JPS6140371Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、加圧物質噴射容器のアダプターに関
するものである。

医薬品、化粧品等の各種エアゾールを定量づつ
噴射させる加圧物質噴射容器は既に知られてい
る。この加圧物質噴射容器は、通常第１図に示す
ように容器本体１の開口部に定量室２を設け、該
定量室２内に容器外の方向に附勢してノズル３を
挿入してなり、このノズル３を容器内に一定量
（一定の長さ）押込むことによつて内容物が一定
量噴射されるようになつている。なお、図中４は
定量室２を構成するハウジング、５はノズル３を
附勢するスプリング、６，７，８はノズル３に設
けられた孔、９，１０，１１はシール材、１２は
マウンテイングカツプを示す。

このような加圧物質噴射容器Ａでは、ノズル３
を正しい量（長さ）だけ容器内に押込むことが必
要であることから、アダプターを用いてノズルが
正しい量だけ容易に押込めるようにしている。し
かしながら、従来のアダプターは第２図に示すよ
うに容器挿入用ケース２１と該ケース内中央に同
心的に設けられたストツパー２２とケースの底面
から下向にのびる噴射筒２３とからなり、ストツ
パー２２の中央の噴射筒２３に通じる孔にはノズ
ル３の先端が一定長さだけ入るようにしたノズル
挿入孔２４が設けられた形状であるため、下記の
如き不都合が生じていた。即ち、従来のアダプタ
ーは、このようにストツパー２２に設けられてい
るノズル挿入孔２４が小さいため、加圧物質噴射
容器が正しくアダプター内に入らないとノズル先
端も正しくストツパー２２のノズル挿入孔２４に
入らず、ノズル３が容器内壁やストツパーに押圧
され内容物が外部に噴射されずに容器挿入用ケー
ス２１内に噴射されるという問題が生じていた。

本考案は、上記問題点を解決するためのもの
で、ノズルが容易に正しくストツパー内に入り、
かつ正しく容器Ａが挿入されないときは噴射しな
いようにした加圧物質噴射用アダプターを提供せ
んとするものである。

以下、本考案を第３図ないし第５図にしたがつ
て説明する。

第３図Ａは、本考案アダプターの断面図で、２
１は容器挿入用ケース、２２′はストツパー、２
３は噴射筒を表わす。本考案におけるストツパー
２２′は、その周縁が上方にのびてじやま板リン
グ２２′ａを形成しており、ストツパー２２′内の
ノズル挿入孔２４′は摺り鉢状となつている。ス
トツパー２２′のじやま板リング２２′ａ内は、噴
射容器の筒状先端部が挿入できる大きさとし、じ
やま板リング２２′ａの高さは噴射容器から突出
しているノズルの長さとほぼ同じ又はそれ以上と
する。またノズル挿入孔２４′の摺り鉢状に中心
に向つて下降するテーパーは第３図Ｂに示すよう
に、収縮防止溝２５を設けると、成形後のプラス
チツクの収縮による変形を防止するためによい。
又、収縮防止溝２５を境いにテーパーを２段に設
けると挿入時、容器ノズルの先端が収縮防止溝２
５にひつかかることがない。

本考案は上記の如く構成されるため、第４図に
示すように、ケース２１内に噴射容器Ａが正しく
挿入されなくても容器定量室ハウジングの先端の
一部がノズル先端の押圧に先だつてじやま板リン
グ２２′ａにあたる結果、ノズルが噴射容器内に
不当に押し込まれ、ケース２１内に噴射するのを
防止する。

また第５図に示すように、ケース２１内に多少
傾いた状態で噴射容器Ａが挿入されても、ノズル
３がじやま板リング２２′ａ内に入れば内部には
摺り鉢状にテーパーが付されているため、容易に
正しい位置に誘導され、ノズル挿入孔に嵌合し
て、確実に定量噴射させることができる。

以上説明したとおり、本考案は構造が簡単であ
るため製造も容易であり、また使用に際し特別な
注意も必要なく誰れでも確実に噴射使用できると
いう利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は定量噴射容器の断面図、第２図は従来
のアダプターの説明図、第３図Ａは本考案アダプ
ターの断面図、第３図Ｂは第４図Ａの要部断面
図、第４図および第５図は本考案のアダプターの
使用状態を示す断面図である。 図中、１……容器本体、２……定量室、３……
ノズル、４……ハウジング、２１……ケース、２
２，２２′……ストツパー、２２′ａ……じやま板
リング、２３……噴射筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端が閉止された筒状の噴射容器挿入用ケース
   と、該ケース内に同心円的に設けられ外周にじや
   ま板リングを有し内部に摺り鉢状のノズル挿入孔
   を有するストツパーと、該ケースの下端部中央か
   ら下方にのびる噴射筒とからなる加圧物質噴射容
   器用アダプター。