JPS6144957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ほぼ垂直に設けた主フレームの上端
部に、サドルを支持する支杆を嵌合し、この主フ
レームの上端部に設けた切欠部を介してボルトに
より側方向に締め付けて、支杆を主フレームに固
定して設けた自転車のフレームに揺動自在に支持
されたエンジンによつて回転駆動する駆動ローラ
をタイヤの外周に当接自在に設けた自転車用補助
エンジン装置に係るものである。

従来、この種の自転車用補助エンジン装置にお
いては、第９図に示すごとく、主フレームの後方
に傾斜して設けた傾斜フレームに特別なブラケツ
トが固着され、このブラケツトにエンジンを支持
する支持体の一端を揺動自在に枢着して設けられ
ていた。このために、ブラケツトの位置決め、調
整に時間がかかり、また固定が確実でないので走
行中の荷重によりブラケツトの位置が移動して、
支持体がタイヤに接触する等の運転上の不具合を
生ずるおそれがあつた。

本考案は、エンジンを支持する支持体の一端
を、サドルを主フレームに緊締するためボルトに
よつて主フレームに揺動自在に枢着して設けるこ
とにより、特別なブラケツトを必要とせず、構造
を簡単として組み付けを容易とし、また確実に装
着ができて、支持体が、タイヤに接触する等の不
具合を防止できる自転車用補助エンジン装置を提
供しようとするものである。

以下、図面により本考案の一実施例について詳
細な説明を行なう。

第１図〜第８図において、１は自転車３に装着
された自転車用補助エンジン装置である。５はフ
レーム７の前部に回転自在に支持されたフオーク
で、上部に操向ハンドル９が固着し、下部に前輪
１１が回転自在に支持されている。１３はフレー
ム７の後部に回転自在に設けられた後輪、１５は
フレーム７の中央部に設けられた大ギヤで、同軸
に固着するペダル１７によつて回転駆動されるも
のである。大ギヤ１５はチエン１９を介して、後
輪１３に同軸に固着する小ギヤ２１を回転するも
のである。前輪１１、後輪１３は鋼製のリム２３
にゴム製のタイヤ２５が嵌合し、内部に空気を圧
入したチユーブ（図示せず）を収容している。リ
ム２３は多数のスポーク２７，２７，…により前
輪１１、後輪１３の中心部のハブ２８に固着され
ている。２９はほぼ垂直に設けられた主フレーム
で、上端部に、サドル３１を支持する支杆３３が
嵌合している。主フレーム２９の上端部は輪方向
に切り欠いて設けた切欠部３５が設けられ、周囲
を囲む固定具３７の切欠部３９を貫通して側方向
に設けたボルト４１とナツト４３，４３により締
め付けられ、支杆３３を主フレーム２９に固定し
ている。４５は主フレーム２９の後方に傾斜して
設けた傾斜フレームで、上端はボルト４１、ナツ
ト４３，４３により固定具３７とともに固定さ
れ、下端は水平フレーム４７の後端と固着され後
輪４９を支持している。

自転車用補助エンジン装置１はつぎのように構
成されている。すなわち、５１は１側にエンジン
５３を支持する支持体で、一端をボルト４に揺動
自在に嵌合し、ナト５５によつて保持されてい
る。５７は支持体５１に軸５３によつて揺動自在
に枢着された第１アーム、５９は傾斜フレーム４
５にボルト６１、ナツト６３により固着するブラ
ケツト、６５はブラケツト５９のボルト６１にナ
ツト６７により一端を揺動自在に支持された第２
アームである。第１アーム５７、第２アーム６５
は軸６９によつて互に枢着されている。７１は両
端をそれぞれ軸５８、ボルト６１に係止され、互
に引き寄せる方向に付勢する弾機である。７３は
第１アーム５７に一体に固着する操作レバー７５
は支持体５１を上昇位置に保持するために第１ア
ーム５７を係止するストツパーである。７７，７
９はそれぞれ支持体５１上に載置された燃料タン
ク及び油タンク、８１は気化器、８３はエアクリ
ナー、８５はマフラー、８４はリコイルスタータ
ーハンドルである。８９はエンジン５３により駆
動される駆動軸で、遠心クラツチ（図示せず）を
介して駆動されている。９１，９１は駆動軸８９
を支持体５１に回転自在に軸支するベアリングで
ある。９３はベアリング９１を保持するベアリン
グカバーで、ボルト９５，９５によつて支持体５
１に固着されている。９７は駆動軸８９にゴム等
の緩衝体９９を介して接続、固着された駆動ロー
ラで、その外周がタイラ２５の外周に当接してタ
イヤ２５を回転駆動するものである。前記駆動ロ
ーラ９７は駆動軸８９に一体に固着された鍔部１
０１に、緩衝体９９，９９に挟持されてナツト１
０３により締め付けられている。１０５は操向ハ
ンドル９に設けたスロツトルレバー１０７は一端
をスロツトルレバー１０５に連結し、他端を気化
器８１のスロツトルバルブ（図示せず）に連結す
るスロツトルワイヤである。

以上の実施例において、操作レバー７３を第５
図に示す如く矢印Ａと反対方向に操作した位置に
おくと、支持体５１はボルト４１を中心として下
方に揺動して駆動ローラ９７がタイヤ２５に当接
する。エンジン５３の駆動により駆動ローラ９７
が回転してタイヤ２５を回転せしめ自転車３が走
行する。また操作レバー７３を第５図の矢印Ａ方
向に操作すると、第８図に示す姿勢となり、支持
体５１は上昇位置でストツパー７５に係止され、
駆動ローラ９７はタイヤ２５の外周から離脱する
ものである。

本考案は請求の範囲に記載のとおりの構成であ
るから、エンジンを支持する支持体の一端を、フ
レームに枢着するにあたり、特別なブラケツトを
必要とせず、構造簡単にして組み付けを容易と
し、また確実に装着できるので、支持体の位置が
狂うことがなく、支持体がタイヤに接触する等の
不具合を防ぐことができるものである。

なお、第９図は従来の装置を示すもので、支持
体５１の一端は、傾斜フレーム４５にボルト１１
１によつて固着するブラケツト１１３に軸１１５
によつて揺動自在に枢着されている。また１１７
は軸１１９により支持体５１に枢着された第１ア
ーム、１２１は第１アーム１１７の他端に一端を
軸１２３により枢着する第２アーム、１２５は下
端を後軸４９に枢着され、上端部を支持体５１に
設けたブラケツト１２７に摺動自在に嵌合、支持
された支持杆で、中間位置に軸１２９によつて第
２アーム１２１の他端を枢着している。１３１は
第１アーム１１７、第２アーム１２１を折り曲げ
る方向に付勢する弾機である。なお、第１図〜第
８図に示す符号と同一の符号は同一の構成部分を
表わすものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の態様においても実施しうるもので
ある。また、請求の範囲に示す符号は本考案の抜
術的範囲を限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る装置を備えた自転車の側
面図、第２図、第３図、第４図はそれぞれ本考案
の一実施例の要部の正面図、反対側の側面図、平
断面図、第５図は本考案の同実施例の側面図、第
６図は同要部の平断面図、第７図は他の要部の平
断面図、第８図は同他の姿勢における側面図、第
９図は従来の装置の側面図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、３……
自転車、７……フレーム、２５……タイヤ、２９
主フレーム、３１……サドル、３３……支杆、４
１……ボルト、５１……支持体、５３……エンジ
ン、９７……駆動ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ垂直に設けた主フレーム２９の上端部に、
   サドル３１を支持する支杆３３を嵌合し、前記主
   フレーム２９の上端部に設けた切欠部３５を介し
   てボルト４１により側方向に締め付けて、前記支
   杆３３を前記主フレーム２９に固定して設けた自
   転車３において、エンジン５３を一体的に固着
   し、前記ボルト４１により前記主フレーム２９に
   一端を枢着された揺動自在の支持体５１を設け、
   前記エンジン５３の駆動によつて回転し、前記支
   持体５１と一体的に揺動してタイヤ２５の外周に
   当接自在の駆動ローラ９７を設けたことを特徴と
   する自転車用補助エンジン装置。