JPS6146645B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本発明は軸流型のターボ機械、特に多段式のス
テーターハウジング組立体に囲まれかつ該組立体
内に支持されたローター組立体を含むコンパクト
なタービン機械の構造に関する。

ロ 従来技術及び従来技術の問題点 従来のターボ組立体は、軸方向及び半径方向の
熱膨張の結果としてのステーターの心のずれの問
題点に直面していた。このようなステーターのず
れが増大するに従つて、タービンの効率は減少
し、更にもしステーターがロータリーブレード部
材と接触すると甚大な損傷を受ける。

公知のターボ組立体が直面している更に他の問
題点は、ローター組立体の回りにステーターハウ
ジングを装着する際に、個々のブレード間のガイ
ド部材を正確に位置決めすることが困難であると
いう点である。

ハ 問題点を解決するための手段 本発明は上記の問題点を解決するために提案さ
れるものであり、特に、ローターとステーター組
立体の間の正確な心合わせを確実にするコンパク
トなタービン構造を提供する一方において、前記
したステーターの熱膨張の問題点を解決するため
に提供されるものである。

本発明による軸流型ターボ機械は、ローターシ
ヤフトから延在する複数の軸方向に互いに離れた
ロータを有する組立体と；前記ロータ組立体を囲
むステーターハウジングであつて、その対向する
端部が前記ローターシヤフトの部分と接触して軸
受表面を形成するものを有するステーター組立体
と；前記ステーターハウジング内で、軸方向に互
いに離れた複数の分割された隔壁部であつて、各
隔壁部は各隔壁部に取付けられたガイドベーン組
立体を有し、前記隔壁部は隣接する前記ガイドベ
ーン組立体間に分離したローターブレードが延在
するように位置されているものと；前記ステータ
ーハウジング内に位置された、前記隔壁部と同数
の連続するガイドリング部材であつて、各ガイド
リング部材は分離した隔壁部を囲み、かつ支持す
るものと；前記隔壁部と前記ガイドリング部材間
の、軸方向の相対的熱膨張を可能にするために前
記各隔壁部を前記ガイドリング部材に取付ける装
置と；を備え；前記取付ける装置は、初期におい
て前記各リング部材の内壁面の円周方向に離れた
複数の部分だけと接触して前記隔壁部の前記各ガ
イドリング部材に対する熱膨張を可能にする前記
隔壁部の外周面を有し；前記機械はさらに前記機
械の作動中に前記ステーターハウジングに対する
前記ガイドリングの軸方向及び半径方向の熱膨張
を可能にする、前記ガイド部材を前記ステーター
ハウジングに取付ける装置を備えることを特徴と
する。

ニ 実施例 以下、図面に基づいて実施例を説明する。

第１図及び第２図は、本発明の好ましい実施例
を示す。これらの図において、ターボ機械はステ
ーターハウジング１３内に回転可能支持されたロ
ーター組立体を有する。ロータ組立体はローター
シヤフト（図示せず）から延在する複数の軸方向
に互いに離れたロータ６を有する。ステーターハ
ウジング１３はロータ組立体を囲む。ステーター
ハウジング１３の一端はローター６のための第１
の軸受表面を形成、ステーターハウジング１３の
他端１４に備え付けられた端壁２３はローター６
のための第２の軸受表面を形成する。

ステーターハウジング１３は軸方向に互いに離
れた複数の分割された隔壁部１−５を有する。各
隔壁部にはガイドベーン組立体２２が備え付けら
れている。ローター組立体６は間隔をおいて配置
された複数のローターブレード２１を含む。ロー
ターブレード２１はローターシヤフトに、第１図
に示すように相隣り合う一対のガイドベーン２
２，２２の間に取り付けられている。複数の隔壁
部１−５の各々は概して円形であり、直径方向に
分割された２つの半円形部材ａ，ｂからなる。

各半円形部材ａ，ｂは、互いに軸方向に近接し
て配置され、複数のリング状のガイドリング部材
（ガイドリング）７−１１により適当な位置に保
持されている。ガイドリング７−１１はステータ
−ハウジング内に位置しており、隔壁部１−５と
同数設けられている。ガイドリング７−１１はそ
れぞれ隔壁部１−５を囲み、かつ支持している。
隔壁部１−５とガイドリング７−１１間の、軸方
向の相対的熱膨張を可能にするため、各隔壁部の
外周面１５は選択された位置に沿つて削り落とさ
れている。その結果、当初は隔壁部１−５の外周
面１５の限られた部分だけがガイドリング７−１
１と接触し（換言すれば、各ガイドリング７−１
１の内壁面の円周方向に離れた複数の部分だけと
接触し）、部材間の相対的な熱膨張が生じたとき
その熱膨張に伴つて接触部分が増大する。従つ
て、各隔壁部１−５と各ガイドリング７−１１間
の軸方向の熱膨張が可能になる。隔壁部１−５は
部材間のダボ（図示していない）によつて、ガイ
ドリング部材７−１１内での回転に抗して固定さ
れてもよい。

隣接するガイドリング部材７−１１を正確に心
合わせするために、互いに隣接するガイトリング
部材の対抗する表面を凹部１６あるいはこれと合
致する端部１７のうちのいずれかを形成すること
ができる。この場合、凹部１６と端部１７は噛み
合つて隣接するガイドリングを正確に心合わせす
る。更に、ガイドリング７−１１の各々は半径方
向の窪み及びこれに対応する縁部を有する。これ
らの窪み及び縁部はガイドリング７−１１の内方
半径方向に延在する隔壁部分１−５を軸方向に位
置決めする。

ガイドリング部材７−１１の各々は複数の心合
わせできる開口を有し、複数のボルト１２がガイ
ドリング部材７−１１をクランプして単一の組立
体とするためにこれらの開口へ開通して挿入可能
である。第１図の右手方向ガイドリング部材２４
がガイドリング部材７及び壁部１に隣接して位置
している。このガイドリング部材２４により、壁
部１はこれを取り囲むガイドリング部材７に対し
て適正な位置に保持する。

ガイドリング１１からステーターハウジング１
３の方向へフランジ部材が延在している。このフ
ランジ部材は、ステーターハウジング１３内に形
成された複数の心合わせ用開口が設けられてい
る。複数のボルト２０が心合わせ用開口内を貫通
して軸方向に延在して、ガイドリング組立体７−
１１をステータハウジング１３へ固定している。
ステーターハウジング１３に固定されたガイドリ
ング組立体７−１１には更に、複数のピン１８の
ボルトにより、ステーターハウジング１３に結合
されている。ピン１８はステーターハウジング１
３内の開口を貫通して半径方向に、スライデイン
グシユー１９内へと延在している。各スライデイ
ングシユー１９の各々はガイドリング部材２４内
に形成された窪み内に位置している。ピン１８、
スライデイングシユー１９、ボルト２０及びこの
ボルト２０が貫通するステーターハウジング１３
内に形成された心合わせ用開口は、ターボ機械の
作動中にステーターハウジング１３に対するガイ
ドリング７−１１の軸方向及び半径方向の熱膨張
を可能にする装置を構成する。この結果、ステー
ター組立体は、ローター組立体に対して正確な心
合わせを維持しながら、軸方向の熱膨張にも、半
径方向の熱膨張にも耐えることができる。

なお、隔壁部１−５の外周面１５、ピン１８、
スライデイングシユー１９、ボルト２０及びこの
ボルト２０が貫通する心合わせ用開口は、隔壁部
１−５をガイドリング部材７−１１に取り付ける
装置を構成する。

次に第３−５図に基づいて本発明による他の実
施例について説明する。

まず第３図は壁部分１，２とガイドリング部材
７，８間の断面図を示す。壁部１，２及びガイド
リング部材７，８はそれぞれ、同心状に配置され
た一対のガイドリング２５，２６を支持するため
のスロツトを形成している。ガイドリング２５，
２６は相互に隣接する壁部１−５をお互いに対し
て心合わせする機能を有する。

ガイドリング部材７−１１の各々を相互に対し
て適正に位置決めするために、各一対の相互に隣
接するガイドリング部材７−１１内に形成された
心合わせされたスロツト内に、少なくとも３個以
上に半径方向に延在するピン部材２７を配置して
もよい。より大きなタービン組立体の場合には、
ピン部材２７は好ましくは第１図の実施例に関し
て述べた窪み及び縁部１６，１７である。壁部１
−５を各ガイドリング部材７−１１に正確に案内
するために、くさび２８を隣接する部材の縁部面
上に形成された心合わせスロツト内に位置されて
もよい。この縁部表面により、壁部とガイドリン
グ部材とは最初は接触しておらず、第５図に示す
ように熱膨張を許容する。壁部とガイドリング部
材の直径が大きい場合には、くさび２８は、第１
図、第２図の実施例のように壁部１−５の外周面
１５を一部削り落とすよりも好ましい。最後に、
端部のガイドリング部材２４′を複数の植え込み
ボルト２９を介してガイドリング部材７へ取り付
けられる。

以上の説明から明らかなように、本発明のター
ボ機械によれば、複数の隔壁部１−５が該隔壁部
１−５に隣接して位置する複数のガイドリング７
−１１によつて心合わせされる。また、ガイドリ
ング７−１１は相互に対して正確に心合わせされ
る。また、隔壁部１−５の外表面の１部分１５だ
けがガイドリング部材７−１１と接触するので、
ガイドリング部材７−１１と隔壁１−５とを熱膨
張の比率が異なる材料で構成することができる。

ホ 発明の効果 本発明の軸流型ターボ機械によれば、ローター
組立体とステーター組立体の間の正確な心合わせ
を確実にすることができる。

また、本発明の軸流型ターボ機械によれば、軸
方向及び半径方向の熱膨張が生じてもステーター
組立体の心がずれない。

更に本発明の軸流型ターボ機械によれば、ロー
ター組立体とステーター組立体間の心合わせを正
確にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のターボ機械の軸線方向の断面
図、第２図は第１図の−線に沿つた断面図、
第３図は本発明の他の実施例の軸線方向の断面
図、第４図及び第５図は第３図の詳細な断面図で
ある。 １−５……隔壁、６……ローター、７−１１，
２４，２５，２６……ガイドリング、１３……ス
テーターハウジング、１５……隔壁部の外周面、
１６……凹部、１７……端部、１８……ピン、１
９……スライデイングシユー、２０……ボルト、
２１……ローターブレード、２２……ガイドベー
ン、２７……ピン部材、２８……くさび、２９…
…ボルト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ローターシヤフトから延在する複数の軸方向
   に互いに離れたロータを有するロータ組立体と； 前記ロータ組立体を囲むステーターハウジング
   であつて、その対向する端部が前記ローターシヤ
   フトの部分と接触して軸受表面を形成するものを
   有するステーター組立体と； 前記ステーターハウジング内で、軸方向に互い
   に離れた複数の分割された隔壁部であつて、各隔
   壁部は各隔壁部に取付けられたガイドベーン組立
   体を有し、前記隔壁部は隣接する前記ガイドベー
   ン組立体間に分離したローターブレードが延在す
   るように位置されているものと； 前記ステーターハウジング内に位置された、前
   記隔壁部と同数の連続するガイドリング部材であ
   つて、各ガイドリング部材は分離した隔壁部を囲
   み、かつ支持するものと； 前記隔壁部と前記ガイドリング部材間の、軸方
   向の相対的熱膨張を可能にするために前記各隔壁
   部を前記ガイドリング部材に取付ける装置と；を
   備えた軸流型ターボ機械において； 前記取付ける装置は、初期において前記各リン
   グ部材の内壁面の円周方向に離れた複数の部分だ
   けと接触して前記隔壁部の前記各カイドリング部
   材に対する熱膨張を可能にする前記隔壁部の外周
   面を有し；前記機械はさらに前記機械の作動中に
   前記ステーターハウジングに対する前記ガイドリ
   ングの軸方向及び半径方向の熱膨張を可能にす
   る、前記ガイド部材を前記ステーターハウジング
   に取付ける装置を備えることを特徴とする軸流型
   ターボ機械。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて、前記隔壁部の各々は、近接したローダー
   ブレード間に延在するガイドベーン組立体を有
   し、前記各隔壁部はさらに前記ローターブレード
   の先端部と接触しないように面内に形成された溝
   を有することを特徴とするターボ機械。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて前記ガイドリング部材の各々は複数の貫通
   孔であつて隣接するガイドリング部材の貫通孔と
   整合するものと、整合した前記貫通孔を通つて延
   在する、前記ガイドリング部材を結合して一体の
   組立体にする複数のボルトとを有することを特徴
   とする、ターボ機械。 ４ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて、前記ガイドリング部材の各々は外表面か
   ら半径方向内方に延在するスロツトであつて、隣
   接するガイドリング部材のスロツトと整合するも
   のと；ガイドリング部材と隣接するガイドリング
   部材とを互いに組付けかつ中心位置を合わせるた
   めに前記整合したスロツト内に延在する複数のピ
   ン部材とを有することを特徴とする、ターボ機
   械。 ５ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて、前記ガイドリング部材を前記ステーター
   ハウジングに取付ける装置は第１の前記ガイドリ
   ング部材に取付けられたフランジと前記ステータ
   ーハウジングに形成された複数の整合する孔内に
   軸方向に延在する第１の複数のボルトと、他の前
   記ガイドリング部材と前記ステーターハウジング
   間を半径方向に延在する他の複数のボルトとを有
   することを特徴とする、ターボ機械。 ６ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて、前記ガイドリング部材の各々は外表面か
   ら半径方向内方に延在する円周方向に離されたス
   ロツトであつて、隣接して配置されたガイドリン
   グ部材のスロツトと軸方向に整合して円周方向に
   離された各対のスロツトを複数個形成し、前記タ
   ーボ機械はさらに複数のピン部材であつて各ピン
   部材が軸方向に整合した各対のスロツト内に延在
   して前記ガイドリング部材間の配置方向を適正に
   するもの、を有することを特徴とする、ターボ機
   械。 ７ 特許請求の範囲第１項に記載のターボ機械に
   おいて、隣接する１対のガイドリング部材は互い
   に中心位置決めするための整合装置を有すること
   を特徴とするターボ機械。 ８ 特許請求の範囲第７項に記載のターボ機械に
   おいて、前記整合装置は前記ガイドリング部材の
   うちの１つに形成された凹部と、前記ガイドリン
   グ部材を適切に整列させるために隣接するガイド
   リング部材から延在して前記凹部内に位置するこ
   とができる端部とを有することを特徴とする、タ
   ーボ機械。