JPS6141089B2 - - Google Patents

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JPS6141089B2
JPS6141089B2 JP52139066A JP13906677A JPS6141089B2 JP S6141089 B2 JPS6141089 B2 JP S6141089B2 JP 52139066 A JP52139066 A JP 52139066A JP 13906677 A JP13906677 A JP 13906677A JP S6141089 B2 JPS6141089 B2 JP S6141089B2
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JP
Japan
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arc
binder
parts
extinguishing
weight
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JP52139066A
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English (en)
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JPS5472471A (en
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Takeo Inoe
Yoshiaki Sakamoto
Kojiro Ootsu
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、大電流を遮断する機器に用いられ
る消弧板に関するものである。 一般に大電流を遮断する接触器、制御器、遮断
器および避雷器などの消弧板材料にはアスベスト
系、磁器系およびマイカ系の材料が使用されてい
る。この内アスベスト系のものは、一般にアスベ
ストウールを基材とし、消弧特性の向上に有用に
作用する無機質材料の粉末を配合し、これに結合
材を加えて得た原料粉末を押型を用い加圧成形に
より造られるものである。このようにして作られ
るものであるから、配合材を適当に選定すること
により、消弧特性に大きく影響するガスを多量に
発生させることも可能で消弧特性に関しては優れ
た特性品を得ることが可能であ。しかしながら前
記のように、混合粉末を原料とし、これに押型を
用いて加圧成形により製造するため、消弧特性を
向上させる目的で配合材の含有率を多くすると強
度を支配するアスベストウールの含有率が自ずと
少なくなり機械強度が低下し、接弧の反覆により
破損に到るという欠陥が現われるようになり、消
弧特性と機械的強度が両立しないという致命的な
欠陥がある。なおアスベストは特定化学物質に指
定されているものであり、衛生、公害面に大きな
問題があり、製造工程は勿論使用面においてもそ
の危険性があるため消弧板として使用することは
望ましくないという基本的な難題が含まれてい
る。 これに較べ磁器系のものは接弧時にほとんどガ
ス発生をともわないためアスベスト系のような消
弧作用は存在しないが耐高温特性が優れており接
弧面の高温時における絶縁抵抗が極めて高いため
高度の耐弧特性を有するが、その反面接弧により
欠けたりあるいは破損するなど機械的な弱点があ
り例えば振動をともなう電気車用機器などの消弧
板に使用した場合に機械的衝撃により破損するな
ど機械的強度の点に宿命的な不可避の欠陥があ
る。 またマイカ系のものとしてはマイカ粉末をガラ
ス質で結合したマイカレツクスといわれているも
のマイカ剥片を貼合せたもの、など種々使用され
ている。とくにマイカレツクス系のものは、消弧
特性を改良するために電融マグネシヤの粉末を添
加したものなどが使用されているが、この系統の
ものは機械的強度を大きく磁器系のもののように
破損することはなく且つ成形時の寸法精度も良好
で磁器系消弧板の欠陥は除去するが消弧特性に関
しては大きな欠陥がある。即ちこの系統の消弧板
は大きな電弧に接した場合あるいは遮断時間の長
い場合など接弧面がガラス状態に変化し、表面抵
抗が低下するため再点弧現象を生じ遂には短絡す
るに到る。 上記の如く従来の消弧板は各材料とも長所があ
る反面避け難い致命的な欠陥をもつている。 この発明は上記の欠陥の総てを除去し、機械的
強度に関しては欠け破損の恐れが全くなく消弧特
性に関しては接弧の際に消弧特性の向上に大きく
作用するガス質を発生させ十分な消弧特性を保持
した消弧板を得ることを目的になされたものであ
る。 本発明の特徴は、板体を積層方向に組成的に異
なる二層構造とし、機械的強度と消弧特性を保持
させる部分を別々に設けたことにある。 以下詳細に説明する。 この発明にかかる消弧板の主に機械強度を具備
させるべき部分にはガラスクロス、あるいはガラ
スマツトなどの無機質基材に結合剤として硼酸
と、酸化亜鉛、または酸化カルシウムとの混合粉
末を使用する。なお必要に応じ、上記結合剤に熱
硬化性樹脂の粉末を添加したものを使用すること
もできる。また主に消弧特性を具備させるべき部
分には上記と同じ基材に硼酸と、電弧に接した際
に熱分解して炭酸ガスまたは水分を発散する無機
質材料特に例えばカルシウム、マグネシウム、亜
鉛、アルミニユームなどの炭酸塩あるいは水酸化
物の粉末との混合粉末が結合剤として使用され
る。なお好ましくは上記機械強度を具備させるべ
き部分よりも消弧特性を具備させるべき部分にお
ける結合剤の比率を多くして、積層された基材の
間にそれぞれ該基材の延在方向には均等に介在さ
せ熱間加圧により一体成形し、積層方向に材料構
成の異なる二層構造の一体化された積層板すなわ
ち消弧板を得るものである。 次に本発明に係る消弧板の一般的な製造法につ
いて説明する。 無機質基材は、所望の大きさに切断したものを
所望数用意すればよい。 結着剤は、機械強度、消弧特性何れの特性を具
備させるべきものも粉末状または粒状の材料成分
をボールミル、ブレンダーなど公知の従来技術に
より均一に混合させたものを準備する。 加圧成形するには先ずマイラーフイルムなどの
離型シートの上に無機質基板を1枚載置してその
上に一方の結着剤の所定量を平均的に分散配置す
る。次にその上にさらに無機質基板1枚と一方の
結着剤を配置するという様にして順次積層し、所
定数積層した後結着剤を他方の組成のものに切換
えてさらにまた同様にして積層したものを用意す
る。しかる後上記のようにして得られた積層物を
約30〜300Kg/cm2の圧力の下に130〜250℃に加熱
すればよい。 上記結着剤の内、主に機械強度を具備させるべ
きものの組成としてはホウ酸10〜90部(重量部、
以下同じ)に対し酸化亜鉛または酸化カルシウム
(これらを併用できることは勿論である。以下
同)90〜10部の範囲内が好ましい。前記範囲より
もホウ酸の割合が少なくなると結着力が乏しくな
り、多くなるともろくなる傾向がある。特に好ま
しくはホウ酸40〜90部に対し酸化亜鉛または酸化
カルシウム60〜10部である。なお前記ホウ酸を含
む混合物100部に対し3〜25部の熱硬化性樹脂を
配合することは特に機械強度、耐湿性及び絶縁性
を改善する上で有効である。この場合、前記配合
量が3部以下ではほとんど効果が認められず、逆
に25部以上では耐熱的に弱くなるので好ましくな
い。 上記結着剤の内、主に耐弧特性を具備させるべ
きものの組成としては、ホウ酸60〜10部に対し、
炭酸塩または水酸化物40〜90重量部、さらに好適
にはホウ酸50〜20部に対し炭酸塩または水酸化物
50〜80部の範囲内が良い。前記範囲よりもホウ酸
の割合が少ない場合には上記の場合と同様に結着
力が乏しく成形性が悪くなり、多くなると消弧特
性が悪く、またもろくなるので好ましくない。な
お前記混合物100重量部に対し5〜10重量部の酸
化亜鉛または酸化カルシウムを混合して用いるこ
とは耐湿特性を付与する上で効果がある。 また、上記無機質基材は安全面等から特にガラ
スクロスまたはガラスマツトが好ましい。無機質
基材に対する結着剤の量は、機械特性および消弧
特性の何れのものも前記基材20〜80部に対し結着
剤80〜20部、好適には30〜70部に対し70〜30部の
範囲内が機械特性の面で好ましい。 さらに、積層は、一般的には消弧特性を具備す
べき側の厚さが成形後の最終的な厚さで約0.5〜
1.5mm程度、全体の厚さが2〜10mm程度となるよ
うに行なわれるが必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、前記厚さは所望により適宜変更すれば
良い。例えば大電流用には消弧特性の方を全体の
厚さの30%程度と薄くし、反対に小電流用に用い
る場合には70%程度にする如く適宜に選定するこ
とは容易である。 なお本発明の消弧板は上記したように組成的に
二層構造を形成しているが境界部において組成を
一方から他方へ連続的に変化させるようにするこ
とは勿論差支えない。 本発明の理解を容易にするために以下実施例に
ついて具体的に説明する。 〔実施例〕 主に機械強度を具備させるべき側に使用する結
合剤として酸化亜鉛29.4部、粒状硼酸70.6部およ
びメラミン樹脂の粒度100メツシユ以下の粉末
17.6部をボールミルで混合して作成した。次に消
弧特性を具備させるべき側の結合剤として、酸化
亜鉛5.7部、粒状硼酸13.6部、粒度100メツシユ以
下の炭酸カルシウムの粉末94.3部をボールミルで
混合して作成した。 基材には旭フアイバー製ガラスマツト
CM305FAを使用したこのガラスマツトを500mm
×500mmの大きさに裁断したもの20枚を用意した
1枚当りの重量は180gである。 厚さ1mm、550mm×550mmの鉄板上に厚さ0.03mm
のマイラーの同寸法品を乗せその上に前記ガラス
マツト1枚を乗せガラスマツトの周辺部に20mmの
幅を残し中央部の460mm×460mmの部分に上記調合
した主に機械強度を保持させるべき結合剤50gを
均等に散布した。このように散布したもの計10枚
を積重ね、その上に上記ガラスマツト1枚を乗せ
次には上記調合した主に消弧特性を保持させるべ
き結合剤75gを均等に散布した。このように散布
したもの計9枚を積重ねその上に1枚ガラスマツ
トを乗せ、その上に下段と同様マイラーと鉄板を
乗せて順備工程を完了した。 次に成形設備としては全加圧力250tonのプレス
面に温度上昇が出来る熱源と水冷機構をそなえた
面積600mm×600mmの熱板2面を上下に有するもの
を使用した。 成形工程は熱板温度を175℃に保持し、下部熱
板上に前記の順備品を鉄板毎移し全圧力200tonで
加圧し、加圧を5分間保持した後20秒間加圧力を
除き再び全圧力200tonで加圧し、加圧を10分間保
持した後熱源を断ち、直ちに熱板に通水して冷却
を行い50℃に下降した時点で加圧を解き成形品を
取りだし厚サ約5mmの2層構造の消弧板を得た。 本発明になる上記実施例により作成した消弧板
と従来のリン酸塩を結合剤としたアスベスト系の
消弧板で最も特性が優れていると評価されている
ものを用い、同一容量の直流遮断器を組立て電圧
1500V、電流6000A7.5mHで1分間隔で遮断試験
をして次の結果を得た。 30回の遮断における遮断性能の測定結果を平均
値で示すと従来のアスベスト系消弧板が電弧時間
38〜41mS、電弧電圧3000〜3200Vであるのに比
し、本発明品は電弧時間20〜23mS、電弧電圧
4200〜4400Vで消弧特性が極めて優れていること
を如実に示した。また接弧面の損傷状態について
は、アスベスト系の従来品が表面に粒状の溶融生
成物を発生しているのに比し、本発明品は表面の
光沢は消失しているが殆んど凹凸が発生せずその
損傷が明らかに少なく耐弧特性についても優れた
特性を示した引続き遮断を続行した結果従来品は
100回の反覆により再点弧現象が現われ消弧板表
面が自己溶融を起し完全に遮断不能になつた。こ
の時上記従来の消弧板は裏面に達するクラツクを
発生し脱落寸前の状態であつた。本発明の消弧板
では200回の遮断の反覆により再点弧現象が現わ
れず接弧面の状態は接弧の中心部に無光沢の微粒
を発生し、損傷の進行は明らかに認められたがク
ラツクの発生は皆無であり耐弧損耗特性即ち耐用
寿命についても十分に保持していることが明らか
であつた。 なお上記範囲内で組成、成分を次表のように変
えた他は上記実施例と全く同様にして作成した消
弧板は何れも同様の結果を得ることができる。
【表】 本発明になる消弧板が、上記のように優れた特
性を保持する直接の理由は実施例に示したように
電弧時間が短いことにある。このことは消弧板が
電弧の高熱に接する時間が短いということで、そ
の結果が電弧の反覆による損耗特性に直接関係し
たものである。消弧板に要求される特性は消弧特
性が良好であることと、耐損耗特性が優れている
ことであり、耐損耗特性が消弧特性に大きく支配
されるものであることは明らかであるが従来の消
弧板では消弧特性に依存して耐損耗特性を向上さ
せることは不可能であつた。その最大の理由は消
弧特性を主体に材料構成を考えると前記のように
必然的に機械的強度が低下し、損耗が発生する以
前に電弧の衝撃により破損現象を生ずることにな
るため自ずと材料構成はその中間体を選ばざるを
得ないことになり、本発明品のように全特性を兼
備したものが得られなかつたものである。この理
由を裏から見ると従来の消弧板の場合、機械的強
度を保持させるための基材としてアスベスト、あ
るいはマイカが使用され、消弧特性を向上せるた
めに各種の材料を配合し、これを成形するという
手法が取られていた。一般に基材にも粉末状のも
のが使用されるため、押型を用いた型作り品とし
て製造されていたために全体が同一材料構成にな
るのは避け難い製造上の制約条件であつた。 本発明になる消弧板は機械強度を具備すべき無
機質基材にガラスマツトあるいはクロスを使用し
結合剤を混合粉末の形態でガラスマツトの層間に
介在させこれを積重ねる方法によつているため結
合剤の構成々分が異なつても製造過程に何の支障
もないために要求特性を満すような結合材を自由
に選択可能ということになる。とくにガラスマツ
トあるいはクロスは多くの大きな間隙をもつて構
成されているために両面の結合剤が成形時に容易
に連結接触するため強度の大きい成形品が得られ
る。例えばガラスマツトの代りにアスベストペー
パを使用すると、空隙はあるが大きな間隙が存在
しないために上記の現象が現出しないので本発明
品のような効果は得られない。 次に結合剤の関係であるが、主に機械強度を保
持させるべき側には酸化亜鉛と硼酸およびメラミ
ン樹脂の粉末の混合品を使用しているが結合剤と
して結合力を大きく支配するのは、酸化亜鉛と硼
酸の混合粉末である。これらの混合粉末は、加圧
状態で加熱すると、硼酸が分解して発生した水分
が加熱加圧状態の水蒸気として存在し、この条件
下で、分解生成物である硼素酸化物は酸化亜鉛と
反応を生じ硼素酸化物は結着力に富み、かつ安定
した物質に変化し、ガラスマツトあるいはクロス
を完全に結着するようになる。なお酸化亜鉛の代
りに酸化カルシウムを使用しても同様の効果が得
られるが、酸化カルシウムはアルカリ性が強いた
めに製造工程において取扱いに手数を要し、この
点からは酸化亜鉛の方が好ましい、次にメラミン
樹脂の粉末の添加であるが、この樹脂類は結合力
に関しては殆んど影響しない。効果は吸湿状態に
おける絶縁抵抗と機械的強度の向上には有用な役
目を果すがその含有量が増加すると接弧により温
度が上昇した際に異臭を発生する欠陥があらわれ
る。消弧板の構造使用条件により要求される機械
的強度が異なるが特に高強度を要求されるもの以
外は含有させる必要がない。また実施例ではメラ
ミン樹脂を使用したがこれに限定されるものでは
なく例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂、フエノール樹脂など熱硬化性の樹
脂であれば何れの樹脂を使用してもよい。 消弧特性を保持させるべき側の結合剤には酸化
亜鉛と硼酸の混合粉末を基本としたがこの関係は
機械強度保持側と全く同じことがあてはまる。直
接消弧に関係する添加剤について実施例では炭酸
カルシウムを使用しているが、この炭酸カルシウ
ムは電弧熱により分解して炭酸ガスを発生し、酸
化カルシウムが生成されるがこの酸化カルシウム
は基材のガラス質および結合剤中の硼素の酸化物
酸化亜鉛などと反応し新しい熔融生成物を作るた
め酸化カルシウム単体としては残らない。次に接
弧によりガスが発生すると消弧特性が向上するこ
との理由は公知であるので説明を省くが発生ガス
量と耐用寿命の関係につき説明する。存在する炭
酸カルシウムの量は有限であるため、接弧の反覆
により炭酸カルシウムが完全に分解してしまうと
消弧特性が消失するので、この時が消弧板の耐用
寿命になる。実施例に示した本発明になる消弧板
は従来の消弧板に比し2〜3倍の耐用寿命を保持
するので十分な耐用寿命を有するものと判断され
る。なおこの耐用寿命を長くするためには炭酸カ
ルシウムの体積当りの存在量を多くすること、お
よび消弧特性を保持する側の肉厚を厚くすること
は有用な手段である。 なおこの実施例では炭酸カルシウムの粉末を使
用したがマグネシウム、アルミニユーム、亜鉛な
どの炭酸塩でも同様の効果が得られる、但し、ナ
トリウム、リチウム、カリウムなどアルカリ金属
の炭酸塩は分解生成物である酸化物がガラス質と
反応して作る新しい溶融生成物の高温における絶
縁抵抗が低いために再点弧現象に発展するので、
これらを使用することは好ましくない。また、実
施例においては炭酸カルシウムを用いたが水酸化
カルシウムにして同効果が得られる。マグネシウ
ム、アルミニユーム、亜鉛などに関しても同様で
ある但し、水酸化カルシウムの場合は保存中に空
気中の炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムに変化
するので、あえて水酸化物を使用する必要がなく
価格的にも炭酸カルシウムを使用するのが得策で
ある。なおアルカリ金属の水酸化物は使用できな
いのは前記説明と同じである。また、消弧板の製
造工程において熱間加圧工程の途中で加圧を除い
ているが、これは硼酸が分解して発生した水分の
蒸気圧が上昇するとこの蒸気圧のために成形品の
密度上昇がさまたげられるためであり、余分の水
蒸気を除去することにより高密度の消弧板が得ら
れる。なお遮断の実施例については直流遮断器に
ついて述べたが小電流を多数回反覆遮断する電磁
接触器などに使用しても同等の効果が得られるの
は当然である。また、基材に関しては、アスベス
トペーパーが使用できないことは前述の通りであ
るが、ガラスクロスの場合にはガラスマツトと同
効果が得られるが、価格面を考慮すると遥かにガ
ラスマツトが好ましい材料になる。 本発明にかゝる消弧板は前述のように基材にガ
ラスクロスあるいはガラスマツトを使用し、おの
おの層間に硼酸と酸化亜鉛もしくは酸化カルシウ
ムの混合粉末を結合基体とし、構造を機械強度を
保持すべき側と消弧特性を保持すべき側とに別け
組成的に二層構造とし結合基体におのおの特性を
向上させることに有用な原料を添加して一体成形
をしたことが特徴で、従来の磁器系、マイカ系あ
るいはアスベスト系に優る特性を保持しておりそ
の効果は大きい。 なお副次的効果として、アスベストを使用しな
いことが挙げられる。アスベストは特定化学物質
に指定された有害物質であり、衛生、公害面に大
きな問題がある。この問題は消弧板として使用す
る際は勿論製造段階において特にその影響が大き
く好ましくない材料であり、この問題から脱却し
たことは社会的見地からもその効果は大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 積層された無機質基材と結着剤からなる一体
    成形されたものにおいて、積層方向の一方におけ
    る上記結着剤がホウ酸と、酸化亜鉛または酸化カ
    ルシウムとを含むものからなり、積層方向の他方
    における結着剤がホウ酸と、炭酸塩または水酸化
    物とを含むものからなることを特徴とする消弧
    板。 2 無機質基材20〜80重量部に対し結合剤80〜20
    重量部用いたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の消弧板。 3 積層方向の一方における結着剤の組成がホウ
    酸10〜90重量部に対し、酸化亜鉛または酸化カル
    シウム90〜10重量部である特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の消弧板。 4 積層方向の他方における結着剤の組成がホウ
    酸60〜10重量部に対し、酸化亜鉛または酸化カル
    シウム0〜10重量部、および炭酸塩または水酸化
    物が40〜90重量部である特許請求の範囲第1項な
    いし第3項の何れかに記載の消弧板。 5 無機質基材がガラスクロスまたはガラスマツ
    トである特許請求の範囲第1項ないし第4項の何
    れかに記載の消弧板。 6 炭酸塩が炭酸カルシウムである特許請求の範
    囲第1項ないし第5項の何れかに記載の消弧板。 7 積層された無機質基材と結着剤からなる一体
    成形されたものにおいて、積層方向の一方におけ
    る上記結着剤がホウ酸と、酸化亜鉛または酸化カ
    ルシウムと、熱硬化性樹脂をを含むものとからな
    り、積層方向の他方における結着剤がホウ酸と、
    炭酸塩または水酸化物とを含むものからなること
    を特徴とする消弧板。 8 積層方向の一方における結着剤の組成がホウ
    酸10〜90重量部に対し、酸化亜鉛または塩化カル
    シウム90〜10重量部、熱硬化性樹脂3〜25重量部
    である特許請求の範囲第7項記載の消弧板。
JP13906677A 1977-11-18 1977-11-18 Arc extinguishing plate Granted JPS5472471A (en)

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