、出発原料として通常の立方晶窒化ほ
う素を使用する場合に必要な脱酸素前処理工程を必要と
せずに立方晶窒化ほう素が高収率で得られる利点がある
。
発原料として熱分解窒化ほう素から立方晶窒化ほう素へ
の変換を行うと、従来の立方晶窒化ほう素合成法には見
られない種々の利点が得られる。まず、通常の六方晶窒
化ほう素を原料とした場合と異なり、触媒の存在下にお
いても多結晶質立方晶窒化ほう素が生成する。この場合
、触媒添加量を厳密に調節しなくても、生成する立方晶
窒化ほう素は多結晶質であり、粒子破壊の原因となる触
媒の残留も殆ど認められない。この理由は明らかではな
いが、通常の立方晶窒化ほう素と熱分解窒化ほう素とで
は生成機構が異なり、これに起因する微構造の差異が、
変換後の立方晶窒化ほう素の微構造に反映されたものと
考えられる。また、出発原料が立方晶窒化ほう素変換触
媒を含んでいるので立方晶窒化ほう素への変換に必要な
高温高圧条件も立方晶窒化ほう素の熱力学的安定域にお
ける穏やかな条件、例えば1450〜1500℃、45
〜50Kbarでよい。従って、本発明方法では、従来
から知られている立方晶窒化ほう素を触媒無添加で直接
高温高圧条件下に処理する場合に必要な条件、例えば2
000〜2300°C,65〜75Kbarよりはるか
に穏やかな条件下に多結晶質立方晶窒化ほう素が生成す
る。従って高温高圧装置の損傷が生じにくく、装置の長
寿命化が可能となり、工業的生産性を著しく改善するこ
とができる。さらに、本発明における出発原料である熱
分解窒化ほう素は、その製造工程において酸素または酸
化物が全く介在せず、熱分解窒化ほう素自体も空気中に
おける安定性および耐酸化性に優れているので、酸素含
有量が極めて低く、出発原料として通常の立方晶窒化ほ
う素を使用する場合に必要な脱酸素前処理工程を必要と
せずに立方晶窒化ほう素が高収率で得られる利点がある
。
本発明においては、出発原料の脱酸素前処理を行う必要
がなく、立方晶窒化ほう素の熱力学的安定域内の工業生
産上有利な穏やかな高温高圧条件下において、破壊靭性
が高く、耐摩耗性が優れ、かつ残留触媒を含まない多結
晶質立方晶窒化ほう素を高収率で得ることができ、しか
も得られる多結晶質立方晶窒化ほう素は難研材研削用砥
粒として適切な特性を有するものである。
がなく、立方晶窒化ほう素の熱力学的安定域内の工業生
産上有利な穏やかな高温高圧条件下において、破壊靭性
が高く、耐摩耗性が優れ、かつ残留触媒を含まない多結
晶質立方晶窒化ほう素を高収率で得ることができ、しか
も得られる多結晶質立方晶窒化ほう素は難研材研削用砥
粒として適切な特性を有するものである。
(実施例)
以下に本発明を実施例および比較例について説明する。
害1貫
市販されている1m■厚の熱分解窒化ほう素を振動ミル
で粉砕して平均粒径約1μmの熱分解窒化ほう素粉束を
得た。この熱分解窒化ほう素粉束の純度は99.9重量
%以上で極めて高純度であった。
で粉砕して平均粒径約1μmの熱分解窒化ほう素粉束を
得た。この熱分解窒化ほう素粉束の純度は99.9重量
%以上で極めて高純度であった。
この粉末をほう化リチウム粉末と混合し、ペレット状に
成型したものを、ヘルド型高温高圧装置内において温度
1450°c + 50 K b a rの条件下に9
0分間保持し、立方晶窒化ほう素を得た。得られた立方
晶窒化ほう素について、X線回折による生成相の同定、
化学分析による残留触媒成分の定量、電子顕微鏡による
粒径の測定および微構造の観察を行った。これらの結果
を表1に示す。
成型したものを、ヘルド型高温高圧装置内において温度
1450°c + 50 K b a rの条件下に9
0分間保持し、立方晶窒化ほう素を得た。得られた立方
晶窒化ほう素について、X線回折による生成相の同定、
化学分析による残留触媒成分の定量、電子顕微鏡による
粒径の測定および微構造の観察を行った。これらの結果
を表1に示す。
さらに、この立方晶窒化ほう素粒子に約50重積%のニ
ッケルメッキを施し、さらに80/+00メソシ工にふ
るい分けたものを用いてレジンボンド砥石を製造し、湿
式平面研削を行い、研削比を求めた。
ッケルメッキを施し、さらに80/+00メソシ工にふ
るい分けたものを用いてレジンボンド砥石を製造し、湿
式平面研削を行い、研削比を求めた。
この結果を表1に示す。また、砥石の製造条件および研
削条件を表2に示す。
削条件を表2に示す。
ル較桝
市販の高純度六方晶窒化ほう素粉束で平均粒径約Ipm
のものを1気圧の窒素ガス雰囲気内で1950℃の温度
に5時間曝して酸素含有量が2重量%以下の立方晶窒化
ほう素粉束を得た。この粉末にほう化リチウム粉末を混
合し、ペレ・ノド状に成型したものを実施例と同一の装
置において同一の温度、圧力条件下に保持し、立方晶窒
化ほう素を得た。得られた立方晶窒化ほう素に関して、
実施例と同様にして生成相の同定、残留触媒成分の定量
、粒径の測定および微構造の観察を行った。さらに実施
例と同一の条件で研削試験を行った。これらの結果を表
1に示す。
のものを1気圧の窒素ガス雰囲気内で1950℃の温度
に5時間曝して酸素含有量が2重量%以下の立方晶窒化
ほう素粉束を得た。この粉末にほう化リチウム粉末を混
合し、ペレ・ノド状に成型したものを実施例と同一の装
置において同一の温度、圧力条件下に保持し、立方晶窒
化ほう素を得た。得られた立方晶窒化ほう素に関して、
実施例と同様にして生成相の同定、残留触媒成分の定量
、粒径の測定および微構造の観察を行った。さらに実施
例と同一の条件で研削試験を行った。これらの結果を表
1に示す。
なお、表1において、微構造に晶癖のないことは破壊靭
性が高いことを意味し、研削比が大きいことは耐摩耗性
に優れ、研石砥粒用砥粒等の工具材への応用に適してい
ることを意味する。
性が高いことを意味し、研削比が大きいことは耐摩耗性
に優れ、研石砥粒用砥粒等の工具材への応用に適してい
ることを意味する。
(発明の効果)
本発明によれば、破壊靭性が高く、耐摩耗性の優れた多
結晶質立方晶窒化ほう素が得られ、従って生成する立方
晶窒化ほう素は研削砥石用砥粒等の工具材への応用に適
している。特に本発明では従来の製造方法とは異なり、
出発原料として熱分解窒化ほう素を用いているので出発
原料の脱酸素前処理工程が不要であり、しかも立方晶窒
化ほう素変換触媒の添加により、従来の多結晶質立方晶
窒化ほう素の製造条件よりはるかに穏やかな高温高圧条
件下に多結晶質立方晶窒化ほう素を製造できるため、高
温高圧装置の損傷が生じに<<、装置の長寿命化が可能
となり、工業的生産性が著しく改善される利点がある。
結晶質立方晶窒化ほう素が得られ、従って生成する立方
晶窒化ほう素は研削砥石用砥粒等の工具材への応用に適
している。特に本発明では従来の製造方法とは異なり、
出発原料として熱分解窒化ほう素を用いているので出発
原料の脱酸素前処理工程が不要であり、しかも立方晶窒
化ほう素変換触媒の添加により、従来の多結晶質立方晶
窒化ほう素の製造条件よりはるかに穏やかな高温高圧条
件下に多結晶質立方晶窒化ほう素を製造できるため、高
温高圧装置の損傷が生じに<<、装置の長寿命化が可能
となり、工業的生産性が著しく改善される利点がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、アルカリ金属のほう化物を触媒として熱分解窒化ほ
う素に加え、これを立方晶窒化ほう素の熱力学的安定域
内の高温高圧条件下に保持することにより熱分解窒化ほ
う素を多結晶質立方晶窒化ほう素に変換することを特徴
とする立方晶窒化ほう素の製造方法。 2、上記熱分解窒化ほう素の純度が99.9重量%以上
である特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60247922A JPS62108707A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 立方晶窒化ほう素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60247922A JPS62108707A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 立方晶窒化ほう素の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62108707A true JPS62108707A (ja) | 1987-05-20 |
Family
ID=17170545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60247922A Pending JPS62108707A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 立方晶窒化ほう素の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62108707A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102011009834A1 (de) * | 2011-01-31 | 2012-08-02 | Georg Vogt | Verfahren zur Herstellung von kubischem Bornitrid |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5320480A (en) * | 1976-08-06 | 1978-02-24 | Nakajima Sakao | Photosynthesis utilizing culture medium particle |
JPS60204607A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-16 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 立方晶窒化ホウ素の合成法 |
-
1985
- 1985-11-07 JP JP60247922A patent/JPS62108707A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5320480A (en) * | 1976-08-06 | 1978-02-24 | Nakajima Sakao | Photosynthesis utilizing culture medium particle |
JPS60204607A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-16 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 立方晶窒化ホウ素の合成法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102011009834A1 (de) * | 2011-01-31 | 2012-08-02 | Georg Vogt | Verfahren zur Herstellung von kubischem Bornitrid |
DE102011009834B4 (de) * | 2011-01-31 | 2015-06-03 | Georg Vogt | Verfahren zur Herstellung von kubischem Bornitrid |
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