JPS6150962B2 - - Google Patents

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JPS6150962B2
JPS6150962B2 JP2072179A JP2072179A JPS6150962B2 JP S6150962 B2 JPS6150962 B2 JP S6150962B2 JP 2072179 A JP2072179 A JP 2072179A JP 2072179 A JP2072179 A JP 2072179A JP S6150962 B2 JPS6150962 B2 JP S6150962B2
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JP
Japan
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rubber
liquid
phenylenediamine
phenyl
butadiene copolymer
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Application number
JP2072179A
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English (en)
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JPS55115401A (en
Inventor
Juji Minora
Yoshikimi Yamamoto
Mitsuhiro Satoyoshi
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2072179A priority Critical patent/JPS55115401A/ja
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Publication of JPS6150962B2 publication Critical patent/JPS6150962B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規液状ゴムおよび該液状ゴムを用い
てなるゴム用老化防止剤に関する。 天然ゴムおよびポリブタジエン、アクリロニト
リル―ブタジエン共重合体の合成ゴムよりなるゴ
ム製品は、常温あるいは加熱時には熱劣化が起
り、また酸素存在下には酸化劣化が起り、さらに
オゾン存在下にはオゾンによる劣化が起つて、こ
れらの老化現象はゴム製品に著しく悪影響を及ぼ
すことが知られている。そのため従来からこれら
ゴム製品の老化防止剤としてN,N′―ジフエニ
ル―p―フエニレンジアミンおよびその誘導体、
N―フエニル―N′―イソプロピル―p―フエニ
レンジアミンおよびその誘導体等の芳香族アミン
化合物が開発されており、既に市販されている
が、その効果において充分なものではなかつた。
しかもこれらの老化防止剤はゴムの加硫成形物が
ガソリン等の溶剤に浸せきされた場合、加硫物中
より容易に抽出されるため、加硫物の物性が著し
く低下し、商品価値が低下するという欠点があつ
た。 本発明者らはこれらの現状に鑑み、従来の老化
防止剤を改良して老化防止能にすぐれたしかもゴ
ム製品中から抽出されることのない新たな老化防
止剤を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果特
定の液状ゴムに芳香族アミン化合物を化学結合さ
せたものが非抽出性でありかつすぐれた老化防止
能を有するゴムになると共に、該ゴム自身が他の
ゴム製品の老化防止剤になることを見出し、本発
明を完成するに至つた。 すなわち本発明はゴムの老化防止能を有する芳
香族アミン化合物と分子末端に水酸基を有する平
均分子量500〜8000の液状ゴムであつて、液状ポ
リブタジエン、液状スチレン―ブタジエン共重合
体および液状アクリロニトリル―ブタジエン共重
合体よりなる群から選ばれた液状ゴムとの脱水縮
合反応により得られる新規液状ゴムを提供すると
共にこの液状ゴムを用いてなるゴム用老化防止剤
を提供するものである。 本発明において用いる芳香族アミン化合物はゴ
ムの老化防止能を有する芳香族アミン化合物、つ
まり通常ゴムの老化防止剤として使用され得るか
あるいは老化防止剤の原料として使用され得る芳
香族アミンである。このような芳香族アミンとし
ては各種のものがあるが、例えばジフエニルアミ
ン、N―フエニル―α―ナフチルアミン、N―フ
エニル―β―ナフチルアミン、オクチル化ジフエ
ニルアミン、p―アミノジフエニルアミンなどの
ジアリールアミン型のもの、N―シクロヘキシル
アニリン、などのアルキルアリールアミン型のも
の、N,N′―ジフエニル―p―フエニレンジア
ミン、N,N′―ジオルトトリル―p―フエニレ
ンジアミン、N,N′―ビス(2,4―キシリ
ル)―p―フエニレンジアミン、N,N′―ジト
リル―p―フエニレンジアミン、N―トリル―
N′―キシリル―p―フエニレンジアミン、N,
N′―ジキシリル―p―フエニレンジアミンなど
のN,N′―ジアリール―p―フエニレンジアミ
ン型のもの、N―フエニル―N′―イソプロピル
―p―フエニレンジアミン、N―フエニ―N′―
(1,3―ジメチルブチル)―p―フエニレンジ
アミン、N―フエニル―N′―シクロヘキシル―
p―フエニレンジアミンなどのN―アリール―
N′―アルキル―p―フエニレンジアミン型のも
の、N,N′―ジオクチル―p―フエニレンジア
ミンなどのN,N′―ジアルキル―p―フエニレ
ンジアミン型のもの、2,2,4―トリメチル―
1,2―ジヒドロキノリン、2,2,4―トリメ
チル―1,2―ジヒドロキノリンポリマー、6―
エトキシ―2,2,4―トリメチル―1,2―ジ
ヒドロキノリンなどのキノリン誘導体型のもの、
さらにはジフエニレンジアミンとアセトンとの脱
水縮合物等の縮合物型のものなどを挙げることが
でき、これらを単独であるいは適宜2種以上を組
み合わせて使用する。 次に本発明において用いる液状ゴムは分子末端
に水酸基を有するものであつて、室温で流動性を
もち適当な化学的処理、たとえば硬化処理によつ
て三次元網目構造を形成し、通常の加硫ゴムと同
様な物理特性を示す重合体である。このような液
状ゴムの具体例をあげれば分子末端に反応性の高
い水酸基を有する平均分子量500〜8000のポリブ
タジエン、アクリロニトリル―ブタジエン共重合
体、スチレン―ブタジエン共重合体のようないわ
ゆるテレキーリツク液状ゴムがある。 上記液状ゴムの化学構造は以下のとおりであ
る。 液状ポリブタジエン 液状スチレン―ブタジエン共重合体 液状アクリロニトリル―ブタジエン共重合体 なおこの液状ゴムの分子末端に存在する水酸基
含量は特に制限はなくまた各種条件に応じて異な
り一義的に定めることはできない。 本発明の新規液状ゴムは、前記の特定の芳香族
アミン化合物と液状ゴムとを脱水縮合反応させる
ことによつて得られる。この場合の反応条件等は
各種のものを考えることができるが、通常はルイ
ス酸触媒を用いて溶媒の存在下あるいは無溶媒に
て上記両者を反応させることが好ましい。ここで
用いられるルイス酸としては、三フツ化ホウ素ジ
エチルエーテル錯体、三フツ化ホウ素酢酸錯体、
三フツ化ホウ素フエノール錯体、三フツ化ホウ
素、塩化亜鉛、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化ア
ルミニウム、塩化スズなどをあげることができ、
これらを単独であるいは2種以上混合して使用す
る。また上記反応は溶媒を心ずしも必要としない
が、溶媒を用いて反応を行なえば、還流下で生成
する水を共沸により反応系外へ除去しながら反応
を進行させることができるため、反応速度が大き
く短時間で反応を完結せしめることができる。こ
の際の溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ペンタン、オクタン等を用いることが好まし
い。 その他の反応条件は目的に応じて適宜定めれば
よいが、一般的には次の如くである。すなわちま
ず原料である芳香族アミン化合物と液状ゴムの使
用割合は、該液状ゴムの分子末端に存在する水酸
基1モルに対して、芳香族アミン化合物1モル以
上、通常は1〜10モルの範囲とする。1モル未満
であると生成する新規液状ゴム中の芳香族アミン
化合物の含量が少なくなり、老化防止剤として使
用する場合、その効果が小さい。 また、溶媒を用いる場合は上記液状ゴムの分子
末端に存在する水酸基1モルに対して0.1〜5
、好ましくは0.5〜2とし、該溶媒に50〜100
℃にて前記原料成分である芳香族アミン化合物お
よび液状ゴムをかきまぜて溶解する。溶解後、前
記芳香族アミン化合物に対して0.1〜100モル%の
範囲、好ましくは5〜40モル%の範囲でルイス酸
を加え、50〜250℃、好ましくは100〜200℃の温
度に加熱して溶媒を還流させ、脱水縮合反応によ
り生成する水を共沸によつて反応系外に留去しつ
つ1〜80時間、好ましくは5〜40時間反応させ
る。 上記操作によつて脱水縮合反応は終了し、さら
に必要に応じて下記の操作により生成物たる本発
明の新規液状ゴムを精製分離する。つまり、反応
終了後50〜100℃にまで冷却し、液状ゴムの分子
末端に存在する水酸基1モルに対して溶媒を1〜
5、好ましくは2〜3の範囲で加えて希釈
し、溶解させた後、水酸化物が水溶性のルイス酸
の場合には、該ルイス酸に対して1〜5倍モル、
好ましくは1〜2倍モルのアルカリ水溶液を加え
て中和する。また、水酸化物が水に難溶性のルイ
ス酸に対しては、過剰の水を加えてかきまぜ、ル
イス酸を除去した後に静置する。続いて、分液し
て得られる有機層をメタノール中にかきまぜなが
ら添加し、反応した液状ゴムを析出させた後、室
温下にてかきまぜた後、静置する。さらに下部に
沈積している反応した液状ゴムを傾斜法により得
た後、液状ゴムの分子末端に存在する水酸基1モ
ルに対して、2〜3の溶媒を加えて希釈、溶解
させてから該溶媒を蒸留釜にて濃縮して目的とす
る平均分子量800〜10000の新規液状ゴムを得るこ
とができる。 かくして得られる新規液状ゴムは、芳香族アミ
ン化合物をその老化防止能を破壊することなく置
換基として化学的に結合した状態でポリマー分子
中に含有しているため、溶剤に浸せきしても芳香
族アミン化合物が抽出されるということはない。
しかもこの新規液状ゴムの老化防止能は、置換基
として結合している芳香族アミン化合物自身の老
化防止能よりもすぐれたものである。従つて該液
状ゴムはそれ自身を硬化処理してゴム製品とする
場合には他の老化防止剤の添加は不要である。し
かも、二次老化防止剤を加えることによつて、よ
り大きな相乗効果が期待できる。 さらに進んで上記の新規液状ゴムは、各種ゴム
類を成分とするゴム製品に対して、従来の老化防
止剤より非常にすぐれた老化防止効果を示すと共
に、良好な可塑剤としても作用し、しかもゴム製
品の製造工程における加硫に際して、上記の新規
液状ゴムが基本ゴム中に固定化され、その結果加
硫物たるゴム製品を溶剤に浸せきしても、該液状
ゴムは抽出されることはなく、極めてすぐれた老
化防止剤として作用する。 なお、上記本発明の新規液状ゴムを老化防止剤
として使用する場合、対象となるゴムとしては特
に制限はなく広く各種のものをあげることができ
る。たとえば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジ
エンゴム、クロロプレンゴム、エチレン―プロピ
レン共重合ゴム、アクリロニトリル―ブタジエン
共重合ゴム、スチレン―ブタジエン共重合ゴム等
およびこれらのブレンドゴム等をあげることがで
きる。 また、本発明の新規液状ゴムを老化防止剤とし
て使用する場合は、基本となるゴム成分に加硫促
進剤、硫黄、酸化防止剤、可塑剤の如き通常使用
される他の添加剤と共に加え、ロール混合、バン
バリミキサー混合などの公知技術により混合すれ
ばよい。この際、本発明の新規液状ゴムの添加量
は基本となるゴム成分の種類、所望する老化防止
効果の程度等の各種条件に応じて適宜定めればよ
く、一義的に決することはできないが、通常はゴ
ム製品中のゴム成分に対して、0.5〜100重量%、
好ましくは5〜30重量%の割合で混合する。 叙上の如く、本発明の新規液状ゴムは老化防止
能にすぐれたものであり、これを添加した加硫ゴ
ムを各種溶剤に浸せきしても老化防止成分が抽出
されることがない。またこの新期液状ゴムは老化
防止剤として有効に利用することができる。 次の本発明の実施例を示す。 実施例 1〜9 温度計、還流冷却器付き水分離器および水銀シ
ール付きかきまぜ機を備え付けた2容の四つ口
フラスコの中に分子末端に水酸基を有する液状ポ
リブタジエン(アルコケミカル社製、Poly bd
R―45HT、水酸基含量0.83×10-3モル/g、分
子量約2500)270g(水酸基含量0.224モル)、所
定の芳香族アミン化合物および溶剤の所定量を仕
込み、60〜80℃で1時間かきまぜて、溶解させた
後、同温度でルイス酸として三フツ化ホウ素―ジ
エチルエーテル錯体(47%)14.5g(三フツ化ホ
ウ素成分0.1モル)を仕込み、その後所定温度で
還流して生成する水を共沸により反応系外に留去
しながら所定時間かきまぜて反応を終了した(脱
水率100%)。得られた反応液を80〜90℃まで放冷
後、ベンゼン500mlを加えて希釈溶解させた。次
に炭酸ナトリウム21.2g(0.2モル)を溶かした
水溶液200mlを60〜80℃で滴下し、滴下後同温度
で1時間かきまぜて中和反応を行なつた後、静置
分液した。得られた液状ゴムを含むベンゼン溶液
を8のメタノール中に室温でかきまぜながら少
しずつ加え、更に室温下、1時間かきまぜ後、静
置し下部に沈積している反応した液状ゴムを傾斜
法により得た。 得られた液状ゴムをベンゼン500mlで溶解させ
た後、減圧下でベンゼンを留去して上記の芳香族
アミン化合物を置換基として所定量含有した褐色
系の粘稠液体である新規液状ゴムを得た。反応条
件、反応結果ならびに得られた新規液状ゴムの反
応した芳香族アミン化合物に由来する赤外スペク
トル、プロトン核磁気共鳴スペクトルの特性吸収
値を表―1、表―2に示す。 実施例 10〜20 分子末端に水酸基を有する液体ポリブタジエン
を54.0g(水酸基含量0.045モル)とし、またル
イス酸として塩化亜鉛2.7g(0.02モル)を用い
たこと以外は実施例1〜9と同様にして脱水率
100%になるまで反応を行なつた。得られた反応
液を80〜90℃まで放冷後、ベンゼン150mlを加え
て希釈溶解後、水80mlを加えて60〜80℃にて1時
間かきまぜた後、静置分液した。得られた有機層
に60〜80℃の温水100mlを加え、再びかきまぜ水
洗後、静置分液した。次に得られた液状ポリブタ
ジエンを含有する有機層をメタノール2中に室
温でかきまぜながら少しずつ加え、更に室温下で
1時間かきまぜた後静置し、下部に沈積している
反応した液状ポリブタジエンゴムを傾斜法により
得た。得られたこの液状ゴムをベンゼン150mlで
希釈溶解後、減圧下でベンゼンを留去して芳香族
アミン化合物を置換基として所定量含有した褐色
系の粘稠液体である新規液状ゴムを得た。反応条
件、反応結果ならびに得られた新規液状ゴムの反
応した芳香族アミン化合物に由来する赤外スペク
トル、プロトン核磁気共鳴スペクトルの特性吸収
値を表―1、表―2に示す。 実施例 21 実施例1〜9において液状ポリブタジエンの代
わりに分子末端に水酸基を有する液状スチレン―
ブタジエン共重合ゴム(アルコケミカル社製、
Poly bdCS―15、スチレン(25モル%)とブタ
ジエン(75モル%)の共重合ゴム、水酸基含量
0.65×10-3モル/g、分子量約3600)345g
(0.22モル)を用いたこと以外は実施例1〜9と
同様の操作を行なつて黄褐色粘稠液体である新規
液状ゴムを得た。反応条件、反応結果ならびに得
られた新規液状ゴムの反応した芳香族アミン化合
物に由来する赤外スペクトル、プロトン核磁気共
鳴スペクトルの特性吸収値を表―1、表―2に示
す。 実施例 22 実施例1〜9において液状ポリブタジエンの代
わりに分子末端に水酸基を有する液状アクリロニ
トリル―ブタジエン共重合ゴム(アルコケミカル
社製、Poly bdCN―15、アクリロニトリル
(15モル%)とブタジエン(85モル%)の共重合
ゴム、水酸基含量0.60×10-3モル/g、分子量約
4500)373g(0.224モル)を用いたこと以外は実
施例1〜9と同様の操作を行なつて黄褐色粘稠液
体である新規液状ゴムを得た。反応条件、反応結
果ならびに得られた新規液状ゴムの反応した芳香
族アミン化合物に由来する赤外スペクトル、プロ
トン核磁気共鳴スペクトルの特性吸収値を表―
1、表―2に示す。 上記実施例1〜22において、液状ゴムの分子末
端に存在する水酸基1モルに対する芳香族アミン
化合物の反応モル数は以下のとおりであつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 なお上記実施例1〜22においては、薄層クロマ
トグラフイーにより未反応の芳香族アミン化合物
が存在しないことを確認した。また表―2からわ
かるように、赤外スペクトルにより原料の液状ゴ
ムに認められた3400cm-1を中心とする巾広い水酸
基の吸収が消失し、代わりに3400cm-1に比較的鋭
いアミノ基の吸収が認められると共に、原料の液
状ゴムには存在しなかつた1600cm-1および1500〜
1550cm-1に、フエニル基、フエニレン基、ナフチ
ル基等に由来する吸収およびアミノ基、イミノ基
に由来する吸収が認められた。さらに、プロトン
核磁気共鳴スペクトルより原料の液状ゴムには存
在しなかつた6.5〜7.5ppmの範囲にフエニル基、
フエニレン基、ナフチル基等に由来する芳香環水
素の吸収が認められると共に、アミノ基の水素に
帰属される吸収が4.8ppmを中心とした巾広な吸
収として認められた。一方、芳香族アミン化合物
の脱水縮合反応量の定量はプロトン核磁気共鳴ス
ペクトルの6.5〜7.5ppmに認められるフエニル
基、フエニレン基、ナフチル基等に帰属される芳
香環水素の吸収と1.7〜2.4ppmに認められる液状
ゴム中に存在する飽和メチン基および飽和のメチ
レン基に帰属される水素を吸収を用いて行なつ
た。 なお、上述の赤外スペクトルは20℃で岩塩板セ
ルを用いて測定し、プロトン核磁気共鳴スペクト
ルは四塩化炭素中、20℃でテトラメチルシランを
内部基準に用いて測定した。 実施例 23〜42 アクリロニトリル―ブタジエン共重合ゴム(商
品名:NBR DN―101、日本ゼオン(株)製)100重
量部に、上記実施例1〜22で得られた新規液状ゴ
ムを所定量、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重
量部、テトラメチルチウラムジスルフイド2重量
部、ジベンゾチアジルスルフイド2重量部、硫黄
1重量部およびFEFカーボンブラツク(商品
名:シースト―116、東海カーボン(株)製)60重量
部を加えてロール上で混練し、混練物を160℃で
所定時間プレス加硫した。このときの加硫ゴムの
物性(JIS―K―6301に準処して測定)および加
硫ゴムのベンゼン還流下の24時間ソツクスレー抽
出処理、燃料油―D(トルエン60容量%とイソオ
クタン40容量%の混合物)40℃で72時間浸せき処
理時の各抽出量、並びに加硫物および各抽出処理
した加硫物の老化試験後の物性(JIS―K―6301
に準拠して測定)、物性の変化率を表―3に示
す。 比較例 1〜3 上記実施例23〜42において、新規液状ゴムの代
わりにジオクチルセバケート20重量部(比較例
1)、またはN,N′―ジフエニル―p―フエニレ
ンジアミン(30%モル)とN,N′―ジトリル―
p―フエニレンジアミン(70モル%)との混合物
2.94重量部(比較例2)、あるいはN,N′―ジト
リル―p―フエニレンジアミン(12モル%)とN
―トリル―N′―キシリル―p―フエニレンジア
ミン(46モル%)とN,N′―ジキシリル―p―
フエニレンジアミン(42モル%)の混合物3.7重
量部とジオクチルセバケート20重量部(比較例
3)を用いたこと以外は実施例23〜42と同様の操
作を行なつた。結果を表―3に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 上記表―3からわかるように、本発明の新規液
状ゴムは市販の老化防止剤であるN,N′―ジフ
エニル―p―フエニレンジアミン(30モル%)と
N,N′―ジトリル―p―フエニレンジアミン
(70モル%)の混合物およびN,N′―ジトリル―
p―フエニレンジアミン(12モル%)とN―トリ
ル―N′―キシリル―p―フエニレンジアミン
(46モル%)とN,N′―ジキシリル―p―フエニ
レンジアミン(42モル%)の混合物より極めてす
ぐれた老化防止効果(すなわち老化前後の変化率
が極めて小さいこと)を示し、特に100%引張応
力、引張り強さおよび硬さにおいて顕著な効果が
認められた。さらに本発明の新規液状ゴムは市販
の可塑剤であるジオクチルセバケートと同等の可
塑効果を示すと共に、ベンゼンを用いてのソツク
スレー抽出および燃料油―D浸せきの各抽出実験
において可塑剤のジオクチルセバケートおよび上
記市販の老化防止剤が容易に抽出されるのに反
し、本発明の新規液状ゴムは極めて抽出されにく
く、かつ抽出前の常態物性と抽出後の老化物性と
の変化率が極めて小さく、老化防止効果が抽出後
も何ら減衰しないことが認められた。 実施例 43〜46 ブタジエンゴム(商品名:BR―01、日本合成
ゴム(株)製)100重量部に、前記実施例1,7,
10,17で得られた新規液状ゴムを所定量、亜鉛華
5重量部、ステアリン酸2重量部、硫黄2重量
部、テトラメチルジスルフイド0.2重量部、ジベ
ンゾチアジルジスルフイド1.5重量部およびHAF
カーボンブラツク(シヨーブラツク―O、AA―
ケミカル(株)製)50重量部を加え、以下は実施例23
〜42と同様の操作を行なつた。結果を表―4に示
す。 比較例 4,5 上記実施例43〜46において、新規液状ゴムの代
わりにライトプロセスオイル(商品名:三菱20ラ
イトプロセスオイル、三菱石油(株)製)20重量部
(比較例4)またはN,N′―ジフエニル―p―フ
エニレンジアミン(30モル%)とN,N′―ジト
リル―p―フエニレンジアミン(70モル%)の混
合物2.94重量部と上記ライトプロセスオイル20重
量部(比較例5)を用いたこと以外は実施例43〜
46と同様の操作を行なつた。結果を表―4に示
す。
【表】
【表】 実施例 47〜50 エチレンプロピレンターポリマー(EPDM)
(商品名:エスプレン501、住友化学工業(株)製)
100重量部に、前記実施例1,7,10,17で得ら
れた新規液状ゴムを所定量、亜鉛華10重量部、ス
テアリン酸1重量部、硫黄1.5重量部、テトラメ
チルチウラムジスルフイド0.2重量部、ジンク―
2―メルカプトベンゾチアゾール1.3重量部およ
びHAFカーボンブラツク(シヨーブラツク―
O、AA―ケミカル(株)製)60重量部を加えて、ロ
ール上で混練し、混練物を150℃で45分間プレス
加硫した。以下は実施例23〜42と同様の操作を行
なつた。結果を表―5に示す。 比較例 6,7 上記実施例47〜50において、新規液状ゴムの代
わりに比較例4と同じライトプロセスオイル20重
量部(比較例6)またはN,N′―ジフエニル―
p―フエニレンジアミン(30モル%)とN,
N′―ジトリル―p―フエニレンジアミン(70モ
ル%)の混合物2.94重量部と上記ライトプロセス
オイル20重量部(比較例7)を用いたこと以外は
実施例47〜50と同様の操作を行なつた。結果を表
―5に示す。
【表】
【表】 実施例 51〜54 クロロプレンゴム(商品名:ネオプレン―W、
昭和ネオプレン製)100重量部に、前記実施例
1,7,10,17で得られた新規液状ゴムを所定
量、亜鉛華5重量部、酸化マグネシウム4重量
部、ステアリン酸0.5重量部、2―メルカプトイ
ミダゾリル0.5およびHAFカーボンブラツク(シ
ヨーブラツク―O、AA―ケミカル(株)製)50重量
部を加えて、ロール上で混練し、混練物を150℃
で30分間プレス加硫した。以下は実施例23〜42と
同様の操作を行なつた。結果を表―6に示す。 比較例 8〜10 上記実施例51〜54において、新規液状ゴムの代
わりに比較例4と同じライトプロセスオイル10重
量部(比較例8)またはジフエニルアミン1.5重
量部とライトプロセスオイル10重量部(比較例
9)あるいはN,N′―ジフエニル―p―フエニ
レンジアミン(30モル%)とN,N′―ジトリル
―p―フエニレンジアミン(70モル%)の混合物
1.5重量部とライトプロセスオイル10重量部(比
較例10)を用いたこと以外は実施例51〜54と同様
の操作を行なつた。結果を表―6に示す。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゴムの老化防止能を有する芳香族アミン化合
    物と分子末端に水酸基を有する平均分子量500〜
    8000の液状ゴムであつて、下記の化学構造を有す
    る液状ポリブタジエン、液状スチレン―ブタジエ
    ン共重合体および液状アクリロニトリル―ブタジ
    エン共重合体よりなる群から選ばれた液状ゴム 液状ポリブタジエン 液状スチレン―ブタジエン共重合体 液状アクリロニトリル―ブタジエン共重合体 を液状ゴムの分子末端に存在する水酸基1モルに
    対し芳香族アミン1〜10モルの割合で脱水縮合反
    応させることにより得られる平均分子量800〜
    10000の液状ゴム。 2 ゴムの老化防止能を有する芳香族アミン化合
    物が、ジフエニルアミン、アミノジフエニルアミ
    ン、オクチル化ジフエニルアミン、ジフエニルア
    ミンとアセトンの脱水縮合物、N―フエニル―ナ
    フチルアミン、N,N―ジフエニル―p―フエニ
    レンジアミン、N,N―ジトリル―p―フエニレ
    ンジアミン、N―トリル―N′―キシリル―p―
    フエニレンジアミン、N,N―ジキシリル―p―
    フエニレンジアミン、N―フエニル―N′―イソ
    プロピル―p―フエニレンジアミン、N―フエニ
    ル―N′―シクロヘキシル―p―フエニレンジア
    ミン、N,N′―ジオクチル―p―フエニレンジ
    アミン、N―フエニル―N′―1,3―ジメチル
    ブチル―p―フエニレンジアミン、N―シクロヘ
    キシルアニリン、2,2,4―トリメチル―1,
    2―ジヒドロキノリン、エトキシ―2,2,4―
    トリメチル―1,2―ジヒドロキノリンおよび
    2,2,4―トリメチル―1,2―ジヒドロキノ
    リンポリマーよりなる群から選ばれた1種または
    2種以上の化合物である特許請求の範囲第1項記
    載の液状ゴム。 3 ゴムの老化防止能を有する芳香族アミン化合
    物と分子末端に水酸基を有する平均分子量500〜
    8000の液状ゴムであつて、下記の化学構造を有す
    る液状ポリブタジエン、液状スチレン―ブタジエ
    ン共重合体および液状アクリロニトリル―ブタジ
    エン共重合体よりなる群から選ばれた液状ゴム 液状ポリブタジエン 液状スチレン―ブタジエン共重合体 液状アクリロニトリル―ブタジエン共重合体 を液状ゴムの分子末端に存在する水酸基1モルに
    対し芳香族アミン1〜10モルの割合で脱水縮合反
    応させることにより得られる平均分子量800〜
    10000の液状ゴムを用いてなるゴムの老化防止
    剤。 4 ゴムの老化防止能を有する芳香族アミン化合
    物が、ジフエニルアミン、アミノジフエニルアミ
    ン、オクチル化ジフエニルアミン、ジフエニルア
    ミンとアセトンの脱水縮合物、N―フエニル―ナ
    フチルアミン、N,N′―ジフエニル―p―フエ
    ニレンジアミン、N,N′―ジトリル―p―フエ
    ニレンジアミン、N―トリル―N′―キシリル―
    p―フエニレンジアミン、N,N′―ジキシリル
    ―p―フエニレンジアミン、N―フエニル―
    N′―イソプロピル―p―フエニレンジアミン、
    N―フエニル―N′―シクロヘキシル―p―フエ
    ニレンジアミン、N,N′―ジオクチル―p―フ
    エニレンジアミン、N―フエニル―N′―1,3
    ―ジメチルブチル―p―フエニレンジアミン、N
    ―シクロヘキシルアニリン、2,2,4―トリメ
    チル―1,2―ジヒドロキノリン、エトキシ―
    2,2,4―トリメチル―1,2―ジヒドロキノ
    リンおよび2,2,4―トリメチル―1,2―ジ
    ヒドロキノリンポリマーよりなる群から選ばれた
    1種または2種以上の化合物である特許請求の範
    囲第3項記載のゴム用老化防止剤。
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