JPS6153208A - 皮膚化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は油脂生産酵母を培養して得られる油脂（以下酵
母油脂と称する。）を配合してなる、保存安定性及び使
用感に優れ′た皮膚化粧料に関する。

（従来の技術） 従来より、油脂生産酵母を培養し、その菌体より種々の
酵母油脂が得られることは知られている。

しかしながら、これらの酵母油脂を配合してなる化粧料
の保存安定性は低く、実用性に乏しいものであり、また
、この化粧料の使用感にも優れた利点を見出せない欠点
を有していた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明者等は、種々の油脂生産酵母及びその培養条件に
関して鋭意研究した結果、不飽和度の低えていることを
見出し本発明を完成した。

本発明の目的は、改良された酵母油脂を配合することを
特徴とする保存安定性及び使用感に優れた特徴を備えて
いる皮膚化粧料を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 即ち、本発明は、エンドミセス（Ｅｎｄｏｍｙｃｅｓ）
属、ロドトルラ（Ｒｈｏｄｏｔｏｒｕｌａ）ｇ　＊及び
リポミセス（Ｌｉｐｏｍｙｃｅｓ）Ｊｇの少なくとも一
種の油脂生産酵母を培地で好気的に培養して得られる油
脂を配合してなる皮膚化粧料である。

本発明に係る油脂生産酵母は、エンドミセス（Ｅｎｄｏ
ｍｙｃｅｓ）属、ロドトルラ（Ｒｈｏｄｏｔｏｒｕｌａ
）属、及びリポミセス（Ｌｉｐｏｍｙｃｅｓ）属の少な
くとも一種であって、佃の種属の油脂生産酵母に比較し
て、不飽和度の低い油脂を効率よく生産することか認め
られ、好ましくは、エンドミセス　ベルナリス（Ｅｎｄ
ｏｍｙｃｅｓ　　Ｖｅｒｎａｌｉｓ＋ＩＦＯ−０１１４
）、ロドトルラ　グラミニｘ　（Ｒｈｏｄｏ−ｔｏｒｕ
ｌａ　　ｇｒａｍｉｎｉｓ　、Ｉ　ＦＯ−１４２２）＊
ロドトルラ　グラシリｘ（Ｒｈｏｄｏｔｏｒｕｌａｇｒ
ａｃｉｌｉｓ＋　ＩＦＯ−０５５９）　ｒロドトルラグ
ルティニス（Ｒｈｏｄｏｔｏｒｕｌａ　　ｇｌｕｔｉｎ
ｉｓ。

ＩＦＯ−１４８８）、リポミセス　スターキイ（Ｌｆｐ
ｏｍｙｃｅｓ　　５ｔａｒｋｅｙｉ　ｙ　ＩＦＯ−１２
８９）、リポミセス　リポファー（Ｌｉｐｏｍｙｃｅｓ
ｌｉｐｏｆｅｒ、ＩＦＯ−１２８８） など゛の菌種が挙げられる。

また、培養条件に関しては、通常の酵母用培地を適用し
、通気好気条件下で公知の方法にて適宜調整して培養す
ればよく、特に不飽和度の低い酵母油脂を得るべく、培
地の成分である炭素源を後記の如＜！ｌ？Ｉｌ！１する
ことが好適である。

即ち、炭素源としては、パルプ廃液、廃糖蜜。

大豆蛋白抽出廃液などの産業廃棄物あるいは種々の糖類
が適用される。特に好ましくは、グルコース、フラクト
ース、キシロースなどの単糖類、倉。

糖、麦芽糖などの二糖類、ラフイノーズ、スタキオース
などのオリゴ糖、或いは可溶性デンプン、デキストリン
などの水溶性多糖類等の菌体が資化出来る糖類を炭素源
としたときには、前記油脂生産酵母より得られる油脂の
不飽和度は低減し、該油脂を配合してなる皮膚化粧料の
保存安定性及び使用感が改善されることが認められた。

更には、炭素源として、菌体により容易に資化され得る
に好適な状態である高級飽和脂肪酸の塩類あるいは高級
脂肪酸の乳化分散物を含有している場合には、生成する
油脂の不飽和度は効果的に低減することが確認された。

即ち、この場合には、酵母油脂より不飽和度の姦い油脂
の部分を分別することなく、目的とする保存安定性及び
使用感の優れた皮膚化粧料を得ることか出来る。

ここで、高級飽和脂肪酸とは炭素数１２〜２０の脂肪族
飽和脂肪酸であって、好ましくはステアリン酸、パルミ
チン酸である。また、その塩類とは、無機塩基或いは有
機塩基との塩であって、特に苛性ソーダ、苛性カリとの
塩は好適である。更に、乳化分散物とは、上記のアニオ
ン型界面活性剤でもある高級飽和脂肪酸の塩により微小
粒子に乳化分散された高級飽和脂肪酸（例えば、ステア
リン酸−ステアリン酸ナトリウム乳化分散物）。

あるいは、ノニオン型界面活性剤である簿糖脂肪酸エス
テル、ンルビタン脂肪酸エステル等により乳化分散され
た高級飽和脂肪酸であって、高級飽和脂肪酸と界面活性
剤とを加熱溶解混和して、熱水中に乳化分散し、次いで
冷却して得ることが出来るものである。

上記の炭素源は、培地の中にその総量を基準として０．
８〜５．０重量％（以下重量悌をｗｔ％と略記する）含
有すればよい。

次に、窒素源としては、アスパラギン酸、クルタミン酸
、尿素、ペプトン類及びこれらに類する有機物質或いは
硫酸アンモニウムなどの無機物質等が適用され、培地中
にその総量を基準として０．００５〜（１２ｗｔ％含有
すればよい。更には、カリウム、ナトリウム、カルシウ
ム、マグネシウム。

鉄などを含む無機塩、ビタミン類及びアミノ酸類も菌体
を増殖するための代謝物質或いは栄養物質として適宜調
整し適用される。

以上の成分を含有する培地は、通常ＰＨは４．０〜６．
０に、温度は２０〜４０℃に調整され、培養時間４８〜
６０時間程度で酵母油脂を含有する菌体を培地中に効苓
的に増殖することか出来る。

酵母油脂を１体より得るには、まず菌体を濾過しあるい
は遠心分離して濃縮し、次いで、菌体を破砕してｎ−ヘ
キサン、アセント、クロロホルム等の有機溶媒で抽出し
、溶媒を除き、次いで混在する種々の副生成物等の七ノ
ーグリセリド、ジークリセリド、フィトステロール類、
遊離脂肪酸などを必要に応じて分別し、周知の油脂精製
方法に準じて脱酸、脱臭、脱色等の処理を施こして精製
すればよい。

ここで本発明に係る酵母油脂は、後記の第１表〜第３表
に示す如く、従来より利用されているオリーブ油、サフ
ラワー油、カカオ脂および他の菌種に属する油脂生産酵
母〔例えば、クリプトコツカス　ネオフオルマンス（Ｃ
ｒｙｐｔｃｏｃｃｕｓ　　ｎｅ−ｏｆｏｒｍａｎｓ　、
　Ｉ　ＦＯ−０６０８）　＋カンディダニティリス（Ｃ
ａｎｄｉｄａ　　Ｕｔｉｌｉｓ、ＩＦＯ−０６２６））
より得られた酵母油脂に比較して、脂肪酸組成、ＳＵＳ
構造の特性、ヨウ素価及び融点等に於いて明らかｌζ相
違している。

本発明の皮屑化粧料は、上記の如く得られた酵母油脂を
クリーム類、乳液類１ロ紅類、ファンデーション類等々
の皮膚化粧料組成物中に総量を基準として２，０〜５０
．Ｏｗｔ％配合し、通常の方法で製造すればよい。

（発明の効果） 即ち、本発明に係る酵母油脂は、上記の如き従来の天然
油脂及び酵母油脂と比較して、不飽和度か低く、本発明
の化粧料の保存安定性を高める。

更に、他の化学的合成法では容易に得られない特有の油
脂構造が認められる。１．３−飽和脂肪酸。

２−不飽和脂肪酸（以下、ＳＵＳと略記する）であるト
リグリセリドの含有量が多い。このＳＵＳ構造のトリグ
リセリドは、特異な融解性及び粘性を示し、本発明の皮
膚化粧料は、皮膚に塗布したときに、該化粧料が適度に
拡がり（伸び）皮膚への付着性（親和性）が良好で、し
かも、べたつくことなく、適度な油性感と共にしっとり
感を付与するなど、従来に無く優れた使用感を有するこ
とが認められた。

以上の如く、本発明は、■特定の油脂生産酵母を培養し
て得られる酵母油脂、好ましくは、■媒地の炭素源に糖
類を適用して得られる不飽和度の低い酵母油脂、あるい
は更に好ましくは、■炭素源として高級飽和脂肪酸の塩
類或いは乳化分散物を含有することにより、ＳＵＳ構造
トリグリセライドの含有量の多い酵母油脂等を配合して
なる皮膚化粧料であって、保存安定性および種々の使用
感に優れた有用性の高い皮膚化粧料を提供するものであ
る。

（実施例） 以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。

実験例、実施例に記載する種々の特性の分析方法、測定
方法および評価方法等は下記の通りである。

（１）脂肪酸組成および２１７９９位脂肪酸の分析方法
Ｏガスクロマトグラフィー質量分析法ＣＧＣＭＳ法）お
よび５ｔｅｒＯ８ｐｅＣｉｆｉＣ法（ジャーナルオブ　
アメリカン　オイル　ケミカル　ソサイアテイ、４１巻
、６９５頁、１９６４年に記載）ｌζ準じた分析法を適
用した。

（２）　　ヨウ素価及び融点の測定方法基準油脂分析試
験法（日本油脂協会）番こ準じた。

（３）　　保存安定性試験 同一試料を温度５℃、４５℃の恒温室に３ケ月間保存し
た後２両者の経日に於ける外観（色）。

匂いの変化を比較した。

判定結果は５℃の保存品と比較したときの４５℃の保存
品の色、匂いの差違を下記の判定基準により０．Ｏｌへ
、×で示した。

「匂い」 評　　　価　　　　　　　　　　　記号全　　く　　同
　　じ　　　　　　・・・・・−・−・・・・−・−・
−・−・・・・・　　Ｏごくわずかに酸敗臭を有する　
・・−・・・・・・・・・・・・・・・・・　○やや　
　　　〃　　　　　・・−・−・・・・・−・・・・・
・・・・・　Δ強＜〃　　　　　　　・川・・川・・・
・・・川・・・　×「色」 評　　価　　　　　　　　　　　　　記号全　く　同　
じ　　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・曲。

ご（わずかに着色　　　　・・・・・・用曲曲曲　Ｏや
や　　〃　　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・　Δ強く　　　〃　　　　　　　　　・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・　×（４）
使用感評価 ２０名の女子被試験者に、スキンクリーム、スキンミル
キイーローションでは、顔面の左右片側にそれぞれ各別
に比較例と実施例の試料を約０．５２ずつ塗布し、リッ
プスティック（口唇用化粧料）では、比較例と実施例の
試料を交互に２回ずつ口壱に塗布し、その直後の「伸び
」、「べたつき感」、「皮膚とのなじみ感」、「油性感
」等の評価項目を被試験者本人が一対比較法で評価した
。

評価結果は、上記の各評価項目に関して、比較例より実
施例の方が「伸びか良い」、「べたつく」、「皮膚との
なじみが良い」、「好ましい油性感である」と回答した
者の数で示した。

実験例（酵母油脂の生成）１−１３．種々の炭素源及び
油脂生産酵母を適用して、下記に示す方法にて酵母油脂
を生成し、次いで、各々の油脂の脂肪酸組成及び特性値
を求めた。その結果を第１表〜第３表に示す。

尚、オリーブ油、サフラワー油、カカオ脂は化粧料原料
として市販されているものを採用した。

（）酵母油脂の製造方法 通常の発酵槽（通気、撹拌装置付）に下記の基本培地組
成物を入れ、更に所定の炭素源を注入し均一に撹拌した
後、培地のＰ　Ｈを希硫酸を適下して５．０〜６．０に
調整した。

次いで、温度１１０〜１２０℃で１５〜２０分間加熱滅
菌し、冷却した後、所定の油脂生産酵母を接種して、温
度２５〜３０℃に保持しながら、４８〜６０時間培養し
た。

培養終了後、油脂を含んだ菌体をＰ別と遠心分離操作に
より集め、水洗した後凍結乾燥し、ｎ−ヘキサンと共に
ミキサー或いは超音波破砕機を利用して、菌体中の油脂
を抽出した。引続いて、希釈された苛性ソーダ水溶液及
び活性炭を利用して、脱酸、脱臭、脱色等の処理を施こ
し無色、無臭の酵母油脂を得た。

〔基本培地の組成〕

炭素源　　　４，０ｗｔ％ ペプトン　　　　　０．０５ 酵母エキス　　　　　　０．０！ Ｋ　Ｈｚ　Ｐ　０４　　　　　　　　０．　ｌＭｇＳＯ
４・７Ｈ！ＯＯ，０５ Ｎａｃｌ　　　　　　　　　　　Ｏ，ＩＣａｃ　Ｉ２・
２Ｈｚ　ＯＯ，０１ Ｆｅｃ１３　　　　　　２ＸｌＯ’ ビタミ７Ｂ１　　　　　８ＸＩＱ’ 水を加えて全量を１００．０とする。

実験例１−１３で得た酵母油脂の脂肪酸組成（第１表）
、各種油脂の脂肪酸組成（まとめ）（第２表）、各種油
脂の特性（第３表）に示す通り、本発明に係る実験例８
〜！３の酵母油脂は、実験例１〜２のクリプトコツカス
属、カンデダ属の油脂生産酵母より得られた酵母油脂、
オリーブ油。

及びサフラワー油より、不飽和度は低く、ヨウ素価も低
い。

また、特に、本発明に係る酵母油脂は、比較的飽和脂肪
酸の比率が高いが、２翰）位を構成する脂肪酸の大男か
不飽和脂肪酸である特異なＳＵＳ構実施例１〜６．比較
例１〜４ 〔スキンクリーム〕 下記の基本組成の中で油脂に第４表に示す各々の油脂を
適用し、各スキンクリームを調製した。

ｆｔ）基本組成 （原　　　料）　　　　　（組成ｗｔ％）■ 油　　　脂　　　　　　　　　　　　　２０．０ポリオ
キシエチレン セチルエーテル　　　　　　３．Ｏ セチルアルコール　　　　　　５．０ ミ　　　ツ　　　ロ　　　ウ　　　　　　　　　　　　
　　　　３．０の） メチルパラベン　　　　　　　０．２ 精　　製　　水　　　　　　　　６８．８（２）調製方
法 囚及び但）成分を各々温度８０℃に加熱溶解したものを
混合した後、撹拌しながら温度８０″Ｃ２で冷却して、
各スキンクリームを調製した。

（３）　　スキンクリームの特性 各スキンクリームの保存安定性試験、使用感評価の結果
を第４表に示す。

尚、使用感評価に於いては、比較例１と実施例１．２．
また比較例３と実施例３，５．更に比較第４表に示す如
く、本発明の実施−１〜６のスキンクリームは比較例１
．３．４のスキンクリームと比べ保存安定性及び種々の
使用ｇＪど於いて優れた特性を有していることが明らか
である。

実施例７〜１０．比較例５〜６ 〔リップスティック（口壁用化粧料）〕下記の基本組成
の中で油脂に第５表に示す各々の油脂を適用し、各リッ
プスティックを調製した。

１ミ１基本組成 （原　　　料）　　　　　　　（組成ｗｔ％）油　　　
　脂　　　　　　　　　　　　　　　５０レマシ油　　
　　　　　　　２８ 固型パラフィン　　　　　　　　　　１２マイクロクリ
スタリン ワックス　　　　　　　　　　　　１０（２）調製方法 全成分を温度８０℃に加熱して均一に混合溶解・し、金
型に流し込み、冷却して固型状の各リップステイクを調
製した。

（３）　　リップスティックの特性 各リップスティックの保存安定性試験、使用感評価の結
果を第５表に示す。

尚、使用感評価に於いては、比較例５と実施例７．８．
また比較例６と実施例９．１０とを各々第５表に示す如
く、本発明の実施例７〜ｌＯのリップスティックは比較
例５，６のリップスティックより保存安定性及び種々の
使用感に於いて、優れた特性を有していることは明らか
である。

特に、比較例８の油脂にカカオ脂を適用したリップステ
ィックは、特有の匂いがあると共に使用感に於いて伸び
が重く、べたつき感も強く、好ま実施例１１．比較例７ 〔スキンミルキイーローション〕 （１）組　成 （２）調製方法 （ト）及びの）成分を各々温度８０℃に加熱溶解したも
のを混合した後、撹拌しながら温度３０℃まで冷却して
各スキンミルキイーローションを調製した。

（３）特　性 各スキンミルキイーローションの保存安定性試験及び比
較例７と実施例１１との一対比較による種々の使用感評
価の結果を第６表に示す。

第６表　各スキンミルキイーローションの特性第６表に
示す如く、本発明の実施例であるスキンミルキイーロー
ションは、保存安定性及び使用感に於いて優れた特性を
有することは明らかである。

−４゜

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンドミセス（Ｅｎｄｏｍｙｃｅｓ）属、ロドト
   ルラ（Ｒｈｏｄｏｔｏｒｕｌａ）属およびリポミセス（
   Ｌｉ−ｐｏｍｙｃｅｓ）属の少なくとも一種の油脂生産
   酵母を培地で好気的に培養して得られる油脂を配合して
   なる、皮膚化粧料。
2. （２）前記の培地が、炭素源として五炭糖、六炭糖、二
   糖類および多糖類の少なくとも一種を含有している、特
   許請求の範囲第（１）項記載の皮膚化粧料。
3. （３）前記の培地が、炭素源として高級飽和脂肪酸また
   はその塩類を含有している、特許請求の範囲第（１）項
   あるいは第（２）項記載の皮膚化粧料。