JPS6145426Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は比例制御弁に関するものである。

（従来の技術） 一般にリニアソレノイドにポペツト弁を組合せ
た比例制御弁においては、弁シールを確実にする
と共に、弁座とシヤフトの直角度を押える必要が
あつた。しかしこの場合には、シヤフトから弁座
に至るまでに前記直角度に関係する部品の点数が
多く必要となるため、部品の単品精度を上げなけ
れば前記の効果を達成することは出来なかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来の比例制御弁では、弁座とシヤフトの
直角度を精度よく確実に確保するためには、部品
点数を多く必要とし、かつ部品の精度を上げなけ
ればならないなどの問題があつた。本考案はこれ
らの問題点を解決するために提案されたものであ
る。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） このため本考案は、第１ハウジングと第２ハウ
ジング、該各ハウジング内に設けられ第１軸受部
材が圧入嵌合されたヨークと第２軸受部材が圧入
嵌合された固定コア、該固定コアの外周のボビン
に巻回された電磁コイル前記第１ハウジングに圧
入された弁座、前記各軸受部材に支持され、端部
にデイスク弁を取付けると共に、該デイスク弁が
前記弁座に当接して閉弁する方向に付勢されてい
るシヤフト、前記ヨークのフランジ部を前記各ハ
ウジング間に挟み付けると共に、これらを一体に
締付け固定する固定手段、前記ボビンとヨーク並
に固定コア間に介装されて固定されることによ
り、該ヨークと固定コアを結合する非磁性体のス
リーブとよりなる構成を備え、これを問題点解決
のための手段とするものである。

（作用） 電磁コイルが励磁状態になると、ヨークの内周
面、固定コアの端面と可動コア間にに電磁コイル
に流れる電流の値に応じた吸引力が発生し、シヤ
フトは付勢力に抗して移動する。また非励磁状態
になると、シヤフトは付勢力により元の状態に戻
る。この間シヤフトは各軸受部材に支持されて、
弁座との直角度を正確に保持した状態で往復動す
る。

（実施例） 以下図面の実施例について本考案を説明する
と、図面は本考案の実施例を示し、電磁モータ部
１と、該モータ部１の作動に応答して作動する流
量制御弁部２とにより構成されている。

ここで両者を詳細に説明すると、電磁モータ部
１は磁性材料からなるカツプ状のモータハウジン
グ３と、このモータハウジング３内に配設した電
磁コイル４、該コイル４内に同心状に固定された
筒状固定コア５と、電磁コイル４の図中左側部に
設けた磁性材料からなる段付リング状ヨーク６
と、該ヨーク６及び固定コア５と同軸状に延びる
シヤフト７と、該シヤフト７と軸方向一体的な可
動コア１２とにより構成されてい。

ヨーク６と固定コア５との間には非磁性材料か
らなるスリーブ８が介設され、また固定コア５の
右側には磁性材料からなるプレート９が固着され
ている。一方電磁誤コイル４は、ボビン１０に巻
回されて固定コア５及びスリーブ８上に取付けら
れており、該固定コア５は磁性材料からなると共
に、右端内孔にはシヤフト７を軸方向へ摺動自在
に支承する非磁性材料からなる軸受１１が同軸的
に圧入嵌合されている。

また固定コア５の左端部には、可動コア１２に
向けて開口する環状の凹所１３が設けられてい
る。前記ヨーク６はモータハウジング３とバルブ
ハウジング１４の間にネジ１５によつて気密的に
固定されている。またヨーク６の左端内孔には、
シヤフト７を軸方向へ摺動自在に支承する非磁性
材料からなる軸受１６が同軸状に圧入嵌合されて
いる。

前記可動コア１２は磁性材料からなり、その右
端には固定コア５に向けて突出し、該固定コア５
の凹所１３内に遊嵌する環状の凸部１２ａが同軸
的に設けられており、更に可動コア１２はシヤフ
ト７と共に非磁性材料からなるリテーナ１７を介
して係止するスプリング１８により左方に付勢さ
れており、該スプリング１８のスプリング力はコ
ア５に螺装されたプラグ１９により調整できるよ
うになつている。また２０はカバー部材、２１は
充填された樹脂材、２２はリード線である。

次に流量制御弁部２は、シール２３及びヨーク
６を介してモータハウジング３に固定されたバル
ブハウジング１４、該ハウジング１４の吸気ポー
ト２４ｂと排気ポート２４ａの間においてハウジ
ング１４に圧入された弁座２５、該弁座２５とシ
ヤフト７の先端に取付けられたデイスク弁２６、
該デイスク弁２６とヨーク６との間にシヤフト７
と同心状に設けられたベローズ２７とにより構成
されている。

またデイスク弁２６の外周部分には、弾性状の
ゴム部材２８が被覆されており、弁座２５とデイ
スク弁２６との当接は該ゴム部材２８を介して行
なわれる。２９はベローズ２７右端のフランジ
で、外周部は環状弾性シール材３０によつて気密
的に固定されており、該シール材３０の左右両面
はハウジング１４に固着されたリング３１とヨー
ク６との間でシールされている。

６ａはヨーク６のフランジ部で、モータハウジ
ング３とバルブハウジング１４によつて挟み付け
られると共に、該両ハウジング３，１４にわたり
ネジ１５で締付けることにより固定され、軸受１
１，１６により支持されたシヤフト７とハウジン
グ１４に圧入された弁座２５との直角度を精度よ
く、かつ確実に確保できるようにしている。

次に作用を説明すると、電磁コイル４が非励磁
状態にあるときは、スプリング１８に付勢されて
デイスク弁２６は図示位置にあつて弁座２５に着
座している。

次に電磁コイル４が励磁状態になると、ヨーク
６の内周面と可動コア１２の左端部外周面間及び
固定コア５の凹所１３と可動コア１２の凸部１２
ａ間に電磁コイル４に流れる電流の値に応じた吸
引力が夫々発生し、この吸引力によりスプリング
１８に抗してシヤフト７及び可動コア１２は右動
する。

以上のようなシヤフト７の往復動に伴ないベロ
ーズ２７は伸縮運動を繰り返す。またフランジ２
９の外周は、弾性シール材３０により保持されて
いるため、伸縮運動の際一点に応力を受けること
がなく、それによる破損も防止される。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明した如く本考案は、第１軸受部
材が圧入嵌合されたヨークと、第２軸受部材が圧
入嵌合された固定コアを、非磁性体のスリーブに
より精度よく結合し、またヨークのフランジ部を
第１ハウジングと第２ハウジングによつて挟み付
け、固定手段により一体に締付け固定するように
したので、第１ハウジングに圧入された弁座とデ
イスク弁を取付けたシヤフトの直角度を精度よ
く、かつ確実に確保でき、しかも部品点数の減少
を計ることができる等の優れた効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す比例制御弁の断面
図である。 図の主要部分の説明、３……モータハウジング
（第２ハウング）、４……電磁コイル、５……固定
コア、６……リング状ヨーク（ヨーク）、６ａ…
…フランジ部、７……シヤフト、８……スリー
ブ、１０……ボビン、１１……軸受（第２軸受部
材）、１２……可動コア、１４……バルブハウジ
ング（第１ハウジング）、１５……ネジ（固定手
段）、１６……軸受（第１軸受部材）、１８……ス
プリング、２５……弁座、２６……デイスク弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１ハウジングと第２ハウジング、該各ハウジ
   ング内に設けられ第１軸受部材が圧入嵌合された
   ヨークと第２軸受部材が圧入嵌合された固定コ
   ア、該固定コアの外周のボビンに巻回された電磁
   コイル、前記第１ハウジングに圧入された弁座、
   前記各軸受部材に支持され、端部にデイスク弁を
   取付けると共に、該デイスク弁が前記弁座に当接
   して閉弁する方向に付勢されているシヤフト、前
   記ヨークのフランジ部を前記各ハウジング間に挟
   み着けると共に、これらを一体に締付け固定する
   固定手段、前記ボビンとヨーク並に固定コア間に
   介装されて固定されることにより、該ヨークと固
   定コアを結合する非磁性体のスリーブとよりなる
   ことを特徴とする比例制御弁。