JPS6147116B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、波形状の薄板をブレード（羽根）と
し、このブレードの両面に高温の乾燥用循環空気
と低温の冷却用空気を導くことで熱交換を行い、
乾燥用循環空気中の湿気を除去する。送風機能を
兼ね備えた熱交換型送風機を具備する除湿型の衣
類乾燥機に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来のこの種衣類乾燥機は、第１図に示す通り
であつて、１は乾燥機本体、２は衣類を収納する
回転ドラムで、衣類収納庫を構成する。３は熱交
換型送風機Ｆのインペラであり、溝部分が放射状
に位置する波形状薄板で主として構成し、モータ
４の回転力を受けて回転することにより、その一
方の面で乾燥用循環空気を圧送し、他方の面で冷
却用空気を圧送する。図中、ａは前記した循環空
気の流れ方向を示しており、この循環空気は、回
転ドラム２、熱交換型送風機Ｆの循環側ケーシン
グ５、テーパ状の循環排気風胴６、ヒータ７を装
着した加熱風胴１０よりなる乾燥空気経路内を流
通する。

図中、ｂは冷却用空気の流れ方向を示し、乾燥
機本体１の背面部分から、前記インペラ３の回転
にて吸気し、インペラ３の溝部分を経由して乾燥
機本体１に排出される。

８は循環排気風胴６の下部に連絡して設けた排
水口、９は回転ドラム２の前面開口を開閉するた
めの前面ドア、１１は冷却側ケーシングである。

上記構成において、熱交換型送風機Ｆに導かれ
た循環空気と冷却空気との間における熱交換の
際、循環空気中の湿気が凝縮され、その凝縮水
は、排水口８から機外へ排出される。この時、循
環排気風胴６の内壁全体に亘つて多くの結露が見
られる。また、温度20℃、湿度60％の雰囲気中に
おいて、上記した除湿型の乾燥機を運転した場
合、熱交換送風機において熱交換がなされた後
も、熱交換送風機Ｆから排出される冷却空気と循
環空気との温度差は、６℃〜８℃に及んでいる。
以上のことをまとめると、熱交換型送風機Ｆにお
ける熱交換作用は、必らずしも十分ではなく、循
環排気風胴６を経由し、ヒータ７に至る循環空気
中には湿気を含んでいて、そのままヒータ７によ
つて加熱して回転ドラム２内に送り込めば、当然
乾燥性能面で不都合を生ずる。

発明の目的 本発明は上記従来の問題を解決するもので、熱
交換型送風機からヒータ側に至る乾燥循環空気中
湿気を効率的に取除くことを目的とする。

発明の構成 上記目的を達成するために、本発明は、特に、
熱交換型送風機の循環側ケーシングから加熱体
（ヒータ）へ向う循環空気経路を内包し、前記熱
交換型送風機の冷却側ケーシングから排出される
冷却空気を乾燥機本体外に導く冷却排気風胴を設
けたことにより、従来、熱交換作用の後の循環空
気と冷却空気との間にかなりの温度差があること
を利用し、冷却空気によつて、循環側ケーシング
から発熱体へ向う循環空気を冷却し、循環空気が
加熱体で加熱される段階では湿気をきわめて少な
いものとし、衣類収納庫内には湿気を殆んど含ま
ない循環空気を圧送して乾燥効率を高めるもので
ある。

実施例の説明 以下、本発明の実施例を説明する。第２図、第
３図および第４図において、第１図と同一符号
は、同一機能を有する部材を示すために、その説
明を略す。

第２図において、循環排気風胴６は乾燥空気経
路の一部を構成したものであるが、この循環排気
風胴６は熱交換型送風機Ｆの冷却側ケーシング１
１からの排気を機外に排出するための略筒状の冷
却排気風胴１２に内包されている。すなわち、循
環排気風胴６の外面と冷却排気風胴１２の内面と
の間には、排気される冷却空気が流動し、循環排
気風胴６の壁面を介し、内部の循環空気をさらに
冷却し、これによつて、循環排気風胴６内面に凝
結水を生じさせる。この凝結水はテーパ面に沿つ
て流下し、排水口８から機外に排出される。

第３図および第４図は本発明の他実施例を示
し、冷却側ケーシング１１からの排気を案内する
冷却排気風胴１２′を、乾燥機本体１の一偶部を
隔壁１３で気密的に区画することで形成してい
る。この場合も、冷却排気風胴１２′は循環排気
風胴６を内包した状態にある。そして、この構成
においても第２図と同様に循環排気風胴１２′内
で循環空気中の湿気を除去できる。特に、第３
図、第４図の構成においては、冷却排気風胴１
２′の断面開口面積を大きくとれるために、冷却
風量が増加し、除湿性能が高まる。

発明の効果 本発明によれば、熱交換型送風機での熱交換に
よつても、熱交換型送風機から排出される循環空
気と冷却空気との間にかなり温度差がある点に着
目し、前記冷却空気によつて、乾燥空気経路の一
部内方の循環空気を引き続き冷却し、湿気の除去
を行うものであり、熱交換型送風機の送風圧その
ものによつて、除湿性能をさらに高め得ることが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の除湿式の乾燥機の側断面図、第
２図は本発明の実施例における乾燥機の側断面
図、第３図は同他実施例を示す側断面図、第４図
は同一部欠截背面図である。 １……乾燥機本体、２……回転ドラム、Ｆ……
熱交換型送風機、５……循環側ケーシング、６…
…循環排気風胴、７……ヒータ（加熱体）、１１
……冷却側ケーシング、１２，１２′……冷却排
気風胴、１３……隔壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 衣類収納庫および加熱体を内包した循環風胴
   を有する乾燥空気経路と、この乾燥空気経路内の
   循環空気を冷却するための冷却空気経路と、溝部
   分が回転中心軸から放射状に位置するように配設
   した波形状薄板の波形部分を羽根とし、この羽根
   の表，裏各々の溝部分に前記乾燥空気および冷却
   空気を導き、羽根を介して前記両空気間の熱交換
   を行う熱交換型送風機と、前記熱交換型送風機の
   循環側ケーシングから加熱体へ向う循環空気経路
   を内包し、前記熱交換型送風機の冷却側ケーシン
   グから排出される冷却空気を乾燥機本体外へ導く
   冷却排気風胴とを備えた衣類乾燥機。