JPS6152443A - 伝導ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、一対の■ブーリ間に巻き掛けられて一方の
■プーリの回転駆動力を他方の■プーリに伝達するベル
ト式伝導装置の伝導ベルトに関するものであり、より詳
しくは、無端環状のフープを複数重ねてなるキャリヤと
、このキャリヤに沿って連ねられた■ブロックとを含む
伝導ベルトに関するものである。

従来技術 ベルト式伝導装置の一種に、無端環状のフープを複数重
ねて成るキャリヤと、このキャリヤに沿って互に連ねら
れた板状の■ブロックとを含んで構成されたものがある
。この伝導ベルトにおいては、■ブロックに、これを板
厚方向に貫通してＶブロックの幅方向（Ｖブーりの幅方
向）に延びかつ一端がＶプーリの■溝内壁面に向って開
口する形態の係合凹部が形成され、この係合凹部にキャ
リヤが挿通されている。そして、キャリヤの内周面は該
キャリヤ自身の一定張力の下に係合凹部の相対向する内
壁面に対して相対移動可能に摺接させられている。

発明が解決すべき問題点 ところで、このような伝導ベルトにおいては、一般に、
■ブロックのキャリヤ内周面に摺接させられる係合凹部
内壁面が幅方向においモ中央部が膨出する形状に形成さ
れてキャリヤをその中央部に寄せるセンタリング作用が
付与されているが、そのセンタリング作用は必ずしも十
分ではなく、このためにベルト式伝導装置の運転時にお
いて、作動条件や部品積度のばらつきに起因してキャリ
ヤがＶブロックの幅方向に移動してしまうという問題が
生じていた。キャリヤが幅方向に移動するとその側端縁
がＶブロックの係合凹部の開口と反対側の側壁面に強く
当接するようになり、これによってキャリヤ側端縁が側
壁面の角部でこすられて摩耗あるいはパリが発生させら
れて耐久性が損なわれるという問題が惹起されるのであ
る。

問題点を解決するための手段 本発明は、このような問題を解決するために為されたも
のであり、その要旨とするところは、前記係合凹部に挿
通されたキャリヤの複数のフープの内周面及び／又は外
周面に１または複数条の溝若しくは突条を設けるととも
に、該溝若しくは突条を、互に接触するフープが周方向
に相対移動させられる時、外周側のフープに前記開口側
に向かう力を発生させる方向に傾斜させたことにある。

′作用および発明の効果 かかる伝導ベルトにおいては、ベルト式伝導装置の作動
時において■ブロックの係合凹部内に１唄通されたキャ
リヤのフープが周方向に相対移動させられると、それら
フープの内周面及び／又は外周面に設けられた前記溝又
は突条の作用によって外周側にあるフープに係合凹部の
開口に向かう力、つまりフープを係合凹部の前記側壁面
から離間させる向きの力が発生する。このため、各フー
プすなわちキャリヤの側端縁がＶブロック係合凹部の側
壁面側へずれ難くなってそれに当接するのが防止され、
以てそのキャリヤに摩耗やパリが発止したりすることが
抑制され、その使用寿命が向上せしめられるのである。

実施例 次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。

第３図は、ベルト式伝導装置としての車両用の無段変速
装置の要部を簡略化して示したものである。図において
１０は■プーリで、それら一対の■プーリ１０の間に環
状の伝導ベルト１２が一定の張力をもって巻き掛けられ
、この伝導ベルト１２を介して一方の■プーリ１０の回
転駆動力が他方の■プーリ１０に伝達されるようになっ
ている。■プーリ１０は、相対向する一対の円錐盤１４
　（図には一方の円錐盤のみが示されている）をそれぞ
れ備え、これら円錐Ｓ１４の相互間隔が変えられること
によって、伝導ベルト１２の有効径（掛り径）が変更さ
れるようになっている。

すなわち、Ｖ？ｍの幅を変更することによって無段階の
変速比が得られるようになっているのである。

伝導ベルト１２は、第４図、第５図に示されるように、
複数の無端環状のフープ１６ａ〜１６ｅ。

１７ａ〜１７ｅを積層して成る２帯のキャリヤ１６．１
７と、板状を成しこのキャリヤ１６．１７に沿って互に
重なりあうように連ねられた多数の■ブロック１日とで
構成されている。■ブロック１８は、第４図に詳細に示
されているように、本体部２０とその中央部においてキ
ャリヤ１６．１７の法線方向に延びる首部２２と、首部
２２に連続して設けられた頭部２４とからなっている。

本体部２０の幅方向両側端面２７は、Ｖプーリ１０のｖ
ｉ＠内壁面と同じ角度で傾斜させられており、この傾斜
する側端面２７が■溝内壁面に接触させられるようにな
っている。一方、本体部２０の前面２６（第５図参照）
の下部は、キャリヤ１６゜１７から離れるにつれて、後
面２８に接近する傾斜面とされており、前後に重ねられ
たＶブロック１８の後面２８下部と前面２６下部との間
に所定量の隙間が形成されるようになっている。すなわ
ち、互に重ねられた■ブロック１８が■プーリ１０内に
巻き込まれた時、それら■ブロック１８が傾斜面の始点
を中心として互に回υノし得るようにされているのであ
る。

■ブロック１８には、前記首部２２および頭部２４が設
けられることにより首部２２の両側においてこれを板厚
方向に貫通する互に対称的な２つの溝３０が形成されて
いる。溝３０は、■ブロック１８の幅方向に延びかつそ
の各一端が■溝内壁面に向って開口する形状とされてい
る。そして、その内部に前記２つのキャリヤ１６．１７
が挿通されている。キャリヤ１６．１７は、自身の張力
に基づく一定の押圧力の下に、その内周面が溝３０の外
周側に向かう内壁面３２に接触させられている。

前述したように、２つのキャリヤ１６．１７は、それぞ
れ複数のフープ１６ａ〜１６ｅ、１７ａ〜１７ｅから構
成されており、それら複数のフープ１６ａ〜１６ｅ、　
　１１ａ〜１７ｅの各内周面全周には、第１図および第
２図に示されているようにキャリヤ１６．１７の回転方
向に進むに連れて所定角度で傾斜する複数の溝３４．３
６が周方向に沿って連続的にそれぞれ形成されている。

溝３４゜３６の向きは第４図において左側のキャリヤ１
６と右側のキャリヤ１７とでは異なった向きとされてい
る。左側のキャリヤ１６においては、溝３４の向きは矢
印で示されるキャリヤ１６の前進方向に向かう程右側端
縁に接近する向き、つまり前進方向に進むにしたがって
首部２２に接近する向きとされ、また右側のキャリヤ１
７においては、これとは反対に前進方向（矢印Ｒ）に向
かう程左側端縁に接近する向き、つまり前進方向に進む
にしたがって首部２２に接近する向きとされている。

なお、第１図および第２図において溝３４．３６はフー
プ１６ａ、１７ａの内周面の一部について示されており
、他は省略されている。

次に、上記伝導ベルト１２の作用を説明する。

第３図において、伝導ベルト１２の掛り径の大きい右側
のプーリ１０を駆動側、掛り径の小さい左側のプーリ１
０を被動側とすれば、掛り径の小さい被動側のプーリ１
０においては、■ブロック１８の溝内壁面３２とキャリ
ヤ１６．１７との間に、更には、キャリヤ１６を構成す
るフープとフープとの間に周方向のずれを生ずる。すな
わち、■ブロック１８の溝内壁面３２の方がキャリヤ１
６．１７の最も内周側のフープ１６ａ、１７ａよりも周
方向に相対的に速く前進し、またフープとフープとの間
においては、より内周側のフープの方が外周側のフープ
よりも相対的に速く前進するのである。■ブロック１８
の溝内壁面３２が第一番目のフープ（最も内周側のフー
プ）１６ａ、１７ａに対して前進方向に相対移動すると
、内壁面３２に接するフープ１６ａ、１７ａの溝３４，
３６の部分において、そのフープ１６ａ、１７ａを溝３
０の開口側に押す向きの力が発生する。例えば、第４図
中左側のキャリヤ１６においては、フープ１（１ｉａの
内周面に形成された溝３４は、第１図に示されているよ
うに前進方向に向かう程右側端縁に接近する方向、つま
り前進方向に進むにつれてＶブロック１８の首部２２　
（溝３０の開口と反対側の側壁面）に接近する方向に傾
斜しているため、■ブロック１８の溝内壁面３２が第一
番目のフープ１６ａに対して前進方向に相対移動すると
、それらの間に生ずる摩擦力に基づいて第１図中左向き
の分力ＦＪが生ずるのである。同じように第一番目のツ
ー１１６ａと第二番目のフープ１６ｂとの間においても
、第二番目のフープ１６ｂを溝３０の開口に向って押す
力が住しる。更に、第３番目、第４番目のフープ１６ｃ
１６ｄに対してもそれぞれ同様の力が発生し、この結果
左側のキャリヤ１６全体が？ａ３２の開口に向って押さ
れる傾向となる。

一方、右側のキャリヤ１７においては、その全体が右側
の溝３０の開口に向って押される傾向となる。右側のキ
ャリヤ１７においては、第２図に示されるようにフープ
１７ａ〜１７ｅの内周面に形成された溝３６の傾斜方向
が左側のキャリヤ１６のそれとは逆方向とされているた
め、上記Ｎ振力に基づいて右向きの分力Ｆｒが生ずるが
らである。

すなわち、本例の伝導ベルト１２においては、左右２帯
のキャリヤ１６．１７が無段変速装置の運転時において
、■ブロック１８の首部２２すなわち溝３０の開口と反
対側の壁面に接近移動してこれに当接するのが防止され
ているのである。このため首部２２に対向するキャリヤ
１６．１７の＋！ＩＩＩ端縁にパリ、摩耗が発生したり
するのが回避され、以てキャリヤ１６の使用寿命が向上
せしめられるのである。

以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその他の
態様で実施することも可能である。

例えば、キャリヤを構成する各フープの内周面に溝を形
成する代わりに同じ方向に傾斜する突条を形成しても良
く、またそれらの外周面に傾斜方向が反対向きの溝或い
は突条を形成しても良いのである。

また、上記溝または突条はフープの内周面若しくは外周
面全周にわたって連続的に設けられることなく一部に設
けられていても、また複数の溝または突条の替りに１条
の１頃斜した溝または突条を全周にわたって形成しても
、本発明の一応の効果が得られるのである。

更に、本発明は上記実施例に示すＶブロック以外の形態
のものに対しても適用し得る等、その趣旨を逸脱しない
範囲において当業者の知識に基づき溝または突条の本数
や傾斜等、様々な変形、改良を施した態様で実施するこ
とが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、本発明の一実施例である伝導ベ
ルトの一構成要素としてのフープを示す斜視図であり、
第３図は、このフープを含む伝導ベルトを用いた車両用
無段変速装置の要部を概略的に示す図である。第４図は
、第３図に示す変速装置の要部断面図であり、第５図は
、第３図および第４図に示す伝導ベルトの要部断面図で
ある。 １０；■プーリ　　　１２：伝導ベルト１６．１７：キ
ャリヤ　　１８：■ブロック３０：溝（係合凹部）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 板状をなし、その両側端面が一対のＶプーリのＶ溝内壁
   面にて挟圧されるＶブロックが、複数の無端環状のフー
   プを積層して成るキャリヤに沿って互に重なり合う状態
   で多数連ねられるとともに、該Ｖブロックの板厚方向に
   貫通しかつ一端が前記ＶプーリのＶ溝内壁面に向って開
   口する係合凹部に前記キャリヤが挿通されて該キャリヤ
   の内周面と該係合凹部の相対向する内壁面とが摺接する
   形式の伝導ベルトにおいて、 前記係合凹部に挿通されたキャリヤの複数のフープの内
   周面及び／又は外周面に、１または複数条の溝もしくは
   突条を設けるとともに、該溝もしくは突条を、互に接触
   するフープが周方向に相対移動させられるとき、外周側
   のフープに前記開口側に向かう力を発生させる方向に傾
   斜させたことを特徴とする伝導ベルト。