JPS6210700Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計本体と装飾枠との結合部構造に関
し、簡単な構造で時計本体と装飾枠とを確実に結
合でき、かつ時計本体を装飾枠から簡単に取りは
ずすことができ、また装飾枠を薄くすることがで
きるものである。

従来から装飾時計として、ガラス、陶器等の装
飾枠に時計本体を取りつけたものが実施されてい
る。このような装飾時計においては、電池交換や
時刻合せの為に、時計本体を装飾枠から取りはず
すことができるように結合する必要があつた。

第１図はその従来の装飾時計の側面要部断面図
である。

装飾枠１はガラス、陶器等で成形されており、
時計本体３を収納するための窪み部１ａと、該窪
み部１ａに取付孔２ａを有するボス２とが形成さ
れている。

時計本体３には前記ボス２の取付孔２ａと対応
する位置にスリツト４ａを有する支持柱４が設け
られている。この支持柱４の外径は、ボス２の取
付孔２ａの内径より若干大径となつており、ボス
２の取付孔２ａに圧入された時には、スリツト４
ａによつて弾性的に径が細くなる。このため時計
本体３と装飾枠１とは、支持柱４とボス２の取付
孔２ａとの摩擦力により結合される。

しかしながらこの方式によると、時計本体３と
装飾枠１との取りはずしを繰り返すうちに時計本
体３の支持柱４の弾性力が失なわれ、時計本体３
と装飾枠１とが確実に結合されなくなる。また装
飾枠１の窪み部１ａ内にはボス２を設けており、
時計本体３には支持柱４を設けているため、装飾
枠１の窪み部１ａの奥行きＡを深く設定する必要
があり、このため装飾枠が厚くなつてしまい意匠
上の問題を生じていた。

本考案は上述した従来の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的は簡単な構造で時計本体と装
飾枠とを確実に結合でき、かつ時計本体を装飾枠
から簡単に取りはずすことができ、また装飾枠を
薄くすることができる時計本体と装飾枠との結合
部構造を提供することにある。

上記目的を達成するために本考案は、側面に少
なくとも２ケ所等間隔に窪みを設けた時計本体
と、前記時計本体に設けた窪みと対応する位置に
複数の透孔を有する支持部材と、前記透孔と対応
する位置に、中央が肉薄である突部を有する弾性
部材と、時計本体を収納する窪みを有する装飾枠
と、から成り、前記弾性部材の突部が支持部材の
透孔に対応するように、弾性部材を支持部材に装
着し、該支持部材を装飾枠の窪みに挿入固定し、
該装飾枠の窪みに前記時計本体を圧入した際に、
前記弾性部材の突部が、該突部の先端が折れ曲が
つた状態で、時計本体に設けられた窪みと合致す
ることを特徴とする。

以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。

第２図は時計本体の側面図、第３図は支持部材
の斜視図、第４図は弾性部材の斜視図、第５図は
支持部材を装飾枠に固定した状態を示す斜視図、
第６図は時計本体と装飾枠とを結合した状態を示
す側面要部断面図、第７図ａ〜ｂは時計本体と装
飾枠とを結合する際の説明図、第８図ａ〜ｃは時
計本体を装飾枠から取りはずす際の説明図であ
る。

時計本体１０の側面には窪み１１が形成されて
いる。支持部材２０はキヤツプ型の形状をしてお
り、側面には、時計本体１０の窪み１１に対応す
る位置に３ケ所透孔２１が設けている。弾性部材
３０の内側には、前記支持部材２０の透孔２１に
対応する位置に３ケ所突部３１が形成されてい
る。該突部３１の中央部は肉薄部３１ａを有して
おり先端３１ｂが弾性変形しやすいようになつて
いる。この弾性部材３０は、突部３１が支持部材
２０の透孔２１に入り支持部材２０の内側に突出
するように支持部材２０に装着される。弾性部材
３０が装着された支持部材２０は、ガラスにより
成形された装飾枠４０の時計本体１０を収納する
為の窪み４１に挿入され固定される。この状態で
時計本体１０が支持部材２０内部に圧入される。
その際、支持部材２０の内側に突出した弾性部材
３０の突部３１が弾性変形するわけであるが、該
突部３１の中央部は肉薄部３１ａを有しているた
め、第７図ａに示すように、突部３１の先端３１
ｂは時計本体１０の圧入方向に折れ曲る。このた
め時計本体１０の圧入程度は軽い圧入でよい。

時計本体１０が支持部材内部に完全に圧入され
ると、第７図ｂに示すように、弾性部材３０の突
部３１の先端３１ｂは、時計本体１０の窪み１１
に係合し、圧入方向に折れ曲がつた状態となる。
このため時計本体１０は装飾枠４０に確実に結合
される。

また時計本体１０を装飾枠４０から取りはずす
時には、第８図ａ〜ｃに示すように、弾性部材３
０の突部３１が弾性変形し、さらに先端３１ｂ
が、時計本体１０の取りはずし方向に折れ曲る。
このため時計本体１０は装飾枠４０から簡単に取
りはずす事が出来る。

本実施例においては、弾性部材３０の突部３１
の先端３１ｂが圧入方向に折れ曲がつた状態で時
計本体１０の窪み１１に係合することにより、時
計本体１０が、装飾枠４０から抜け出ることを防
止すると共に、両者を確実に固定している。

また弾性部材３０の突部３１の先端３１ｂと係
合する窪み１１は、時計本体１０の側面に形成さ
れている。このため装飾枠４０の窪み４１の奥行
きＢは、時計本体１０の圧入された部分と、支持
部材２０と、の厚さのみとなり、このため装飾枠
４０の厚さを薄くすることができる。

以上説明したように本考案によれば、簡単な構
造で時計本体と装飾枠とを確実に結合でき、かつ
時計本体を装飾枠から簡単に取りはずすことがで
き、また装飾枠を薄くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来品の側面要部断面図、第２図は本
考案における時計本体の側面図、第３図は本考案
における支持部材の斜視図、第４図は本考案にお
ける弾性部材の斜視図、第５図は本考案における
装飾枠の斜視図、第６図は本考案における装飾枠
に時計本体を結合した状態を示す側面要部断面
図、第７図ａ〜ｂは時計本体と装飾枠とを結合す
る際の説明図、第８図ａ〜ｃは時計本体を装飾枠
から取りはずす際の説明図。 １０……時計本体、１１……窪み、２０……支
持部材、２１……透孔、３０……弾性部材、３１
……突部、３１ａ……肉薄部、３１ｂ……突部の
先端、４０……装飾枠、４１……窪み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側面に少なくとも２ケ所等間隔に窪みを設けた
   時計本体と、前記時計本体に設けた窪みと対応す
   る位置に複数の透孔を有する支持部材と、前記透
   孔と対応する位置に、中央が肉薄である突部を有
   する弾性部材と、時計本体を収納する窪みを有す
   る装飾枠と、から成り、前記弾性部材の突部が支
   持部材の透孔に対応するように、弾性部材を支持
   部材に装着し、該支持部材を装飾枠の窪みに挿入
   固定し、該装飾枠の窪みに前記時計本体を圧入し
   た際に、前記弾性部材の突部が、該突部の先端が
   折れ曲がつた状態で、時計本体に設けられた窪み
   と合致することを特徴とする時計本体と装飾枠と
   の結合部構造。