JPS6161245B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6161245B2
JPS6161245B2 JP53082831A JP8283178A JPS6161245B2 JP S6161245 B2 JPS6161245 B2 JP S6161245B2 JP 53082831 A JP53082831 A JP 53082831A JP 8283178 A JP8283178 A JP 8283178A JP S6161245 B2 JPS6161245 B2 JP S6161245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
tin oxide
sno
varistor
oxide semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP53082831A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS559478A (en
Inventor
Michihiro Nishioka
Noboru Tomuro
Masahiro Furukawa
Kanichi Tachibana
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Mining and Cement Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Mining and Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Mining and Cement Co Ltd filed Critical Mitsubishi Mining and Cement Co Ltd
Priority to JP8283178A priority Critical patent/JPS559478A/ja
Publication of JPS559478A publication Critical patent/JPS559478A/ja
Publication of JPS6161245B2 publication Critical patent/JPS6161245B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は非直線性が良く、電気的特性が安定
し、かつ製造が容易ですぐれた成形性と高い機械
的強度とを有する電圧非直線抵抗素子(以下、バ
リスタという)に関する。 一般に、バリスタの電圧電流特性は次の式で与
えられる。 I=(V/V)〓 ここに、Iはバリスタを流れる電流、Vは印加
電圧、V1はI=1mAにおけるバリスタ両端の電
圧、すなわち立上り電圧である。また、αは非直
線性を表わす指数で、αが大きければ大きいほど
非直線性が良いことを示す。αは次式より実験的
に求められる。 α=1/log(V10/V) ここに、V10はI=10mAにおけるバリスタ両
端の電圧である。 従来、バリスタとしては一般にSiCバリスタが
使用されている。SiCバリスタはSiC粒子相互の
点接触を利用したものであり、αは2〜4と小さ
く、かつSiC自体の焼結が困難である。生産の面
においても、SiC粒子は非常に硬いため金型の摩
耗がはげしく、かつ小型のものを寸法精度よくつ
くることが困難であるという欠点がある。また、
酸化亜鉛バリスタ、酸化スズバリスタは一般に焼
結体の結晶粒界を利用したものであり、バリスタ
としての特性が結晶粒の大きさ、焼結体の厚みに
よつて著しく影響されるため、特性のコントロー
ルおよび任意の形状のものの製造が困難である。 本発明者らは上記の従来のバリスタの欠点を解
決し、非直線性が良く、バリスタとしての特性が
安定し、かつ製造が容易ですぐれた成形性と高い
機械的強度とを有するバリスタを提供すべく検討
を続けた結果、成形性にすぐれ、焼結も容易で機
械的強度の高い金属酸化物半導体を基板とし、こ
の基板上に酸化スズ(SnO2)被膜を形成し、該被
膜上にガラスフリツトを含む銀ペーストを焼付け
ることによつて目的を達成しうることを見出し、
この知見に基いて本発明を完成するにいたつた。
すなわち、本発明の要旨とするところは、金属酸
化物半導体の表面に酸化スズ(SnO2)よりなる厚
み0.01〜10μmの被膜を形成し、かつ該被膜上に
成分B2O3,SiO2,PbO,Bi2O3を銀に対してそれ
ぞれ0.1〜25wt%の範囲で含みかつこれら成分の
合計量は1―30wt%の範囲にあるガラスフリツ
トを含む銀ペーストを焼付けて銀電極を生成せし
めてなる電圧非直線抵抗素子、にある。 本発明はさらに、後述するように、上記酸化ス
ズ被膜を構成する酸化スズ(SnO2)にアンチモ
ン、ビスマス、亜鉛の中の少なくとも一種を酸化
物の形に換算して0.01〜30wt%添加することを可
能とするものである。 次に、本発明を図面を参照して説明する。 第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は
第1図の実施例の電圧電流特性を示すグラフ図、
第3図は第1図の実施例の基板の金属酸化物半導
体を絶縁物に置き換えた場合の電圧電流特性を示
すグラフ図、第4図は第1図の酸化スズ
(SnO2)に添加されるビスマスの酸化物の添加量
が30wt%を越えた場合の電圧電流特性を示すグ
ラフ図、第5図は第1図の実施例の酸化スズ
(SnO2)被覆を空気雰囲気温度を変えてスプレー
法により形成した場合のαとV1の変化を示すグ
ラフ図、第6図は第1図の実施例の酸化スズ
(SnO2)被覆の厚みを変化した場合のαとV1の変
化を示すグラフ図、第7図は本発明のバリスタの
仮想される微細構造を示す模式図、第8図及び第
9図は酸化鉄系半導体表面に形成された酸化スズ
(SnO2)被膜の破断面(倍率×3000)および表面
(倍率×4000)の電子顕微鏡写真である。 本発明のバリスタは、第1図に示すように、基
板としての金属酸化物半導体2と金属酸化物半導
体2の表面に形成された所要厚みを有する酸化ス
ズ(SnO2)被膜1と酸化スズ(SnO2)被膜1上に
ガラスフリツトを含む銀ペーストの焼付けによつ
て取り付けられた銀電極3とよりなる構成であ
る。本発明のバリスタはこの構成によつて、第2
図に示すように、非直線性が良く安定した電圧電
流特性を有するものである。 次に、本発明を詳述する。 本発明のバリスタは金属酸化物半導体2の表面
に物理的または化学的蒸着法等により酸化スズ
(SnO2)被膜1を形成させ、該被膜1上にガラス
フリツトを含む銀ペーストを焼付けて銀電極3と
するものである。このように構成された本発明の
バリスタが上記のごとき安定したバリスタ特性を
有する原因の詳細については明確でないが、第7
図に示すように、酸化スズ(SnO2)被膜1中に銀
ペースト中のガラスフリツト成分が熱拡散し、酸
化スズの結晶粒界を高抵抗層とし、上記酸化スズ
被膜1をいわゆるバルク型のバリスタとしている
ことによるものと考えられる。このように酸化ス
ズ被膜1がバルク型のバリスタを構成していると
する理由としては次のことがあげられる。すなわ
ち、(1)銀電極の代わりにオーミツク性電極、たと
えばインジウムアマルガムを用いた場合には非直
線性を示さないこと、(2)ガラスフリツトを含むも
のと含まない銀ペーストを用い、800℃前後で焼
付けを行ない、その後硝酸に浸して銀電極を除去
し、銀電極の跡にインジウムアマルガムにて電極
を形成した場合、前者は良好な非直線性を示す
が、後者は非直線性を示さないこと、(3)第6図に
示すように、本発明のバリスタにおいて酸化スズ
被膜の厚みを変えた場合、V1が変化すること。 次に、本発明におて基板として金属酸化物半導
体2を特定する理由は次の通りである。すなわ
ち、基板として絶縁物、たとえばアルミナ基板を
用いると、第3図の電圧電流特性が示すように、
スイツチング現象を起こし特性が不安定なものと
なる。これは、前述したように、酸化スズ
(SnO2)の被膜が一種のバルク型のバリスタとな
つていると考えられるので、基板が絶縁物である
場合、電流は該被膜中を膜面に沿つて流れる必要
があり、その場合、電流通路の断面積が小である
ため、電流容量が小さく、破壊に導かれるものと
思われる。従つて、これを防ぐためには基板とし
ては半導電性または導電性のものでなければなら
ないが、導電性基板、たとえばニツケル等は一般
に上記酸化スズ(SnO2)被膜との熱膨張率の差が
大きいため、銀ペーストの焼付け工程で酸化スズ
(SnO2)被膜の剥離を生ぜしめるために好ましく
ない。そのため、本発明の基板として電流通路の
断面積を大とし、電流容量を大きくして破壊をひ
き起こさないこと、酸化スズ系被膜との熱膨張率
の差が小さくて、銀ペーストの焼付工程で酸化ス
ズ被膜の剥離を生ぜしめないこと、および成形性
に秀れ、機械的強度の大なることを総合的に考慮
して金属酸化物半導体を特定するものである。こ
の金属酸化物半導体としては酸化鉄系半導体、酸
化亜鉛系半導体等が好適である。しかしながら、
これら金属酸化物半導体の抵抗率が高くなると、
バリスタ電流によるこれら焼結体自体の電位降下
が大となり、非直線性を低下させるので、上記金
属酸化物半導体の形状に依存する抵抗率はその形
状によつて限定されることになる。たとえば、実
施例1に示す厚み1mm、径1.5cmのデイスク型の
酸化亜鉛系半導体では抵抗率は10000Ω―cm以下
であることが望ましい。 また、基板としての上記金属酸化物半導体自体
は形状において何ら限定されるものではなく、板
状、リング状、デイスク状等いかなる形状でもよ
い。 このように、上記酸化鉄系半導体、酸化亜鉛系
半導体等の金属酸化物半導体は形状によつてそれ
ぞれ抵抗率の限定された条件下で基板として使用
することによつて、本発明のバリスタにすぐれた
成形性と高い機械的強度とを付与するものであ
る。 次に、上記金属酸化物半導体表面における酸化
スズ(SnO2)被膜の形成は通常の化学的または物
理的蒸着法等によつて行なう。このようにして形
成された酸化スズ(SnO2)被膜はきわめて緻密で
しかもその結晶粒径は通常の焼結体のそれと比較
して極めて小さい。その一例を第8図および第9
図の電子顕微鏡写真に示す。第8図に示される白
い膜が酸化スズ(SnO2)被膜1で、この酸化スズ
(SnO2)被膜1に被覆された下方の黒い部分が基
板の酸化鉄系半導体2である。第9図は第8図と
同一の試料を表面から見た場合である。 この酸化スズ(SnO2)被膜はその厚みが0.01μ
m以下では第8図および第9図の電子顕微鏡写真
に示されるごとき基板である上記金属酸化物半導
体の表面粗さのために、均一かつ緻密に形成する
ことが困難であり、また、その厚みが10μmを超
えると、上記基板との熱膨張率の差により銀焼付
け工程において該被膜の剥離が著しくなり、第6
図に示すように、非直線指数αが著しく小さくな
り、バリスタとしては好ましくない。よつて、本
発明においては酸化スズ(SnO2)被膜の厚みは
0.01〜10.0μmの範囲であり、好ましくは0.03〜
7.0μmの範囲である。 本発明のバリスタは上記金属酸化物半導体表面
に形成された酸化スズ(SnO2)被膜上にガラスフ
リツトを含む銀ペーストを焼付けて銀電極を取り
付けてなるものである。本発明に使用される銀ペ
ースト中のガラスフリツトはB2O3,SiO2
PbO,Bi2O3の各々を銀に対してそれぞれ0.1〜
25wt%の範囲で含み、かつこれらガラスフリツ
ト成分の合計量は1〜30wt%の範囲にあるもの
である。このガラスフリツトの成分組成におい
て、SiO2が25wt%をこえると、ガラスフリツト
の軟化点が高くなり、銀電極に対するハンダ付け
が下可能になるとともに酸化スズ結晶粒子間に安
定した高抵抗拡散層が形成できなくなる。また、
Bi2O3,PbO,B2O3のいずれもが25wt%をこえる
と、ガラスフリツトの軟化点が低くなり、基板へ
の拡散浸透が著しく増進されて特性が低下し不安
定となる。さらに、これらガラスフリツト成分の
合計量、すなわちガラスフリツトの量が1wt%以
下になると、酸化スズ(SnO2)被膜の表面で生ず
る電気的障壁によりバリスタとしての特性は生ず
るものの、ハンダ付け後の特性の劣化が生じ、実
用上問題がある。またガラスフリツトの量が
30wt%を超えると、銀電極面下において酸化ス
ズ(SnO2)被膜の上下面および結晶粒界に存在す
るガラスフリツトの量が増大し、これらの高抵抗
層領域が広がるため、第3図もしくは第4図のよ
うな特性を示すため好ましくない。よつて、銀ペ
ースト中のガラスフリツトの量は銀に対して1〜
30wt%の範囲にあることが適当である。 このように、本発明は基板である上記金属酸化
物半導体表面に形成された厚み0.01〜10μmの酸
化スズ被膜と該酸化スズ被膜上にガラスフリツト
を含む銀ペーストの焼付けにより取り付けられた
銀電極との組合せによつて、上記銀ペースト中に
含まれるフリツト成分の拡散により、酸化スズ被
膜中に形成される高抵抗層を利用することによつ
て、高いαと安定した電圧電流特性とを有するバ
リスタを提供するものである。 本発明はさらに、上述したように、上記酸化ス
ズ被膜を構成する酸化スズ(SnO2)にアンチモ
ン、ビスマス、亜鉛の中の少なくとも一種を酸化
物の形に換算して0.01〜30wt%添加せしめること
を可能とするものである。上記酸化物の形として
はSb2O3,Bi2O3,ZnO等を含む。これらの添加
によつて、酸化スズ被膜の電気的特性の変化をも
たらし、それによつて基板として同一の金属酸化
物半導体を用いかつ同一厚みの上記被膜を形成さ
せた場合でも、立上り電圧V1を2〜60Vの広い範
囲に調節可能ならしめるものであり、しかもその
場合αは3以上の大きい値を示す。 これらアンチモン、ビスマス、亜鉛の添加量は
それぞれを酸化アンチモン(Sb2O3)、酸化ビス
マス(Bi2O3)、酸化亜鉛(ZnO)の形に換算した
場合、0.01wt%以下ではいずれも上記被膜が酸化
スズ(SnO2)単体よる構成された場合との差が明
白でなく、また30wtを超えると、アンチモンの
場合は耐パルス性が悪くなるとともにαも低下
し、ビスマスの場合は第4図に示すように、非直
線性にヒステリシスを生じかつ耐パルス性も悪く
なり、さらに亜鉛の場合も同様に耐パルス性が悪
くなるので、これらの添加量としてはいずれも上
記酸化物の形に換算して0.01〜30wt%の範囲にあ
ることが必要である。 本発明の上記金属酸化物半導体表面に形成され
る被膜はその構成成分が酸化スズ(SnO2)単体の
場合または酸化スズ(SnO2)にアンチモン、ビス
マス、亜鉛を上記添加範囲に添加せしめた場合の
いずれにおいてもきわめて緻密な膜であるので、
実施例に示されるように、耐パルス性および耐ハ
ンダ性の向上を可能とするものである。また、こ
のことは本発明のバリスタの電圧電流特性の安定
性にも関連するものである。すなわち、上記酸化
スズ被膜または酸化スズ系被膜が緻密な膜である
ことによつて、本発明のバリスタはハンダ付け後
およびパルス印加後の立上り電圧V1およびαの
変化が著しく小さく、単に上記金属酸化物半導体
表面に銀電極を取り付けたバリスタに比して、実
用の範囲が広くなり、さらに約350℃におけるハ
ンダ作業が可能となる。上記の単に金属酸化物半
導体に銀電極を取り付けてなるバリスタの場合の
ハンダの温度は精々約250〜300℃であるのに比べ
ると、本発明のバリスタでは上記のごとく約100
〜50℃の高いハンダの温度によつて、ハンダの接
着性、のびがよくなり、ハンダ作業の効率が著し
く向上する。 次に、本発明のバリスタの製造法について略述
する。まず、あらかじめ所要形状に成型しかつ所
定温度にて焼成して得られた所定抵抗率を有する
酸化鉄系半導体、酸化亜鉛系半導体等の金属酸化
物半導体を基板として使用し、この基板表面上に
酸化スズ被膜を形成せしめるのであるが、その形
成法として上記酸化スズ(SnO2)にアンチモン、
ビスマス、亜鉛を添加してなる酸化スズ系被膜の
場合について述べる。すなわち、SnCl4の水溶
液、SbCl3,BiCl3,ZnCl2の塩酸溶液をスプレー
法により、基板である上記金属酸化物半導体表面
に吹き付け、500〜1300℃の酸化雰囲気中で熱分
解して被膜を形成させるのである。この場合、装
置が簡単でしかも上記添加物の量も容易にコント
ロールでき、さらに被膜形成速度が速いため、数
分間の吹付けで所要の被膜が得られる。 このよにして形成された被膜のX線回折、電子
顕微鏡観察を行なつた結果、SnO2の(110)面が
膜面に平行に配向した結晶性の良い緻密な膜が形
成されていることが確認できた。スプレー法によ
つて被膜を形成する場合、酸化雰囲気中の温度が
500℃以下になると、熱分解が困難となり、ま
た、1300℃以上になると、酸化スズの粒成長が著
しくなるとともに、基板との反応も促進されるた
め、本発明の酸化スズ系被膜の特徴が失われ、か
つバリスタとしても耐ハンダ性、耐パルス性が悪
くなるため好ましくない。よつて、酸化雰囲気中
の温度は500〜1300℃の範囲が好適である。 このように形成された酸化スズ系被膜上に上記
ガラスフリツトを含有する銀ペーストを所定温度
に焼き付けることにより銀電極を取り付けて本発
明のバリスタが得られる。上記銀電極の取付けは
素体の対向する面上でもよく、また同一面上でも
よい。 本発明は以上のごとく、上記構成によつて非直
線性が良く、バリスタとしての特性が安定し、か
つすぐれた成形性と高い機械的強度を有し、さら
に、立上り電圧V1を2〜60Vの広い範囲に調節可
能ならしめるとともに、従来のバルク型バリスタ
に比較してバリスタ特性のコントロールがより容
易で製品の歩留りの高い電圧非直線抵抗素子を提
供するもので、その工業的価値はきわめて高い。 次に、本発明を実施例によつてさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以
下の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 本実施例は基板として、酸化亜鉛(ZnO)を
1t/cm2の圧力で厚み1mm、径1.5cmのデイスク型
に成型した後、1250℃、1150℃、1100℃の各温度
で焼成して得た抵抗率10、1000、10000Ω―cmの
酸化亜鉛系半導体を用い、CVD(Chemical
Vapor Deposition)法によりグラハード
(CH32SnCl2を空気中800℃で熱分解して0.5μm
の厚みのSnO2被膜を形成させ、このSnO2被膜の
形成された素体の両面に銀に対してPbO 6wt
%、SiO2 2wt%、B2O3 2wt%、Bi2O3 8wt%か
ら成るガラスフリツトを含む銀ペーストをスクリ
ーン印刷して乾燥後、800℃の空気雰囲気中で1
時間焼き付けを行ない銀電極を取り付けてなるバ
リスタである。 比較のために、本実施例と同一の抵抗率を有し
かつSnO2被膜の存在しない酸化亜鉛系半導体表
面に本実施例と同一の銀電極を取り付けてなるバ
リスタを作成し、これら二組の試料についてそれ
ぞれパルス印加後およびハンダ付け後の立上り電
圧V1と非直線係数αの変化を測定し、その測定
結果を第1表に併記する。第1表の試料No.1〜3
は本実施例を示し、試料No.4〜6は比較例であ
る。なお、パルスは100Vで充電された35μFの
コンデンサの放電を利用し、50回印加し、またハ
ンダ付けは本実施例では350℃で3秒間行なつ
た。
【表】 第1表から明らかであるように、SnO2被膜を
有する本実施例(試料No.1〜3)はハンダ付け後
およびパルス印加後のV1およびαの変化が著し
く小さいので、単に酸化亜鉛系半導体の表面に銀
電極を取り付けてなる比較例(試料No.4〜6)に
比べ実用の範囲が広く、さらに本実施例では上記
ハンダ付け作業を約350℃で行なうことが可能で
あるので、ハンダ付け作業の効率を著しく高める
ことができる。 実施例 2 本実施例は基板として酸化鉄(Fe2O3)に酸化
銅(CuO)を5wt%添加し、1t/cm2の圧力で厚み
1mm、径1.5cmのデイスク状に成型した後、1250
℃、1225℃、1200℃の各温度で焼成して得た抵抗
率10、1000、10000Ω―cmの酸化鉄系半導体を用
いて、CVD法によりSbCl3,BiCl3,ZnCl2中の少
なくとも一種をそれぞれ所定量含む
(CH32SnCl2を空気中800℃で熱分解して酸化ス
ズ(SnO2)にSb,Bi,Znの中の少なくとも一種
をそれぞれSb2O3、Bi2O3、ZnOの形に換算して
0.01〜30.0wt%の範囲に含有させた0.5μmの厚
みの酸化スズ(SnO2)系被膜を形成させ、この酸
化スズ(SnO2)系被膜の形成された素体の両面に
実施例1と同一条件で銀電極を取り付けてなるバ
リスタである。これら本実施例の試料について実
施例1の場合と同様にパルス印加後およびハンダ
付け後の立上り電圧V1および非直線係数αの変
化を測定してその測定結果を第2表に示す。 なお、比較例として、酸化スズ系被膜が酸化ス
ズ(SnO2)にSb、Bi、Zn中の一種をSb2O3
Bi2O3、ZnOの形に換算して35wt%含有させたも
のよりなる以外は該被膜の厚み、基板である酸化
鉄系半導体の形状、抵抗率、銀電極はいずれも本
実施例のそれと同一であるバリスタを作成し、そ
れらの試料の上記V1およびαを測定し、その測
定結果を第2表に併記する。第2表において、試
料No.7〜No.18、No.22〜No.33、No.37〜No.48は本実施
例を示し、試料No.19〜No.21、No.34〜No.36No.49〜No.
51は比較例を示す。
【表】
【表】 第2表および第1表の比較から明らかであるよ
うに、酸化スズ(SnO2)に添加成分としてSb、
Bi、Znを上記酸化物の形に換算して所定量添加
した場合、基板として同一金属酸化物半導体を用
いた場合でもそれら添加量成分を変化させること
によつて、立上り電圧V1を2〜60Vの広範囲に調
節することができ、しかもαも向上している。ま
た、第2表は本実施例におて耐ハンダ性および耐
パルス性の向上が可能であることを示す。さら
に、比較例はいずれも耐パルス性の悪化を示す
が、特にSb添加の場合は試料No.19、No.34、No.49
が示すようにαの低下をもたらす。 なお、第1表および第2表は基板の金属酸化物
半導体が上記のごときデイスク型である場合、そ
の抵抗率は10000Ω―cm以下であることが好まし
いことを示している。 実施例 3 本実施例は基板として実施例1と同一のデイス
ク型で抵抗率10、1000、10000Ω―cmの酸化亜鉛
系半導体を用い、その表面に濃度50%のSnCl4
溶液をスプレー法により800℃の空気雰囲気中で
3分間熱分解することによつて厚みが0.5μmの
酸化スズ(SnO2)被膜を形成させ、この酸化スズ
被膜の形成された素体に実施例1と同一条件で銀
電極を取り付けてなるバリスタである。この場合
の銀ペースト中のガラスフリツトは銀に対して
PbO 2wt%、SiO2 1wt%、B2O3 1wt%、Bi2O3
2wt%よりなるものである。これら本実施例の試
料について、実施例1の場合と同様にパルス印加
後およびハンダ付後の立上り電圧V1および非直
線係数αの変化を測定し、その測定結果を第3表
に示す。
【表】 第3表の試料No.52〜No.54を第1表の試料No.1〜
No.3と比較すると、特性面におてはほとんど変化
がなく、簡単な製造方法であるスプレー法によつ
て特性の安定したバリスタを製造することが可能
であることを示している。 実施例 4 本実施例は基板として実施例2と同一のデイス
ク型で抵抗率が10Ω―cmの酸化鉄系半導体を用
い、その表面に濃度50%のSnCl4水溶液に
SbCl3,BiCl3,ZnCl2中の少なくとも一種をそれ
ぞれ所定量含む塩酸溶液を添加、混合した溶液を
スプレー法により、800℃の空気雰囲気中で3分
間熱分解することによつて酸化スズ(SnO2)に
Sb、Bi、ZnをSb2O3、Bi2O3、ZnOの形に換算し
て1.0〜20.0wt%の範囲に含有させた厚み0.5μm
の酸化スズ(SnO2)系被膜を形成させ、この酸化
スズ系被膜の形成された素体に実施例2と同一条
件で銀電極を取り付けてなるバリスタである。こ
れら本実施例の試料について、実施例1と同様に
パルス印加後およびハンダ付け後の立上り電圧
V1および非直線係数αの変化を測定し、その測
定結果を第4表に示す。
【表】
【表】 第4表は上記の酸化スズ系被膜を有する本実施
例は酸化スズ(SnO2)被膜を有する実施例1と同
様にハンダ付け後およびパルス印加後のV1およ
びαの変化が著しく小さいことを示す。 実施例 5 本実施例は基板として実施例1と同一のデイス
ク型で抵抗率10Ω―cmの酸化亜鉛系半導体を用
い、Sb、Bi、ZnをSb2O3、Bi2O3、ZnOの形に換
算してそれぞれ5wt%を含む酸化スズ系被膜を実
施例4と同様にスプレー法を用い、空気雰囲気の
温度を500〜1300℃の範囲に変化させて形成さ
せ、この酸化スズ系被膜の形成された素体に実施
例1と同一条件で銀電極を取り付けて成るバリス
タである。これらの本実施例の試料について立上
り電圧V1および非直線係数αの変化を測定し、
その測定結果を第5図に示す。第5図は空気雰囲
気の温度としてはV1およびαの安定度から700〜
1200℃の範囲が好ましいことを示す。 実施例 6 本実施例は基板として実施例1と同一のデイス
ク型で抵抗率10Ω―cmの酸化亜鉛系半導体を用い
実施例1と同様なCVD法によつて膜厚を0.01〜
10.0μmの範囲に変化させたSnO2被膜を形成さ
せ、このSnO2被膜の形成された素体に実施例1
と同一条件で銀電極を取り付けて成るバリスタで
ある。これらの本実施例の試料についてV1およ
びαの変化を測定し、その測定結果を第6図に示
す。第6図はV1およびαの安定度から膜厚とし
ては上述したように、0.01〜10.0μmの範囲であ
り、好ましくは0.03〜7.0μmの範囲であること
を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は
第1図の実施例の電圧電流特性を示すグラフ図、
第3図は第1図の実施例の基板の金属酸化物半導
体を絶縁物に置き換えた場合の電圧電流特性を示
すグラフ図、第4図は第1図の酸化スズ
(SnO2)に添加されるビスマスの酸化物の添加量
が30wt%を越えた場合の電圧電流特性を示すグ
ラフ図、第5図は第1図の実施例の酸化スズ
(SnO2)被膜を空気雰囲気温度を変えてスプレー
法により形成した場合のαとV1の変化を示すグ
ラフ図、第6図は第1図の実施例の酸化スズ
(SnO2)被膜の厚みを変化した場合のαとV1の変
化を示すグラフ図、第7図aは本発明のバリスタ
の仮想される微細構造を示す模式図、同じくbは
aのA部拡大図、第8図は本発明の酸化鉄半導体
表面に形成された酸化スズ(SnO2)被膜の破断面
(倍率×3000)の電子顕微鏡写真、第9図は第8
図と同一試料の酸化スズ被膜の表面(倍率×
4000)の電子顕微鏡写真である。 図において、1…酸化スズ(SnO2)被膜、2…
酸化鉄系半導体(金属酸化物半導体)、3…銀電
極、4…リード線、5…ハンダ、6…高抵抗層領
域。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属酸化物半導体の表面に酸化スズ
    (SnO2)よりなる厚み0.01〜10μmの被膜を形成
    し、かつ該被膜上に成分B2O3,SiO2,PbO,
    Bi2O3を銀に対してそれぞれ0.1〜25wt%の範囲で
    含みかつこれら成分の合計量は1―30wt%の範
    囲にあるガラスフリツトを含む銀ペーストを焼付
    けて銀電極を生成せしめてなる電圧非直線抵抗素
    子。 2 金属酸化物半導体の表面にアンチモン、ビス
    マス、亜鉛中の少なくとも一種を、酸化物の形に
    換算して0.01〜30wt%含む酸化スズ(SnO2)より
    なる厚み0.01〜10μmの被膜を形成し、かつ該被
    膜上に成分B2O3,SiO2,PbO,Bi2O3を銀に対し
    てそれぞれ0.1〜25wt%の範囲で含みかつこれら
    成分の合計量が1〜30wt%の範囲にある。 ガラスフリツトを含む銀ペーストを焼付けて銀電
    極を生成せしめてなる電圧非直線抵抗素子。
JP8283178A 1978-07-07 1978-07-07 Voltage nonnlinear resistive element Granted JPS559478A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8283178A JPS559478A (en) 1978-07-07 1978-07-07 Voltage nonnlinear resistive element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8283178A JPS559478A (en) 1978-07-07 1978-07-07 Voltage nonnlinear resistive element

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS559478A JPS559478A (en) 1980-01-23
JPS6161245B2 true JPS6161245B2 (ja) 1986-12-24

Family

ID=13785339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8283178A Granted JPS559478A (en) 1978-07-07 1978-07-07 Voltage nonnlinear resistive element

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS559478A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0498632U (ja) * 1991-02-01 1992-08-26

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4288425A (en) * 1979-01-31 1981-09-08 Technicon Instruments Corporation Method and apparatuses for electrophoretic immunoassay
JP4541651B2 (ja) * 2003-03-13 2010-09-08 シャープ株式会社 抵抗変化機能体、メモリおよびその製造方法並びに半導体装置および電子機器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0498632U (ja) * 1991-02-01 1992-08-26

Also Published As

Publication number Publication date
JPS559478A (en) 1980-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR890000134B1 (ko) 자기에 소성으로 도전층을 형성하기 위한 도전 페이스트
US4015230A (en) Humidity sensitive ceramic resistor
US4319215A (en) Non-linear resistor and process for producing same
US4724416A (en) Voltage non-linear resistor and its manufacture
JPS5928962B2 (ja) 厚膜バリスタの製造方法
JP2001110232A (ja) 導電性ペーストおよびそれを用いた半導体セラミック電子部品
US3794517A (en) Electric circuit elements and methods of manufacturing such elements
JPS6161245B2 (ja)
JP6703428B2 (ja) 電圧非直線抵抗素子及びその製法
US3570002A (en) Non-linear resistor of sintered zinc oxide
EP0062314A2 (en) Non-linear resistor and production thereof
JP2005145809A (ja) 酸化亜鉛系焼結体と酸化亜鉛バリスタおよび積層型酸化亜鉛バリスタ.
JP2003109806A (ja) 非直線抵抗体及びその製造方法
JPS6322444B2 (ja)
JP2000228302A (ja) 酸化亜鉛系磁器積層物とその製造方法および酸化亜鉛バリスタ
JP2005097070A (ja) 酸化亜鉛系焼結体と酸化亜鉛バリスタ
JP2507951B2 (ja) バリスタ
JPH0689803A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPS61294803A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造法
JPS6236606B2 (ja)
JPH0216553Y2 (ja)
JPS6221256B2 (ja)
JPH06349609A (ja) 電圧非直線抵抗体及びその製造方法
JPS649724B2 (ja)
JPH02148802A (ja) 薄膜型電圧非直線抵抗器