JPS6145072B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ シリンダブロツク９内に複数のシリンダが放
射状に配列され、該シリンダ内でピストン１１が
摺動可能であるとともに上記シリンダブロツクに
対して偏心状に配列された衝接面４４に摺動接触
しており、上記シリンダブロツク９内には偏心子
７を有する回転軸４が設けられ、上記ピストン１
１は、その内部に対応シリンダと同軸状の流体押
しのけ部材１３が位置する円柱状軸方向ボア１２
を有していて、ピストン１１が環状外部室１４を
シリンダ壁１０と押しのけ部材１３間に形成する
とともに、内部室１５をピストンボア１２内に形
成しており、また機械の作動速度または作動トル
クを制御するために内部室または外部室へ加圧流
体を供給する選択作動弁手段３６を設けた流体圧
力機械において、 (a) 各ピストンボア１２は半径方向内端に開口を
有し、各流体押しのけ部材１３はシリンダブロ
ツク９から半径方向外方に延びて上記開口内に
突出するとともにその半径方向外端が夫々ピス
トンボア１２と連通するボア１８を有し、この
ボア１８の半径方向内端がシリンダブロツク９
内の円柱状軸方向ボア８に開口しており、ボア
８内に偏心子７が摺動可能に位置しており、該
偏心子７は円周方向に間隔をあけた二つのポー
ト２２，２３を有していて、これらのポート２
２，２３はシリンダブロツク９に対して偏心子
７が回転した際に押しのけ部材１３のボア１８
に順次連通するように形成され、 (b) 上記シリンダブロツク９が各シリンダに少な
くとも１つの半径方向通路１６を有しており該
通路がシリンダブロツク９の円柱状の軸方向ボ
ア８に連通しており、偏心子７が円周方向に間
隔をあけた２つのポート２０，２１を有してい
てこれらポートはシリンダブロツク９に対して
偏心子７が回転した際に対応する半径方向通路
１６を介して順次外部室１４に連通するように
形成され、 (c) 上記弁手段３６が流体通路を含み、各シリン
ダの室のうちの一つが加圧されないように弁手
段３６がセツトされた場合に、機械作動中の上
記室から押出された流体が、対向するシリンダ
の対応する室に上記流体通路を通して移送され
るように形成されていることを特徴とする流体
圧力機械。

２ 上記偏心子７内のポート２０，２１，２２，
２３がそれぞれ軸４内を長手方向に延在するダク
ト２４，２５，２６，２７を介して軸および／ま
たはハウジング１内の対応する環状の溝２８，２
９，３０，３１に連通しこれらの溝は対応する弁
手段３６の夫々のポートに連通していることを特
徴とする請求の範囲第１項記載の流体圧力機械。

３ 上記弁手段３６が２つの作動位置を有してお
りその一方において加圧流体がシリンダの内部室
１５に供給されその他方において加圧流体がシリ
ンダの内部および外部室１４，１５の双方に供給
されることを特徴とする請求の範囲第１項または
２項に記載の流体圧力機械。

４ 上記弁手段３６が３つの作動位置を有してお
り、加圧流体がシリンダの内部室１５にのみ、外
部室１４にのみ、或はシリンダの外部および内部
室１４，１５の両方に供給される請求の範囲第１
項または第２項記載の流体圧力機械。

５ 上記弁手段３６が同軸状の二つのスプール弁
３７，３８を有しており、弁の位置を選択するこ
とによつて機械の室に向つての加圧作動流体の供
給及び機械の室からの加圧作動流体の排出を夫々
制御した請求の範囲第１項から第４項までのいず
れか１項記載の流体圧力機械。

明細書 本発明は流体圧力機械に関し、特にシリンダブ
ロツクがハウジング内に非自転遊星運動可能に支
承され該シリンダブロツク内に多数のシリンダが
放射状に配置された型式のポンプおよびモータに
関する。かかる機械にあつては、各シリンダに摺
動ピストンが内蔵されており、各摺動ピストンは
ハウジング内の衝接面と摺動接触している。シリ
ンダブロツクは回転軸に担持された偏心ジヤーナ
ルに支承されこの回転軸には各シリンダに順次作
動流体を供給し排出するための内部ダクトが形成
されている。かか機械をモータとして使用するに
際しては各シリンダを次々に加圧してシリンダブ
ロツクを遊星運動させ、この運動は次に軸を回転
させる。一方かかる機械をポンプとして使用する
に際しては、軸の回転がシリンダブロツクの遊星
運動を行ないこれにより軸の各回転につれて加圧
流体をシリンダから送給することになる。

上述した型式の公知の流体圧力機械では、各シ
リンダの有効押しのけ容積、従つて軸回転速度お
よび機械からの流体流量間の関係並びに流体圧力
および軸トルク間の関係を変化させるために種々
の手段が提案されている。各シリンダの有効押し
のけ容積を変化させるためのかかる手段の１つは
各シリンダに同軸状の２つのピストンを、一方が
他方の内部で摺動可能に設けて各シリンダ内で２
つのピストンが異なる作動室を形成するようにし
ている。外部ピストンを内部ピストンに対して選
択的に拘束することによつて各シリンダ内の全作
動容積が変えられるが、一般にかかる配置は単に
２つの異なる速度またはトルクが可能であるに過
ぎず、これによつては、両ピストンが並列に作動
する場合と内部ピストンのみが作動する場合が可
能でであるに過ぎない。

本発明の目的は本質的に簡単な構造で３通りの
異なる作動速度またはトルクを選択的に出し得る
流体圧力機械を提供することを目的とする。

本発明に係る流体圧溶機械ではシリンダブロツ
ク内に複数のシリンダが放射状に配列され、該シ
リンダ内でピストンが摺動可能であるとともに上
記シリンダブロツクに対して偏心状に配列された
衝接面に摺動接触しており、上記シリンダブロツ
ク内には偏心子を有する回転軸が設けられ、上記
ピストンは、その内部に対応シリンダと同軸状の
流体押しのけ部材が位置する円柱状軸方向ボアを
有していて、ピストンが環状外部室をシリンダ壁
と押しのけ部材間に形成するとともに、内部室を
ピストンボア内に形成しており、また機械の作動
速度または作動トルクを制御するために内部室ま
たは外部室へ加圧流体を供給する選択作動弁手段
を設けた流体圧力機械において、 (a) 各ピストンボアは半径方向内端に開口を有
し、各流体押しのけ部材はシリンダブロツクか
ら半径方向外方に延びて上記開口内に突出する
とともにその半径方向外端が夫々ピストンボア
と連通するボアを有し、このボアの半径方向内
端がシリンダブロツク内の円柱状軸方向ボアに
開口しており、ボア内に偏心子が摺動可能に位
置しており、該偏心子は円周方向に間隔をあけ
た二つのポートを有していて、これらのポート
はシリンダブロツクに対して偏心子が転した際
に押しのけ部材のボアに順次連通するように形
成され、 (b) 上記シリンダブロツクが各シリンダに少なく
とも１つの半径方向通路を有しており該通路が
シリンダブロツクの円柱状の軸方向ボアに連通
しており、偏心子が円周方向に間隔をあけた２
つのポートを有していてこれらポートはシリン
ダブロツクに対して偏心子が回転した際に対応
する半径方向通路を介して順次外部室に連通す
るように形成され、 (c) 上記弁手段が流体通路を含み、各シリンダの
室のうちの一つが加圧されないように弁手段が
セツトされた場合に、機械作動中の上記室から
押出された流体が、対向するシリンダの対応す
る室に上記流体通路を通して移送されるように
形成されている。

本発明の機械は３種の異なる作動速度またはト
ルクを取り出すことが可能で、これらは弁手段の
作動に応じて選択可能で、それぞれ流体圧力が(a)
各シリンダの内外部室双方に供給され、(b)各シリ
ンダの内部室のみに供給され、そして(c)各シリン
ダの外部室にのみ供給されるという３つの作動条
件に対応する。全ての作動条件下でピストンがハ
ウジングの衝接面に摺動接触し続ける。従つて、
好ましくは、衝接面に接触するピストン表面に凹
部を形成することによつてピストンの流体圧力的
釣合が得られるという効果が奏され、ここにこれ
ら凹部には加圧油が対応するシリンダの内部およ
び／または外部室に連通するダクトを通り供給さ
れる。

例示のためにのみ本発明の実施例を添付概略図
面を参照して説明する。これら図面において、第
１図は本発明に係る流体圧溶機械の軸方向断面
図、第２図は第１図に示した機械のシリンダの１
つおよびその対応するピストンを拡大して示した
軸方向断面図、第３図は第１図の−線に沿う
断面図である。

図示した機械は流体圧モータまたはポンプとし
て使用されるものでハウジング１を含んでおり、
該ハウジング１は両端に同軸状配置したローラ軸
受２，３を有し、該軸受２，３に軸４が回転可能
に支持されている。軸４は一体的な突出部５を具
備しており、この突出部５はハウジング１にボル
ト締めされた管状ハウジング突出部６の円柱状ボ
ア内で回転する。

軸４には一体に偏心子７が形成されており該偏
心子７はシリンダブロツク９内に形成された円柱
状軸方向ボア８内に支承された円柱状面を有して
いる。

シリンダブロツク９には円柱状ボアを有する多
数の半径方向シリンダが形成されていて該ボア内
でそれぞれのピストン１１が液密状に摺動可能で
ある。各ピストン１１は円柱状ボア１２を具備し
たカツプ形状をしており、その半径方向内端が開
口しかつシリンダ壁１０と同心状に位置してお
り、各シリンダに同軸状に内蔵されかつ、好まし
くはシリンダブロツクに一体形成され、該シリン
ダブロツクに固定された押しのけ部材１３に液密
状に摺動している。

各カツプ形状ピストン１１はその対応するシリ
ンダ内のシリンダ壁１０および押しのけ部材１３
間に外部室１４を形成し、更にピストン１１のボ
ア１２内に内部室１５を形成している。

シリンダブロツク９は各シリンダに対し少なく
とも１つの半径方向通路１６（実施例では２つが
示されている）を有し、該通路１６はそれぞれ環
状の外部室１４およびシリンダブロツク９の円柱
状の軸方向ボア８表面のポート１７に連通してい
る。同様に、各シリンダ内の流体押しのけ部材１
３がシリンダと同心状にボア１８を有しており、
このボア１８はその半径方向外端で各シリンダの
内部室１５に連通しそしてその半径方向内端でシ
リンダブロツク９の円柱状軸方向ボア８内のポー
ト１９に連通している。

軸４の偏心子７は周方向に間隔をなした２つの
ポート２０，２１を具備し、該ポート２０，２１
は軸４の回転につれ順次対応するポート１７に連
通し、更に偏心子７は軸４の回転につれ順次対応
するポート１９に連通するポート２２，２３を具
備している。ポート２０，２１，２２，２３はそ
れぞれ軸４内を軸方向に延在するとともに軸突出
部５内で軸方向に間隔をなした対応するダクト２
４，２５，２６，２７を通りハウジング突出部６
内の対応する環状溝に連通している。環状溝２
８，２９，３０，３１は対応する半径方向通路３
２，３３，３４，３５を通り制御弁ハウジング３
６の対応するポートに連通している。制御弁は２
つの同軸状の３位置弁スプール３７，３８を有し
ており、スプール３７，３８はそれぞれ流体圧供
給および排出ポート３７Ａ，３８Ａの対応して対
をなした通路３２，３４および３３，３５への連
結を制御する。第１図に示した２つのスプール弁
３７，３８の中央位置において、加圧流体はポー
ト３７Ａから各シリンダ９の外部および内部室１
５，１５へ供給され次いで軸４の回転につれて各
ポート２０，２２を通り、流体は室から各ポート
２１，２３および排出ポート３８Ａを通り排出さ
れる。この作動状態において、機械は各シリンダ
において最大の流体押しのけ量にて作動し、これ
は機械がモータとして作動する場合の最大トルク
に対応し、また機械がポンプとして作動するとき
には最大吐出量に対応する。

第１図に左側に概略的に示されているスプール
３７，３８の端位置にて加圧流体は各シリンダの
外部室１４にのみ供給され、一方第１図に左側に
概略的に示されているスプール弁３７，３８の反
対の端位置にては加圧流体は各シリンダの内部室
１４にのみ供給される。スプール弁３７，３８の
これら両位置においての各シリンダの流体押しの
け量は異つていて、しかも各シリンダの両室へ加
圧流体を供給することによる最大流体押しのけ量
よりも少ない。スプール弁３７，３８の両端位置
での各シリンダの不使用室、すなわち、外部供給
源から加圧流体の供給を受けていない室、から押
しのけられた流体はスプール弁ハウジング３６を
通り、シリンダブロツクの対向するシリンダの対
応する室へ僅かな流体圧損を伴いつつ移送され
る。

図示した機械の変形として、３位置ではなく２
位置スプール弁を用いて加圧流体を選択的に各シ
リンダの内部室１５または並列に両室１４，１５
へ供給するようにし、加圧流体を外部室１４へ別
個に供給しないようにして、この場合に（モータ
の場合には）異なる２つの作動速度としまたは
（ポンプの場合には）異なる２つの吐出容量とす
ることもできる。

第２図に示すように、各通路３９，４０を各ピ
ストン１１に設けそれぞれ外部および内部室１
４，１５に連通して加圧流体をピストン１１の外
部軸受面４３の各溝４１，４２に供給するように
なして、該ピストンをハウジング１内に固着した
圧力パツド４５の平担な各衝接面４４に摺動接触
させてもよい。この方法により、静水圧軸受が各
ピストン１１および圧力パツド４５間内面に形成
され摩擦損失を最小とできる。

加圧流体のポート２０および／または２２への
供給、並びにポート２１および／または２３を通
じての流体排出によりピストン１１を次々に各圧
力パツド４５に向け半径方向に外向きに付勢し、
偏心子７に作用させ軸４を回転させる。この回転
はシリンダブロツク９に軸４の軸線まわりの非自
転遊星回転を生じる。