JPS6144907Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、アウトサイドミラー装置に係り、
特に、車両走行時のミラー本体の振動を、風圧を
利用して防止するアウトサイドミラー装置に関す
る。

従来、この種のアウトサイドミラー装置は、車
両走行時のミラー本体の振動を防止するため、ミ
ラー本体とミラーハウジングとを多少接触するよ
うに構成している。

しかしながら、かかる従来のアウトサイドミラ
ー装置の構成では、車両高速走行時や車体フレー
ムを軽量化しようとする場合には、ミラー本体が
微少に振動して視認性が悪くなるという可能性が
あるので、上記従来のアウトサイドミラー装置の
構成では車体フレームの軽量化が図れないという
不具合を有していた。

この考案は、かかる現状に鑑み創案されたもの
であつて、その目的とするところは、車両走行時
に発生する風圧により回転可能とした風圧作動片
をミラーハウジング外方に突出して設け、この風
圧作動片に連設され、該風圧作動片の回転により
作動する係止片は、ミラーハウジングに回転可能
に取り付けたミラー本体裏面の爪と車両走行時に
係合してミラー本体の回転を規制することによ
り、車体フレームの軽量化を図ることができ、し
かもアウトサイドミラー装置の視認性も大幅に改
善することができるアウトサイドミラー装置を提
供しようとするものである。

以下、添付図面に示す実施例にもとづき、この
考案を詳細に説明する。

第１図と第２図に示すように、この実施例に係
るアウトサイドミラー装置Ｍは、車体にボルトナ
ツト等の手段で固着されるミラーハウジング１
と、該ミラーハウジング１に枢着されると共に、
裏面に突設された爪３′を有するミラー本体２
と、上記ミラーハウジング１に回動自在に軸支さ
れた振動防止部材１２とよりなる。そして、上記
振動防止部材１２は、ミラーハウジング１の孔８
を貫通して該ハウジング１の外方に突出し、走行
に伴なつて生ずる風圧で回動する風圧作動片４
と、該風圧作動片４の回動により上記爪３に係合
してミラー本体２の回転を規制可能とした係止片
５と、上記ミラーハウジング１の内面に弾接し
て、風圧作動片４が風圧によつて回動するのを妨
げない程度の付勢力で爪３と係止片５とが係合し
ない方向へ付勢するバネ片９とにより構成されて
いる。

上記爪３は第２図と第４図に示すように、その
先端に下方へ断面三角形状に突出する係止爪部３
０が膨出形成されている。尚、この爪３は上記各
図に示す他、第５図に示すように半円状に形成し
てもよく、また、第６図に示すように別体の摩擦
係数が大きい材質のもの、例えばゴム３１を爪３
の先端部下面に接着してもよい。更には、第７図
に示すように爪３の下面を粗面仕上げとし、係止
片５の係止面部も粗面に仕上げてもよい。

風圧作動片４は、第２図乃至第４図に示すよう
に、その上端に軸部６が連設され、該軸部６はホ
ルダ７を介してミラーハウジング１に回転可能に
軸支されている。そして、この軸部６には、水平
方向に向け配設されたバネ片９と係止片５とが
夫々連設され、このバネ片９はミラーハウジング
１内面に弾接して、上述の如く、風圧作動片４が
風圧によつて回動するのを妨げない程度の付勢力
で、前記爪３と係止片５とが係合しない方向へ付
勢している。尚、第３図と第４図中符号１０は風
圧作動片４に形成され、風圧による面圧を大きく
するために設けられた凹部を、また、第１図と第
２図中ｍはミラー本体２の回動用モータを示す。

また、上記係止片５の係止面部は、特に、第３
図に示すように爪３と充分に係合するようラチエ
ツト歯状に形成されているが、この考案にあつて
は、上記爪３の各変形例に対応するように、例え
ば第８図に示すようにラバー１１を貼設してもよ
い。

次に、上記実施例に係るアウトサイドミラー装
置Ｍの作用について説明する。

第４図実線で示すように、風圧作動片４に風圧
が作用していない状態、即ち、車両が停止した状
態にあるときには、係止片５はバネ片９によりミ
ラー本体２の爪３とは係合しないよう付勢されて
いるので、ミラー本体２はフリー状態にあり、従
つて、ミラー本体２の角度調整は任意に行うこと
ができる。

かかる状態から車両が走行を開始すると、風圧
作動片４は風圧を受けて第２図と第４図反時計方
向へ回動し、係止片５はバネ片９の弾発力に抗し
て同図反時計方向へと回動し、爪３と係合して、
ミラー本体２の回転を規制する。

尚、上記実施例では、爪３をミラー本体２の下
方裏面に配設し、また風圧作動片４はミラーハウ
ジング１の下方に突出するように配設した場合を
例にとり説明したが、この考案にあつてはこれに
限定されず、例えば爪３をミラー本体２の側部裏
面に配設し、かつ風圧作動片４をミラーハウジン
グ１の側部に突出させてもよい。またこの考案に
係るアウトサイドミラー装置Ｍは、手動式はもち
ろん電動式のものにも適用できる。

この考案は、上述したような構成を有するの
で、車体フレームを軽量化してもミラー本体が車
両走行時にも振動することがなく、その結果アウ
トサイドミラー装置による視認性も大幅に改善す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の一実施例を示すものであつ
て、第１図はアウトサイドミラー装置の平面説明
図、第２図は第１図−線断面説明図、第３図
は風圧作動片と係止片とバネ片との構成を示す斜
視説明図、第４図は風圧作動片と係止片と爪との
作動状態を示す断面説明図、第５図乃至第７図は
爪の先端部の変形例を示す説明図、第８図は係止
片の変形例を示す断面説明図である。 １……ミラーハウジング、２……ミラー本体、
３……爪、４……風圧作動片、５……係止片、Ｍ
……アウトサイドミラー装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミラーハウジングと、該ミラーハウジングに枢
   着されると共に、裏面に爪を有するミラー本体
   と、上記ミラーハウジングに回動自在に軸支され
   た振動防止部材とよりなり、上記振動防止部材
   は、ミラーハウジングの孔を貫通して外方に突出
   し、走行に伴なつて生ずる風圧で回動する風圧作
   動片と、該風圧作動の回動により上記爪に係合し
   てミラー本体の回転を規制可能とした係止片と、
   上記ミラーハウジングの内面に弾接して、風圧作
   動片が風圧によつて回動するのを妨げない程度の
   付勢力で爪と係止片とが係合しない方向へ付勢す
   るバネ片とからなることを特徴とするアウトサイ
   ドミラー装置。