JPS6140877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折りたたみ式ルーバー状雨戸の改良に
関するものであり、扉を全閉した状態において
も、簡単な構造によるスラツトの角度を変更して
採光、通風を行うことができ、又、操作も容易に
行い得るようにした折りたたみ式ルーバー状雨戸
を提供するものである。

本考案の実施例を図面によつて説明すれば、１
は窓等の開口部上端部に配設した戸袋で、その両
側下部に下方に向かつて側板２，２を一体的に設
け、該側板２，２を開口部対向側面に沿わせて固
定してある。又、これらの側板２の対向面には多
数のリンク３ａをパントグラフ状に連結してなる
リンク機構３を配設し、その関節部に枢着したピ
ン４を側板２の対向面に垂直方向に設けたガイド
溝２ａに遊嵌してリンク機構３を側板２に沿つて
伸縮させるようにしてある。５は短冊状横長に形
成した複数枚のスラツトで、各スラツトの両端に
は前記枢着ピン４を突設してあり、又、その端面
を一方のリンク３ａの長さ方向に合わせてピン等
により一体的に固着し、枢着ピン４を中心として
リンク３ａと一体的に回動させるようにすると共
にリンク機構３が伸長した場合には上下に隣接す
るスラツト５，５の端部が互いに密接して閉止す
る扉体６を形成してある。

７は扉体６の上端縁に一体的に取付けて該扉体
６を吊設した支持フレームで、横長の中空函形に
形成されてあり、戸袋１内の両側上下端部に回転
自在に配設した上下一対のスプロケツトホイール
８，８′に掛け渡したローラチエン９の適所にそ
の両端部を取付けてローラチエン９の上下動によ
り一体的に上下昇降するものであり、さらに上部
両側スプロケツトホイール８と同軸に固着したス
プロケツトホイール８ａと戸袋１の上端部に回転
自在に配設した巻上げ用軸１１の両端に固着して
いるスプロケツトホイール８ｂ間にローラチエン
１０を掛け渡すと共に該巻上げ用軸１１の両側部
に巻回した巻上げ用スプリング１２の内端を軸１
１に、外端を戸袋１の適所に固着してそのスプリ
ング１２の捩回弾力を扉体６の全重量と同等又は
若干強くして扉体６に均衡させてある。

支持フレーム７は扉体６の上端縁においてリン
ク機構３の上端部に取付けられ、内部に扉体６の
スラツト５の重量に相当する強さのバランススプ
リング１３を内蔵して上部バランスボツクスを構
成し、又、扉体６の下端縁には下部バランスボツ
クス１４を一体的に配設してリンク機構３の下端
部に取り付け、上記のスプリング１３と同形のス
プリングを内蔵し、それらのスプリング１３，１
３の両端を夫々ワイヤーロープ１５及びガイドロ
ーラ１６を介してリンク機構３の上部及び下部に
おける適宜の枢着ピン４に繋着してリンク機構３
に引張力を潜在させ、リンク機構３に枢着したス
ラツト５の重量とバランスさせるようにしてあ
る。１７は支持フレーム７の両側端部に取り付け
た上部ラツチで、そのラツチ爪１７ａをスプリン
グ等により常時外側方に突出するように付勢して
おくと共に該ラツチ１７の内端部を繋索１８及び
レバー１９を介して上部ラツチ解錠紐２０に連続
し、該紐２０を支持フレーム７の背面適所に取り
付けたガイドローラ２１に掛け渡して垂下させ、
この紐２０を操作して上部ラツチ１７の解錠及び
施錠を行うようにしてある。２６，２７は戸袋１
の内側部上下端に穿設したラツチ爪掛止孔であ
る。２２は下部バランスボツクス１４内の両側端
部に取り付けた下部ラツチで、繋索２３によつて
下部ラツチ解錠レバー２４を操作して下部ラツチ
２２の解錠及び施錠を行うものである。

なお、支持フレーム７を上下動可能に支持する
機構としてはスプリング１２によることなく、第
１１図及び第１２図に示すように、支持フレーム
７の両端部に一端を固定したロープ２８を軸２９
の両端に固着したガイドプーリ３０に掛け渡し、
その下端をカウンターウエイト３１の上端に連結
した構造にしてもよい。

上記のように構成した実施例についてその作用
を説明すれば、リンク機構３の伸縮に伴つてスラ
ツト５がその角度を変えながら折り重なつてたた
まれ、或いは展開して伸びて各スラツト５の上下
端が相互に接触した状態となつて扉体６が開閉さ
れるものである。

即ち、今、扉体６を閉じた状態から下部ラツチ
２２の爪２２ａを下端掛止孔３２から外したのち
下部バランスボツクス１４を押し上げると、リン
ク機構３の収縮に伴つて各スラツト５がその方向
を変えて隣接するスラツト相互の接触が離れ、そ
の間に間隙が生じ、採光、通風が行われるが、こ
の際、スプリング１３によるスラツト５が開放す
る方向、即ちリンク機構３が収縮する方向に付勢
させているので、扉体６の降下力と上昇力がバラ
ンスして軽快に開放或いは閉止させることができ
ると共にリンク機構３の伸縮は何れの位置におい
ても抵抗だけで止り、スラツト５の重量によつて
自然降下することがない。

又、下部バランスボツクス１４が開口部の下辺
に接して扉体６が閉じた状態のままスラツト５の
角度を変えて採光、通風を行うには、上部ラツチ
１７の解錠紐２０を室内側から引いて上部ラツチ
のラツチ爪１７ａを上部掛止孔２６から外して解
錠すると共に更に紐２０を引張ると支持フレーム
７が巻上げ用スプリング１２の弾力に抗して引き
下げられ、リンク機構３が収縮して各スラツト５
の角度が変り、その上下端の接触が離れ、各スラ
ツト５間に間隙が生じて採光、通風作用が行わ
れ、その位置で紐２０の張引力を解くと、ラツチ
爪１７ａが下部掛止孔２７に掛合して採光や通風
可能な角度でスラツト５を固定する。次に上部ラ
ツチ１７の施錠を解けば巻上げ用スプリング１２
の弾力によつて支持体７が引き上げられてリンク
機構３が伸び、各スラツト５の角度が変り扉体６
が密閉状態となる。

なお、上下掛止孔２６，２７間に複数個の掛止
孔を設けておいてもよく、この場合は適所の掛止
孔にラツチ爪１７ａを掛止させて扉体６が閉止し
た状態におけるスラツト５の開度を種々に変更す
ることができる。

上述のように本考案は、窓等の開口部の両側に
配設した伸縮自在のリンク機構３に、多数のスラ
ツト５の両端部を枢着して伸縮自在の扉体６を形
成すると共に、その上端縁部に、該扉体６の支持
フレーム７を取り付け、該支持フレーム７を、開
口部上端の戸袋内で上下動させてスラツト５の角
度を変更するように構成した折りたたみ式ルーバ
ー状雨戸に係るものであるから、扉体６の閉じた
状態においても扉体６の上端縁に取り付けた支持
フレーム７を戸袋内で上下動させることにより、
窓等の開口部を扉体６で閉止した状態で簡単且つ
確実に各スラツト５の角度を変えて採光、通風作
用を行わせることができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
扉の閉塞状態を示す正面図、第２図はその縦断側
面図、第３図は扉を収納した状態を示す縦断側面
図、第４図は扉の半開採光、通風状態を示す縦断
側面図、第５図は扉の閉塞状態における採光、通
風状態を示す縦断側面図、第６図はその正面図、
第７図はその戸袋部分を示す正面図、第８図はそ
の簡略拡大縦断側面図、第９図は上部ラツチ機構
の平面図、第１０図は下部バランスボツクス部分
の平面図、第１１図は本考案の別な実施例を示す
正面図、第１２図はその簡略縦断側面図である。 １……戸袋、３……リンク機構、５……スラツ
ト、６……扉体、７……支持フレーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 窓等の開口部の両側に配設した伸縮自在のリ
   ンク機構３に、多数のスラツト５の両側部を枢
   着して伸縮自在の扉体６を形成すると共に、そ
   の上端縁部に該扉体６の支持フレーム７を取り
   付け、該支持フレーム７を開口部上端の戸袋１
   内で上下動させてスラツト５の角度を変更する
   ように構成したことを特徴とする折りたたみ式
   ルーバー状雨戸。 扉体６をスプリング力により収縮方向に付勢
   してバランスさせてなる実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の折りたたみ式ルーバー状雨戸。