JPS6141969B2 - - Google Patents
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- JPS6141969B2 JPS6141969B2 JP53016090A JP1609078A JPS6141969B2 JP S6141969 B2 JPS6141969 B2 JP S6141969B2 JP 53016090 A JP53016090 A JP 53016090A JP 1609078 A JP1609078 A JP 1609078A JP S6141969 B2 JPS6141969 B2 JP S6141969B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
この発明は主にコンジツトチユーブ(鋼製電線
管)や溶接軽量形鋼等に用いる鋼板に係り、特に
引張強さが31Kg/mm2以下の低高度の熱間圧延軟鋼
板を対象とする製造方法に関する。 コンジツトチユーブや溶接軽量形鋼等は建築物
が完成後壁面に沿つて現場で曲げ加工を施すこと
が多いため、簡単な工具で容易に加工できること
が望ましい。そのためには、可及的に軟質な鋼板
を素材とすることが望まれ、強度的には引張強さ
が31Kg/mm2以下の低強度の熱延軟鋼板が好適であ
る。 一般に熱間圧延軟鋼板(JIS−G−3131)の引
張強さはSPHCで33〜40Kg/mm2程度であり、これ
以上軟化して本発明の対象とする引張強さが31
Kg/mm2以下の低強度熱延軟鋼板を得るには、製
鋼、造塊工程で真空脱ガス装置などを用いて脱炭
処理する方法、または熱間圧延工程での圧延仕上
温度を低くして巻取後550℃以上の温度で焼なま
しを行う方法などが知られている。しかしこれら
の方法には、熱経済的に、または製造上の制約や
設備上の必要からコスト高となるなど多くの欠点
がある。この発明は以上の欠点を解消して低強度
の熱延軟鋼板を安定した品質で経済的に製造する
方法の提示を目的とする。 すなわち、この発明はアルミキルド鋼熱延鋼板
を軟質化する方法として一般に行われている低温
仕上圧延で高温巻取をする時に、特にスラブ温度
を高温にする必要はないとの知見に基いてなされ
たもので、C0.10%以下、Si0.10%以下、Mn0.05
〜0.45%、SOlAl(酸可溶アルミニウム)0.010〜
0.120%、N0.0020〜0.010%、およびその他に不
可避的成分を含む実質的にはFeよりなる、低炭
素アルミキルド鋼、シリコンアルミキルド鋼、ま
たはコアキルド(リムスタビライズド)鋼、を分
塊圧延後もしくは連続鋳造後のスラブを、直接熱
間圧延するか、またはスラブを1050〜1200℃に低
温加熱後熱間圧延を行ない、該熱間圧延工程中の
最終仕上温度をAr3変態温度以下の750〜850℃に
するとともに、550℃以上の巻取温度で巻取るこ
とによつて上記した引張強さが31Kg/mm2以下の低
強度の熱延軟鋼板を得ることを特徴とする製造方
法である。 つぎにこの発明製造法に用いる鋼板の成分を限
定した理由を述べる。 炭素含有量はAr3変態点に大きく影響する。す
なわち炭素含有量が低い場合Ar3変態温度は上昇
し、仕上圧延の出口温度が高くともフエライト粒
に加工歪が加えられ、その後引続く巻取温度を必
然的に高くすることが出来て、再結晶および粒成
長エネルギーが大きくなる。また固溶硬化の程度
も小さいため、容易に軟鋼板を得ることが出来
る。 炭素量が0.10%を越えた場合Ar3変態点温度は
低下し、従つてフエライト粒に加工歪を与えるた
めに仕上圧延出口温度の低下を余儀なくされ、結
果的に巻取温度が低下するために再結晶すること
が出来ず、返つて加工組織に基づく強度上昇をき
たすことになる。また再結晶しても炭素の固溶硬
化によつて引張強さを31Kg/mm2以下にすることが
困難となるため、炭素の含有量を0.10%以下に限
定した。 マンガン含有量は炭素程ではないがAr3変態点
温度に影響し、含有量が低い程Ar3変態点は上昇
することより極力低値が望ましい。しかし製鋼技
術上0.05%以上は必要であり、またこれ以下に低
下させることは困難である。またマンガン含有量
が0.45%以上ではAr3変態点の上昇に伴なう仕上
圧延温度、巻取温度の低下による再結の不進行お
よび固溶硬化による強度上昇で引張強さ31Kg/mm2
以下の低強度確保が困難となる。 珪素含有量を0.10%以下としたのは、珪素は脱
酸剤として作用するため、アルミニウムキルド鋼
の溶製でSOlAlの安定化目的に少量添加すること
があるが、珪素は固溶硬化元素であり0.10%以上
の含有は好ましくない。 またアルミニウムは比較的安価なためキルド鋼
の製造に良く使用されるが、アルミキルド鋼の特
性発揮にはSOlAlは0.020%以上が必要である。
しかしSOlAlはフエライト中に固溶して固溶硬化
による引張強さの上昇を招来するので、31Kg/mm2
低強度保持にはSOlAlが0.120%以上とするのは
避けるべきである。 窒素もアルミキルド鋼としては0.0020%以上の
含有が望ましい。しかしAlと同様フエライトに
固溶して引張強度を上昇させるので0.0100%を上
限とした。 つぎにこの発明の低強度熱延軟鋼板の製造方法
についての圧延条件を説明する。本発明では熱間
圧延の終了する最終仕上圧延の最終パス温度を
850℃以下とし、フエライト一相またはフエライ
ト+オーステナイト二相のいずれかフエライト組
織を有する温度範囲にする。これによつて、フエ
ライト結晶粒に加工歪が加えられた状態で圧延を
終了する。さらに巻取温度は加工歪を受けたフエ
ライト粒の再結晶温度以上とし、加工歪と巻取時
の熱量によつて再結晶および結晶粒成長を促すも
のである。 ところで、通常の熱間圧延は分塊圧延を終了し
たスラブを一旦冷却した後加熱炉に装入し、1250
℃程度に均熱加熱し、Ar3変態点以上で圧延を終
了するのが一般的であつた。これに対してこの発
明方法では、最終仕上温度が通常よりも遥に低い
Ar3変態点温度(850℃)以下であるため、必ず
しもスラブを高温加熱する必要はなく、分塊圧延
後または連続鋳造によつて鋳造された後の熱間圧
延用スラブの加熱温度を必要最小限とするもので
ある。すなわち直接熱間圧延するか又は加熱炉に
よつてスラブの加熱温度を1050〜1150℃の低温加
熱によつて熱間圧延を行うのである。この時加熱
炉に装入するスラブの温度は常温付近まで冷却し
たもので良く、またスラブ冷却を余り行わずに高
温のまま装入する。いわゆるホツトチヤージでも
よい。また分塊圧延後のスラブ、あるいは連続鋳
造によるスラブを分塊圧延終了後あるいは連続鋳
造終了後のスラブが有する熱量をそのまま熱間圧
延に利用するものである。この場合は直接圧延法
で良く使用するスラブの加熱または保温に必要な
手段は特に必要なく、単に分塊工程、あるいは連
続鋳造工程から熱延工程への搬送手段だけでよ
い。但し搬送に時間を要してスラブの温度が低下
し過る場合は、加熱または保温手段を要するのは
当然である。 そしてこの発明の目的を達するための最終仕上
圧延温度はフエライト組織を有する850℃以下
で、かつ巻取後に再結晶させる必要性から750℃
以上とする。すなわち750℃以下の場合は仕上ス
タンドから巻取機までの間の自然冷却により巻取
温度を再結晶温度以上に確保出来ないし、また巻
取温度は前記の成分範囲の鋼で再結晶を生じるた
めには550℃以上の温度保持が必要である。すな
わち、本発明鋼を750〜850℃で仕上圧延し550℃
未満で巻取ると、鋼の組織は圧延方向に展伸した
フエライト相になる。このとき鋼の性質は硬質で
延性が極めて乏しいものであり、容易に加工でき
るものではない。しかし、本発明鋼を550℃以上
で巻取ると、展伸したフエライト相は再結晶を生
じ等軸のフエライト相となる。このとき鋼の性質
は軟質で延性に富み加工が容易となる。従つて、
この発明では巻取温度550℃以上とする必要があ
る。 図面は発明者達が実施したこの発明法による数
多くのアルミニウムキルド鋼板についての最終仕
上圧延温度と引張強さの関係を図示するもので、
最終仕上圧延温度が750〜850℃の範囲において31
Kg/mm2以下の低強度熱延軟鋼板が得られることを
明示している。 つぎにこの発明法の実施例について説明する。 実施例 1 250t転炉で第1表に示す化学組成のキルド鋼を
溶製し、造塊、分塊工程後のスラブ(試料No.
)および連続鋳造工程後のスラブ(試料No.
)を低温加熱し、ホツトストリツプミルで1.6
mm厚の鋼帯に熱間圧延した試料No.−1、2お
よびNo.−1と、さらに比較のため従来法の高
温加熱による通常の熱間圧延により1.6mm厚鋼帯
に圧延し、これらの鋼帯より得た試料No.−
3、4およびNo.−2のそれぞれの試片につい
て機械試験を行つた結果、およびこれら試料の圧
延条件を第2表に示す。
管)や溶接軽量形鋼等に用いる鋼板に係り、特に
引張強さが31Kg/mm2以下の低高度の熱間圧延軟鋼
板を対象とする製造方法に関する。 コンジツトチユーブや溶接軽量形鋼等は建築物
が完成後壁面に沿つて現場で曲げ加工を施すこと
が多いため、簡単な工具で容易に加工できること
が望ましい。そのためには、可及的に軟質な鋼板
を素材とすることが望まれ、強度的には引張強さ
が31Kg/mm2以下の低強度の熱延軟鋼板が好適であ
る。 一般に熱間圧延軟鋼板(JIS−G−3131)の引
張強さはSPHCで33〜40Kg/mm2程度であり、これ
以上軟化して本発明の対象とする引張強さが31
Kg/mm2以下の低強度熱延軟鋼板を得るには、製
鋼、造塊工程で真空脱ガス装置などを用いて脱炭
処理する方法、または熱間圧延工程での圧延仕上
温度を低くして巻取後550℃以上の温度で焼なま
しを行う方法などが知られている。しかしこれら
の方法には、熱経済的に、または製造上の制約や
設備上の必要からコスト高となるなど多くの欠点
がある。この発明は以上の欠点を解消して低強度
の熱延軟鋼板を安定した品質で経済的に製造する
方法の提示を目的とする。 すなわち、この発明はアルミキルド鋼熱延鋼板
を軟質化する方法として一般に行われている低温
仕上圧延で高温巻取をする時に、特にスラブ温度
を高温にする必要はないとの知見に基いてなされ
たもので、C0.10%以下、Si0.10%以下、Mn0.05
〜0.45%、SOlAl(酸可溶アルミニウム)0.010〜
0.120%、N0.0020〜0.010%、およびその他に不
可避的成分を含む実質的にはFeよりなる、低炭
素アルミキルド鋼、シリコンアルミキルド鋼、ま
たはコアキルド(リムスタビライズド)鋼、を分
塊圧延後もしくは連続鋳造後のスラブを、直接熱
間圧延するか、またはスラブを1050〜1200℃に低
温加熱後熱間圧延を行ない、該熱間圧延工程中の
最終仕上温度をAr3変態温度以下の750〜850℃に
するとともに、550℃以上の巻取温度で巻取るこ
とによつて上記した引張強さが31Kg/mm2以下の低
強度の熱延軟鋼板を得ることを特徴とする製造方
法である。 つぎにこの発明製造法に用いる鋼板の成分を限
定した理由を述べる。 炭素含有量はAr3変態点に大きく影響する。す
なわち炭素含有量が低い場合Ar3変態温度は上昇
し、仕上圧延の出口温度が高くともフエライト粒
に加工歪が加えられ、その後引続く巻取温度を必
然的に高くすることが出来て、再結晶および粒成
長エネルギーが大きくなる。また固溶硬化の程度
も小さいため、容易に軟鋼板を得ることが出来
る。 炭素量が0.10%を越えた場合Ar3変態点温度は
低下し、従つてフエライト粒に加工歪を与えるた
めに仕上圧延出口温度の低下を余儀なくされ、結
果的に巻取温度が低下するために再結晶すること
が出来ず、返つて加工組織に基づく強度上昇をき
たすことになる。また再結晶しても炭素の固溶硬
化によつて引張強さを31Kg/mm2以下にすることが
困難となるため、炭素の含有量を0.10%以下に限
定した。 マンガン含有量は炭素程ではないがAr3変態点
温度に影響し、含有量が低い程Ar3変態点は上昇
することより極力低値が望ましい。しかし製鋼技
術上0.05%以上は必要であり、またこれ以下に低
下させることは困難である。またマンガン含有量
が0.45%以上ではAr3変態点の上昇に伴なう仕上
圧延温度、巻取温度の低下による再結の不進行お
よび固溶硬化による強度上昇で引張強さ31Kg/mm2
以下の低強度確保が困難となる。 珪素含有量を0.10%以下としたのは、珪素は脱
酸剤として作用するため、アルミニウムキルド鋼
の溶製でSOlAlの安定化目的に少量添加すること
があるが、珪素は固溶硬化元素であり0.10%以上
の含有は好ましくない。 またアルミニウムは比較的安価なためキルド鋼
の製造に良く使用されるが、アルミキルド鋼の特
性発揮にはSOlAlは0.020%以上が必要である。
しかしSOlAlはフエライト中に固溶して固溶硬化
による引張強さの上昇を招来するので、31Kg/mm2
低強度保持にはSOlAlが0.120%以上とするのは
避けるべきである。 窒素もアルミキルド鋼としては0.0020%以上の
含有が望ましい。しかしAlと同様フエライトに
固溶して引張強度を上昇させるので0.0100%を上
限とした。 つぎにこの発明の低強度熱延軟鋼板の製造方法
についての圧延条件を説明する。本発明では熱間
圧延の終了する最終仕上圧延の最終パス温度を
850℃以下とし、フエライト一相またはフエライ
ト+オーステナイト二相のいずれかフエライト組
織を有する温度範囲にする。これによつて、フエ
ライト結晶粒に加工歪が加えられた状態で圧延を
終了する。さらに巻取温度は加工歪を受けたフエ
ライト粒の再結晶温度以上とし、加工歪と巻取時
の熱量によつて再結晶および結晶粒成長を促すも
のである。 ところで、通常の熱間圧延は分塊圧延を終了し
たスラブを一旦冷却した後加熱炉に装入し、1250
℃程度に均熱加熱し、Ar3変態点以上で圧延を終
了するのが一般的であつた。これに対してこの発
明方法では、最終仕上温度が通常よりも遥に低い
Ar3変態点温度(850℃)以下であるため、必ず
しもスラブを高温加熱する必要はなく、分塊圧延
後または連続鋳造によつて鋳造された後の熱間圧
延用スラブの加熱温度を必要最小限とするもので
ある。すなわち直接熱間圧延するか又は加熱炉に
よつてスラブの加熱温度を1050〜1150℃の低温加
熱によつて熱間圧延を行うのである。この時加熱
炉に装入するスラブの温度は常温付近まで冷却し
たもので良く、またスラブ冷却を余り行わずに高
温のまま装入する。いわゆるホツトチヤージでも
よい。また分塊圧延後のスラブ、あるいは連続鋳
造によるスラブを分塊圧延終了後あるいは連続鋳
造終了後のスラブが有する熱量をそのまま熱間圧
延に利用するものである。この場合は直接圧延法
で良く使用するスラブの加熱または保温に必要な
手段は特に必要なく、単に分塊工程、あるいは連
続鋳造工程から熱延工程への搬送手段だけでよ
い。但し搬送に時間を要してスラブの温度が低下
し過る場合は、加熱または保温手段を要するのは
当然である。 そしてこの発明の目的を達するための最終仕上
圧延温度はフエライト組織を有する850℃以下
で、かつ巻取後に再結晶させる必要性から750℃
以上とする。すなわち750℃以下の場合は仕上ス
タンドから巻取機までの間の自然冷却により巻取
温度を再結晶温度以上に確保出来ないし、また巻
取温度は前記の成分範囲の鋼で再結晶を生じるた
めには550℃以上の温度保持が必要である。すな
わち、本発明鋼を750〜850℃で仕上圧延し550℃
未満で巻取ると、鋼の組織は圧延方向に展伸した
フエライト相になる。このとき鋼の性質は硬質で
延性が極めて乏しいものであり、容易に加工でき
るものではない。しかし、本発明鋼を550℃以上
で巻取ると、展伸したフエライト相は再結晶を生
じ等軸のフエライト相となる。このとき鋼の性質
は軟質で延性に富み加工が容易となる。従つて、
この発明では巻取温度550℃以上とする必要があ
る。 図面は発明者達が実施したこの発明法による数
多くのアルミニウムキルド鋼板についての最終仕
上圧延温度と引張強さの関係を図示するもので、
最終仕上圧延温度が750〜850℃の範囲において31
Kg/mm2以下の低強度熱延軟鋼板が得られることを
明示している。 つぎにこの発明法の実施例について説明する。 実施例 1 250t転炉で第1表に示す化学組成のキルド鋼を
溶製し、造塊、分塊工程後のスラブ(試料No.
)および連続鋳造工程後のスラブ(試料No.
)を低温加熱し、ホツトストリツプミルで1.6
mm厚の鋼帯に熱間圧延した試料No.−1、2お
よびNo.−1と、さらに比較のため従来法の高
温加熱による通常の熱間圧延により1.6mm厚鋼帯
に圧延し、これらの鋼帯より得た試料No.−
3、4およびNo.−2のそれぞれの試片につい
て機械試験を行つた結果、およびこれら試料の圧
延条件を第2表に示す。
【表】
【表】
以上の結果から明らかなように、この発明に用
いる化学成分のスラブを、この発明で示す圧延条
件で熱間圧延すれば引張強さが31Kg/mm2以下の軟
鋼板を製造し得ることを示しているが、成分が同
一でもこの発明法に属さない試料No.−3、
−4、−2の軟鋼板は低強度になし得ないこと
を示した。 実施例 2 上試実施例1と同様に溶製した第3表に示す化
学組成のアルミキルド鋼塊を分塊圧延したスラブ
を、この発明法により加熱炉で加熱せずに直接圧
延によつて1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延した(試料
No.−1、2)、また連続鋳造によるスラブを
熱間手入後400℃で加熱炉に装入(ホツトチヤー
ジ)した後、加熱炉で1100〜1130℃の低温加熱
し、1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延した。(試料No.
−1、2)さらに比較のため従来法の分塊圧延後
または連続鋳造スラブを通常の加熱温度で加熱後
1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延を行つた(試料No.−
3、−3)、これらの鋼帯より試料を採取し、
機械的性質についての試験を行つた。この試験結
果を第4表に示す。
いる化学成分のスラブを、この発明で示す圧延条
件で熱間圧延すれば引張強さが31Kg/mm2以下の軟
鋼板を製造し得ることを示しているが、成分が同
一でもこの発明法に属さない試料No.−3、
−4、−2の軟鋼板は低強度になし得ないこと
を示した。 実施例 2 上試実施例1と同様に溶製した第3表に示す化
学組成のアルミキルド鋼塊を分塊圧延したスラブ
を、この発明法により加熱炉で加熱せずに直接圧
延によつて1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延した(試料
No.−1、2)、また連続鋳造によるスラブを
熱間手入後400℃で加熱炉に装入(ホツトチヤー
ジ)した後、加熱炉で1100〜1130℃の低温加熱
し、1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延した。(試料No.
−1、2)さらに比較のため従来法の分塊圧延後
または連続鋳造スラブを通常の加熱温度で加熱後
1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延を行つた(試料No.−
3、−3)、これらの鋼帯より試料を採取し、
機械的性質についての試験を行つた。この試験結
果を第4表に示す。
【表】
【表】
上記の表より判るように本発明の範囲に属する
試料No.−1、2、−1、2の鋼板は全て引
張強さ31Kg/mm2以下の低強度を示すに対し本発明
の製造法を満足しない試料No.−3、−3は
同一成分鋼であるが本発明の目標とする目標引張
強さ以上の強度を示した。 実施例 3 実施例1と同様に溶製した第5表に示す化学組
成のアルミキルド鋼塊を分塊圧延したスラブを、
この発明法により加熱炉で加熱せずに直接圧延に
よつて1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延し、その鋼帯よ
り試料を採取し機械的性質を調べた結果を第6表
に示す。
試料No.−1、2、−1、2の鋼板は全て引
張強さ31Kg/mm2以下の低強度を示すに対し本発明
の製造法を満足しない試料No.−3、−3は
同一成分鋼であるが本発明の目標とする目標引張
強さ以上の強度を示した。 実施例 3 実施例1と同様に溶製した第5表に示す化学組
成のアルミキルド鋼塊を分塊圧延したスラブを、
この発明法により加熱炉で加熱せずに直接圧延に
よつて1.6mm厚の鋼帯に熱間圧延し、その鋼帯よ
り試料を採取し機械的性質を調べた結果を第6表
に示す。
【表】
【表】
第6表より明らかなごとく、本発明法により得
られた鋼板は引張り強さ31Kg/mm2以下の低強度を
示した。 上述のようにこの発明の方法は良質の低強度の
熱間圧延軟鋼板を安定して製造可能とし更に工程
を簡略にかつ鋼片加熱原単位を大巾に節減するす
ぐれた製造方法である。
られた鋼板は引張り強さ31Kg/mm2以下の低強度を
示した。 上述のようにこの発明の方法は良質の低強度の
熱間圧延軟鋼板を安定して製造可能とし更に工程
を簡略にかつ鋼片加熱原単位を大巾に節減するす
ぐれた製造方法である。
図面はこの発明法による熱間圧延軟鋼板の製造
において、最終仕上圧延温度と軟鋼板の引張強さ
の関係を示す図表である。
において、最終仕上圧延温度と軟鋼板の引張強さ
の関係を示す図表である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素0.10%以下、珪素0.10%以下、マンガン
0.05〜0.45%、酸可溶アルミニウム0.010〜0.120
%、窒素0.0020〜0.010%および他に不可避的成
分を含み実質的には鉄よりなる低炭素アルミキル
ド鋼の、分塊圧延後または連続鋳造後のスラブを
直接熱間圧延し、該圧延最終仕上温度をAr3変態
点以下の750〜850℃にするとともに、550℃以上
の巻取温度で巻取ることを特徴とする低強度熱間
圧延軟鋼板の製造法。 2 炭素0.10%以下、珪素0.10%以下、マンガン
0.05〜0.45%、酸可溶アルミニウム0.010〜0.120
%、窒素0.0020〜0.010%および他に不可避的成
分を含み実質的には鉄よりなる低炭素アルミキル
ド鋼の、分塊圧延後または連続鋳造後のスラブ
を、1050〜1200℃の低温加熱後熱間圧延し、該圧
延終了仕上温度をAr3変態点以下の750〜850℃に
するとともに、550℃以上の巻取温度で巻取るこ
とを特長とする低強度熱間圧延軟鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1609078A JPS54109022A (en) | 1978-02-14 | 1978-02-14 | Manufacture of low strength hot rolled mild steel sheet |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1609078A JPS54109022A (en) | 1978-02-14 | 1978-02-14 | Manufacture of low strength hot rolled mild steel sheet |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54109022A JPS54109022A (en) | 1979-08-27 |
JPS6141969B2 true JPS6141969B2 (ja) | 1986-09-18 |
Family
ID=11906818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1609078A Granted JPS54109022A (en) | 1978-02-14 | 1978-02-14 | Manufacture of low strength hot rolled mild steel sheet |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS54109022A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5996224A (ja) * | 1982-11-26 | 1984-06-02 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 加工用熱延軟鋼板の製造方法 |
JPS6024320A (ja) * | 1983-07-19 | 1985-02-07 | Nippon Steel Corp | スケ−ル密着性の優れた熱延鋼板の製造方法 |
JPS6077922A (ja) * | 1983-10-05 | 1985-05-02 | Nippon Steel Corp | スケ−ル密着性の優れた熱延鋼板の製造方法 |
JPH0668124B2 (ja) * | 1988-03-18 | 1994-08-31 | 住友金属工業株式会社 | 冷間圧延性に優れた熱延鋼帯の製造法 |
US7489094B2 (en) * | 2005-11-18 | 2009-02-10 | Lutron Electronics Co., Inc. | Method and apparatus for quiet fan speed control |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5244718A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Method of producing low yield point hot rolled steel plate or steel co il strip |
-
1978
- 1978-02-14 JP JP1609078A patent/JPS54109022A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5244718A (en) * | 1975-10-07 | 1977-04-08 | Nippon Steel Corp | Method of producing low yield point hot rolled steel plate or steel co il strip |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54109022A (en) | 1979-08-27 |
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