JPS6148111B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多時刻表示可能な電子時計に関する。

従来からもいわゆる世界時計として、世界各地
の時刻を読みとることができる腕時計が市販され
ている。

しかしながら、操作性と正確さにおいて劣り、
広く普及される迄には到つていない。さらに、世
界時計の電子腕時計化については、案はいくつか
公表されてはいるが、夫々欠点を持つており、今
だに市販されるに到つていない。

本発明は簡便で操作性の良い多時刻表示可能な
電子腕時計を提供するもので、所望の地域の時刻
をあらかじめ設定しておけば非常に簡便な操作で
これらの地域の時刻を知ることができるものであ
る。

以下図面にもとづいて詳述する。

第１図は本発明の一実施例を示し、１は時計体
で、２は液晶による時刻表示部（但し液晶には限
定されない。）、３は時計体１の側方より操作する
リユーズである。４と５は時計体１の表面より操
作するボタンＡ及びボタンＢである。通常、すな
わちリユーズ３、ボタンＡ４、ボタンＢ５を操作
しない状態で時刻表示部２には１つの時刻が表示
される。これを主時刻と呼び、換言すると通常状
態では常に主時刻が表示されている。

次にボタンＡ４を押すと、押している間は主時
刻とは別の時刻（ここでは第１副時刻と呼ぶ）が
表示され、ボタンＡ４を解くと再び主時刻にもど
る。同様にボタンＢ５を押し続けていると、第２
副時刻が表示される。さらにボタンＡ４とボタン
Ｂ５を同時に押し続けると、第３副時刻が表示さ
れる。

この構成のブロツクダイヤグラムを第２図に示
す。６は４つの時刻を記憶するメモリーであり、
ａ部には主時刻、ｂ，ｃ，ｄ部には夫々第１副時
刻、第２副時刻、第３副時刻が記憶されている。
７は時刻表示部であり、８，９は夫々第１図ボタ
ンＡ４、及びボタンＢ５に対応する端子で、１０
はAND回路群である。端子８，９に信号のない
ときは、メモリー６のａ部が時刻表示へ伝達され
主時刻が表示され、端子８に信号がくるとメモリ
ー６のｂ部が時刻表示へ伝達され、第１副時刻が
表示される。以下同様にして第１図の構成を具体
化される。

以上の様に構成すれば、主時刻として最も使用
頻度の高い時刻、例えば自分の住んでいる地域の
時刻を設定しておき、副時刻として希望する３ケ
所の地域の時刻を設定しておけば、いつでも簡単
な操作で夫々の地域の時刻を知ることができる。
ここで、普通のデイジタル表示腕時計では時刻表
示を12時間制で表示していたが、各地域の時差の
関係から本実施例の場合は24時間制で表示した方
が好都合であろう。

次に本実施例の時刻修正方法について述べる。
リユーズ３は時刻修正ロツクスイツチとなつてい
て、このリユーズ３の通常状態、即ち押し込まれ
た状態では時刻修正はロツクされ、修正不能状態
であり、リユーズ３を引き出すと時刻修正がロツ
ク解除され、ボタンＡ４とボタンＢ５の操作で時
刻修正が可能となる。

即ち、ボタンＡ４とボタンＢ５に触れずにリユ
ーズ３を引き出すと主時刻の時刻修正ができる。

この状態ではボタンＡ４はセレクトスイツチと
なり、秒、分、時を選択し、ここで選択されたも
のがボタンＢ５のセツトスイツチで修正される。
ここでボタンＡ４の操作で選択されたもの、例え
ば「分」を選択したときは分の表示を点滅させる
ことにより、使用者に知らせることができる。

次に副時刻の修正方法、例えば第１副時刻の修
正方法はボタンＡ４を押した状態（即ち第１副時
刻の表示状態）でリユーズ３を引き出すとボタン
Ａ４を解除しても第１副時刻が表示され、かつ第
１副時刻が修正可能となる。そして、その修正方
法は上記主時刻の修正方法と同様、ボタンＡ４が
セレクトスイツチ、ボタンＢ５がセツトスイツチ
として働き、これらの組合せで任意に修正するこ
とができる。さらに、第２、第３副時刻も同様に
修正できる。

ここで主時刻と副時刻とは夫々独立に修正でき
るように構成される。但し、時差が秒に及ぶこと
はないから、秒修正は主時刻でのみ修正でき、こ
の秒修正が他の副時刻にも及ぶ様に構成してい
る。

この時刻修正方法は、従来の電子時計の構成、
デジタル電子回路技術の知識があれば比較的容易
に実現できるので、ここではその具体的構成例に
ついての詳して記載は省略するが、例えば従来の
電子時計は、時間標準となる水晶振動子の振動を
電気的に分周して、分周信号を更に秒カウンタ
ー、分カウンター、時カウンターに入力して、
夫々のカウンターの内容を表示体に表示する構成
になつている。そこで秒カウンターは主時刻、副
時刻用共通にしておき、主時刻モード時のみこの
秒カウンターの内容が修正されうるようにして、
分カウンター、時カウンターは主時刻用、副時刻
用別に持つていて、モード切換によつて夫々の内
容に表示を切換えるとともに、夫々のモードで
夫々の時分カウンターの内容が修正されうるよう
な構成にすることによつて、前述の時刻修正が実
現できる。この場合、主時刻用、副時刻用分カウ
ンター、時カウンターは第２図メモリー６のａ，
ｂ，ｃ，ｄに相当する。

このように、副時刻の時分桁を主時刻とは独立
に任意時刻に設定することができるので使用者が
最も使用頻度の高い地域の時刻を設定することが
可能であり、世界各地の時差を回路的に記憶して
いる必要もなく、回路構成が単純化される利点が
ある。また、副時刻の秒単位が主時刻に連動する
ことにより頻度の高い秒単位の修正操作は主時刻
の秒単位を修正するのみでよくなり、副時刻表示
を付加して多機能化しても、修正操作を複雑にす
ることがない。

以上本発明の実施例につき説明したが、以下の
如き変更もしくは改良も本発明の範囲に含まれ
る。

１ 副時刻を表示するためのボタンを１個もしく
は３個以上にすること ２ 副時刻を表示するためのボタンを時計体側方
に配置すること ３ 副時刻を表示するためのボタンと時刻修正用
ボタンを兼用しないこと ４ 時刻修正方式を他の方式に変更すること ５ 時、分、秒以外の表示方式例えば、日付、曜
日を付加した方式に変更すること

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す。 １……時計体、２……時刻表示体、３……リユ
ーズ、４，５……ボタン。 第２図は本発明の一実施例の回路構成のブロツ
クダイヤグラムを示す。 ６……メモリー、７……時刻表示部、８，９…
…第１図におけるボタンＡ及びＢ、１０……
AND回路群。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主時刻を記憶する主時刻記憶手段、副時刻を
   記憶する副時刻記憶手段、前記主時刻と前記副時
   刻を選択的に表示する表示装置及び表示切換手段
   よりなる電子時計において、前記主時刻と前記副
   時刻とで兼用されると共に、前記主時刻が前記表
   示装置により表示されている状態において前記主
   時刻の修正を前記副時刻が前記表示装置に表示さ
   れている状態において前記副時刻の修正を行なう
   時刻修正手段を設け、前記副時刻記憶手段の秒以
   外の表示桁は前記主時刻と独立に任意値に設定さ
   れうると共に、前記副時刻の秒桁は前記主時刻の
   秒桁に連動するように構成されたことを特徴とす
   る電子時計。