JPS6141431Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アナログ水晶時計のステータに関す
るものである。

近年においては、時計標準振動子として水晶振
動子を備え該振動子からの信号を分周回路によつ
て分周し、該信号により成形されたパルス電流に
よつてステツプモータ、輪列、指針装置等を駆動
するアナログ式水晶時計が急速に普及してきた。

しかも、今後は更に仕様的に優れた水晶時計、
すなわち、より小型、薄型の時計が実現され得る
事は必至である。

さて従来は第１図、第２図の実施例に示すよう
に、ある程度厚みや平面的なスペースに余裕があ
る時計においては地板を厚くできるので前記地板
にピン２を容易に打ち込む事が出来、該ピン２を
機能上正確な位置だしを必要とするステータ３の
案内や、その他の部品４（図面ではリセツトレバ
ー）の回転中心として使用することが可能であつ
た。しかし、薄型、小型の時計になると地板のス
テータ台サライ残厚も薄くなりピンを打ち込むに
必要な強度が得られなくなり、この為上記の手段
を採用できずなんらかの別方策が必要であつた。

本発明の目的は、限られた時計ムーブメントの
スペースを最大限に有効活用できるアナログ水晶
時計のステータを提供し、ムーブメントの小型
化、薄型化を実現させる事を目的としたものであ
る。

以下、本考案を第３図で詳細に説明する。１は
地板、３は本考案のステータで３ａは半抜きピン
である。半抜きピンの凸部は、ステータ３の上面
に配設されたリセツトレバー４の回転中心として
使用され、一方半抜きピンの凹部はピン２を嵌合
して、ステータ３の位置決めを行なつている。又
半抜きピンは型で押し出して作るので正確な位置
がでる。５は回路ブロツクに設けられたリセツト
ピンでリセツトレバー４と接触することにより回
路の電気的リセツトを行なう。６はコイルブロツ
ク、７はステツプモータの駆動部を構成するロー
タでステータ３と一対をなす。

最近の薄型化をめざした時計においては、第４
図に示すように輪列部８と回路部９を極力重ねな
いようにするのが一般的である。加えて回路の電
気的リセツト機能は精度を誇る電子時計には必至
であるからリセツトレバー４はスキマの少ない輪
列部８を避けてリセツトピン５の存在する回路９
まで伸ばす必要にせまられる。また該リセツトレ
バーの動作は外力例えば、巻真の動きに連動させ
るのが一般的とすれば、いきおいリセツトレバー
の回転中心３ａは比較的余裕の生じやすいステー
タ上面に限られてしまう。さらに、最近のムーブ
メントの厚みを決めている要因は、一般的には、
ステータの上面に重ねられるコイル６であるため
薄型化を図るためには、ステータ３の位置を下げ
る必要がある。その手段は、地板１のステータ台
サライ残厚を薄くせざるを得なくなり、この結果
ステータ上面に配設されるリセツトレバー４の回
転中心までも兼ねるステータの案内ピンを保持す
る程度の強度が、地板から得ることができなくな
る。この為、本願によればリセツトレバーの回転
中心のピンは、ステータに設けた半抜きピンの凸
で行ない、その裏面に形成される凹は、ステータ
を案内するだけの簡単なピン２の案内穴として使
用するのである。

以上のごとく本考案によれば、部品点数を増や
すことなく、限られたスペースを最大限に利用す
るステータを用意し、ムーブメントの小型化、薄
型化の要請に答えられ、その効果ははかりしれな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の実施例である。第２図は、本
考案の平面図で、第３図は、第２図の断面図であ
る。第４図は、最近の時計の一般的なレイアウト
図である。 １……地板、２……ピン、３……ステータ、４
……リセツトレバー、３ａ……半抜きピン、５…
…リセツトピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気機械変換機を駆動源とするアナログ式水晶
   時計において、ステータに設けた半抜きピンの凹
   部と、地板に配設したピンとを嵌合させて、ステ
   ータの位置決めを行い、一方、前記半抜きピンの
   凸部をリセツトレバーの回転中心または位置決め
   用のピンとして用いた事を特徴とするステータ。