JPS6140792Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は固定のならい針を標的にして原画を
ならい針が原画をなぞるが如く操作して、その動
きを布張設部に伝え、刺しゆうを行うミシンの刺
しゆう装置に関し、ことに原画を載置取着する原
画台の回動が布張設部に伝えられ、縫い目の向き
の変化した刺しゆうを得ることができるようにし
たミシンの刺しゆう装置に関する。

この種刺しゆう装置のなかで、原画台と布張設
部がベツドの長手方向に並ぶようにして装着され
るタイプのものは原画と刺しゆうが共に作業者の
間近かに位置するため両者を見比べながらの作業
が容易で、したがつて刺しゆうが容易に行えると
いう利点があるが、その操作は通常、原画台と布
張設部を備えた取付板の左側方に突出する原画台
の縁部を左手で掴み、右手で取付板右側部を掴ん
で行われるが、一度で広範囲の刺しゆうを行いう
るように布張設部を大きくした場合、それに応じ
て原画台も大きくなり装置全体が大となつて手を
大きく広げねばならず、操作、とりわけ原画台を
回しながらの操作が容易でなくなる。

この考案は作業者に比較的近い適所に原画台を
操作するための取手を突設し、これにより装置全
体が大となつても上記のような不都合が生じない
ようにしたものである。

これを図面によつて説明すると、ミシンベツド
に載置され、前後左右動が直交するレールの各長
手方向に沿つて或いはパントグラフ機構の屈伸に
よつて行われる取付板１に原画台２を回動可能に
軸支するとともに布張設部３１を回動可能に設
け、かつ原画台の回動が伝動手段４を介して布張
設部に伝えられるようにしてあり、原画台２を固
定のならい針５を標的にしてならい針５が原画台
上の原画（図示しない）をなぞるが如く前後左右
動並びに回動操作することにより縫い目の向きの
変化した刺しゆうが得られるようにしたミシンの
刺しゆう装置において、原画台表面の作業者に比
較的近い適所に取手６を取着し、これを掴んで原
画台の前後左右動並びに回動操作を行うようにし
たものである。

通常の刺しゆうにおいて、原画台の回動量は多
くなく半回転して取手が外側寄りに位置するよう
なことはほとんどないが、原画台の周縁部に取手
の取り付け用嵌合孔若くはネジ孔を適当間隔毎に
設け、これらのうちの適所に取手を着脱可能に取
り付けられるようにすれば取手を常に内側に位置
するよう取り付けることができ望ましい。

第２図は伝動手段としてのギヤー１１表面適所
に取付板に穿設のギヤーと同心状をなす円孔１２
若くは弧状溝を通して突出する取手１３を設け、
該取手により原画台１４を操作しうるようにした
ものである。この場合にも取手１３は上述するよ
うにその位置が変えられるようにすることもでき
る。取手が弧状溝より突出し、回動範囲が限定さ
れるものでは取付位置を変えることによつて回動
範囲の限定を回避することができ望ましい。な
お、伝動手段としてギヤーの代りにフリクシヨン
ホイールを使用することも可能で、この場合にも
取手が同様突設される。

本考案の刺しゆう装置では以上のように取手が
作業者に比較的近い箇所に設けられているので、
装置全体が大きくなつても小さな装置と同様操作
を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る刺しゆう装置の平面図、
第２図は変形態様の平面図である。 １……取付板、２……原画台、３……布張設
部、５……ならい針、６……取手、１１……ギヤ
ー、１２……円孔、１３……取手、１４……原画
台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 取付板に原画台と、布張設部を回動可能に取
   り付けるとともに原画台の回動が伝動手段を介
   して布張設部に伝えられるように連結し、原画
   台を固定のならい針を標的にしてならい針が原
   画台上の原画をなぞるように前後左右動並びに
   回動操作することにより縫い目の向きの変化し
   た刺しゆうを得ることができるようにしたミシ
   ンの刺しゆう装置において、作業者に比較的近
   い箇所に原画台を回動操作しうる取手を突設し
   たことを特徴とする刺しゆう装置。 (2) 取手は原画台表面に突設される登録請求の範
   囲第１項記載の刺しゆう装置。 (3) 取手は伝動手段であるギヤー等の伝動車表面
   に突設される登録請求の範囲第１項記載の刺し
   ゆう装置。 (4) 取手は原画台周縁若くは伝動車の適所に着脱
   可能に取着され、その位置を変えることができ
   るようになつている登録請求の範囲第２項又は
   第３項記載の刺しゆう装置。