JPS6153962B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、移載装置に係り、とくに、搬入部に
搬入された品物を搬出部のパレツト上に複数段に
荷積みし、または、搬入部に搬入されたパレツト
上の複数段の品物を搬出部に荷下しするようなも
のに関するものである。

従来、この種の移載装置は、品物を板状のキヤ
リツジ、多数のローラからなるキリヤツジあるい
はフオーク状のキリヤツジなどの上に支持して搬
入部から搬出部に移載していた。このため品物
は、搬入部においてキリヤツジに乗るとき、ある
いは搬出部においてキリヤツジから下りるときに
僅かではあるが段差を乗り越え、あるいは落下す
ることになり、この際に荷崩れを起こしたり騒音
を発生したりするという欠点を有し、また、キリ
ヤツジが後退する待機部およびキリヤツジが進退
するためのガイド枠を必要とするので、搬入部に
品物を搬入する方向や搬出部から品物を搬出する
方向が規制されるという欠点を有し、搬入コンベ
ヤ、搬出コンベヤあるいはパレツトコンベヤなど
をこの種の移載装置に接続する場合にレイアウト
の上で制約を受けていた。

また、一部には品物を上方や側方から保持する
保持装置を用いるものもあるが、この場合、保持
装置の移動をスムースに行なわないと、品物の落
下等の心配があり、とくに、水平方向の移動にお
いて、加速・減速のシヨツクによる影響が強く出
やすいという問題があつた。

本発明は、このような点に鑑みなされたもの
で、品物を上方または側方から保持するようにす
るとともに、品物の移動をスムースに行ない、品
物の保持装置の支持部および駆動部を搬入部およ
び搬出部の一側方に配置し、これによつて、荷崩
れや騒音の発生を防止するとともに、品物の搬入
方向や搬出方向方向をより自由に選択できるよう
にすることを目的とするものである。

次に本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

１は基台で、この基台１の両側部に一対のマス
ト２が立設され、この両側のマスト２間に昇降フ
レーム３が水平状に横架され、この昇降フレーム
３は水平状態で上記両側のマスト２に沿つて昇降
するようになつている。

すなわち、上記両側のマスト２の内側に溝状の
ガイド部４が上下方向に配設されているととも
に、このガイド部４に上記昇降フレーム３の両側
上下部に軸着されたローラ５が摺動自在に係合さ
れ、上記昇降フレーム３は両側のマスト２の上端
部に設けられた正逆転モータ６を駆動することに
よりこのモータ６に連結された昇降駆動機構７に
よつて昇降駆動される。なお、上記両側の昇降駆
動機構７は連動軸８によつて機械的に連結されて
同期し、昇降フレーム３は水平状態を保つて昇降
駆動されるようになつている。

そして、上記昇降フレーム３の前方に移動アー
ム１１が水平状に突設され、この移動アーム１１
は上記昇降フレーム３に沿つて横行移動するよう
になつている。

すなわち、上記昇降フレーム３の前端上下部に
溝状のガイド部１２が横方向に配設されていると
ともに、上記移動アーム１１の基部に略コ字状の
横行枠１３が設けられ、この横行枠１３の上下側
に軸着された複数のローラ１４が上記昇降フレー
ム３の各ガイド部１２および昇降フレーム３の前
端上部に係合されている。

そして、上記昇降フレーム３の中央部上方にク
ランク杆１５の基部が水平方向回動自在に軸着さ
れ、このクランク杆１５の先端部の下方にガイド
ローラ１６が軸着されているとともに、上記移動
アーム１１の上部に移動アーム１１の移動方向と
直交する方向に沿う摺動溝１７を上面に有したク
ランクガイド１８が設けられ、このクランクガイ
ド１８の摺動溝１７に上記クランク杆１５のガイ
ドローラ１６が係合されている。

そうして、上記クランク杆１５の基部は上記昇
降フレーム３の中央部後方に設けられた駆動機構
としての正逆転モータ１９に減速機２０を介して
連結され、このモータ１９を駆動することによ
り、クランク杆１５が回動するようになつてお
り、第２図および第５図においてクランク杆１５
を時計方向に回動することにより、ガイドローラ
１６がクランクガイド１８の摺動溝１７を摺動し
移動アーム１１が左方に移動される。そして、ク
ランク杆１５が180度回動した後モータ１９が停
止する。また、この状態において、クランク杆１
５を反時計方向に回動することにより、上記と逆
に移動アーム１１が右方に移動され、クランク杆
１５が180度回動した後モータ１９が停止する。

なお、このとき、クランク杆１５の回転角速度
を一定とすると、移動アーム１１の移動速度は正
弦函数的に変化するので、移動アーム１１は、移
動開始時および移動停止時において緩行運動を行
ない、移動開始時における加速によるシヨツクお
よび移動停止時における減速によるシヨツクが小
さいものであるとともに、移動開始時における移
動アーム１１の運動量が小さいのでクランク杆１
５を回動するモータ１９は回転力が小さなものを
使用することができる。

また、上記移動アーム１１の先端部の下方に保
持装置２１が取付けられている。この保持装置２
１は、第７図に示すような品物すなわち複数の壜
を収納するための箱Ｃを複数個たとえば９個を一
括して上方から保持するようになつている。

すなわち、上記保持装置２１は、枠体２２の下
方前後間に複数本たとえば４本の軸２３が互いに
平行に横架され、この軸２３のそれぞれに複数の
フツク２４が同方向にしてかつ隣接する軸２３に
おいては相反する方向を向くように配設され、こ
の各フツク２４が枠体２２に設けられた図示しな
いエヤシリンダによつて同期して進退するように
なつており、各フツク２４を縦横３個ずつの整列
状態にある９個の箱Ｃの側面の窓孔に対して箱Ｃ
内の壜の頭部間から進出させて９個の箱Ｃを整列
状態で保持するようになつている。

また、上記保持装置２１は枠体２２の前後端部
の下方にガイドバー２５を有している。このガイ
ドバー２５は、前後方向進退可能に形成され、枠
体２２に設けられた図示しないエヤシリンダによ
つて駆動され、上記各フツク２４が箱Ｃの窓孔に
前進する際に各列３個の箱Ｃを前後方向から挾持
して所定位置に案内するようになつている。

なお、第７図においては、箱Ｃの両側の窓孔に
対して１個のフツク２４が進退するように図示し
たが、本実施例においては第２図および第３図に
示すように箱Ｃの両側の各窓孔に対して２個のフ
ツク２４を進退させるようにし、これにより、箱
Ｃの保持状態の安定化を計るものとする。

そうして、第２図において、上記移動アーム１
１を右方に移動した状態おける上記保持装置２１
の下方を搬出部３１としてパレツトＰを載置する
ようにするとともに、上記移動アーム１１を左方
に移動した状態における上記保持装置２１の下方
を搬入部３２として複数のローラ３３を軸架並設
し、この搬入部３２のローラ３３群にアキユーム
コンベヤ３４を接続し、このアキユームコンベヤ
３４の先端部にストツパ３５を設けるとともに、
アキユームコンベヤ３４に複数個たとえば３個の
箱Ｃを一括して搬入部３２のローラ３３群上に押
し出すプツシヤ３６を進退可能に形成する。

次に、全体的な作動について説明する。

まず、昇降フレーム３を上昇するとともに、移
動アーム１１を第２図において左方に移動して保
持装置２１を搬入部３２のローラ３３群の上方に
位置させておき、搬出部３１にはパレツトＰを載
置しておく。また、保持装置２１のフツク２４お
よびガイドバー２５を後退させておく。

この状態で、複数の壜を収納した箱がアキユー
ムコンベヤ３４の先端部に搬送されると箱Ｃはス
トツパ３５によつて停止され、箱Ｃが３個一列に
並ぶとプツシヤ３６が進退して３個の箱Ｃがロー
ラ３３群上に送り出される。このような動作を繰
り返して９個の箱Ｃがローラ３３群上に整列され
る。

ついで、昇降フレーム３を下降して保持装置２
１のフツク２４を整列状態の９個の箱Ｃの窓孔の
内側に位置させ、保持装置２１の前後のガイドバ
ー２５を各列３個の箱Ｃの前後部に進退させると
ともに、フツク２４を前進させてフツク２５を箱
Ｃの窓孔に係合する。

その後、昇降フレーム３を上昇するとともに、
移動アーム１１を第２図において右方に移動し、
箱Ｃを保持した保持装置２１を搬出部３２のパレ
ツトＰの上方に移動させる。

ついで、昇降フレーム３を下降させて９個の箱
ＣをパレツトＰ上に載置するとともに、ガイドバ
ー２５およびフツク２４を後退させてフツク２４
と箱Ｃの窓孔との係合を解き、９個の箱Ｃをパレ
ツト上に移動する。

このような動作を繰り返し、パレツトＰ上に箱
Ｃが所定段数荷積みされるとフオークリフトなど
によりパレツトＰを搬出し、代りに空のパレツト
Ｐを搬出部３１上に載置し、つぎの箱Ｃの移載に
備える。

なお、本実施例では、パレツトＰをフオークリ
フトなどにより搬出部３１に供給し、または、搬
出部３１から搬出するようにしたが、これに限ら
ず、搬出部３１にパレツトコンベヤを配設し、こ
のパレツトコンベヤによつてパレツトＰを供給
し、または、搬出するようにしてもよい。

また、本実施例は、本発明を整列状態の品物を
パレツト上に複数段に荷積みするものすなわちパ
レツト荷積み装置に適用した場合について示した
が、これに限らず、パレツト上に複数段に荷積み
された品物を荷下しするものすなわちパレツト荷
下し装置に適用することもできる。

また、保持装置は、上記したものすなわちフツ
ク２４によつて箱Ｃを引つ掛けるようにしたもの
に限らず、品物の種類・形状などにより適当に選
択することができ、たとえば、品物を周囲から挾
持するようにして保持するもの、あるいは、品物
に吸着するようにして保持するものなどにも用い
ることができる。

さらに、両側のマストを前後方向移動可能に形
成することにより、搬入部と搬出部を隣接配置で
きないような場合においても品物の移載を行なう
ことができ、また、搬入部および搬出部を複数個
所に設けることも可能となり、パレツト荷役装置
の稼動効率を高めることもできる。

本発明によれば、保持装置により品物を上方ま
たは側方から保持するようにしたので、品物を搬
入部から搬出部に移載する際に、搬入部に載置さ
れた状態で品物を保持することができるととも
に、品物を保持した状態で搬出部に載置すること
ができるので、品物を傾斜させたり品物にシヨツ
クを与えたりすることなく移載することができ、
このため、荷崩れや騒音の発生を防止することが
でき、また、品物を保持する保持装置は、基台上
に立設された両側一対のマスト間に昇降フレーム
を設け、この昇降フレームの前方に移動アームを
介して配設されているので、搬入部および搬出部
の周囲は保持装置の移動する方向およびマストを
除いて障害となるものがなく、このため、搬入部
における品物の搬入方向および搬出部における品
物の搬出方向をより自由に選択することができ、
搬入コンベヤ、搬出コンベヤあるいはパレツトコ
ンベヤなどを接続する場合にもレイアウトの上で
制約を受けることが少なくなり、しかも移載され
る品物が一対のマスト間を横切らないので、品物
の搬入・搬出コンベヤ、パレツトの搬入・搬出コ
ンベヤを設けた場合でも、搬入部と搬出部を接近
させて、品物の移動距離を短かくすることがで
き、その上、保持装置が移動アームの先端部に設
けられているので、移動アームの移動範囲の両側
部に近接してマストを設置することもでき、さら
に、保持装置は単独的に移動するので、設置スペ
ースの点で有利である。そして、保持装置の水平
移動は、クランクモーシヨンによつて行なわれ、
移動速度が正弦函数的に変化し、移動開始時の加
速によるシヨツクおよび移動停止時における減速
によるシヨツクが低減されるので、品物の落下の
心配が無く、安定的に品物を移動することがで
き、しかも、移動開始時の保持装置部分の運動量
が小さいので、力の弱い、安価な駆動機構を水平
移動に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は
移載装置の正面図、第２図はその平面図、第３図
はその一部を切り欠いた側面図、第４図はその要
部の拡大正面図、第５図はその要部の拡大平面
図、第６図はその要部の断面図、第７図は保持装
置のフツクと品物としての箱の係合状態を示す斜
視図である。 １……基台、２……マスト、３……昇降フレー
ム、１１……移動アーム、１５……クランク杆、
１８……クランクガイド、１９……駆動機構とし
ての正逆転モータ、２１……保持装置、Ｃ……品
物としての箱。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基台と、この基台に立設された両側一対のマ
   ストと、この両側のマスト間に水平状に横架され
   マストに沿つて昇降する昇降フレームと、この昇
   降フレームに設けられ駆動機構により回動するク
   ランク杆と、上記昇降フレームの前方に設けられ
   昇降フレームに沿つて横行自在な移動アームと、
   この移動アームに移動アームの移動方向と交叉す
   る方向に設けられ上記クランク杆の先端部が摺動
   自在に係合するクランクガイドと、上記移動アー
   ムの先端部に設けられ品物を上方または側方から
   保持する保持装置とを具備したことを特徴とする
   移載装置。