JPS6143822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エスカレーターあるいは、電動道路
等の乗客コンベアに係り、特に、構造の単純化を
図つた欄干構成に関する。

乗客コンベアは、建屋内における必要不可欠な
輸送設備として重用され、広く普及してきたが、
最近では、本設備に関して省エネルギー、安全
性、意匠の軽快感に加え、工事、および、保全性
の改善が望まれている。

従来の乗客コンベアの構成は、第１図に示すよ
うに、無端状に配列されて回動する踏段１、およ
び移動てすり２からなる回転体と、欄干３および
本体枠部４などの静止体から成り立ち、これら総
ての部品が建屋床下に支えられるものである。

又、欄干３の詳細は、第１図以下第３図に示す
ガラスパネル８の上端部に把持し、かつ、移動て
すり２を案内するガイドフレーム７の外周に沿つ
て配設されたガイド９が欄干３の上辺部に設けら
れており、照明器具を用いない構造となつてい
る。

このような欄干構成において、最近では工事
性、保全性の改善が望まれている。

この種の欄干３では、第３図に示すようにガイ
ドフレーム７をガラスパネル８に固設する方法と
して、ガラスパネル８に切こみ１２を設け、この
切こみ部１２を貫通するビス１０によつて、ガイ
ドフレーム７をガラスパネル８の両面からパツキ
ン１１を介して締め付けることになる。

この場合、工事上では、ビス１０の締めすぎに
よるガラスパネル８の破損を予防するためビス１
０締め付け力をトルク管理を行なう必要があり、
作業効率を低下させている。

一方、保全面においては、ガラスパネル８とガ
イドフレーム７の固設は、パツキン１１を介して
摩擦により保持されているため、移動てすり２脱
着の際に過度の力がガイドフレーム７に加わつた
場合、ガラスパネル８からの脱落や位置ずれの恐
れがある。

本考案の目的は、ガラスパネル８とガイドフレ
ーム７の固設を容易にし、かつ、正しい位置に保
持されるような構成を提供するにある。

以下、本考案の一実施例を添付図面にもとづき
説明する。

第４図、および第５図において、回動する踏段
１の駆動メカニズムや本体枠４の構成、それにデ
ツキなどの欄干３下辺材は、従来と同様である
が、本考案では、ガラスパネル８の上端部側を把
持し、かつ、移動てすり２を案内するガイドフレ
ーム７を係合するため、ガラスパネル８上端部に
付加部材１５を接着して設けたことに特徴があ
る。

ここで、この欄干３上辺部の構造を説明する。
ガラスパネル８上端部に固着された付加部材１５
は、欄干３の全長にわたつて連続的、又は、断続
的に設けられるもので、パツキン１１を介して、
ガイドフレーム７の溝１３がガラスパネル８上端
部側より、係合されるとガラスパネル８の付加部
材１５に嵌入される。

そして、更に、ガイドフレーム７の脱落や移動
することを防止するため、ガラスパネル８の付加
部材１５とパツキン１１を固設するビス１０の締
結部に貫通孔１６，１６ａを設けて部品取付部を
形成し、ビス１０とナツト１４により締結固設す
る仕組みとなつている。

この場合、ガラスパネル８上端部はガイドフレ
ーム７の溝１３に係合されるため、位置決めを確
実に行なうことができ、かつ、ガラスパネル８と
一体になつた付加部材１５、ガイドフレーム７、
パツキン１１は、貫通孔１５，１５ａに差込まれ
たビス１０とナツト１４により完全に締結固設さ
れるため、ガラスパネル８からガイドフレーム７
が脱落することを防止する効果がある。

このような欄干３上辺部を構成することによ
り、欄干３の安定した工事性、および保全性の向
上が図れる。

又、ガイドフレーム７の溝１３にガラスパネル
８を係合した際、直接ガラスパネル８上端部を加
圧し、固設しないため、ガラスパネル８を破損す
る恐れがない。

本考案によれば、欄干３の工事性、および、保
全性が著しく向上し、かつ、信頼性の高いマンコ
ンベアを提供できる。

なお、以上の一実施例について説明したが、こ
れに限定されることなく、第６図、第７図、第８
図、第９図の構成でもよい。

すなわち、第６図は、ガイドフレーム７の溝１
３にガラスパネル８上端部付加部材１５を嵌入
後、ガイドフレーム７の上辺より、ビス１０ａに
て、ガラスパネル８に接着してある付加部材１５
の頂部の部品取付部に、直接ネジ込み締結固設す
る方法であり、第７図、第８図は、ガイドフレー
ム７の溝１３にガラスパネル８上端部の付加部材
１５を嵌入後、ガイドフレーム７の水平方向よ
り、ビス１０ｂ，１０b′にて、ガラスパネル８に
接着固設してある付加部材１５の側面の部品取付
部に直接ネジ込み締結固設する方法である。ま
た、第９図は、ガラスパネル８上辺部の付加部材
１５にガイド１５ａ，１５ｂを設けることによ
り、ガラスパネル８上辺部を包含し、かつ、ガラ
スパネル８に接着固設してある付加部材１５に、
直接ビス１０ナツト１４にて締結することにより
安定した欄干３を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の乗客コンベアの上部付近の側
面図、第２図は、第１図の−矢視断面図、第
３図は、第２図の構造を説明する斜視図、第４図
は、本考案の一実施例を示す断面図、第５図は、
第４図の構造を説明する針視図、第６図より、第
９図は、本考案の他の実施例群の断面図である。 １……踏段、２……移動てすり、３……欄干、
４……本体枠、５……床面、６……天井、７……
ガイドフレーム、８……ガラスパネル、９……ガ
イド、１０，１０ａ，１０ｂ，１０b′，１０ｃ，
１０ｄ……ビス、１１……パツキン、１２……切
こみ、１３……溝、１４……ナツト、１５……付
加部材、１５ａ，１５ｂ……ガイド、１６，１６
ａ……貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無端状に配列されて回動するステツプと、この
   ステツプと同期的に回動する移動てすりと、この
   移動てすりを案内するガイドと、このガイドを支
   持するガイドフレームと、このガイドフレームを
   上端部に支持するガラスパネルとを備えた乗客コ
   ンベアの欄干において、前記ガラスパネルの上端
   部に付加部材を接着して設けると共に、この付加
   部材に部品取付け部を形成し、この部品取付け部
   に前記ガイドフレームを取付けて固着したことを
   特徴とする乗客コンベアの欄干。