JPS6149898B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転機に係り、特に、中空状のロータ
コアの内部にブラツシを備え軸方向長を短縮した
回転機に関するものである。

従来特開昭52―131107号公報で知られるこの種
の回転機は、回転軸に中空状のロータコアを設
け、そのロータコアの内部の回転面に平行に整流
子の摺動面が来るように整流子を設置し、ブラツ
シをロータコアの内部に挿入して整流子に摺動さ
せることにより回転機の軸方向の長さを短縮した
構造をしている。

このような回転機のリード線の取り出し構造
は、ブラツシをエンドブラケツトに固定し、ブラ
ツシに設けられたピグテールとリード線を回転機
内部に設けた中継端子等に半田付するか、或いは
ブラツシを接点棒上に軸方向に摺動可能に取付、
該接点棒にリード線を接続する。そうしておい
て、エンドブラケツトに設けられた穴に固定され
たゴムブツシユにリード線を挿入して外部に取り
出している。

ところで、軸長に短い回転機を作業者が持ち運
ぶ場合、前記リード線を掴んで動作させる。この
ような場合、従来この種の回転機では、リード線
を半田付した導電体が変形してエンドブラケツト
に短絡したり、ピグテールを引つ張つてしまつて
ブラツシが整流子と摺動不良になる欠点を有して
いる。

また、摩耗部品であるブラツシを交換する時、
従来この種の回転機においては、ブラツシがロー
タコアの中空部とエンドブラケツトの間に設けら
れているため回転機を分解する必要があり、ブラ
ツシだけを交換することができない欠点も有して
いる。

本発明の目的は、外力に対して強いリード線の
支持構造を有し、容易にブラツシを交換できる軸
長の短い回転機を提供するにある。

本発明により上記の目的は、ブラツシホルダー
及びブラツシを有するブラツシ支持板を設け、こ
のブラツシ支持板をハウジング平板部に圧着する
構造とし、ブラツシ支持板とハウジングの間にリ
ード線を挾持すると共に、ブラツシ支持板に該リ
ード線をクランプしゴムブツシユを介して外部に
引き出す構成とすることにより達成される。

以下、本発明の係る回転機の一実施例を図面に
従つて説明する。

第１〜６図は本発明に係る回転機の一実施例を
示すものである。

第１図は回転子部を示すもので、円形中空状の
ロータコア１２の一端に、円板状で半断面がＬ字
状の支持板１４が固定されている。この支持板１
４には整流子１６がロータコア１２の中空部に貫
通して挿入される穴１８が設けられている。支持
板１４の中央には回転軸２０が貫通し固定されて
いるため、ロータコア１２、支持板１４と回転軸
２０は一体に回転する。

ロータコア１２には整流子１６と接続されてい
るコイル２２が巻回されていてこの整流子１６は
支持板１４に穴１８を貫通して取付けられてい
る。回転軸２０には、油切２４，２６が圧入さ
れ、油切２６の内部にはフエルト２８が設けられ
ている。

第２図はエンドブラケツトを示す断面図であ
る。

円形皿状のエンドブラケツト３０の中央には軸
受３２が固定されている。

第３，４図はハウジングの断面図及び側面図で
ある。

円筒状で断面がコの字状のハウジング３４の内
周面に、磁極３６が設置されている。ハウジング
３４の平面部中央には軸受３８が固定され、軸受
３８の周囲にはブラツシ挿入用の穴４０と第５図
に示すリード線取出口の突出部を逃がすための穴
４２が設けてある。

第５図はブラツシ支持板を示す斜視図である。

円形のブラツシ支持板４４には、ブラツシホル
ダー４６が立設され、そのホルダー４６の内部に
もう一つのホルダー４８（このホルダー４８は合
成樹脂のホルダー４６と一体に成形される場合も
ある）が圧入されている。このホルダー４８の下
部にはスプリング５０が設けられその上に挿入さ
れるブラツシ５２を押圧している。

ブラツシ５２にはピグテール５４が設けられて
いて、その端部はリード線５６に直接接続されて
いる。このリード線５６はブラツシ支持板４４に
設けられた突起５８に嵌め込んで配線され、しか
る後に突起５８に熱を加えてリード線５６を固定
する。リード線５６はブラツシ支持板４４に設け
られたゴムブツシユ６０を通つて外部へ導びかれ
ている。第６図は本実施例の回転機の完成図を示
すものである。

第１図に示した回転子部の回転軸２０の油切２
６側を、第３図に示したハウジング３４に設けら
れた軸受３８に挿入し、回転軸２０の油切２４側
は、第２図で示されたエンドブラケツト３０の軸
受３２に挿入され、エンドブラケツト３０とハウ
ジング３４の内部に回転子部が収納されている。

ハウジング３４の平板部に設けられた穴４０か
らブラツシ支持板４４に取付けられたブラツシ５
２を挿入すると共に、穴４２にゴムブツシユ６０
の突出部を嵌め込みハウジング３４の平板部にね
じ止め等の適宜の方法にてブラツシ支持板４４を
押圧し、その際リード線５６がハウジング３４と
ブラツシ支持板４４の間に挾持される。

本実施例は以上のように構成されているため、
リード線５６はハウジング３４とブラツシ支持板
４４の間で挾持されているため、リード線５６を
持つて、回転機を持ち運ぶことにより、リード線
５６に外力が加わつて突起５８が外れてもリード
線５６が回転子部の干渉することを防止する効果
がある。

同様にリード線５６に外力が加わつて引つ張ら
れてもゴムブツシユ６０や突起５８によつて固定
されているため、ピグテール５４に外力は伝わら
ず不都合を生じさせる影響を防止する効果があ
る。

ブラツシ支持板４４は外部から容易に着脱でき
るのでブラツシ５２の交換が容易にでき、保守点
検を容易にする効果がある。

ハウジング３４にゴムブツシユ６０の突出部が
嵌め込まれる逃げ穴４２を設けたのでハウジング
３４とリード線５６の干渉がないためリード線５
６の被膜が剥がれて短絡することを防止する効果
がある。

本実施例においては中空状のロータコア１２を
有する回転機について説明したが、回転軸と平行
な方向からブラツシを挿入する回転機であれば本
実施例で示す如く、リード線をブラツシ支持板の
突起に固定し、ゴムブツシユに挿入してブラツシ
支持板を外部からハウジング平板部へ取付けるリ
ード線の支持構造を応用することができ同様の効
果が得られる。

以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、ブラツシホルダー及びブラツシを有するブラ
ツシ支持板を設け、このブラツシ支持板をハウジ
ング平板部に圧着する構造とし、ブラツシ支持板
とハウジングの間にリード線を挾持すると共に、
ブラツシ支持板に該リード線をクランプし、ゴム
ブツシユを介して外部に引き出す構成とすること
により、外力に対して強いリード線の支持構造を
有し、容易にブラツシを交換できる軸長の短い回
転を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例である回転機の
回転子部を示す断面図、第２図は本発明に係る一
実施例である回転機のエンドブラケツトを示す断
面図、第３図は本発明に係る一実施例である回転
機のハウジングを示す断面図、第４図は第３図の
右側面図、第５図は本発明に係る一実施例である
回転機のブラツシ支持板を示す斜視図、第６図は
本発明に係る一実施例である回転機を示す半断面
図。 １２…ロータコア、１４…支持板、１６…整流
子、１８，４０，４２…穴、２０…回転軸、２２
…コイル、２４，２６…油切、２８…フエルト、
３０…エンドブラケツト、３２，３８…軸受、３
４…ハウジング、３６…磁極、４４…ブラツシ支
持板、４６，４８…ホルダー、５０…スプリン
グ、５２…ブラツシ、５４…ピグテール、５６…
リード線、５８…突起、６０…ゴムブツシユ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 円筒状のハウジングに内蔵される中空状のロ
   ータコアと、このロータコアの回転面に平行な方
   向に整流子の摺動面が来るようにロータコア内部
   に設けられた整流子と、ハウジング内面に固定さ
   れ中空のロータコア内部に挿入されるブラツシと
   を有する回転機において、ブラツシが挿入固定さ
   れる箱状のブラツシホルダーを有する円形状のブ
   ラツシ支持板を設け、ブラツシの頭に取付けてあ
   るピグテールに直接接続されたリード線をブラツ
   シ支持板に設けた突起に固定すると共に、該支持
   板に設けたゴムブツシユに挿入したリード線を外
   部に引出し、かつ前記ハウジング平板部にブラツ
   シを挿入する穴とゴムブツシユの突出部を嵌め込
   む穴を設け、ハウジング平板部の前記穴へブラツ
   シを挿入すると共にゴムブツシユの突出部を嵌合
   してブラツシ支持板を外部からハウジング平板部
   へ取付けることにより、前記リード線をハウジン
   グとブラツシ支持板の間に挾持することを特徴と
   する回転機。