JPS6150062B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は缶蓋巻締機への缶蓋の供給装置に関す
るものである。

従来、缶蓋巻締機への缶蓋の供給は、多数枚積
層した缶蓋をスタツカー内へ垂直に収容し、その
最下部より蓋切り装置により缶蓋を一枚づつ缶蓋
巻締機へ送給していた。しかし、上記缶蓋の蓋切
り操作には決定的な問題があつた。すなわち、ス
タツカー内に多数枚積層されて収容した缶蓋は、
これら自体の積層荷重が最下部の缶蓋に大きく加
わるために蓋切り作動時に隣接する缶蓋との間に
大きな圧縮力が生じ、このため蓋切りがスムーズ
に行えなかつたり、特にタブ付きの缶蓋の場合に
は、蓋切り時にタブ先端が隣接する缶蓋と擦過し
て損傷を生じさせる欠点があつた。

本発明の目的は、蓋切り装置への缶蓋の積層荷
重を軽減して蓋切り操作をスムーズに行ない、か
つ缶蓋の摩擦による損傷を解消した缶蓋の供給装
置を提供することにある。

以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第１図に本発明缶蓋の供給装置の全体を示してお
り、図示しないが供給トローに人手により供給さ
れた缶蓋１はエンドコンベアＡからスタツカーＢ
内に垂直に積層して収容され、このスタツカーＢ
の下部出口から一枚づつの缶蓋１が缶蓋巻締機Ｃ
により蓋切り装置Ｄに送給されるのである。エン
ドコンベアＡはドライブプーリー２に設けたスプ
ロケツト３とモータ４の出力軸４ａとにベルト５
で掛回されて走行し、スタツカーＢへの缶蓋１の
送給が行える。

次に上記スタツカーＢについて説明すると、ス
タツカーはエンドコンベアＡに連結した四本の丸
棒ガイド６，……………からなり、この丸棒ガイ
ドは緩るく円弧を描きながら缶蓋巻締機Ｃに垂直
に取付けられている。これによりエンドコンベア
Ａから供給されてくる缶蓋１が丸棒６，…………
…内に多数枚積層されて収容される。

上記スタツカーＢ内の途中の缶蓋１は回転可能
の１対のブレーキロール７，７で挾持してスタツ
カー上層の缶蓋を制動している。ブレーキロール
７，７は第３図に示すように、制動力可変手段と
してのエアーブレーキ８の軸９に取付けた駆動歯
車１０に２つの従動歯車１１，１１が噛合せてあ
り、この各々の従動歯車１１，１１の軸１２に上
記ブレーキロール７，７が備えてある。すなわ
ち、ブレーキロールはエンドコンベアＡによる缶
蓋１の供給時、スタツカー上層の積層荷重がブレ
ーキロール７，７の制動力を上廻つて缶蓋１が一
枚づつブレーキロールを強制回転してスタツカー
下層へ積層され、かつエンドコンベアＡの停止時
にはブレーキロール７，７の制動力でスタツカー
上層の缶蓋１の自然落下を妨げている。なお、ブ
レーキロールの制動力は上記エアーブレーキ８の
エア調整により変更可能である。

上記ブレーキロール７，７の下方にはスタツカ
下層の缶蓋１の有無を検知するたとえば発光素子
１３ａと受光素子１３ｂとよりなる検知部が配設
されている。本実施例におけるこの検知部は、ス
タツカー層に積層される缶蓋１の下限を検知する
ものである。すなわち、スタツカー下層の缶蓋１
が缶蓋巻締機Ｃに送給されて減少し、検知部がこ
れの存在を検知しなくなつたとき、エンドコンベ
アＡを作動させてスタツカーＢへの缶蓋１の供給
を行えるようになつている。また、エンドコンベ
アＡはたとえばタイマー等により一定時間運転さ
れてスタツカー下層に収容される缶蓋１が検知部
より高く収容された時点、すなわち缶蓋１の積層
量が上限に達した時点でエンドコンベアＡの運転
は停止する。勿論、積層される缶蓋１の上限と下
限とを検知するために、それらの対応する位置に
検知部を夫々設けるように構成することもでき
る。

次に第１図、第２図および第４図のタイムチヤ
ートを参照して本発明の動作について説明する。
第１図ではエンドコンベアＡが停止してスタツカ
ー上層の缶蓋１がブレーキロール７，７で保持さ
れている状態を示している。すなわち、スタツカ
ー下層の缶蓋１は最下部より一枚づつ巻締機Ｃへ
送給されており、第２図に示すようにやがてスタ
ツカー下層の缶蓋１が減少して検知部が缶蓋を検
知しなくなると、エンドコンベアＡが運転され、
同時にタイマーが作動する。エンドコンベアＡに
よりスタツカーＢに供給される缶蓋１の積層荷重
はブレーキロール７，７のエアブレーキによる制
動力を上廻るので、ブレーキロールは強制回転さ
せられて一枚づつ連続的にスタツカー下層へ積層
され続ける。やがてタイマーセツト時間に達する
とエンドコンベアＡは停止し、スタツカー下層の
缶蓋１は検知部より高く収容され第１図の状態と
なり、再び上記動作がくり返される。

なお、本発明の他の実施例としてエンドコンベ
アＡは、高低速二段切換に構成し、検知部が缶蓋
１を検知しているときエンドコンベアを低速運転
してスタツカー下層へ常に小量の缶蓋１の供給を
行ない、検知部が缶蓋１を検知しなくなつたとき
にエンドコンベアを高速運転してスタツカー下層
へ缶蓋の補給を行なうようにすることも可能であ
る。この場合エンドコンベアＡのモータを直流モ
ータを用いることで容易に行なえる。

以上のように本発明によれば、スタツカー内に
多数枚積層されて収容した缶蓋を制動力可変手段
を具備するブレーキロールで側部から挾持すると
共に、その積層荷重を軽減しながら供給するよう
にしたことにより、缶蓋内面は損傷を受けること
なく、しかも缶蓋巻締機への缶蓋の供給をスムー
ズに行うことができこのため蓋切り操作時に隣接
する缶蓋との間に摩擦の発生を防止することがで
きる。したがつて缶蓋を擦過による損傷から未然
に防止することができ、缶蓋の製品性の向上を計
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の缶蓋供給装置の全体図、第２
図は第１図の動作図、第３図はブレーキロールか
ら見たスタツカーの平面図、第４図は缶蓋供給装
置のタイムチヤートである。 Ａ……エンドコンベア、Ｂ……スタツカー、Ｃ
……缶蓋巻締機、Ｄ……蓋切り装置、１……缶
蓋、４……モータ、６……丸棒ガイド、７……ブ
レーキロール、８……エアーブレーキ、１３ａ…
…発光素子、１３ｂ……受光素子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 多数積層された缶蓋が最下部より一枚づつ蓋
   切りされて缶蓋巻締機へ供給するためのスタツカ
   ーと、スタツカーへ缶蓋を供給するエンドコンベ
   アと、スタツカーの途中に配置されて缶蓋を側部
   から挾持し、制動すると共に、制動力可変手段を
   備えたブレーキロールと、このブレーキロール下
   方に配設され、スタツカー下層の缶蓋が上記缶蓋
   巻締機へ送給されて検知されなくなつたとき上記
   エンドコンベアの運転を指令し、ブレーキロール
   の制動力に抗してスタツカー下層へ缶蓋を供給す
   るようにした検知部とを具備したことを特徴とす
   る缶蓋の供給装置。 ２ 上記エンドコンベアは検知部が缶蓋を検知し
   ているとき低速運転し、缶蓋を検知しなくなつた
   とき高速運転することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の缶蓋の供給装置。 ３ 上記制動力可変手段がエアーブレーキである
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項または第
   ２項記載の缶蓋の供給装置。