JPS6142997Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、空気調和機等に使用される圧縮機の防
振支持装置に関するもので据付けスペースを大幅
に減少させると共に輸送並びに落下時等の過激な
振動に対しても圧縮機を確実に保護することを目
的としたものである。

以下本考案の一実施例を図面と共に説明する。
１は空気調和機等に搭載する圧縮機で、この圧縮
機の底面位置に相当する底壁２にはこの圧縮機の
幅寸法Ｗとほぼ同一寸法を有する脚片３がスポツ
ト溶接にて固着されている。一方４は空気調和機
等の基板で、この基板には裏面５より立設固定さ
れた固定具６と、基板４に溜つた露水をドレンホ
ース７を介して外部へ排出させるドレン口８とが
設けられている。

９は固定具６に嵌合され圧縮機１の振動を吸収
する空胴部１０を有する防振ゴムで、この空胴部
は保護部１１にて上方を閉塞させ、固定具６を囲
繞するようになつている。すなわち、防振ゴム９
が下方に縮むと保護部１１が固定具６の上端部６
ａを覆う構造となつている。

更に防振ゴム９の上部周壁９ａには圧縮機１に
固着された脚片３の嵌合部３ａに嵌合される係合
部９ｂが穿設されている。尚この係合部９ｂは固
定具６の高さ寸法Ｈ内に位置しているので、圧縮
機１の振動にて脚片３が左右方向に移動しても脚
片３の嵌合部３ａが固定具６から抜け出ることな
く振動を吸収するようになつている。

又輸送、落下時等圧縮機１の上下方向の振動に
て防振ゴム９が下方に縮少して固定具６が相対的
に防振ゴム９の上方に突出するようになるが、こ
の防振ゴムの上方に設けた保護部１１にて固定具
６を覆つているため、この固定具が直接圧縮機１
の底壁２に当つて傷付ける虞れがない。

更に防振ゴム９に固定具６の保護部１１を設け
て圧縮機１の下方にこの防振ゴム９を配設するこ
とが可能となり圧縮機１の巾寸法Ｗでこの圧縮機
の据付スペースを確保することが出来る。従来は
第２図の如く圧縮機１′の側方に据付用ナツト１
２が露出していたため圧縮機の巾寸法以上の据付
スペースが必要であつた。

又組み立て工程に於いては基板４の固定具６に
圧縮機１の脚片３に取り付けた防振ゴム９を上方
から嵌合させるだけの簡単な作業で事足りる。

１４は第３図に示す如く〓形状を有し下辺１４
ａを圧縮機１の上壁１５に固着させたブラケツト
で、上辺１４ｂには裏面１４ｃより貫通固着され
たピン１６が設けられている。１７はこのピンを
保持する上支持板で、空気調和機等の仕切板１８
の取付穴１８ａより挿入し螺子１９にて一点鎖線
の如く上方より固着させるものである。尚この上
支持板１７は強度性を保持するために絞り成形に
て中心部１７ａを段落し形状にしてある。１９は
この中心部に設けた貫通穴１７ｂに一点鎖線の如
く嵌合させるクツシヨンゴムで、第１図の如くこ
のクツシヨンゴム１９の中空部１９ａにブラケツ
ト１４に固定されたピン１６を一定間隙ｌを保持
して挿入させ、このピンの左右ならびに上下方向
の振動を吸収するようになつている。従つて仕切
板１８等に溜まつた雨水は上支持板１７の中心部
１７ａに集水され、ピン１６とクツシヨンゴム１
９の中空部１９ａとの間隙ｌより滴下し、基板４
に設けたドレン口８から外部へ排水出来る構造と
なつている。

以上詳述したように、本考案は圧縮機の底面の
下方位置で圧縮機の脚片に防振ゴムを装着し、こ
の防振ゴムを基板の固定具へ挿入するようにした
ので、圧縮機の幅寸法と略同一の据付スペースで
圧縮機を据付けることが出来る。又固定具を係合
部より上方にまで突出させて保護部で被覆したの
で、圧縮機の振動に対して脚片が固定具より抜け
ることなく確実に圧縮機の振動を吸収することが
出来る。

更に固定具の先端が圧縮機の外壁に直接接触し
ないように保護部を前記防振ゴムに設けたので圧
縮機の外壁に傷を付ける虞れがなく圧縮機の振動
を吸収出来るなど極めて実用効果の高い防振支持
装置を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す防振支持装置
の要部断面図、第２図は従来の支持装置を示す断
面図、第３図は上部支持装置の組み立て分解図で
ある。 １……圧縮機、３……脚片、４……基板、６…
…固定具、９……防振ゴム、９ｂ……係合部、１
１……保護部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機の底面の下方位置でこの圧縮機の脚片に
   装着される防振ゴムと、基板に立設されこの防振
   ゴムに挿入されてその先端が脚片よりも上方に位
   置される固定具とを備え、この防振ゴムに固定具
   の先端を覆う保護部を設けたことを特徴とする防
   振支持装置。