JPS6176415A

JPS6176415A - 灸用サルノコシカケ▲もぐさ▼

Info

Publication number: JPS6176415A
Application number: JP59199297A
Authority: JP
Inventors: Akiko Kondo; 近藤　昭子; Kiyo Kondo; 近藤　きよ
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1984-09-24
Filing date: 1984-09-24
Publication date: 1986-04-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、灸に用いる艾に関し、特にサルノコシカケ類
を用いた艾に用いる。なお、艾は狭義的にヨモギの草を
原料にしたものを意味するが、ここでは広義的に灸に用
いる着火または被加熱体を意味するものとする。

〔従来の技術〕

従来、灸に用いる艾は、ヨモギの草を乾燥した加工体を
用いている。ヨモギの草に含まれるエツセンシヤルオイ
ル等の浸透作用と、皮下のタンパク質の熱的な変性によ
るヒスト、トキシンなどの化学物質の発生により、白血
球が増え、血液をアルカリ性に傾け、また同時に熱の刺
激によつて血行を盛人にする。

また、従来ヨモギ以外の有効成分をもつもの、例えば、
ニンニク、ビワノ葉、しようが、などを用いることがな
されているが、これらは、直接着火して用いることがで
きないので、ヨモギの艾の下に敷いて用いたり、ヨモギ
の艾に混ぜて用いていた。しかし、従来直接的に着火し
て用いる場合に比べて、灸の有効性（有効成分の利用性
）が低いことが問題であつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、最近注目をあつめているサルノコシカケ類の
もつ成分を直接有効に灸に使えるようにしようとするも
のである。そして、その特有な有効成分と、温熱効果と
同時に得て、灸の効力を十分得られるようにしようとす
るものである。

（問題点を解決するための手段）本発明は、サルノコシカケ類の担子菌が、綿またはウー
ル状に加工でき、これらがきわめて着火した時火持ちが
よく、直接灸に使用できることを発見して、これを基礎
とするものである。

〔作用〕

本発明に用いるサルノコシカケ類の担子菌の綿またはウ
ール状加工体については、担子菌類の微視な構造、細胞
学的構造、構成成分等、尚探求すべき点が多い。現在ま
での研究によれば、サルノコシカケ類の担子菌の微視的
な構造が重要１つの要素と考えられる。また、サルノコ
シカケ類の担子菌の特有な構成成分、多糖類蛋白、蛋白
多糖体、蛋白質、アミノ酸、炭水化物、酵素等が有効に
灸に作用すると考えられる。

サルノコシカケ類の担子菌は、その属又は、種により、
その構成や成分に違いはあるが、それぞれ、特有な多糖
類蛋白を含み、エルゴステロール、脂肪酸、アミノ酸、
炭水化物、種々の有機ミネラル、種々の糖、その他分解
酵素、補酵素等を含んでいる。また、その子実体の性状
はそれぞれ特徴的であり、一般に木質多孔などの特殊構
造である。

この木質多孔な特殊性状と、酵素を含む活性な構成成分
とが、きわめて効果的に相乗的に作用し、これまで考え
られないような画期的な活性な艾を提供するものと考え
られる。

（Ａ）以下に主なサルノコシカケ類担子菌及び近縁の子
実体の性状及び主な成分を示す。

（１）マンネンタケ（霊芝）（Ｇａｎｏｄｅｒｍａ　ｌｕｃｉｄｕｍ（Ｆｒ．）Ｋａ
ｒｓｔ又はその近縁種）（Ｆｏｍｅｓ　Ｊａｐｏｎｉｃ
ｕｓ　Ｆｖｉｅｓ）子実体は良く発達した基を持ち、傘
は腎蔵形〜円形、傘の表面と茎の表面はかたい殻をこう
むり、ニス状分泌物で漆様の光沢を現す。傘の裏面は白
肉は上層は白質、下層は肉桂色、乾いた肉はコルク質に
なる。成分として、各種酵素の他、エルゴステロール、
多糖類蛋白、有機酸、樹脂、コウマリン（Ｃｏｕｍａｒ
ｉｎ）、マニトール、（ｍａｎｎｉｔｏｌ）等を含む。

（２）コフキダケ（コフキサルノコシカケ）（Ｅｌｆ■
ｉｎｇｉａ　ａｐｐｌａｎａｔａ（Ｐｅｒｓ．）Ｋａｒ
ｓｔ）子実体の傘の上面に厚い硬い殻をかぶり、その下
の肉はフエルト質でチヨコレート色、成分として、多糖
類蛋白、エルゴステロール、ｕｂｉｇｕｉｎｏｎｅ、コ
エンザイム（ｃｏｅｎｚｙｍｅ）Ｑ等を含む、その他、
種々の分解酵素を含む。

（３）カワラタケ（Ｃｏｒｉｏｌｕｓ　ｖｅｒｓｉｃｏ
ｌｏｒ（Ｆｒ．）Ｑｕｅ′ｌ）傘は半円形、表面は短い
毛をおびる。肉は、ややかたい革質で白色。特有な多糖
類蛋白を含有する。

（４）ツガサルノコシカケ（Ｆｏｍｉｔｏｐｓｉｓ　ｐｉｎｉｃｏｌａ（ＦＲ．）
Ｋａｒｓｔ、又はＦｏｍｅｓＰｉｎｉｃｏｌａ（Ｓｗａ
ｒｔｚ）Ｆｒｉｅｓ）傘の表面は樹脂様の光沢をおび、
肉は木質で白つぼい材木色。

（５）ツリガネタケ（Ｆｏｍｅｓ　ｆｏｍｅｎｔａ■ｓ
（Ｆｒ．）Ｋｉｃｋｘ）傘の表面は固い、殻をかぶつて
堅硬、裏面は灰白色、肉はフエルト質で黄褐色。

（６）キコブダケ（Ｐｈｅｌｌｉｎｕｓ　ｉｇｎｉａｒｉｕｓ（Ｌ．ｅｘ
．Ｆｒ．）Ｑｕｅ′ｌ）又はその近縁種。

（Ｐｈｅｌｌｉｎｕｓ　Ｌｉｎｔｅｕｓ（ＢＥＲＫ　ｅ
ｔ　Ｃｕｒｔ　ＡｏｓＨＩＭＡ）木質多孔。

（Ｂ）次に、上記の担子菌類の植生した枯死木々は朽材
、又はむかくす等の菌系が多数存在する部分を乾燥粉砕
して用いることができる。

（Ｃ）担子菌類子実体又は菌子体の加工について示す。

（１）綿状またはウール状加工上述のマンネンタケ、ツリガネタケ、コフキダケ、その
他の担子菌類子実体のコルク質、フエルト質、革質、木
質の肉質部（必要に応じて堅い表面部を取り去る）を適
度の大きさに細断し、これをハンマークラツシヤ（ハン
マー粉細機）に投入し、強打、せん断を繰返し、適当な
目のスクリーンを通して、子実体の綿状またはウール状
、加工体を取り出す。粉砕機は例えは宝和機械工業株式
会社製のＬＡＩＮＤ　ＭＩＺＥＲ（立型粉砕機）を使用
する。

子実体のうち、コルク質、フエルト質、革質は最も良好
な綿状またはウール状になり、本発明に特に通しており
、優れた効果がある。良く乾燥した比較的軟かな木質の
子実部はこれに次いで綿状に近い加工が出来る。

（２）オガチツパー、電動ミル通常おがくず製造に使われるオガチツパーでおがくず状
にし、さらに電動ミルで粉状化処理をした。オガチツパ
ーのスクリーン３．５ｍｍを通して取り出した後、電動
ミル処理後０．１〜２ｍｍφの粒度となした。この手法
でカワラタケは綿状にできる。

（３）ツリガネタケ、コフキダケ、マンネンダケ、等の
サルノコシカケ類の肉質を必要に応じて薄く切り、これ
を叩いて軟くなし、後２．５％硝石の溶液に浸し、これ
を陰干にした後、再び叩いて軟かくする事を繰返すこと
により綿状にする。その後、必要により、ハンマークラ
ンシヤまたはオガチツパーにかける。

以上、３種の加工のうち（１）の綿状またはウール状加
工が最も優れている。カワラタケは（２）でも良好な綿
状になる。

（実施例）上記（１）において、コフキサルノコシカケ、マンネン
ダケ、カワラタケ等の乾燥体を粉砕し、３ｍｍ〜６ｍｍ
スクリーンで取り出したところ、綿またはウール状の加
工体が得られた。その一つまみ３８ｍｇを着火したとこ
ろ２分４５秒間焼えつづけ、完全に灰化した。比較例と
して、ヨモギの艾を一つまみ９０ｍｇを同様に着火した
ところ、１分３０秒で焼えつきて灰火した。

このように、本発明例では従来のヨモギ艾より火持ちが
良く、温熱が徐々に加わるため、灸としてより効果的で
あり、しかも使用に要する灸の重量は少くて済む。本発
明例では、温熱特性がヨモギ艾より優れる他、サルノコ
シカケに含まれている特有成分、例えば蛋白多糖体等が
、直接侵透する効果も期待されるものである。

実際に本発明者が使用した体験からも、従来のヨモギ艾
以上の温熱感と特有な成分によると思われる顕著な体調
の向上効果があつた。

なお、本発明の艾は、ヨモギ艾に混ぜて使用しても、上
述のように能動的に作用するのできわめて有用である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、サルノコシカケ類を直接艾として用い
ることができ、ヨモギ艾以上の温熱効果があると共に、
特有成分の侵透効果が期待され、灸に用いて、きわめて
有益である。

本発明は、サルノコシカケが綿状又はウール状になり、
表面積がきわめて大きいため、傍熱式灸に用いてもきわ
めて有益である。例えば、カイロ等の発熱体の周囲に艾
を布でくるんで装着し、温熱灸としても良く、また、適
当な発熱体を艾に押しつけて使つても良い。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）サルノコシカケ類の担子菌の子実体又は菌子体の
綿状またはウール状粉砕体を用いることを特徴とする艾