JP2508766B2 - ニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体およびそれを有効成分とするゴム用改質剤 - Google Patents

ニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体およびそれを有効成分とするゴム用改質剤

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、一般式(I) (式中、Xは2価の芳香族基であって、基中に酸素、窒
素またはイオウを含んでいてもよい。R1およびR2はそれ
ぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
示す。R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子または炭素
数1〜12のアルキル基を示し、R3とR4が結合して環を形
成していてもよい。) で示されるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体およびそ
れを有効成分とするゴム用改質剤に関する。
<従来の技術> 前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳香族ジア
ミン誘導体は、本発明者らが初めて見出した新規な化合
物である。
近年、乗用車タイヤにおける省燃費化、トラック・バ
スタイヤなどの大型タイヤにおける走行寿命の長期化と
いった社会的要求が大きくなってきており、かかる要求
に対して、加硫ゴムのレジリエンスや発熱性などの動的
物性を向上させる薬剤が注目を集めている。
加硫ゴムの動的物性を改良する方法としては、このよ
うな動的物性向上剤を添加する方法のほかに、ゴムのミ
クロ構造や分子量分布などの改良、あるいは有機ゴム薬
品や充填剤の配合処方の改良などの方法が知られている
が、動的物性向上剤の添加は、他の方法に比較して、容
易に動的物性を向上させ得ることや、天然ゴムにも適用
可能であるといった利点を有している。
従来、このような動的物性向上剤として、例えば、特
開昭58−118837号公報に示される特定構造からなる8−
オキシキノリン誘導体や、特開昭59−18740号公報に記
載される分子内にイオウを含むニトロ化合物が開発され
ている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、上記の8−オキシキノリン誘導体やイ
オウ含有ニトロ化合物は、加硫ゴムの動的物性向上につ
いては優れた効果を有するものの、スコーチ性を大きく
早めたり、耐屈曲亀裂性を低下せしめるという問題があ
り、必ずしも満足し得るものではなかった。
このような背景から本発明者らは、前記諸問題を有す
ることなく、動的物性向上効果も優れたゴム用改質剤を
開発すべく鋭意研究を重ねた結果、前記一般式(I)で
示されるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体が、加硫ゴ
ムの改質剤、特に動的物性向上剤として極めて有用であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
<問題点を解決するための手段> すなわち本発明は、前記一般式(I)で示されるニト
ロ基含有芳香族ジアミン誘導体を提供する。
さらに本発明は、前記一般式(I)で示されるニトロ
基含有芳香族ジアミン誘導体を有効成分とするゴム用改
質剤を提供する。
本発明の前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳
香族ジアミン誘導体のうち、R1およびR2の一方または両
方がアルキル基である化合物、すなわち一般式(I−
1) (式中、X、R3およびR4は前記と同じ意味を有する。
R1′およびR2′はそれぞれ独立に水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を示すが、R1′とR2′が同時に水素
原子であることはない。) で示される化合物は、一般式(II−1) (式中、X、R1′およびR2′は前記と同じ意味を有す
る。) で示される芳香族ジアミン類、一般式(III) (式中、R3およびR4は前記と同じ意味を有する。) で示されるニトロアルカン類およびホルムアルデヒドの
縮合反応により、製造することができる。類似の反応
が、例えばJ.Am.Chem.Soc.,68 14(1946)に記載され
ている。すなわち、アミン類、ニトロアルカン類および
ホルムアルデヒドの縮合反応によるニトロ基含有アミン
類の製造は公知であるので、この方法に準じて、前記一
般式(I−1)で示されるニトロ基含有芳香族ジアミン
誘導体を製造することができる。
また、前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳香
族ジアミン誘導体のうち、R1およびR2の両方が水素原子
である化合物、すなわち一般式(I−2) (式中、X、R3およびR4は前記と同じ意味を有する。) で示される化合物は、前記の方法と同様に、一般式(II
−2) NH2−X−NH2 (II−2) (式中、Xは前記と同じ意味を有する。) で示される芳香族ジアミン類、前記一般式(III)で示
されるニトロアルカン類およびホルムアルデヒドの縮合
反応によって製造することもできるが、この場合、前記
一般式(II−2)で示される原料芳香族ジアミン類が等
価の2つの1級アミノ基を有しているので、両方の1級
アミノ基に対してホルムアルデヒドおよびニトロアルカ
ン類が反応したジニトロジアミン化合物が副生し、一般
式(I−2)で示される目的物であるニトロ基含有芳香
族ジアミン誘導体の収率が低くなり、また目的物(I−
2)を単離するのに非常に煩雑な操作を必要とする。
そこで、前記一般式(I−2)で示されるニトロ基含
有芳香族ジアミン誘導体を、高収率で製造するために
は、一般式(II−3) (式中、Xは前記と同じ意味を有する。R5は低級アルキ
ル基またはフェニル基を示す。) で示される芳香族アミド化合物、前記一般式(III)で
示されるニトロアルカン類およびホルムアルデヒドを縮
合反応させて、一般式(IV) (式中、X、R3、R4およびR5は前記と同じ意味を有す
る。) で示されるニトロ基含有芳香族アミド化合物を得、さら
にこれを酸性条件下に加水分解して、前記一般式(I−
2)で示されるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体を得
るという方法を採用するのが好ましい。ここで、前段の
縮合反応は、前記一般式(I−1)で示される化合物を
製造する方法に準じて行うことができ、また後段の加水
分解反応は、例えば塩酸、硫酸等の存在下に行うことが
できる。
本発明の前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳
香族ジアミン誘導体としては、具体的には以下の化合物
が例示される。以下の例示において、−Zは、 を示す。
このように、前記一般式(I)で示されるニトロ基含
有芳香族ジアミン誘導体として種々の化合物が例示され
るが、これらの中でも後述するゴム用改質剤としては、
連結基Xがp−フェニレン基またはm−フェニレン基で
あるものが、特に好ましく用いられる。
また、前記一般式(I)中のR3およびR4としては、そ
れぞれ炭素数6以下のアルキル基であるものが、より実
用的である。
本発明の前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳
香族ジアミン誘導体は、ゴム用改質剤、特に加硫された
天然ゴムまたは合成ゴムの動的物性向上剤として、きわ
めて有用である。ゴム用改質剤として用いる場合、この
ニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体をそのまま単体とし
て用いてもよく、また、ゴム物性に影響を与えない通常
の担体と混合して用いてもよい。
次に、このゴム用改質剤の使用方法、すなわちゴムへ
の配合方法について説明する。
本発明の前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳
香族ジアミン誘導体を有効成分とするゴム用改質剤は、
通常ゴム工業で用いられている充填剤、その他の添加剤
とともに、天然ゴムまたは合成ゴムに配合される。使用
し得るゴムの種類としては、天然ゴムのほか、ポリイソ
プレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム
(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリ
ル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソプレン・イソ
ブチレン共重合ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン・
ジエン共重合ゴム(EPDM)などの各種の合成ゴムが例示
されるが、高不飽和性ゴムが好ましく用いられる。
また充填剤としては、従来よりゴム工業で使用されて
いるカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイなどが
例示されるが、とりわけカーボンブラックが好ましく使
用される。かかる充填剤の配合割合は、従来より使用さ
れている割合と同様でよく、特に限定されない。
その他の添加剤としては、プロセスオイル、ステアリ
ン酸、加硫剤、加硫促進剤などがあり、いずれも通常の
ゴム組成物の場合と同様に配合するのが好ましい。
これらの充填剤、その他の添加剤とともに、本発明に
係る前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳香族ジ
アミン誘導体が配合される。その使用量は特に限定され
るものでないが、あまり少ないと動的物性の向上効果が
不充分であり、また多すぎても効果が飽和して不経済と
なることから、通常ゴム100重量部あたり、0.1〜10重量
部の範囲で用いられる。
一般に、天然ゴムあるいは合成ゴムに配合剤を配合す
る場合、その配合は基本的に2つの工程で行われる。す
なわち、充填剤、プロセスオイル、ステアリン酸など
は、ゴム温度120〜200℃程度の比較的高温の第1工程で
配合され、加硫促進剤や加硫剤は、ゴム温度30〜120℃
程度の比較的低温の第2工程で配合される。
本発明の前記一般式(I)で示されるニトロ基含有芳
香族ジアミン誘導体をゴムに配合するにあたっては、任
意の段階で配合することができ、例えば加硫促進剤や加
硫剤とともに比較的低温の第2工程で配合してもよい
が、充填剤等が配合される第1工程で配合するのがより
好ましい。この際、さらに効果を向上させる目的で、加
硫促進剤やジモルフォリノジスルフィドなどの加硫剤
を、助剤として少量配合してもよい。
また、本発明のニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体と
カーボンブラック等の充填剤を配合すると、トルクの上
昇がみられるが、これを改良する目的で、しゃっ解剤や
リターダーを併用してもよく、さらには、一般の各種ゴ
ム薬品や軟化剤等を必要に応じて併用してもよいことは
いうまでもない。
<実施例> 以下、実施例により本発明を説明する。
製造例1 フラスコに、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン13.6g(0.1モル)、2−ニトロプロパン8.9g(0.1モ
ル)、40%水酸化トリメチルベンジルアンモニウムのメ
タノール溶液1.5mlおよびメタノール50mlを仕込み、50
℃に昇温した。この混合物に、37%ホルマリン8.1g(0.
1モル)を50〜55℃で30分間を要して滴下した。ホルマ
リン滴下終了後、反応混合物を65℃に昇温し、同温で3
時間保温した。
反応終了後、反応混合物を5℃まで冷却すると、結晶
が析出し、黄色スラリー状態となった。析出した結晶を
別し、5℃の50%メタノール水10mlで洗浄した後、減
圧乾燥して、N,N−ジメチル−N′−(2−メチル−2
−ニトロプロピル)−p−フェニレンジアミン22.6gを
得た。
この化合物は黄色針状結晶であり、融点は65.5〜66.0
℃であった。この化合物を化合物(A)とする。
なお、この化合物の元素分析結果は、以下のとおりで
あった。
C H N 測定値 60.86% 8.11% 17.59% 計算値 60.74% 8.07% 17.71% 製造例2〜4 原料のニトロアルカン類として、製造例1の2−ニト
ロプロパンの代わりに、ニトロエタン、1−ニトロプロ
パン、ニトロシクロヘキサンをそれぞれ0.1モルずつ用
いるほかは、製造例1と同様の方法にて、各種芳香族ジ
アミン誘導体を製造した。
表−1に、得られた各化合物の融点および元素分析結
果を示した。
製造例5〜7 原料の芳香族ジアミン類として、N,N−ジメチル−p
−フェニレンジアミンの代わりに、N,N−ジメチル−m
−フェニレンジアミン、4−アミノ−4′−ジメチルア
ミノジフェニルエーテル、4−アミノ−4′−ジメチル
アミノジフェニルメタンをそれぞれ0.1モルずつ用いる
ほかは、製造例1と同様の方法にて、各種芳香族ジアミ
ン誘導体を製造した。
表−2に、得られた各化合物の融点および元素分析結
果を示した。
製造例8 フラスコにN−(4−アミノフェニル)−アセトアミ
ド45.1g(0.3モル)、2−ニトロプロパン32.1g(0.36
モル)、40%水酸化トリメチルベンジルアンモニウムの
メタノール溶液2mlおよびメタノール200mlを仕込み、50
℃に昇温した。この混合物に、37%ホルマリン24.4g
(0.3モル)を50〜55℃で30分間を要して滴下した。ホ
ルマリン滴下終了後、反応混合物を65℃に昇温し、同温
で24時間保温した。
反応終了後、反応混合物を5℃まで冷却し、析出した
結晶を過し、冷メタノール50mlで洗浄した後、減圧乾
燥して、N−(4−(2−メチル−2−ニトロプロピル
アミノ)−フェニル)−アセトアミド69.7gを黄色固体
とした得た。
この化合物全量を再びフラスコに仕込み、ここに濃塩
酸250gを加え、60℃に昇温し、同温で12時間保温した。
反応終了後、反応混合物を5℃まで冷却し、水100ml、3
3%水酸化ナトリウム水溶液330gおよびトルエン300mlを
順次加え、次いで分液した。得られたオイル層を60℃の
水300mlで洗浄した後、減圧濃縮して、N−(2−メチ
ル−2−ニトロプロピル)−p−フェニレンジアミン4
7.0gを得た。
この化合物は茶褐色固体であり、融点は、74〜76℃で
あった。この化合物を化合物(H)とする。
なお、この化合物の元素分析結果は、以下のとおりで
あった。
C H N 測定値 57.38% 7.13% 19.96% 計算値 57.40% 7.23% 20.08% 製造例9 原料の芳香族アミド化合物として、N−(4−アミノ
フェニル)−アセトアミドの代わりに、N−(3−アミ
ノフェニル)−アセトアミドを0.3モル用いる以外は、
製造例8と同様の方法にて反応、後処理を行い、N−
(2−メチル−2−ニトロプロピル)−m−フェニレン
ジアミン45.3gを得た。
この化合物は、茶褐色固体であり、融点は、49〜51℃
であった。この化合物を化合物(I)とする。
なお、この化合物の元素分析結果は、以下のとおりで
あった。
C H N 測定値 57.51% 7.32% 20.10% 計算値 57.40% 7.23% 20.08% 適用例1 以上の製造例1〜9で得られた化合物(A)〜(I)
を、下記配合処方に基づき天然ゴムに配合して、各種の
評価試験を行った。また比較のために、配合すべき化合
物として、特開昭58−118837号公報に記載される7−
(ジメチルジチオカルバモイルメチル)−8−ヒドロキ
シキノリン(DTHQと略す)、および特開昭59−18740号
公報に記載されるN−(2−メチル−2−ニトロプロピ
ル)アニリンと一塩化イオウとをモル比1:1で反応させ
て得た樹脂状物質(MNDSと略す)をそれぞれ用いた場
合、ならびにこれらの化合物を配合しなかった場合につ
いても同様の評価試験を行った。
(配合処方) 天然ゴム(RSS#1) 100重量部 HAFブラック 45 〃 ステアリン酸 3 〃 芳香族系プロセスオイル 3 〃 亜鉛華 5 〃 加硫促進剤 1 〃 (N−シクロヘキシル−2−ベンゾ チアゾールスルフェンアミド) イオウ 2 〃 化合物 表−3に記載 (本発明のニトロ黄含有芳香族ジア ミン誘導体または比較化合物) 配合にあたっては、バンバリーミキサーとして東洋精
機製250mlラボプラストミル を用い、まずオイルバス
温度170℃で、天然ゴムのベースに、上記配合処方に示
したカーボンブラック、亜鉛華、プロセスオイル、ステ
アリン酸、および化合物(本発明のニトロ基含有芳香族
ジアミン誘導体または比較化合物)を投入し、60rpmの
ミキサー回転数で5分間混練した。そのときのゴム温度
は150〜160℃であった。次にこの配合物をオープンミル
に移し、40〜50℃の温度で、上記配合処方に示した加硫
促進剤およびイオウを混練配合した。さらにこの配合物
を、加硫プレスにより、145℃、20分の条件で加硫し、
所定の形状にした後、各種試験に供した。
各種評価試験の試験法は、下記のとおりである。
(1) ムーニースコーチ性 JIS−K−6300に準拠し、125℃で最低値より5ポイン
ト上昇までの時間をスコーチタイムとした。ただし、後
述する適用例2のSBR系は135℃で行った。
(2) 引張物性、レジリエンス JIS−K−6301に準拠し、測定を行った。引張応力(M
300)は、5号型リングを用いた。レジリエンスは、リ
ュプケタイプの試験機を用いた。
(3) 耐発熱性 ASTM−D−623−58に準拠した。グッドリッチ式の発
熱試験機を用い、荷重35lb、ストローク6.35mm、振動数
1800rpm、槽内温度40℃の条件で、40分後の発熱温度(4
0分後のゴム温度と初期ゴム温度の差で表示)を測定し
た。
(4) 耐屈曲疲労性 モンサント社のFatigue−to−Failure Testerを用
い、歪み率100%の条件で、破断までの屈曲回数を測定
した。
化合物(本発明のニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体
または比較化合物)の配合条件および上記各種試験の結
果を、表−3に示す。
適用例2 天然ゴムの代わりに、SBR#1500を用い、バンバリー
ミキサーのオイルバス温度を190℃に設定する以外は、
適用例1と同様にして試験片を作成し、同様に評価試験
を行った。結果を表−4に示す。
<発明の効果> 以上詳細に説明したとおり、本発明によれば、ゴム用
改質剤として有用な新規なニトロ基含有芳香族ジアミン
誘導体が提供できる。
さらに、かかるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体を
有効成分とするゴム用改質剤は、充填剤を含む天然ゴム
や合成ゴムの加硫ゴムに配合した場合に、レジリエンス
および耐発熱性などの動的物性を改良する効果が大き
い。しかも、従来技術では、これらの物性と相反する物
性であった耐屈曲亀裂性も向上する。また、従来のこの
種の薬剤を配合した場合の欠点であったスコーチ性を急
速に早める点についても大幅に改善され、この種薬剤を
配合しない場合に近いスコーチ性を有する。
これらの特徴により、各種タイヤのトレッド部に使用
されるゴムのみならず、タイヤのその他の部分のゴムに
も適用可能であり、さらには防振ゴムなどの工業用品に
対しても有用であり、その工業的利用価値はきわめて高
い。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Xは2価の芳香族基であって、基中に酸素、窒
    素またはイオウを含んでいてもよい。R1およびR2はそれ
    ぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
    示す。R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子または炭素
    数1〜12のアルキル基を示し、R3とR4が結合して環を形
    成していてもよい。) で示されるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、Xは2価の芳香族基であって、基中に酸素、窒
    素またはイオウを含んでいてもよい。R1およびR2はそれ
    ぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
    示す。R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子または炭素
    数1〜12のアルキル基を示し、R3とR4が結合して環を形
    成していてもよい。) で示されるニトロ基含有芳香族ジアミン誘導体を有効成
    分とするゴム用改質剤。
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