JPS6143952B2 - - Google Patents

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JPS6143952B2
JPS6143952B2 JP54096379A JP9637979A JPS6143952B2 JP S6143952 B2 JPS6143952 B2 JP S6143952B2 JP 54096379 A JP54096379 A JP 54096379A JP 9637979 A JP9637979 A JP 9637979A JP S6143952 B2 JPS6143952 B2 JP S6143952B2
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JP54096379A
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Mitsuo Matsumoto
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Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB8023802A priority patent/GB2056710B/en
Priority to US06/171,645 priority patent/US4384244A/en
Priority to DE19803028565 priority patent/DE3028565A1/de
Priority to IT49353/80A priority patent/IT1128662B/it
Priority to FR8024055A priority patent/FR2494058A1/fr
Publication of JPS5622595A publication Critical patent/JPS5622595A/ja
Publication of JPS6143952B2 publication Critical patent/JPS6143952B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/19Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path
    • G05B19/21Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path using an incremental digital measuring device
    • G05B19/23Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path using an incremental digital measuring device for point-to-point control
    • G05B19/231Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path using an incremental digital measuring device for point-to-point control the positional error is used to control continuously the servomotor according to its magnitude
    • G05B19/234Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path using an incremental digital measuring device for point-to-point control the positional error is used to control continuously the servomotor according to its magnitude with current or torque feedback only
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/22Current control, e.g. using a current control loop

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は誘導電動機のトルク制御装置に関す
る。 (従来の技術) 従来、位置制御装置、速度制御装置等において
速応性の要求される分野では分巻直流電動機が、
もつぱら使用されて来た。その理由は分巻直流機
の出力トルクが電機子電流に比例し、電機子電流
を流せば直ちに出力トルクが発生するため高応答
の制御系を実現できることと、制御系が線形の自
動制御理論にのり、設計者の意図する通りの速応
性の良い制御系を実現できるためである。 一方、これらの制御系に定速モータとして大量
に使用されている誘導電動機を用いることができ
れば、直流機に比べいくつかの優れた点がある。
例えば、ブラシがないために保守が容易であり、
頑丈であること、火花や電気ノイズがないこと、
整流の問題がないので高電流、高速回転が可能で
あること、更に防塵、防爆性が良く、小形、安価
であること等である。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の誘導電機の制御方式には
一次電圧Vと一次周波数とを回転数に比例させ
るV/一定制御などがあるが、この方式では指
令値通りの出力トルクを瞬時に発生させることは
不可能であり、応答の早い制御系を実現すること
がきなかつた。また、線形の自動制御理論にのる
ようなトルク発生の機構を得ることが不可能であ
つた。よつて、本発明の目的とするところは、誘
導機のトルク発生原理を直流機のそれと全く同じ
にし、指令値に完全に比例した出力トルクが瞬時
に発生する方式を提供し、線形の自動制御理論に
のるような高応答の制御装置を実現することにあ
る。 (実施例) 誘導電動機のトルク制御の原理 先ず、本発明による誘導電動機のトルク制御の
原理について説明する。 ここでは説明を簡単にするため、2相2極誘導
電動機によて説明する。第1図はかご形2相2極
誘導電動機の断面図であつて、直交するd軸、q
軸産標を図示のように定義し、1つのステータ巻
線の断面1―1′とこれに直交する他のステータ
巻線の断面2―2′とが示されている。巻線1―
1′に一定の励磁電流ids=I0を流しておくとロー
タ内のd軸方向の磁束φdrは一定値φになる。
この状態で一定のトルクを2相誘導機より発生さ
せるために、ステータ巻線2―2′に流れる電流
qsを0からある一定値I2に変えると、第2図に
示すロータ内のq軸方向の磁束φqrが変化し、こ
の磁束変化はロータ巻線4―4′に電圧を誘起す
る。この誘起電圧はロータ巻線抵抗rrで短絡さ
れている巻線4―4′に電流iqrを流す。この
時、磁束φqrはロータ巻線3―3′とは鎖交しな
いので巻線3―3′には電圧は誘起せず、電流id
は0となり、磁束φdrはφのままになつてい
る。 今、ロータ回転していないとすれば、この時に
は次式が成立する。 φqr=lnqsrqr ……(1) dφqr/dt=rrqr ……(2) ただし、lnはステータ巻線及びロータ巻線間
の相互インダクタンス(H) lrはロータ巻線の自己インダクタン
ス(H)である。 上記(1),(2)式より次式が得られる。 lrdiqr/dt+rrqr=lndiqs/dt……(
3) ここにおいて、時点t=0でiqsが0よりI2
ステツプ状に変化した場合、iqrは(3)式より次式
で与えられる。 かくして、t=0のとき巻線4―4′にiqrt
=p=l/lI2が流れ、巻線4―4′に直交している
磁 束φにより第2図に示す回転方向の力F=KF
φ/lI2が生ずる(ただし、KFは一定の係数
)。 このままの状態ではiqrは(4)式に従つて時間と
共に減少し、力Fも減少する。今、力Fをこのま
まF=KFφ/lI2の一定値に保持したい場合
、 すなわちトルクを一定に保持したい場合、常にi
qrをiqr=l/lI2になる一定値に保ち、φをi
qrに 対し直交させることが必要となる。 iqr=l/lI2にするために第3図に示すように
ス テータ巻線1―1′,2―2′に流れる電流I0,I2
を同じ値にしたまま時点t=0より、ステータ巻
線1―1′,2―2′を一定速度〓(rad/sec)で
回転させる(実際には誘導電動機の巻線1―1′
2―2′は物理的に回転できないが、説明の便宜
上回転できるものとする)。そして、ある時点t
において、これらの巻線は角度だけ回転した第
3図の1a―1a′,2a―2a′の位置に来るよう
にする。時点t=0の瞬間にいて、第3図に示し
たその大きさがφの磁束φdr/t=0がロータ
巻線4―4′を一定速度〓で横切ることにより、
巻線4―4′には電圧〓φを誘起する。この誘
起電圧〓φにより巻線4―4′には電流iqr
〓φ/rが流れる。 この電流iqrがl/lI2になるように、次式を成
立 させる速度〓を決める。 〓φ/r=l/lI2→〓=l/l
/φI2……(5) 一方、時点t=0においてiqr=l/lI2であり
、 ステータ巻線2―2′に流れる電流iqsはI2である
から前記(1)式よりφqr/t=0となり、ロータ巻
線3―3′には電圧は誘起せずiqr=0となり、
磁束φdr/t=0の大きさはφのままになつて
いる。 次に、時点t=0よりステータ巻線を速度〓で
回転させて行き、ある時点tでステータ巻線が第
3図の1a―1a′,2a―2a′の位置に来た時を
考えて見ると、一定の励磁電流I0が流れる巻線1
a―1a′により、巻線2a―2a′方向に磁束の大
きさがφで、方向が磁束角度〓なる第3図で示
される磁束ベクトルφdr/t=tが作られ、この
磁束が速度〓で2a―2a′軸上のロータ巻線4a
―4a′を横切ることにより、ロータ巻線4a―4
a′で代表される巻線に電圧〓φを誘起する。な
お、磁束φdr/t=tはかご形ロータ巻線の3―
3′,4―4′やその他のかご形巻線にも電圧を誘
起するが、それらの電圧合成値のベクトル方向は
巻線4a―4a′の方向であるので巻線4a―4
a′に集中的に電圧が生じ、他の巻線に電圧が誘起
しないと考えても良い。この誘起電圧により、巻
線4a―4a′に電流iqrt=〓φ/rが流れる。こ
の iqrtは前記(5)式からl/lI2であり、巻線4a―
4 a′に直交している磁束φdr/t=tによりこの場
合も回転方向の力F=KFφ/lI2が得られる
。 この時、ステータ巻線2a―2a′に流れる電流I2
とロータ巻線4a―4a′に流れる電流iqrtとは大
きさが等しく(iqrt=l/lI2≒I2、普通の誘導
機で はln≒lr)、方向が反対のため磁束φqr/t=
tを0にし、1a―1a′軸上にロータ巻線3a―
3a′のロータ電流idrtは0になり、磁束φdr/t
=tの大きさはφのままになつている。 以上の関係はいかなる時点tにおいても成立す
るから、モータの出力トルクTeは次式で与えら
れるように常に一定になる。 Te=KTφ/lI2 ……(6) ただし、KTは一定の定数である。 以上の説明より電流I0は磁束φdr/t=tを作
り、φdr/t=t軸上のロータ電流iqrtは巻線2
a―2a′に流れる電流I2と大きさが等しくなると
共に、方向が反対になる。これは電流I0が直流機
の励磁電流に対応し、電流I2が直流機の電機子電
流に対応することに等しく、誘導機で直流機と全
く同一のトルク発生機を得ることができることに
なる。 ところで、上述の説明は第3図のロータが回転
していない(ロータ回転数θ〓=0)で場合である
が、今、ロータが回転数θ〓(rmd/sec)で回転
しているときは、回転しているロータ上に固定し
てd軸及びq軸を第3図のようにとれば同じこと
になる。この場合、前記(5)式の〓はロータ上での
d軸及びq軸座標系に対する値となり、静止座標
系(ステータ上)ではθ〓/ステータ上=θ〓/ロー
タ上+θ〓/ステータ上で与えられるから(5)式より 〓/ステータ上 =θ〓/ステータ上+l/lr0〓I2……(7
) ななる〓/ステータ上でステータ巻線1―1′,
2―2′を回転させれば良い。 以上の説明ではθ〓及びI2を一定として説明した
が、上記説明でも分るようにこれらの値は必ずし
も一定でなくても良く、時間的にどのように変化
しても瞬時値的に(7)式を成立するようにすれば、
誘導電動機の出力トルクTeは(6)式で与えられ
る。また、以上の説明では第3図のステータ巻線
1―1′,2―2′を物理的に回転させ得るものと
したが、実際の誘導機ではステータ巻線1―
1′,2―2′は第1図の位置に固定されている。
そこでステータ巻線を第3図の1a―1a′,2a
―2a′の位置に置かなければならないような時に
は、この1a―1a′,2a―2a′の電流成分I0
I2をd軸成分ids=I0cos−I2sin、q軸成分i
qs=I0sin+I2cosに分解し、このids,iqs
第1図の固定したステータ巻線1―1′,2―
2′に流すようにすれば良い。 すなわち とすれば良い。 誘導電動機の電圧制御方程式の決定 次に、上述の原理を実施するため、誘導電動機
のステータ電圧をどのように制御すればよいかに
ついて説明する。 第4図は第1図と全く同じ2相誘導電動機の断
面図であり、ステータ巻線1―1′とこれに直交
する他のステータ巻線2―2′とが配置されてい
る。d軸方向に磁束φdrを作る巻線1―1′に流
れる電流をids,q軸方向に磁束φqrを作る巻線
2―2′を流れる電流をiqsとし、その方向を図
示の通りとする。 ステータ巻線電流ids,iqsの電磁誘導によ
り、第4図のかご形の全部のロータ巻線にロータ
電流が流れるが、これらのロータ電流は第4図に
示すようなq軸上に断面3―3′をもつ1つのロ
ータ巻線と、d軸上に断面4―4′をもつ他のロ
ータ巻線とを仮想して、ロータ巻線3―3′に流
れる電流idrと、ロータ巻線4―4′に流れる電
流iqrの直交座標成分で代表されるものとする。 第4図の巻線1―1′及び3―3′に流れる電流
ds及びigrにより、ロータ内に第5図に示すよ
うなd軸方向の磁束φdrが作られ、巻線2―2′
及び4―4′に流れる電流iqs及びiqrによりq軸
方向の磁束φqrが作られる。 しかして、磁束φdr,φqrは次式で与えられ
る。 一方、今、ロータが第4図の回転方向でθ〓
(rad/sec)の回転数で回転しているとすれば、
ロータ巻線3―3′及び4―4′がロータ巻線抵抗
rで短絡されている条件より次式が成立する。 さて、今、磁束φdr,φqrを第5図のような磁
束の大きさがφで、その方向が磁速角度なる
回転磁束ベクトルφ〓rの直交座標の各成分とすれ
ばφdr,φqrは次式で与えられる。 ここで、(11)式を(10)式に代入すると、ロータ電流 一方、第4図の誘導機の出力トルクTeは次式で
与えられる。 Te=KT(φdrpr−φqrdr) ……(13) ここで、(11)及び(12)式を(13)式に代入すると となり、この(14)式は回転磁界の磁束の大きさφ
が一定ならば、出力トルクTeはスリツプ周波
数(〓−θ〓〔rad/sec〕に完全に比例することを
意味している。 一方、この出力トルクTeを発生させるための
ステータ巻線電流ids,iqsは、(11)及び(12)式を(9)
式に代入することにより求められる。 さて、この(15)式を簡単化するために次の変数を
導入する。 この(16)式を上記(14)式に代入すると、 Te=KT/lφ0I2=KT /lI0I2……
(17) となり、さらに(16)式を(14)に代入すると、 となる。また、上記(16)式によりI2及びI0は次の
関係が成立しなければならない。 I2=i/r(〓−θ〓I0 ……(19) こゝで、〓=dφ/dt,θ〓=dθ/dtであり
、この(19)式 は次式と等価である。 −θ=r/l∫I/Idt ……(20) ここにおいて、上記(17)式は(16)式と一致して
おり、(18)式はdI/dt=0(I0,φが一定のと
き) ならば(8)式と一致しており、また、(19)式は(7)式
と一致している。すなわち(16)式の電流I0は磁束
φを作るための励磁電流を、電流I2は磁束φ
に直交したロータ巻線に電流を流すロータ電流に
相当している。上記(17)式より、出力トルクは磁
束の大きさφとロータ電流I2の積に比例するこ
とがわかる。今、磁束φの大きさを一定にすれ
ば、出力トルクTeは電流I2に完全に比例する。
これは他励直流機の出力トルクの関係と全く同じ
である。 さて、今、2相誘導電動機に対する希望指令ト
ルクTeが与えられた時、ロータ回転角度θ
(rad)と、励磁電流I0及びその変化率dI/dtが
わか れば、上記(17),(18),(20)式よりids,iqsが求
まる。しかして、このids,iqsをステータ巻線
に流せば誘導機の出力トルクは指令値通りの値T
eとなる。 このように誘導電動機のステータ電流(一次電
流)ids,iqsを制御すれば誘導機の出力トルク
は直流機と同ように制御できるが、電流ids,i
qsを実際に誘導機のステータ巻線に供給するため
には電流制御増巾器が必要となり、この電流制御
増巾器を高応答、高精度にすることは制御の安定
性で問題があり、しかも高価となる欠点がある。
そこで誘導機のステータ電流ids,iqsを制御す
る代わりに、ステータ巻線電圧Vds,Vqsを制御
できれば電圧増巾器を使用できるので経済的であ
り、しかも安定性の問題が解決される。 そこで、上記原理に関してステータ電圧Vds
qsを制御する方法について次に述べる。 第4図において、ステータ巻線に鎖交するd軸
及びq軸方向のステータ内の磁束φds及びφqs
次式で与えられる。 ただし、Isはステータ巻線の自己インダクタ
ンス(H)である。 しかして、ステータ巻線に電圧Vds,Vqsを加
えた時、次式が成立する。 ただし、rsはステータ巻線抵抗である。 ここで、ロータ巻線と鎖交している磁束が全て
ステータ巻線に鎖交するものとすれば、普通の誘
導機では漏洩磁束は全鎖交磁束に対し非常に少な
いので、これは正しいことになり、次の(23)式が
成立する。 さらに、(18)式及び(23)式を(22)式に代入して電
圧Vds,Vqsを求めると、 のようになる。 故に、ロータ回転角度θ〓(rad/sec)と、励磁
電流I0及びその変化率dI/dtとが与えられた場合
、 希望指令トルクTeを前記(17)式に入れて電流I2
求めると共に、この電流I2を(19)に入れて〓を求
め、さらに(20)式よりを求める。そして、これ
らの値を(24)式に入れてVds,Vqsを計算し、こ
のVds,Vsを第4図のステータ巻線1―1′,2
―2′に加えれば誘導電動機の出力トルクは指令
値通りの値Teとなる。 なお、以上の説明は2相誘導電動機に対する電
圧制御方程式についての説明であるが、上述の原
理を3相2極誘導電動機に適用する場合は3相誘
導電動機のステータ巻線に加える三相電圧Va
b,Vcは次の関係を満足すれば良い。 なお、上記(25)式中の〓,は前記(19)及び(2
0)式で与えられる値である。 以上の説明は2極誘導電動機を基本にして説明
したが、一般にP極機の場合はモータの機械角を
θ〓とすれば、モータの電気角θ〓′=P/2・θ〓を
前記(1 9)及び(20)式に入れて計算することにより2極機
以外の多極誘導機に対してもこの発明を容易に適
用することができる。 この発明は以上の原理を用いた誘導電動機のト
ルク制御方式であつて、そのいくつかの実施例を
以下に説明する。 実施例 1(磁束一定トルク制御) 磁束の大きさφを常に一定に制御する場合は
電流I0も一定となり、dφ/dt=0,dI/dt
=0であるか ら、前記(25)式の三相誘導機の電圧制御方程式は
次の(26)式のように簡単化される。 また、前記(20)式は電流I0が一定であるから、
次式のようになる。 =θ+r/l∫I2dt ……(27) しかして、(17)式より磁束φが一定の時、出
力トルクTeは完全に電流I2に比例することに注
目して、以下磁束の大きさが一定の時のトルク制
御の実施例を説明する。第6図はこの実施例1を
適用した回路構成図である。すなわち、2極3相
誘導電動機5の回転軸にはパルスジエネレータ6
の回転軸が直結されており、電動機5が回転する
とパルスジエネレータ6よりパルス電気信号6a
が発生する。今ここでは電動機5が1回転すると
パルス電気信号6aは8192個のパルスを発生する
ものとする。又、パルスジエネレータ6は電動機
5の正回転又は逆回転に対応して方向判別信号6
bを出す。これらの信号6a及び6bは可逆カウ
ンタ7に導かれる。ここに、可逆カウンタ7は2
進13ビツトの可逆カウンタであつて、パルスジエ
ネレータ6よりパルス6aが与えられる毎に、正
回転のときにはその内容を1個ずつカウントアツ
プし、逆回転のときはその内容を1個ずつカウン
トダウンするものである。かくして電動機5の1
回転以内の回転角度をθ(rad)とすれば、2進
13ビツトの0〜8191のいずれかの値を持つ可逆カ
ウンタ7の内容30は8192×θ/2πで与えられ
る。なお、このθは前記(27)式のθに相当する量
である。 また、サンプルパルス発生器8はサンプリング
周期T=1/1000秒毎にサンプリングパルスSPを
発生する。このサンプリングパルスSPは次に述
べる計算機10の割込入力となつている。ここに
一点破線で囲まれているブロツク10はここでは
デイジタル計算機で構成される。 それ故、デイジタル計算機10の内部の係数器
13,14,17,18,19,20,32,3
3及び34、加算器23,24,25,26及び
27、乗算器21及び22、バツフアレジスタ1
2、積分器15、微分器16、三角関数発生器2
8の各構成要素はデイジタル計算機10の特定の
場所にあるものではなく、計算機10の動作サイ
クル中に計算機内のプログラム制御ユニツト11
の制御の下に、計算機10の共通ハードウエアが
時分割的に使用されて構成されるものである。し
かし、この発明に関する計算機10で処理される
プログラムを詳細に説明するため、便宜上上述し
たブロツク10内の個々のハードウエアで構成さ
れているかの如く表わしてある。このように示す
ように示すことにより、経験のある計算機プログ
ラマーがこの発明を実施するため、任意の計算機
のプログラムを作成することができる。 他の実施例では計算機を使用せずに、第6図の
ブロツク10内の各ハードウエア要素を固定的に
配続されたデイジタル回路で構成することもでき
る。 しかし、以下の説明ではブロツク10がデイジ
タル計算機で構成されているものとして説明しよ
う。 さて、サンプリングパルス発生器8がT=1/10
00秒毎にサンプリングパルスSPを発生すると、
このパルスSPは計算機10のプログラム制御ユ
ニツト11の割込み入力端子をトリガし、プログ
ラム制御ユニツト11は次に述べるステツプ1か
らステツプ8までのプログラムを順次実行する。
これらのプログラムはT=1/1000秒毎に実行さ
れ、これらステツプ1からステツプ8までのプロ
グラムを実行する時間はT=1/1000秒以内に終る
よ うになつており、次にサンプリングパルスSPが
発生するまでプログラム制御ユニツト11は計算
機10の動作を中断するか、又はこの発明と全く
関係のないプログラムを実行する。 サンプリングパルスSPが発生し、プログラム
制御ユニツト11がまずステツプ1のプログラム
を実行すると計算機10は可逆カウンタ7の内容
を読込み、バツフアレジスタ12に一時的に蓄え
る。なお、このバツフアレジスタ12としては計
算機10の特定のメモリアドレスが使用され得
る。 次に、プログラム制御ユニツト11がステツプ
2のプログラムを実行すると、指令トルク供給手
段9からの前記(17)式のロータロータ電流に相当
するデイジタルデータI2を読込み、この値I2に係
数器14で一定係数rr/lrI0を乗じデータI2rr
rI0を作る。このデータI2/lは積分器1
5によ り積分され、データσ*(t)が得られる。積分
器15の出力データσ*(t)を計算する具体的
方法として、前回のサンプリング時点の積分器1
5の出力データをσ*(t−T)とした時、今回
のサンプリング時点の積分器15の出力データσ
*(t)は次式で計算すればよい。 σ*(t)=σ*(t−T)+TI2rr/lrI0 (ただし、Tはサンプリング時間1/1000sec) かくして、データσ*(t)にはT秒毎に
TI2rr/lrI0が累積加算されるので、(27)式の右
辺第2項 σ*(t)=r/l∫I2dt なる積分値を計算したことになる。 次に、プログラム制御ユニツト11はステツ3
のプログラムを実行すると、ストツプ1で一時的
蓄えられていたデータ8192/2π・θをバツフアレ
ジス タ112より読出し、このデータに係数器13で
係数2π/8192を乗じて(27)式右辺第1項に相当
するデータθを作る。このデータθとステツプ2
で得られた値σ*(t)とが加算器23で加算さ
れて*(t)となる。この*(t)は(27)式
の磁束角度に相当するものである。 次に、ステツプ4のプログラムが実行され、三
角関数発生器28はステツプ3で作られた磁束角
度より三角関数値cos,sin,cos(−
2π/3)及びsin(−2π/3)を計算する。 次に、ステツプ5のプログラムが実行され、ス
テツプ3で求められた磁束角度*(t)が微分
器16により微分されてデータ〓*(t)が得ら
れる。微分器16の出力データ〓*(t)を計算
するには、前回のサンプリング時点の磁束角度を
*(t−T)とし、今回のサンプリング時点の
磁束角度を*(t)としたとき微分値データ〓
(t)は次式で計算すれば良い。 〓*(t)=1/T〔*(t)−*(t−T) (ただし、Tはサンプリング時間1/1000sec) この微分値データ〓*(t)に係数器17で係
数lnI0を乗じてデータlnI0〓を作る。 次に、ステツプ6のプログラムで指令トルク供
給手段9の出力データI2に係数器18で一定係数
sを乗じ、データrsI2を作る。このデータrsI2
とステツプ5で計算されたデータlnI0〓とが加
算器24で減算され、データ−(lnI0〓+rsI2
となるが、これは(26)式の右辺第2項のsin関
数の振幅値に対応している。 次にステツプ7のプログラムが実行され、ステ
ツプ4で求めたcos,sin,cos(−2π/3), sin(−2π/3)とステツプ6で求めた−(lnI0
〓 +rsI2)より、(26)式の電圧制御方程式のVa
びVbを係数器19及び20、乗算器21及び2
2、加算器25及び26によつて以下の計算処理
で求める。 かくして求められたVa及びVbが加算器27で
減算されることによりVc=−(Va+Vb)が求ま
る。これは(26)式より次式 Va+Vb+Ve=0 ……(28) が常に成立するからである。 次に、ステツプ8のプログラムが実行され、ス
テツプ7で求められたVa,Vb,Vcに係数器3
2,33,34で一定係数2048/Eが各々乗ぜら
れてデータ V ,V ,V が作られ、これら
のデータが計算機10よりPWM(Pulse Width
Moduration)回路38内にある3組の2進化12
ビツトのホールドレジスタに各々書込まれる。こ
こで上記係数のEをこの実施例で考えられるV
a,Vb,Vcの最大電圧とすると、V ,V
は−2048〜+2047の範囲に納まることになる
ので、12ビツトのホールドレジスタがオーバフロ
ーすることはない。 以上、計算機10によつてステータ電圧指令値
,V ,V が計算される過程を説明した
が、次に、PWM回路38の動作について説明す
る。PWM回路38の内部の詳細回路は第7図に
示すようであり、計算機10によりT=1/1000秒
毎 に出力される2進化12ビツトのデータV ,V
,V は各々ホールドレジスタ39A、ホール
ドレジスタ39B、ホールドレジスタ39Cに格
納される。なお、これら3組のホールドレジスタ
39A〜39Cはそれぞれ2進化12ビツトのレジ
スタで−2048〜+2047の範囲のデータを記憶する
ことができる。しかして、ホールドジスタ39A
の内容は12ビツトのデータ線を経て一致回路52
Aへ入力される。 また、発振器40は一定周波数(5MHz)のク
ロツクパルスCLKを発生し、可逆カウンタ41
は−2048〜+2047の範囲の計数データを持つ2進
12ビツトの可逆カンタであつて、UP入力が
“1”のとき(以後、ロジツクレベルがHighレベ
ルの時を“1”、Lowレベルの時を“0”をす
る)可逆カウンタ41の内容はクロツクパルス
CLKが来る毎に増加し、その計数値が最大値+
2047に達するとカウンタ41のMAX出力が
“1”になる。このMAX出力はフリツプフロツプ
(以下単にFFとする)42をセツトし、FF42
の「1」側出力信号DNを“1”にし、「0」側出
力信号UPを“0”にする。ここに、DN信号は可
逆カウンタ41を減算モードにし、以後クロツク
パルスCLKが来る毎に可逆カウンタ41の内容
は減少し、最後に最小値−2048に達するとカウン
タ41のMIN出力が“1”になる。このMIN出力
はFF42をリセツトし、その出力UPを“1”に
してDN信号を“0”にする。このように可逆カ
ウンタ41の計数内容は第8図aのように−2048
〜+2047の範囲を時間と共に一定傾斜で上昇、下
降を連続的に続け、その周期は4096×2/5MHz
=1.64msになる。なお、FF42の「1」側出力
のDN信号は第8図bのようになる。また、可逆
カウンタ41の内容は12ビツトのデータ線を経て
一致回路52A〜52Cへ入力される。 しかして、一致回路52A〜52Cはホールド
レジスタ39A〜39Cの内容と可逆カウンタ4
1の内容が一致した時だけ、その出力を“1”に
する。J―KフリツプフロツプFF47A〜47
CのJ側入力のアンド回路45A〜45Cの
AND条件が成立するとFF47A〜47Cはセツ
トされ、その「1」側出力を“1”にする。ま
た、K側入力のアンド回路46A〜46Cの
AND条件が成立するとFF47A〜47Cはリセ
ツトされその「0」側出力を“1”にする。ここ
において、計算機10より出力されるデータV
が第8図aの直線54で示されるように+500で
あつたとすると、第8図aの時点A及び時点Bで
ホールドレジスタ39A と可逆カウンタ41
の内容が一致し、一致回路52A の出力は
“1”になる。時点AでDN信号が“1”であるか
らFF47Aはセツトされ時点BでUP信号が
“1”であるからFF47A〜 はリセツトされ
る。かくして、FF47A の「1」側出力は
第8図c、「0」側出力は第8図dのようにそれ
ぞれ変化する。一方、遅延回路48A〜48Cは
FF47A〜47Cの「1」側出力が“1”に変
化するとき時間Dだけ遅れた第8図eに示すよう
な出力信号a1を作る。また、遅延回路49A〜
49CはFF47A〜47Cの「0」側出力が
“1”に変化するとき時間Dだけ遅れた第8図f
に示すような出力信号a2を作る。これらの出力
信号a1及びa2は次に説明するトランジスタ電
力増幅器39〜41を駆動する。 第8図からわかるように、出力信号a1及びa
2はホールドレジスタ39A〜39Cの内容でパ
ルス幅変調され、V が−2048のとき出力信号a
1は常に“0”で、V が−2048より増加するに
従つて信号a1が“1”なる期間は増加し、V
が+2047のとき出力信号a1は常に“1”にな
る。なお、出力信号a1が“1”の時は信号a2
は必らず“0”であり、信号a2が“1”の時は
信号a1は“0”である。ここで、信号a1及び
a2が両方共“0”になる期間Dを遅延回路48
A〜48C及び49A〜49Cによつて作る目的
は、次に述べるトランジスタ電力増幅器39〜4
1のトランジスタを保護するためである。 しかして、第7図のB相用の出力信号b1及び
b2は計算機10よりの出力データV を記憶す
るホールドレジスタ39Bによつてそれぞれパル
ス幅変調され、その動作は上述のA相用の出力信
号a1及びa2が作られるのと全く同様である。 以上でPWM回路38の動作の説明を終り、次
にトランジスタ電力増幅器39〜41の説明をす
る。 第6図のように、PWM回路38のA相出力a
1及びa2はトランジスタ構成の電力増幅器39
に入力され、この増幅器39の出力が誘導機5の
ステータ電圧Vaとなる。同様にB相出力b1及
びb2は電力増幅器40に入力され、その出力が
ステータ電圧Vbを、C相出力c1及びc2は電
力増幅器41に入力され、その出力はステータ電
圧Vcをそれぞれ供給する。 ここで、電力増幅器39〜41の詳細回路図を
第9図に示すが、電力増幅器39〜41は互いに
同じ構成となつているのでここでは電力増幅器3
9だけを説明する。すなわち、電力増幅器39は
パワートランジスタ55及び56が直列に接続さ
れ、両端が直流電源59の+E(V)及び−E(V)
子に接続されて、トランジスタ55及び56が交
互にオンオフすることによつて誘導器5のステー
タ電圧Vaを+E(V)又は−E(V)にする。 トランジスタ55のベース駆動回路57は、
PWM回路38の出力信号a1が“1”のときト
ランジスタ55をオンにして電圧Vaを+E(V)
し、出力信号a1が“0”のときトランジスタ5
5をオフにする。同様にトランジスタ56のベー
ス駆動回路58は、PWM回路38の出力信号a
2が“1”のときトランジスタ56をオンにして
電圧Vaを−EVにし、出力信号a2が“0”のと
きトランジスタ56をオフにする。 ここにおいて、信号a1が“0”に変化し、ト
ランジスタ55がオンからオフになる時トランジ
スタ55のスイツチング遅れによつてトランジス
タ55は直ちにオフにはならない。故に信号a1
が“1”から“0”に変化した時、直ちに信号2
を“0”から“1”にすると直流電源59を短絡
することになり、トランジスタ55及び56に大
電流が流れてトランジスタが破壊する。このた
め、信号a1が“0”になつてトランジスタ55
が完全にオフになつてから信号a2を“1”にす
るように、PWM回路38に遅延回路48A〜4
8C及び49A〜49Cが入つているのである。 また、ベース駆動回路57内部の絶縁トランス
67の図示していない一次側には交流電圧が常時
加わえられており、ブリツジ形整流器66及びコ
ンデンサ68によつてフロートした直流電源電圧
がコンデンサ68の両端に生ずる。この電源の負
側端子はトランジスタ55のエミツタに接続して
あり、トランジスタ55のエミツタの電位Va
±E(V)に変化するため、このようなフロートし
た直流電源が必要となる。さらに、ベース駆動回
路57の内部のフオトカプラ60に入力される
PWM回路38の出力信号a1が“1”になる
と、フオトカプラ60の出力端子61及び62間
がオンになつてトランジスタ65をオフにし、抵
抗64を介してフロートした直流電源よりパワト
ランジスタ55にベース電流が流れ、このトラン
ジスタをオンにしてVaの電位を+Eにする。 一方、信号a1が“0”になるフオトカプラ6
0の出力端子61及び62間がオフになり、低抗
63を介してトランジスタ65のベース電流が流
れてトランジスタ65をオンにし、パワトランジ
スタ55をオフにする。なお、ベース駆動回路5
8も同じ動作を行なう。 今、計算機10より出力されるデータV ,V
,V が第10図aに示すように時間tと共に
変化したとすれば、上述したPWM回路38及び
トランジスタ電力増幅器39〜41により、誘導
機5に加えられる電圧Va,Vb,Vcは第10図
b,c,dのような+E,−Eの2つの値をとり
,V ,V が第10図aの三角波53でパ
ルス幅変調された矩形波となる。ここにおいて、
矩形波電圧Va,Vb,Vcの各三角波キヤリヤ周
波数高調波成分を取り除いた平均値(直流成分)
a,V b,V cは、V a=E/2048・V
,Vb=E/2048・ V ,V c=E/2048・V となり、平均値
a,V b ,V cは完全に電圧指令値V ,V ,V

例する。しかして、第10図b,c,dのような
PWM矩形波を誘導機5のステータ巻線に加える
と、誘導機5のリアクタンスによつてステータ電
流は矩形波電圧の高調波成分が取り除かれた平滑
電流となり、誘導機5内に生ずる磁束はこの平滑
電流に比例する。これより第10図b,c,dの
PWM矩形波電圧を誘導機5に加えた時、この矩
形波電圧の平均値が電圧指令値に比例すれば、
(26)式の電圧を加えた場合と等しいことにな
り、(26)及び(27)式による電圧制御方式程度
で誘導電動機を駆動することになる。 以上の説明から第6図の構成でもつて、指令ト
ルク供給手段9より与えられたデータI2に比例し
たトルクが誘導電動機5において得られることが
明らかである。 実施例2 (最大電圧増加制御) 上述の実施例1においてVa,Vb,Vcを前記
(26)式で制御するようになつている。しかし
て、この(26)式は次のように書き直せる。 ただし、tanδ=l〓+r/r また、第9図よりVa,Vb,Vcの最大電圧は直
流電源電圧±E(V)より大きくなり得ない。故
に、(29)式の振幅値√(s 02+(n 0〓+
s
I22はEより大きくなることはない。さらに振幅
値√(s 02+(n 0〓+s 22を大きくと
るこ
とが必要な応用では直流電源電圧±E(V)を増加
させることが必要であるが、これにはパワートラ
ンジスタ55及びび56の耐圧の高いものが必要
になり、実現困難になる場合がある。一方、誘導
電動機5に加わる線間電圧Vab=Va−Vb,Vbc
=Vb−Vc,Vca=Vc−Vaは(29)式より次式
で与えられる。 ここにおいて、上記(30)式の√(s 02+(
nI0〓+rsI22はEより大きくなることはないか
ら、線間電圧は√3Eより大きくなることはな
い。つまり、実施例1では誘導機5に加えられる
線間電圧の最大値は√3Eに押えられる。 一方、第9図の電力増幅器39〜41は最大線
間電圧を2Eまで出せるので、実施例1は√3/
2の比だけ最大電圧で損をしていることになる。
これに対しし、この実施例2は最大線間電圧を2
Eまで出し得るものである。 この実施例2では電圧制御方程式を次式のよう
にする。 ところで、この(31)式は前記(26)式の右辺
に同一の変数VNを加えたものに等しい。かかる
(31)式で制御する時、誘導機5に加わる線間電
圧Vab,Vbc,Vcaは(30)式と同じになるの
で、上述の誘導機の原理で制御されることにな
る。なお、この実施例2では(31)式の振幅√
s 02+(n 0〓+s 22は最高
【式】ま
で 許される。しかして(31)式の電圧制御方程式の
変数をVNを次のように決める。すなわち、(31)
式の右辺第1項√(s 02+(n 0〓+s 2
2cos
(+δ), √(s 02+(n 0〓+s 22cos(+δ

2π/3), √(s 02+(n 0〓+s 22cos(+δ

4π/3)のいずれもが−E〜+Hの範囲内ならばVN =0にする。そして、(31)式の上記右辺第1項
のいずれかが−E以下になつた時はその相の右辺
全体が−EになるようにVNを決めると共に、そ
れが+E以上になつた時にはその相の右辺全体が
+EになるようにVNを決める。 ここにおいて、第11図は(31)式の振幅値 √(s 02+(n 0〓+s 22
【式】の時
、 VNがどのように変化するかを説明する図であ
り、同図aの点線は(31)式の右辺第1項を示
す。+δ=0〜π/6では、(31)式のVaの右
辺第1項 √(s 02+(n 0〓+s 22cos(+δ
)は+
E以上であるのでVa=+EなるようにVNを決
め、+δ=π/6〜π/2では、Vcの右辺第
1項 √(s 02+(n 0〓+s 22cos(+δ
−4π/3 が、−E以下になるのでVc=−EになるようにV
Nを決める。以下同様に第11図bのようにVN
決められ、(31)式のVa,Vb,Vcは第11図a
の実線のように+δと共に変化することにな
る。第11図aより線間電圧Vab,Vbc,Vca
最大値は2Eまで許されることがわかる。次にこ
の実施例2の具体的構成を第12図に示して説明
する。 この実施例2は第6図のブロツク10以外は実
施1の構成と同一である。この実施例2では計算
機は一点破線で囲まれたブロツク69の処理を行
なう。ブロツク69中のブロツク10は第6図の
実施例1のブロツク10の処理と全く同様であ
る。しかして、計算機69はプログラム制御ユニ
ツト50がステツプ1からステツプ7までの処理
を実施例1の場合と全く同じように実行し、
(31)式のVa−VN,Vb−VN,Vc−VNを計算
する。ここにおいて、プログラム制御ユニツト5
0はステツプ1〜ステツプ7までのプログラムを
実行した後、ステツプ8のプログラムを実行し、
ステツプ7で求めたVa−VN,Vb−VN,Vc
Nに係数器32,33,34で一定係数2048/
Eを各々乗じ、データV ,V ,V を作る。
ところで、実施例1では(26)式で求まるVa
b,Vcの値の許される範は−E〜+Eであつた
が、実施例2では(31)式のVa−VN,Vb−V
N,Vc−VN
【式】の範囲まで許 されるので、第12図のV ,V ,V
【式】の範囲の値をとるこ とになる。次に、プログラム制御ユニツト50は
ステツプ9のプログラムを実行し、最小値選択器
70はデータV ,V ,V の内の最小値を
MINとして出力し、この値MINは減算器72で一
定値−2048より差し引かれ、(−2048−MIN)な
るデータが折線関数発生器74に入力される。こ
こに、折線関数発生器74は入力が負の時、その
出力SN1は“0”、入力が正の時に出力は入力に
等しくなる関数発生器である。したがつて、最小
値MINが−2048より小さい時、VN1=−2048−
MIN,最小値MINが−2048より大きい時はVN1
0となる。 次に、ステツプ10のプログラムが実行され、
最大選択器71はデータV ,V ,V の内の
最大値をMAXとして出力する。この最大値MAX
は減算器73で一定値+2047より差し引かれ(+
2047−MAX)なるデータが折線関数発生器75
に入力される。ここに折線関数発生器75は入力
が正の時、その出力VN2は“0”、入力が負の時
に出力VN2は入力に等しくなる関数発生器であ
る。したがつて、最大値MAXが+2047以上の
時、VN2=2047MAX、+2047以下の時、VN2=0
となる。ところで、(31)式で計算される。Va
N,Vb−VN,Vc−VN
【式】 の範囲にある限り小値MINが−2048より小さく、
しかも最値MAXが+2047以上になることはあり
得ない。したがつて、データVN1とVN2内いずれ
かは必らず0になつている。 次に、ステツプ11のプログラムが実行され、
加算器76でデータVN1とVN2が加算されてデー
タV となる、このデータV はステツプ8のプ
ログラムで得られたデータV ,V ,V に加
算器77,78,79で各々加算されてデータV
a′,Vb′,Vc′となり、これらのデータが計算機
69よりPWM回路38内にある3組の12ビツト
のホールドレジスタに各々書込まれる。今、V
,V ,V の中いずれかが−2048より小さい
か又は+2047より大きい時、そのデータにデータ
を加えた値を−2048又は+2047にするように
データV が決められるので、データVa′,Vb
′,Vc′は常に−2048から+2047までの範囲に納
まり、PWM回路38内にある3組のホールドレ
ジスタA,B,Cは12ビツトで良いことになる。
よつて、この実施例2にも上述実施例1の構成要
素と同一のPWM回路38と電力増幅器39〜4
1とが使用され得るのである。 実施例 3(磁束変化トルク制御) 上述の実施例2の最大電圧増加制御では圧振幅
値√(s 02+(n 0〓+s 22は最大
【式
】 はで許され、電圧Eは第9図の電力増幅器内のパ
ワートランジスタの耐圧の点から制限があること
を述べた。一方、モータ回転数θ〓が高くなければ
ならないような応用では磁束角速度〓も大きくな
り、振幅値√(s 02+(n 0〓+s 22
【式】以上必要な場合が生ずる。このように〓 が大きな場合、実施例2では上記振幅値を
【式】以下にするためには磁束電流I0を小さく すれば良いが、この場合、(17)式から分るよう
に出力トルクTeが同じロータ電流I2に対して減
少する不都合を生ずる。 よつて、この実施例3では上述の欠点を解消る
ために、モータ回転数θ〓が一定値(ベース速度)
θ〓B以下では励磁電流I0を一定値(定格値)I0B
し、θ〓B以上では励磁電流I0を減少させて常に振
幅値√(s 02+(n 0〓+s 22
【式】
以 下になるようにすることにより、誘導電動機の定
格をフルに使い特る方法を提供する。 この実施例3では励磁電流I0が変化するので
(25)式に変数UNを加えた下記の電圧方程式を用
いる。 また、(32)式は次のように書き直せる。 前述したように(34)式の右辺第1項の振幅値 は、電力増幅器の制限から
【式】以上にはでき ない。すなわち、〔rsI0+(ln+lr/r)d
/dt〕 +〔lnI0〓+rsI224/3E2が成立しなければ
なら ない。 今、サンプリング周期T=1/1000(sec)とし
、 電流I0の1サンプリング時間前の値をI とする
と〔rs0+(ln+lr/r(I0−I )〕 +〔lnI0〓+rsI224/3E2……(A) が成立しなければならない。(33)式の〓=θ〓+
/l/Iをこの(A)式に代入して 〔rsI0+(ln+lr/r)l/T(I0−I
)〕+〔ln I0θ〓 +(l/l+rs)I224/3E2 ……(35) が求まる。しかして、実施例3ではこの(35)式
を満足させるために、モータ回転数θ〓の絶対値|
θ〓|がベース速度θ〓B以上では次式が成立するよ
うに、励磁電流I0を制御する。 (rsI02+〔InI0|θ〓|+(l/lr+rs
) I2n2=4/3E2−α ……(36) この式(36)においてI0は常に正の値、|θ〓|
はθ〓の絶対値、I2nはロータ電流I2のとり得る最大
値(|I2|I2n)である。また、αは一定値
で、しかも|θ〓>θ〓Bの範囲におけるいかなる励
磁電流変化の絶対値|I0−I |に対しても、次
式が成立する値のうち最小の値を選ぶようにす
る。 〔rsI0+(ln+lr/r)1/T|I0−I
|〕 −(rsI02>α ……(37) (36)式及び(37)式が成立すれば、(35)式
の条件は満足されることになる。 何故ならば、(36)式を(37)式に代入すれば 〔rsI0+(ln+lr/r)1/T|I0−I
|〕 +〔lnI0|θ〓|+(l/lr+rs)I2n
<4/3E2 ……(38) となり、次の条件が常に成立する。 〔rsI0+(ln+lr/r)1/T(I0−I
)〕 〔rsI0+(ln+lr/r) 1/T|I0−I |〕 ……(39) 〔lnI0θ〓+(l/lr+rs)I2n 〔lnI0|θ〓|+(l/lr+rs)I2n
〕……(4 0) これら(38)、(39)、(40)式より上記(35)式が成立
する。 また(37)式のαの値であるが、前記(36)式よ
りαが小さいほど電力増幅器の制限一杯の電圧
【式】を誘導電動機に加えることができるので 効率が良い。そのためには(37)式より|I0−I0 *
|の値小さいほど良いことがわかる。一方、電流
I0は常に(36)式を満足するように制御されるの
で、|I0−I0 *|はモータ速度の変化率d|〓|/dt
の 関数となり、その関数は次のようにして求められ
る。すなわち、(36)式の両辺を時間tで微分すれ
ば 2rs 2I0dI/dt+2ln〔ln|θ〓|+(l/l
r+ rs)I2n〕〔|θ〓|dI/dt+I0d|〓|/
dt〕=0…(36)′ となり、この式にdI/dt=I−I /Tを代
入すれば となる。故にd|〓|/dtの絶対値は、 である。 今、一例として、3.7(KW)−200(V)−14.6(A)
2極三相標準誘導電動機に下記(42)式の定数を入
れて、加速度|d|〓|/dt|の制限値を計算してみ る。 さらに、この例ではαとしてα=10(V)に選ん
でみる。しかして、(36)式にI0=I0B=7.4(A)を代
入すると|θ〓|=337(rad/sec)(=3220r.p.m
が得られるので、ベース速度θ〓B=337(rad/
sec)にすれば良い。 ここで、次式がいかなる場合においても成立す
れば、前記(37)式は常に成成立する。 この(B)式の右辺はα=10(V)と一定の場合、正
の値をとる励磁電流I0が大きいほど小さくなる。
故に右辺の最小値はI0=I0Bのときであり、 ならば(37)は常に成立する。また、(41)式の右辺
の係数は、(36)式より であり、この(C)式の右辺第1項
【式】はI0=0のとき最小値 を、右辺第2項|〓|/Iは|θ〓|>θ〓Bの範囲
では |θ〓|=θ〓B,I0=I0Bのとき最小置〓/I0B
337 = 45.541(rad/sec/A)をそれぞれとる。故に、
常に次の(44)が成立する。 今、(41)の加速度|d|〓|/dt|を |d|〓|/dt|=45.555×70.64=3218(rad/ sec2)(=30729r.p.m/sec)にすれば、(41)式よ
が得られ、この(D)式と(44)式により|I−I
/T< 70.64(A/sec)となるので、(43)式が常に成立
する。 つまり、加速度|d|〓|/dt|が3218(rad/sec
2) 以下ならば、いかなる場合にも|I−I |/Tは
70.64 (A/sec)以下となり(43)式が成立し、したがつ
て37式も成立し、(36)のαをα=10(v)にすること
ができる。一般の応用では加速度が3218(rad/
sec) (=30729r.p.m/sec)以上になるようなことは
殆んど有り得ないので、誘導機の定数が(42)式の
とき、この実施例3で十分誘導機の定格をフルに
発揮することができる。 さて、上述のようにして適当なαが決められる
と、この実施例3ではモータ回転数|θ〓|が先ず
検出され、その|θ〓|がベース速度θ〓B以下の時
に励磁電流I0を一定値I0Bにし、|θ〓|がθ〓B
上の時に(36)式に従つて電流I0を決定する。前記
(42)式の定数の時、(36)式の左辺第1項(rsI02
はI0=I0B=7.4Aの時に最大となり、この最大値
は(0.368×7.4)2=7.4であるが、この値は(36)式
の右辺4/3E2−α=4/3×1412−102=26408に比
べ非 常に小さいので、前述のような定数の時に(36)式
の左辺第1項(rsI02は無視して(36)式は次のよ
うに簡単化できる。 しかし、rsが大きくなるような応用(たとれ
ば誘導機の一次側と電力増幅器間に直列抵抗を挿
入して、〓=0付近における励磁電流I0を電圧に
よりスムーズに制御しようとするような応用)で
は、(36)式より正確に電流I0を求めなければなら
ない。 ここで、(36)式より回転数|θ〓|に対する電流
I0を求める式を誘導すると (rs +ln |θ〓|)I0 2+2ln(l/lr
+rs) I2n|θ〓I0+(l/lr+rs2I2n 2+α −4/3E2=0 ……(46)′ であるから となる。しかして、この実施例では(46)式中の4/3 E2−(l/lrr+rs2I2n−αが正になるように
E, I2n,αを選ぶので、(46)式で求まる電流I0は必
らず実数で求められる。 なお、第13図の曲線80は前述(42)の定数の
時、(46)式よりモータ回転数|θ〓|と励磁電流I0
との関係を求めたものである。この曲線80は(4
5)式を反比例させた関係にほとんど等しいことが
わかる。 この実施例3でもサンプル時点、T=1/1000秒
毎に発生するサンプルパルスSPが入力される毎
にプログラム制御ユニツト100は、次に述べる
ステツプ1からステツプ14までのプログラムを
順次実行する。 すなわち、ステツプ1のプログラムを実行する
と計算機81は可逆カウンタの内容(8192/2πθ
〓)を 読込み、このデータ8192/2πθ〓に係数器107
で係数 2π/8192を乗じてデータθを形成する。 次に、ステツプ2のプログラムが実行され、上
記データθが微分器108で微分されてデータθ〓
が得られる。 次に、ステツプ3のプログラムが実行され、絶
対値器109によりθ〓の絶対値|θ〓|が得られる
ので、この|θ〓|よりI0計算器110によりI0
求める。このI0計算器110は前述の(46)式に従
つて|θ〓よりI0を求め、このI0が一定値I0B以下
ならば(46)式で求まつたI0をそのままI0計算器1
10の出力データI0とし、I0が一定値I0B以上の
ときは一定値I0BをI0計算器110の出力データ
I0とする。 次に、ステツプ4のプログラムが実行され、指
令電流データ供給手段51よりデイジタルデータ
I2′を読込み、リミツタ106によりデータI2′を
リミツト値±I2nに制限したロータ電流データI2
を形成する。こゝで、リミツト値I2nは(36)式中
の定数I2nに対応するものである。 次に、ステツプ5のプログラムが実行され、割
算器111がステツプ4で求めた電流I2をステツ
プ3で求めた電流I0で割りデータI2/I0を求め
る。このデータI2/I0に係数器112で係数r/I
を 乗じてデータr/I/Iを形成する。 次に、ステツプ6のプログラムが実行され、ス
テツプ5で求めたデータr/l/Iが積分
器113で 積分されたデータ−θが得られる。すなわち、
前述の(20)式の−θ=r/l/Idtが
計算され る。このデータ−θは加算器85によつてステ
ツプ1で得られたデータθと加算されデータを
形成する。このは電圧方程式(32)式の磁束角度
に相当する。 次にステツプ7のプログラムが実行され、三角
関数発生器99はステツプ6で求めた磁束角度
より三角関数値cos,sin,cos(−2π/3), sin(−2π/3を計算する。 次にステツプ8のプログラムが実行され、ステ
ツプ3で求めたデータI0が微分器114で微分さ
れてデータdI/dtが得られる。ところで微分器1
1 4の出力データdI/dtを計算するにはI0の1サン
プ リング時間前の値をI とした場合、dI/dt= I−I /Tで計算すれば良い。このデータdI
/dtに係数 器117で係数(ln+lr/r)を乗じてデータ (ln+lr/r)dI/dtを形成する。 次にステツプ9のプログラムが実行され、ステ
ツプ3で求めたデータI0に係数器118の係数r
sを乗じてデータrsI0を作り、このデータとステ
ツプ8で求めたデータ(ln+lr/r)dI
dtが加算器 87で加算されてデータrsI0+(ln+lr/r
)dI/dt を作る。この値は電圧方程式(32)式の右辺第1項
のcos関数の振幅値に対応する。 次にステツプ10のプログラムが実行され、ス
テツプ2で得たθ〓とステツプ5で求めたデータr
/Iが加算器86で加算されてデータ〓が得
られ る。すなわち前述の(33)式の〓=θ〓+r/l
/Iが計 算される。 この〓とステツプ3で得たデータI0とが乗算器
101で乗算されてデータI0〓が作られる。この
I0〓に係数器115で係数lnを乗じてデータln
I0〓が得られる。 次にステツプ11のプログラムが実行され、ス
テツプ4で得たデータI2に係数器116で係数r
sを乗じてデータrsI2を作り、このデータとステ
ツプ10で求めたデータlnI0〓が加算器88で
加算されてデータlnI0〓+rsI2を作る。この値
は電圧方程式(32)式の右辺第2項のsin関数の振
幅値である。 次にステツプ12のプログラムが実行され、ス
テツプ7で求めたcos〓,sin,cos(−
2π/3),sin(−2π/3)と、前記ステツプ9
で求め たrsI0+ln+lr/r)dI/dtと、ステ
ツプ11で求 めたlnI0〓+rsI2とより、(32)式のVa−VN,V
b−VNを乗算器102,103,104,105
と引算器89,90とによつて以下の計算処理で
求める。 次にステツプ13のプログラムが実行されて、
ステツプ12で求めたVa−VN,Vb−VNに係数
器119,120で一定係数2048/Eを各々乗じデ
ー タV ,V が作られる。又、データV ,V

が加算器91で両データ共に減算されてV =−
(V +V )が求まる。この実施例3では(32)
式のVa−VN,Vb−VN,Vc−VN の振幅は常に
【式】以下に納まるので、これら のデータV ,V ,V
【式】の範囲の値をとる。 次にステツプ14のプログラムが実行され、実
施例2で説明したのと全く同様に処理されて、計
算機81の出力データVa′,Vb′,Vc′が計算さ
れる。実施例2で説明した如く、これらのデータ
a′,Vb′,Vc′は常に−2048〜+2047までの範
囲に納まり、実施例1のPWM回路38内にある
3組の12ビツトのホールドレジスタ39A,39
B,39Cへ各々書込まれる。 以上で第14図の計算器81が(32)式の電圧方
程式の電圧値を計算するの過程を説明した。 実施例4 (速度制御) 前述の実施例1及び2においては励磁電流I0
一定しているので、誘導機の出力トルクTeは前
記(17)式より明らかなように指令トルクデータI2
に完全に比例する。かくして実施例1及び2のト
ルク制御装置を速度制御装置に応用すると、制御
系が線形の自動制御理論にのり、設計者の意図す
る通りの速応性の良い速度制御系が実現できる。
しかして、第15図は速度制御装置の実施例の構
成図である。この実施例4でもブロツク128の
計算機処理の部分と指令速度データ供給手段12
9以外は第6図の構成と同じであるのでその説明
は省略する。サンプル時点T=1/1000秒毎に発生
す るサンプルパルスSPが、計算機128に来る毎
にプログラム制御ユニツト141は次に述べるス
テツプ1からステツプ3までのプログラムを順次
実行する。 まず、ステツプ1のプログラムを実行すると、
計算機128は可逆カウンタ7の内容〔8192/2π
θ〕 を読込む。このデータは微分器132で微分され
て速度データ8192/2πθ〓が得られる。微分器1
32の 出力データ8192/2πθ〓を計算するには可逆カウ
ンタ7 の1サンプリング時間前の内容を〔8192/2πθ〓
*と し、今回のサンプリング時間のそれを8192/2πθ
〓とす れば、基本的には 8192/2πθ〓=l/T{〔8192/2πθ〓〕
−〔8192/2πθ〓〕*}……(48) で計算すれば良い。しかしながら、可逆カウンタ
7は2進13ビツトの容量しか持たないので、その
内容〔8192/2πθ〓〕は0〜8191のいずれかの値
しか持 たない。すなわち、モータが正回転し、θが0よ
り増加して行くと、カウンタ7の内容は0より増
加して行き、θ=2π(rad)(モータ1回転)よ
り少し小さいところでカウンタの内容は8191にな
り、θ=2π(rad)(モータ1回転)でカウンタ
の内容は再び0になり、θ=2π(rad)よりθが
増加するとカウンタの内容は再び0より増加して
行く。すなわち、このカウンタ7の内容はモータ
回転角度θの1回転以内をデイジタル量で表わす
が2回転以上では1回転目と同じ内容になつてい
る。したがつて、前記(47)式の計算においてはそ
のまま計算したのでは正確な計算結果が得られな
い場合が生ずる。例えば、1サンプリング時間前
のθの位置が、2π/8192(8000)radで今回のサ
ンプ リング時間のθの位置が2π/8192(8200)radで
あつ たとすれば、前回のカウンタの内容は〔8192/2π
θ〕* =8000で、今回のカウンタの内容は〔8192/2π
θ〕 =8200−8192=8になつている。これを(47)式に
入れて計算すれば8192/2πθ〓=l/T〔8−80
00〕とな り、θは正方向に増加しているにもかゝわらず、
速度8192/2πθ〓は負の結果が得られる不都合を
生ず る。今、T=1/1000秒間にθの最大変化が±π(r
ad
) 以下であるとすれば、(47)式の計算において
{ }内の計算値 〔8192/2πθ〕−〔8192/2πθ〓〕*
−4096〜+4095の範 囲をとればそれは正しい答であり、それ以外では
間違つている。そこで、上記不都合を取り除くた
め速度データ8192/2πθ〓の計算は、次式のよう
にして 求めれば正確な値が得られる。 (49)式より正しい速度データ8192/2πθ〓が微
分器1 32によつて求められ、モータ5の実際の速度θ〓
(rad/sec)に比例したデータが求まる。 次にステツプ2のプログラムが実行され速度制
御装置の指令速度データ供給手段129より、速
度指令デジタル量Rが読込まれ、この指令値Rは
引算器136によりステツプ1で求めた正しいフ
イードバツクデータ8192/2πθ〓が減算されて、
速度誤 差データVEとなる。この速度誤差データVEに係
数器131で一定係数Kが乗じられてデータI2
作られる(今の場合、係数器131の他の端子に
入るデータI は関係なし)。このデータI2は計
算機128内のブロツク130に導かれる。 ここでは、ブロツク130は実施例1の第6図
のトルク制御の計算機処理部10と全く同じ構成
をとるか又は実施例2の第12図のトルク制御の
計算機処理部69と全く同じ構成をとるものとす
る。すなわち第15図のブロツク130のデータ
I2は第6図のトルクデータI2又は第12図のトル
クデータI5に相当し、第15図の入力端子135
に入るデータ〔8192/2πθ〕は第6図の可逆カウ
ント データ8192/2πθ又は第12図の可逆カウンタデ
ータ 8192/2πに相当している。 次にプログラム制御ユニツト141がステツプ
3のプログラムを実行するとブロツク130は実
施例1又は実施例2で説明したのと同様な計算を
行ない、ブロツク130がトルクデータI2と可逆
カウントデータ〔8192/2πθ〕よりモータ制御電
圧デ ータを計算し、それをPWM回路38へ出力す
る。かくして、実施例1又は実施例2で説明した
如く、第15図の構成でブロツク130に加えら
れるデータI2に完全に比例したトルクTeが誘導
機5より発生する。 第15図の構成により、今、指令速度データR
が実際のモータ速度データ8192/2πθ〓より大き
い時、 速度誤差VEは正となりこのVEに比例した正のト
ルクTeが誘導機5に発生し、モータは加速し速
度誤差VEを零にするようにフイードバツクされ
て完全に線形の自動制御理論にのつた速度制御系
が実現され、モータ速度に比例したフイードバツ
ク量8192/2πθ〓が指令速度データRに一致する
ように 速度制御される。 一方、励磁電流I0をベース速度θ〓B以上で弱め
る制御をする実施例3のトルク制御も第15図の
速度制御に使える。この場合、第15図のブロツ
ク130は第14図の実施例3のトルク制御のの
計算機処理部81と全く同じ構成をとる。すなわ
ち、第15図のブロツク130のI2データは第1
4図のブロツク81のI′2データに、〔8192/2π
θ〕デ ータは8192/2πθデータに、出力は第14図のV
a′, Vb′,Vc′データに相当する。 さて実施例3の場合、第15図の誘導機5の出
力トルクTeは(17)式に示したようにTe=KT
I0,I2である。今、第15図の係数器131の係
数を一定値Kとした時、I2=KVEとなり誘導機の
出力トルクTe=KT /lI0KVEとなる。 一方、速度制御系のオーブンループゲインGは
e/VEで決まるので、I0がベース速度θ〓B以上
で減少すると、ゲイン
【式】も下が り、自動制御系の応答がベース速度θ〓B以上悪く
なる不都合を生ずる。 このため、第15図の係数器131の係数Kを
次のようにデータI によつて変えるようにす
る。すなわち、K=K0/I として、K0は一定
数、I は実施例3のI0計算器110の1サンプ
ル時間前のI0の計算値である。このI は第15
図のブロツク130より破線で示した導線140
を通して係数器131の入力端子144に入り、
K=K0/I なる計算が係数器131で行なわ
れる。 かくして、オープンループゲイン G=KKT /lI0=K0KT /l/I
〓は一定値となる。何 故ならば、1サンプリング前のI と今回のサン
プリング時のI0は殆んど等しい。かくしていかな
るモータ速度θ〓でもゲインは一定で応答は悪くな
るようなことはなくなる。 この実施例4では実施例1,2,3のトルク制
御装置が速度制御に利用できることを説明した。
この発明は上記速度制御だけに限られるものでは
なく、位置制御にも同様に応用することができる
ので、次に位置制御に関する実施例を示す。 実施例5 (位置制御装置) 第16図は位置制御装置の実施例の構成図であ
り、ブロツク145は計算機で処理される部分で
ある。しかして、指令位置データ供給手段146
は位置制御系の指令位置データを計算機145に
供給し、数値制御装置等にこの実施例を応用する
場合、指令位置データ供給手段146を計算機1
45内に含ませ、数値制御装置に必要な直線、円
弧の関数発生器を計算機145で作るような位置
データ供給手段146とすることもできる。 第16図の構成図において、計算機145及び
指令位置データ供給手段146以外は実施例4の
速度制御の構成と同じであるので説明を省略す
る。 サンプル時点T=1/1000秒毎に発生するサンプ
ル パルスSPが計算機145に来る毎にプログラム
制御ユニツト151は次に述べるステツプ1から
ステツプ6までのプログラムを順次実行する。 まず、ステツプ1のプログラムを実行すると、
計算機145は可逆カウンタ7の内容〔8192/2π
θ〕 を読込みバツフアレジスタ159に一時的に蓄え
る。しかしながら、このカウンタ7の内容〔8192/
2π θ〕は実施例4で説明したようにモータ回転角度
θの1回転以内をデイジタル量で表わすが2回転
以上では一回転目と同じ内容になつている。そこ
で、モータ回転角度1回転以上でもモータ回転角
度θを完全に表わす位置データ8192/2πθが、累
積レ ジスタ156の出力に表われるようにするため次
のような処理を行なう。 プログラム制御ユニツト151がステツプ2の
プログラムを実行すると、引算器157はステツ
プ1で蓄えられたバツフアレジスタ159の内容
〔8192/2πθ〕*を記憶しているレジスタ158
の内容 により次式の計算を行ない引算器157の出力デ
ータAとする。 次にステツプ3のプログラムが実行され、ステ
ツプ2で求めたデータAが累積レジスタ156の
前回のサンプリング時点の内容8192/2πθに加算
さ れ、今回のサンプリング時点の新しい累積のレジ
スタの内容8192/2πθとなる。この値はモータ位
置の 累積値を示すことになり、実際のモータ5の回転
位置を示すデータとなる。累積レジスタ156は
電源が入つた時に零にクリヤされており、そのデ
ータ記憶容量はモータ位置θの変化する最大位置
まで完全にカバーできるほど大きいので、モータ
の全位置θに対してレジスタは1:1に対応した
位置データを持つことができる。 次にステツプ4のプログラムが実行され、ステ
ツプ1で蓄えられたバツフアレジスタ159の内
容がレジスタ158に転送される。このレジスタ
158の内容は次のサンプリング時点において前
回の可逆カウンタ7の内容〔8192/2πθ〕*とし
て使 用される。次にステツプ5のプログラムが実行さ
れ、位置制御装置の指令位置データ供給手段14
6より、位置指令デイジタル量PSNが計算機14
5に読込まれ、この指令値PSNは引算器155に
よりステツプ3で求めたフイードバツクデータ
8192/2πθが減算されて、位置誤算差データPEと
な る。この位置誤差PEに係数器152で一定係数
KPが乗じられてデータRが作られる。このデー
タRは計算機145内のブロツク150に導かれ
る。 ブロツク150は上述実施例4における速度制
御の計算機処理部128と全く同じ構成をとる。 次にプログラム制御ユニツトがステツプ6のプ
ログラムを実行すると、ブロツク150は実施例
4の速度制御で説明したのと同様な計算を行な
い、Rデータと可逆カウンタデータ〔8192/2πθ
〕よ りモータ制御電圧データを計算し、このデータを
ブロツク150よりPWM回路38へ出力する。
かくして、実施例4で説明した如く、第16図の
構成でブロツク150に加えられるデータRに一
致するように、速度データ8192/2π0θ〓が制御
されるこ とになる。 第16図の構成により、今、指令位置データ、
PSNが実際のモータ位置データ8192/2πθより大
きい 時、位置誤差PEは正になり、このPEに比例した
正の速度でモータが回転し、モータ位置データ
8192/2πθが正方向に増加し位置誤差PEを零にす
る ようにフイードバツク制御されて、モータ位置デ
ータ8192/2πθが指令位置データPSNに一致する
よう に位置制御される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を適用することのできる2相
2極誘導電動機の断面図、第2図はその動作を説
明するための図、第3図は第1図に対応させて示
す2相2極誘導電導機の断面図、第4図は第1図
に対応させてこの発明の原理を説明するための誘
導電導機の断面図、第5図はその動作原理を設明
するための図、第6図はこの発明の第1実施例を
示す回路構成図、第7図はそのPWM回路38の
具体的構成例を示す回路図、第8図a〜fは第7
図の動作例を示すタイムチヤート、第9図は第6
図の電力増幅器39〜41の具体的構成例を示す
回路図、第10図a〜d及び第11図a、bはそ
の動作を説明するための図、第12図はこの発明
の第2実施例を示す回路構成図、第13図はその
説明に供する特性図、第14図はこの発明の第3
実施例を示す回路構成図、第15図はこの発明の
第4実施例を示す回路構成図、第16図はこの発
明の第5実施例を示す回路構成図である。 1―1′,2―2′……ステータ巻線、3―3′,
4―4′……ロータ巻線、5……誘導電動機、7
……可逆カウンタ、8……サンプルパルス発生
器、9……指令トルクデータ供給手段、10,6
9,81,128,145……計算機、11,5
0,100,141,151……プログラム制御
ユニツト、28……三角関数発生器、38……
PWM回路、39〜41……電力増幅器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 相数mのステータ巻線を持つ極数Pの誘導電
    動機において、トルクTeを発生せしめるため下
    式で与えられる第n相の相電圧Vosを前記誘導電
    動機のステータ巻線に与えるステータ電圧発生手
    段を備えていることを特徴とする誘導電動機のト
    ルク制御装置。 Vos=rs0cos(−2(n−1)/mπ) −(lnI0d/dt+rsI2)sin( −2(n−1)/mπ) ただし =P/2θ+r/l∫I2dt〔rad〕 m:相数 n:1,2、…m P:磁極数 I0:励磁電流(一定値)〔A〕 rs,rr,lr,ln:誘導電動機で決まる定数 θ:誘導電動機のロータ回転角度〔rad〕 I2:指令トルクTeに比例するロータ電流指令
    値〔A〕 2 相数mのステータ巻線を持つ極数Pの誘導電
    動機において、トルクTeを発生せしめるため、
    下式(1)で与えられる第n相の相電圧Vosを前記誘
    導電動機のステータ巻線に与えるステータ電圧発
    生手段を備え、次式(2)の右辺第1項 が前記電圧発生手段の許容最大電圧値を超える
    時、前記電圧Vosが前記許容最大電圧値に等しく
    なるように下式(2)の右辺第2項V0を制御するこ
    とを特徴とする誘導電動機のトルク制御装置。 ただし、 =P/2θ+r/l∫I2dt〔rad〕 I0:励磁電流(一定値)〔A〕 rs,rr,lr,ln:誘導電動機で決まる定数 θ:誘導電動機のロータ回転角度〔rad〕 I2:指令トルクTeに比例したロータ電流指令
    値〔A〕
JP9637979A 1979-07-28 1979-07-28 Controller for torque of induction motor Granted JPS5622595A (en)

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US06/171,645 US4384244A (en) 1979-07-28 1980-07-23 Torque control systems of induction motors
DE19803028565 DE3028565A1 (de) 1979-07-28 1980-07-28 Drehmomentsteueranordnung fuer einen asynchronmotor
IT49353/80A IT1128662B (it) 1979-07-28 1980-07-28 Apparecchiatura per il comando di motori ad induzione
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