JPS6211994Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、原画を載せる台と布張設部を有す
る本体と、台上の原画を指向する固定のならい針
とよりなり、ならい針を標的にして本体をならい
針が原画をなぞるが如く操作することによつて原
画の写し縫いを行うミシンの刺しゆう器に関す
る。

この種の刺しゆう器には、布張設部が前後左右
動のみする一般的に知られるタイプのものと原画
を取りつける台と布張設部が回動可能で、台の回
動操作が布張設部に伝えられるようにしてあり、
布張設部が前後左右動並びに回動するタイプのも
のとがあるが、いづれのものにおいても原画に描
かれていない文字や図形の模様の写し縫いを行う
ことはできず、例え同一の模様を周方向に連続的
に或いは一定間隔毎に刺しゆうしていく場合にも
原画にはそれと同一の模様が描かれていなければ
ならなかつた。この問題は原画を載せる台或いは
布張設部を単独で回動できるようにすることによ
つて解消することができる。すなわち、原画に描
かれている模様の写し縫いを終える都度、台或い
は布張設部を単独で適当量回動することによつて
同一の模様を周方向に連続的に或いは断続的に刺
しゆうすることができるようになるが、この場
合、模様が一定間隔毎に正確に或いは所防の箇所
に正確に刺しゆうできるようになることが望まし
い。

そこで、本考案は回動操作される台或いは布張
設部の周縁に若くは本体側に一定間隔毎の目盛を
表示し、これによつて台或いは布張設部を所望量
正確に回動させることができるようにしたもので
ある。これによつてまた、一定間隔毎の或いは所
望の長さの円弧よりなる刺しゆうを得ることが可
能となる。

これを図面によつて説明すると、第１図に示す
刺しゆう器は一側部に原画が取りつけられる台１
を形成した本体２の他側部に刺しゆう枠３の取付
枠４を回動可能に取着し、本体の円周上に一定間
隔毎の目盛６を、好ましくは該目盛が取付枠４に
接するようにして表示したもので、取付枠４には
線或いは点よりなる目印７が好ましくは上記目盛
６に接するようにして付記されている。８は台上
に取りつけられる原画を指向するならい針であ
る。しかして取付枠４を回して目印７を所望の目
盛に合わせることによつて取付枠の所望の回動量
が容易かつ迅速に得られ原画に描かれた模様より
所望の角度に傾いた刺しゆうや一定間隔毎に放射
状に並ぶ模様を確実に得ることができるようにな
る（第１図参照）。また所望の長さの円弧よりな
り、或いは円周上に一定間隔で並ぶ円弧よりなる
刺しゆうを得ることができる。

上記実施例において、目盛６は本体２に表示す
る代りに取付枠４に表示し、かつ目印７を本体の
側に付記してもよい。

また、原画を載せる台１を本体２に回動可能に
軸支し、該台及び本体に目盛或いは目印を同様に
付せば、台１を回して目印を所望の目盛に合わ
せ、それをならい画きすることによつて所望の角
度に傾いた刺しゆうや一定間隔毎の放射状の模様
を確実に得ることができる。

第２図は台１１と刺しゆう枠１２の取付枠３と
を本体１４に回動可能に取着し、台１１の回動が
ギヤー１５を介して刺しゆう枠に伝えられるよう
にした刺しゆう器において、台１１に目印１７
を、本体に目盛１８を付したもので、台１１を目
印１７が所望の目盛１８に一致するようにして回
すことにより所望の長さの円弧よりなり、或いは
円周上に一定間隔で並ぶ円弧よりなる刺しゆうを
得ることができる。

本実施例において、ギヤー１５を進退可能に構
成して台１１及び取付枠１３に係脱可能にすれ
ば、台或いは取付枠を単独で回動することができ
るようになり、前記実施例と同様、所望の角度に
傾いた刺しゆうや一定間隔毎に放射状に並ぶ模様
を得ることができる。

本実施例においても、目印１７と目盛１８は上
記とは逆に付してもよいし、また取付枠側に付し
てもよい。

なお上記各実施例において、刺しゆう器に付記
されている目印７，１７は予め付さなくても作業
者が随意付すことも可能である。また回動操作さ
れる台或いは布張設枠には回転止めのため該台或
いは布張設部に係脱可能に係合する例えば爪より
なるストツパーを設け、随意の角度で固定できる
ようにするのが望ましい。

本考案によれば、台或いは布張設枠を必要量正
確に回動操作することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る刺しゆう器を示すもので、第
１図は第１実施例の平面図、第２図は第２実施例
の平面図を示す。 １……台、２……本体、３……刺しゆう枠、４
……取付枠、６……目盛、７……目印、８……な
らい針、１１……台、１３……取付枠、１４……
本体、１５……ギヤー、１７……目印、１８……
目盛。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 原画を載せる台と、布張設部を有する本体
   と、台上の原画を指向する固定のならい針とよ
   りなり、ならい針を標的にして本体をならい針
   が原画をなどるが如く操作することによつて原
   画の写し縫いを行うミシンの刺しゆう器におい
   て、上記台１，１１と布張設部３，４，１３の
   いづれか一方若くは双方を本体に回動可能に取
   着し、かつ回動操作される台若くは布張設部の
   円周上と本体の上記台若くは布張設部を囲む円
   周上のいづれか一方に目盛６，１８を、他方に
   該目盛に対応する目印７，１７を表示した刺し
   ゆう器。 (2) 台若くは布張設部には台或いは布張設部に係
   脱可能に係合してその回転を止めるストパーが
   設けられる登録請求の範囲第１項記載のの刺し
   ゆう器。 (3) 台若くは布張設部は単独で回転可能である登
   録請求の範囲第１項記載の刺しゆう器。